わたかわ 鉄道&旅行ブログ

乗り鉄&旅好きの20代男子が全国を巡る!

羽越本線「きらきらうえつ」で真夏の日本海を眺めながら絶品駅弁&ジェラートを堪能する旅【2019夏の新潟&南東北4】

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みなさんこんにちは! わたかわです。

今回は、2019年8月11日~13日に出かけた新潟・南東北の旅の第4弾記事となります。

新潟のコスパ最高旅館「樋口旅館」で1泊し、今回の記事は2日目のスタートとなります。

 

2019年8月12日(月)①

前の晩はかなり新潟の到着が夜遅かったので、2日目はスロースタートとなります。

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萬代橋の上から信濃川を望む

天気にも恵まれた2日目、まずは樋口旅館から新潟駅まで1kmちょっとをのんびり歩いていきます。日本一の大河・信濃川を渡ることもでき、新潟らしい景色が広がります。

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新潟駅は万代口のイメージが強い

そして新潟駅に到着。新潟駅はもう何度も来ていますが、相変わらずこの万代口側の駅舎の何とも言えない「無機質感」がたまらんのです。いつか建て替えられてしまうかもしれませんね~。

さぁ! この日まず新潟駅から乗車していく列車は、こちらです!

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光り輝く「きらきらうえつ」の文字が!

新潟10:11発の快速〔きらきらうえつ〕酒田行です! 2001年にデビューし主に新潟~酒田駅間を結んでいた観光列車で、残念ながら2019年秋に引退してしまい現在はもう乗ることができません。

ラストランまであと1ヵ月ほどに迫っていたので、今回はこのきらきらうえつに全区間乗っていくことにします!

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特設メッセージコーナーも!

新潟駅改札内には、「ありがとうきらきらうえつ」と書かれた特設のメッセージコーナーもありました。

さてさて、高架化された在来線ホームで待っていると、ついにその姿が!

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新潟10:11発 快速〔きらきらうえつ〕酒田行

やってきました、これが485系の「きらきらうえつ」です。デビューから既に18年もの時が経過しており、また元となる485系国鉄時代から活躍する特急車両ですから、既にかなり年季が入っているはずですが、一見その古さは感じさせません。

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めっちゃカラフル

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快適なリクライニングシート

定刻通り、10:11に新潟駅を出発。まずは白新線を走行し、新発田からは羽越本線に入ります。途中停車駅は、豊栄、新発田、村上、桑川、勝木、府屋、鼠ヶ関、あつみ温泉、鶴岡、余目です。この区間を走る特急〔いなほ〕が通過する勝木や鼠ヶ関に停車する一方、いなほが停車する中条や坂町をきらきらうえつは通過します。

列車は4両編成で、全車指定席なのでもちろん青春18きっぷ+指定席券で乗車できます。言うまでもありませんが超・乗り得列車です。

新潟を発車してすぐの車内アナウンスで、ラストランが目前に迫っていることや、オリジナルヘッドマークの説明などが放送されました。また、豊栄を発車してまもなくすると、「乗車記念スタンプをきっぷに押したい方は車掌室へどうぞ」という旨の放送もありました。

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前方2号車には「茶屋」!

このきらきらうえつには、2号車に「茶屋」があり、飲食物等を取り扱っています。せっかくなので、ここでコシヒカリジェラート」(330円)を購入し、食べてみることに!

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コシヒカリジェラート(330円)

このジェラート、何とお米の粒感がしっかり味わえるんです! シャリシャリしたジェラートに、もちもちのお米が入っていて、2種類の食感がとても美味しいです。

そうこうしているうちに、列車は途中の桑川駅に到着。ここではしばらくの停車時間が設けられています。

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桑川駅の目の前に広がる日本海

遮るものが何もない広い海、そして青い空に映えるカラフルな車体はとても印象的です。列車外に出ることができるのでしばしのリフレッシュとなりました。

その後はのんびり過ごしつつ、お腹も空いてきたのでもう一度2号車の茶屋へ。こんなお弁当を買いました。

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きらきら弁当(1,080円)

その名も「きらきら弁当」(1,080円)です。掛け紙にはまさに我々が今乗車している、きらきらうえつの写真があしらわれています。中を開けてみると…! 驚くべき品数の多さです。一つひとつが何かはちょっと忘れてしまったのですが、特に鮭の切り身とその隣の豚角煮がとっても美味しかったです。きらきらうえつが廃止されてしまった今でも駅で販売しているんでしょうかね…? もしまた新潟に行く機会があれば探してみたいと思います。

列車は順調に北上していきますが、鶴岡の一つ手前にある羽前大山駅ですれ違いを行う上りのいなほが遅延していたということで、きらきらうえつにも少しの遅れが発生したようでした。

しかしその後はほぼ何事もなく、12:51に終点の酒田駅に到着です!

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終点の酒田に到着!

酒田は、山形県日本海側でも特に大きな都市で、新潟からやってくる特急〔いなほ〕の多くがこの酒田どまりとなります。普通列車も基本的に運行系統がこの酒田駅で分かれていて、秋田発着の特急〔いなほ〕を除いてはほぼ確実にこの酒田駅で乗り換えが必要となります。

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きらきらうえつを大歓迎する酒田駅

ホームには、きらきらうえつオリジナルデザインの駅名標に巨大な横断幕まであり、大歓迎ムード。貴重な485系での羽越本線の旅はここまでとなり、ここからは内陸へと進んでいきます。

酒田駅では少し時間があったので、ホームに停車する列車や留置線の車両を眺めていました。

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首都圏では見られない車両の数々!

常磐線特急〔フレッシュひたち〕で活躍したE653系や、羽越本線の主力車両であるキハ48系など、ずっと見続けても飽きない面白い光景です! 駅の脇には留置線もあるので、先ほどまで乗車していた485系きらきらうえつもそこに回送されていきました。

1時間ほどの乗り継ぎ時間をもって、続いて酒田駅から乗車していくのは、陸羽西線快速〔最上川酒田駅に乗り入れる路線は「羽越本線」のみですが、途中の余目から分岐する陸羽西線に入り、奥羽本線と交わる新庄までを結ぶ快速列車です。

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酒田14:00発 快速〔最上川〕新庄行

酒田駅の発車標で、「上越新幹線」「山形新幹線」や「東京方面」という文字があるのが印象的でした。もちろん酒田には新幹線は来ていませんし、東京へ行くには必ず乗り換えが必要となります。なのにこれほどまでに酒田駅で新幹線や東京のアピールをしているというのは、それほどこの酒田という街は対東京で鉄道が劣勢に立たされているということなのかもしれません。

それはさておき、快速〔最上川〕はキハ110系2両編成。酒田を出ると、余目、狩川、古口、終点新庄のみとまります。他の普通列車だと70分ほどかかる距離を、50分程度で走破する列車です。

車内はなかなかに混んでおり、中にはスーツケースをもった大荷物の人もいました。新庄からは山形新幹線が東京まで乗り入れていますので、ローカル線とはいえ都市間連絡のニーズも少なからずあるように思います。

14:00、定刻通り酒田駅を発車。先ほどきらきらうえつで通った余目を通り過ぎ、陸羽西線に入ります。残念ながら猛烈な睡魔に襲われて、陸羽西線内の記憶はほとんどないのですが、気づけばあっという間に終点の新庄に到着していました。

 

今日はここまで。

次回は新庄から、"あの"観光列車に乗車していきます!

今回も最後までお読みいただきありがとうございました!

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衝撃!全車指定席の快速「弥彦山ナイトクルーズ号」で弥彦山山頂からの夜景を眺める旅【2019夏の新潟&南東北3】

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みなさんこんにちは! わたかわです。

今回は、2019年8月11日~13日に出かけた新潟・南東北の旅の第3弾記事となります。

前回までの記事では、1日目のお昼に新津に到着し、新津駅周辺をサイクリングして夕方新津駅へと戻ってきました。今回はその続きとなります。

 

2019年8月11日(日)③

新津駅から乗車するのは、この日3種類目の臨時列車です。

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デザインに凝ったLED発車標

新津16:15発の快速〔弥彦山ナイトクルーズ号〕弥彦行です。全車指定席で運行されるこの日限りの臨時列車で、新潟~弥彦駅間を新津・東三条経由で1往復します。始発駅である新潟駅を発車した後、我々はこの新津駅から終点の弥彦まで乗車することになります。そして弥彦山に登って、頂上から雄大な夜景を眺めようではないか! と考えたのです。

さっそくホームに降りると、列車がやってきました。車両は何とこちら!

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新津16:15発 快速〔弥彦山ナイトクルーズ号〕弥彦行

115系の弥彦色、通称”レモン牛乳”がやってきました! 普段は普通列車としての運用ですが、この日は何と3両すべてが指定席。前面にはオリジナルヘッドマークを掲げています。

ドアを開け、乗り込んだはいいものの、普段指定席列車として運用されることがまずないため、列車の内外に号車番号が書かれていないんですよね。なので車掌さんに「ここ何号車ですか?」と聞くことになります。座席番号はあらかじめ割り振られているのでそれにしたがって座れば大丈夫です。

車内はボックスシートが主体で、ドア付近はロングシートになっています。見たところロングシート部分は発売されていないようでしたが、それでも車内はガラガラでした。

新潟~弥彦駅間で1往復運行されるこの列車の途中停車駅は、亀田、新津、加茂、東三条燕三条、燕、吉田となります。新津駅を出るとすぐに、新潟大学天文部による星空解説の講座が始まります。車両の中央部で、天体模型を用いて星座の解説等をしてもらいました。乗客には星座マップが配布されます。

また、車掌さんからは乗客限定で「弥彦山ロープウェイ」の割引券が配布されます。弥彦駅に到着後、弥彦山の山頂に向かうためにロープウェイを使いますが、その往復が通常1,300円のところ乗客限定で1,200円になるという割引券です。たかが100円、されど100円です。

それにしてもこの列車、「全車指定席」の雰囲気ゼロでしたね。そりゃまぁ普段は普通列車として運用されている上、車内も終始ガラガラです。単なる普通列車だと思って途中駅からふらっと乗り込んでくる人もいておかしくないレベルです。これで検札が回ってきたら乗客は「どこにも指定席なんて書いてないじゃない!」って怒っていい(笑)。

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東三条駅で20分もの停車

東三条駅では何と約20分間も停車し、ここから先は弥彦線へと直通していきます。弥彦線には途中に上越新幹線との乗換駅である燕三条を通りますが、今さらここから乗ってくる人など大していませんでしたね…。まぁ燕三条から弥彦なんてこの列車でも30分くらいで着けますから。

そして列車は、弥彦線越後線の交点にあたる吉田駅に到着。

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吉田駅でも15分近く停車

吉田駅まで来てしまえば、もう終点の弥彦は目と鼻の先なのですが、ここでも何と15分間停車します。4方向に線路が延びる駅なので。新津駅のように駅名標の両端が分岐しています。吉田駅では、隣のホームに停車する東三条行の弥彦線普通列車115系、通称”キムワイプ”と呼ばれる編成が停車していました。115系どうしがホームで並ぶ光景なんて、もう何度も見れるものではないでしょうね…。この辺りの普通列車は近いうちにすべてE129系のハムタマゴになってしまうのでしょう。

そして列車は吉田駅を発車し、終点の弥彦には17:37に到着です。

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荘厳な造りの弥彦駅

弥彦線の終点であるこの弥彦駅の駅前では、地元の人たちによる和太鼓の生パフォーマンスがありとても賑やかな様子です。

弥彦山に向かうには、ここからまずロープウェイの乗り場まで向かう必要があります。大した距離ではないので歩きました。

弥彦は古くからの温泉街で、それも何だかとても高級そうな旅館が立ち並びます。鬼怒川や箱根のように観光地化されているというより、知る人ぞ知る○○氏の奥座敷的な雰囲気が漂います。

彌彦神社の前を通ってしばらく進むと、ロープウェイ山麓駅までを結ぶシャトルバスの発着場所があります。ここからロープウェイの乗り場までは無料の送迎バスで向かうことになります。

ロープウェイ山麓駅で往復のチケットを購入し、山頂までは約5分。そして山頂駅へと到着です。

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越後もち豚カレー(870円)

まずはお腹が空いた! ということで、山頂のレストランで夕食です。注文したのは「越後もち豚カレー」(870円)。結構いい値段するなぁとは思いましたが、まぁ美味しかったので良いでしょう。大きくカットされた豚肉がゴロゴロ入っているのでとても食べ応えがありました。

お腹も満たされたところで、いよいよ展望台へと向かっていきます。気づけば辺りは真っ暗です。

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越後平野を望む

遮るものが何もない空、そして越後平野に点々と広がる家や建物の明かりがとても神秘的です。カメラはそんなに性能が良いわけではないので、この夜景の美しさが伝わるかどうかわからないのですが、生で見ると本当に綺麗な景色でした。

また先ほど列車内で星空解説講座をしてもらった新潟大学天文部の学生も展望台に待機していて、星座のことなどについて聞いたり話したりできるようになっています。星座のことについては私はあまり詳しくないですが、好きな方が行ったらとても楽しいんだろうなぁ…と思います。

山頂に1時間半ほど滞在し、下山していきます。帰りは来た道を戻るように、ロープウェイ→送迎バス→徒歩、で弥彦駅に戻ることになります。

今夜の宿は新潟市内に取ってあるので、これから新潟駅まで戻ることになるのですが、復路の弥彦山ナイトクルーズ号は何と弥彦21:45発。遅すぎるよぉぉぉ…と思いながら、地域の縁日に参加したり、ファミマのイートインスペースで時間を潰したりします。

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彌彦神社は流石に怖すぎて行くのやめました

復路も当然ながら全車指定席で、同じように115系レモン牛乳の編成が使用されるのですが、復路は往路以上に乗客がおらず…。まぁ冷静に考えればこの列車を待つよりもっと早い弥彦線普通列車で弥彦を脱出する方が時間効率が良いですからね。

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風情はあるが乗客はほとんどいない

往路以上にガラガラな弥彦21:45発の快速〔弥彦山ナイトクルーズ号〕新潟行で、一路新潟を目指します。弥彦駅には発車標などはないため、指定席券をもっていないお客さんでも誤乗してしまいそうです。往路と同じく弥彦線東三条まで向かい、そこから信越本線です。単純に距離でいったら越後線経由の方が近いでしょうが、主要都市集中しているのが信越本線なためこのようなルートで走るのでしょう。

人のいないボックスすら目立ち、新潟大学天文部のみなさんはどっと疲れていらっしゃいました。これはもはや指定席にする意味とは…?という思考が一瞬頭をよぎりましたが、見方を変えれば、昔ながらの夜行鈍行に乗るような雰囲気もあってとても良いものです。

新津駅では10分間の停車時間がありましたが、ここでは何とホームにキハ40系が停車していました!

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キハ40系が!

どうやら羽越本線普通列車のようですが、今となっては見られない貴重な光景ですよね…。

そして終点の新潟には23:04に到着。遅い、もう新潟の街は寝静まっているよ…。

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昔懐かしい新潟駅地上ホームに入線できたので許す

今回予約してあった宿は、新潟駅から1kmちょっと離れた「樋口旅館」。お盆ということで駅周辺のビジネスホテルはどこも満室or価格高騰していて、空室があったとしても1人1泊素泊まりで1万円近くしてしまうということで、この旅館を予約しておきました。電話予約の昔ながらの個人経営の旅館で、1人1泊素泊まりで何と4,000円。お盆にこの価格で宿泊できるというのは貧乏大学生にもありがたいです。旅館への到着が夜遅くになることも電話でお伝えしておき、快く対応してくださいました。写真等がないのがちょっと惜しいのですが、予め敷いていただいたふかふかの布団に広々としたお風呂もあり、最高の旅館だったので、是非みなさんも新潟へ行かれた際は泊まってみてください。リンクを貼っておきます。

www.higuchiryokan.com

 

今日はここまで。

次回は、2日目の旅の様子をお届けしていきます。

最後までお読みいただきありがとうございました!

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柳都Shu*Kuraで新津鉄道資料館へ! レンタサイクルで巡る「鉄道のまち」新津の旅【2019夏の新潟&南東北2】

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みなさんこんにちは! わたかわです。

今回は、2019年8月のお盆に2泊3日で出かけた新潟・南東北旅行の第2弾記事となっております!

今回の記事は1日目、土合駅からのスタートです。

 

2019年8月11日(日)②

土合駅の階段を急いで駆け下り、何とか普通列車の到着数分前に下りホームに戻ってくることができました。

ここからは新潟方面に向かっていくので、まずは土合9:54発の長岡行に乗車していきます。

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越後湯沢駅で13分間停車

土合から終点の長岡までは約2時間。新潟地区でおなじみのE129系、通称”ハムタマゴ”で新潟県へと突入していきます。やはりお盆の前半ということで、車内は混雑していて、土合から乗車した際は座れませんでしたが、越後湯沢では13分間のあり、ここで少し人が入れ替わったのでその隙をついて座席をゲットすることができました。

私が新潟に来るときはだいたいいつも18きっぷなので、このハムタマゴももう飽きるほど見てきました。115系が縦横無尽に走っていた頃と比べると、もちろん旅情が薄れたかなという気がするのですが、ただ快適性はこの車両の方が高いですし、側面の方向幕も首都圏のE233系のように明るくわかりやすいですよね。E129系でも旅情を感じられるようになるくらい、繰り返し乗りたいものです。

18きっぷシーズンで特に混む夏のお盆の前半の時期なので、ほとんど列車は空くことなく終点の長岡に到着しました。時刻は11:48です。上越線はここまでなので、ここから先は引き続き在来線の信越本線へと乗り継いでいきます。

普通なら、長岡~新潟駅間で引き続きハムタマゴの各駅停車(運がよければ快速)に乗るところですが、今回はこの列車に乗車していきます!

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長岡11:51発 快速〔柳都Shu*Kura〕新潟行

そう、新潟地区でおなじみの観光列車、臨時快速〔柳都Shu*Kura〕です! 「お酒」をテーマとした観光列車で、全車指定席なので18きっぷに指定席券を別途購入することで乗車できます。

長岡駅ではわずか3分の乗り換えだったので、急いで向かいのホームに移動します。何とか乗り換えられました。

11:51、定刻通り長岡を出発。この列車は新潟行ですが、我々は途中の新津まで乗車します。

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JR東日本「のってたのしい列車」ポータルサイトの画像を元に作成

新潟県内を走る観光列車「Shu*Kura」には主に3種類あり、上越妙高十日町駅間を走る「越乃Shu*Kura」、上越妙高越後湯沢駅間を走る「ゆざわShu*Kura」、そして上越妙高新潟駅間を走る「柳都Shu*Kura」です。基本的に週末を中心とした運行ですが、日によって3つのうちどれか1種類しか運行されないため運行カレンダーを見てチェックする必要があります。我々が行った際はたまたま「柳都」の運行日で、長岡からうまく接続できるダイヤだったということになります。

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3号車は広々リクライニングシートで乗り得

列車は3両編成で、新潟方面先頭3号車が指定席、2号車がイベントスペース・カウンター、1号車は旅行商品専用車両となっています。18きっぷ+指定席券で乗車できるのは3号車のみですが、これがまぁ驚くべき広々としたシートピッチでして。座席の前後間隔がとても広いのです。足を前にピーンと伸ばせる余裕すらあります。この座席を乗車券に520円(当時)の指定席券を追加するだけで利用できるというのは、本当に乗り得列車だと思います。

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2号車は大盛況

2号車に行ってみると…大盛況でした。車内では、日本酒の飲み比べができたり、おつまみを販売していたりするようですが、今回はあまり乗車時間が長くなかったので、カウンターで「雪室珈琲ジェラート」(330円)を買って席に戻り、堪能しました。

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見渡す限りの田んぼを眺めながら美味しいジェラート

このジェラートがまたうまいんですよ~。長岡~新潟駅間の信越本線って、県内の鉄道でもわりかし主要な区間なんですが、市街地ばかりというわけでもなく、このように広大な田んぼが広がっていたりもします。1時間にも満たない乗車時間でしたが、至福のひと時を過ごすことができました。次は是非とももっと長い区間で乗車してみたいものです。

12:43、列車は新潟の一つ手前の停車駅である新津に到着。我々はここで下車します。

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「鉄道のまち」新津に到着!

新津駅は、酒田・秋田方面に通じる「羽越本線」の起点駅であるほか、新潟方面(信越本線)、長岡・直江津方面(信越本線)、会津若松・郡山方面(磐越西線)も乗り入れる一大ターミナル駅です。また、駅のすぐそばには「新津運輸区」もあり、昔から「鉄道のまち」として知られています。そんな新津に来たら、是非とも足を運びたい鉄道スポットが「新津鉄道資料館」。駅から少し離れているので、今回は駅前で自転車を借りていくことにします。バスもあるようなのですが、なんとこの駅前のレンタサイクルはタダで借りれるということだったので、これを使わない手はない! と思いました(笑)。

新津駅から新津鉄道資料館までは直線距離で2kmほど離れています。まだ我々は昼食を食べていなかったので、道すがらにある中華料理店「中華菜館 飛鳥」に自転車をとめて入店。

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SLの煙をイメージした「黒ゴマタンタンメンセット」(1,100円)

「鉄道のまち新津」にちなんで、SLの煙をイメージした「黒ゴマタンタンメン」と「黒ゴマプリン」のセットを注文。運ばれてきた際に黒ゴマが沈殿してしまっていて写真ではあまり黒くないのですが、底をすくってかき混ぜると真っ黒な担々麺になりました。ボリュームもあってとっても美味しい! 以前は特製のSLキーホルダーがセットになっていたようなんですが、訪問当時はやっていなかったみたいです。

お腹も満たされたところで、引き続き自転車を漕ぎ、新津鉄道資料館を目指します。夏の日差しを浴びながら、暑いですが風がとても気持ちよく感じます。

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200系新幹線&C57!

そして程なくして、新津鉄道資料館に到着! 閑静な住宅街の中にあり、この資料館も廃校になった学校を再活用して作ったように見えます。

入館料は高校生・大学生200円。中に入ると…驚きの展示が続々!

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楽しすぎる…!!

いやぁこれは本当に面白い。往年の時刻表やヘッドマーク、各種鉄道部品の展示のほか、屋外には新潟を拠点に活躍した車両も複数展示されています。これが200円で楽しめるのははっきり言って安すぎます。資料館という体だからか、ものすごく大きな施設というわけではないですが、ものすごく濃い展示物がたくさんあるので、鉄道ファンなら是非とも一度は足を運んでみてほしい場所です!

新津鉄道資料館をたっぷり楽しんだ後は、新津駅周辺をサイクリング。鉄道のまちにちなんで、駅前のアーケードの柱は国鉄特急色に塗られています。

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駅前のアーケードの柱は国鉄特急色

また、新津駅の南側には「総合車両製作所」という、鉄道車両の製造工場もありますので自転車で一周してみました。残念ながら中には立ち入れませんし、外からの写真撮影もNGとのことなので、写真はないのですが、まだお披露目されていない首都圏の通勤車両をいくつもフェンス越しに眺めることができてとても面白かったです!

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これまた貴重な車両がそろい踏み!

そして最後に、新津運輸区が一望できるポイントにやってきました。見渡してみると、キハ40形・E491系East i-E」・GV-E400系・キハ110系といった、貴重な車両が一同に会する貴重な光景が! 今思い返せば、GV-E400は当時まだ営業運転開始前だったと思いますから、これは本当に貴重な一枚です。

こうして新津駅周辺のサイクリングを終え、自転車を返却して駅に戻り、次なる列車を待つことにしました。

 

今回はここまで。

最後までお読みいただきありがとうございました!

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1日限定の臨時快速〔山の日 谷川岳号〕で上野から一気に土合へ!【2019夏の新潟&南東北1】

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みなさんこんにちは! わたかわです。

6月に入り、会社や学校が再開されたという方も多いのではないでしょうか。

私は大学が春学期の間完全オンライン授業となったので、当面大学へ行くことはないと思います。

「これからまた忙しい日常が戻ってくる~」という方も多いと思いますが、そんな忙しい日々の中でもスキマ時間にチラっとこのブログを開いてくれたら嬉しいです!

 

さて、今回からは、新シリーズ【2019夏の新潟&南東北と題して、2019年8月11日(日)~13日(火)に出かけた旅の様子をお届けしていきたいと思います!

この旅では、主に観光列車や臨時列車を乗り継ぎながら、関東・新潟・南東北エリアを2泊3日でぐるっと一周してきました。大学の友人との2人旅です。もう1年近く前の旅なので、今では走っていない車両も出てきますが、みなさんもご自身の思い出に浸りながら楽しく読み進めていってもらえたらなと思います!

 

2019年8月11日(日)①

友人とは、上野駅で朝6:30に集合。この日の移動は青春18きっぷを使います。

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朝6時半の上野駅。眠いいいいい

横浜住みの自分にとって、朝6:30に上野にやってくるというのは楽なことではないのですが、どうしてもこの日、乗りたい列車がありました。それが、こちら!

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1日限定の臨時列車!

上野6:50発の快速〔山の日 谷川岳号〕土合行です。上野の地平ホームから発車し、高崎線上越線を通って谷川岳の麓の「土合駅」までを結ぶ全車指定席の臨時快速列車となります。

列車名からもわかる通り、これは8月11日が「山の日」であることにちなんで運行される、1日限定の臨時列車です。まずはこの列車に乗車して終点の土合まで行き、そこから先は普通列車を乗り継いで新潟方面に向かっていきたいと思います。

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上野6:50発 快速〔山の日 谷川岳号〕土合行(651系

使用される車両は、651系4両編成。かつて常磐線特急〔スーパーひたち〕で活躍した車両ですね。4両編成ですから増結用の付属編成ということになります。基本編成は塗装を若干リニューアルしたりして特急〔草津〕や〔スワローあかぎ〕等で運用されていますが、付属編成現在このように臨時列車等での運用がメインになっています。

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上野は北の玄関口

発車の10分前にドアが開き、乗車可能に。車体側面の方向幕は「臨時」表示でした。

すぐさま指定の座席へと向かいます。

そして6:50、列車は定刻通り上野を出発! まずは高崎線を進んでいきます。

この上野駅は、云わずと知れた東北・上信越・北陸方面からの「北の玄関口」。2015年の上野東京ライン開業以後、この上野駅を始発・終着とする列車は大きく減少してしまいましたが、そんな中で上野始発の(やや)長距離の列車に乗れるというのは何とも味があります。651系はJR発足後にデビューした車両ですが、もう登場から30年ほどたっているので、ところどころに古さを感じます。

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快速〔山の日 谷川岳号〕の運行ルート(上野→土合)

首都圏にお住まいの方ならわかると思うのですが、東京都内を発着する高崎線の列車(主に上野東京ライン湘南新宿ライン)は、基本的に高崎・前橋までとなります。高崎から先も新潟方面に線路はつながっていますが、群馬県北部に行くためには原則として高崎か新前橋で上越線への乗り換えが必要となります。しかしこの快速〔山の日 谷川岳号〕であればそうした煩わしい乗り換えも必要なく、上野から乗り換えなしで谷川岳への玄関口である土合駅まで一本で行けるのです。

車内は登山客や鉄道ファンでほぼ満席です。4両編成しかないですからね、私も友人の分を含め2席を10時打ちで獲得しましたから。

あろうことか、車内や車窓等の写真を全く撮っていなかったので、しばらく文字だけでお届けします。上野を出ると、この列車は赤羽、浦和、大宮、上尾、桶川、北本、鴻巣、熊谷、深谷、本庄、高崎、新前橋、渋川、沼田、水上、そして終点の土合に停車します。かなり多いですよね~。途中特に長時間の停車などはありません。おそらく、高崎線の快速〔アーバン〕や湘南新宿ラインの特別快速とあまり停車駅や所要時間に大差はないと思います。着席需要や直通需要に応えた列車ということでしょう。実際に乗車していても、かなりこまめに停車するなぁという感覚があります。

車内では朝食のコンビニおにぎりを食べつつ、友人としゃべりながらまったりと過ごしていました。快速といえど車両は特急車両なのでやはり快適です。今までに高崎線普通列車で何度も乗り通していますが、E231系E233系のイスと比べれば別次元の快適性であることは想像に難くないでしょう。

検札は深谷本庄駅間と水上~土合駅間で合計2回回ってきました。キセル対策に抜かりがありません。特に水上~土合駅間は10分弱の区間ですから、指定席券を持たずにこの末端区間だけ乗車してもバレないだろうと考える不届き者をしっかり取り締まるためでしょうかね。ちなみに水上駅での降車客もそこそこいましたが、多くの乗客は終点の土合まで乗車するようでした。

そして上野を出てから約2時間40分、9:32に終点の土合駅へと到着です!

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土合駅651系が停車するレアシーン!

土合駅の狭い地下ホームに多くの乗客が溢れかえります。これまでも数々の登山向け臨時列車が上野~土合駅間で運行されていますが、651系がこの土合駅にやってくる光景はなかなか見られないでしょうからね。

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土合駅群馬県の北端の駅

土合駅上越線の途中駅ですが、特徴は何といってもその特殊すぎる駅構造にあります。

この付近は山岳地帯を切り開いて鉄道が敷かれているため、上り線と下り線で線路が大きく離れています。土合駅のホームも上りと下りで大きく異なり、下りホームは地下深く、上りホームは地上にあります。

今回は後続の普通列車が約20分後にやってくるため、あまり隅々まで土合駅を探検することはできませんでしたが、時間の許す限り歩き回った記憶とともに、この土合駅をご紹介していきます。

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下りホームから地上へと続く階段

下り列車を降りると、改札口までは長い長い階段が待ち受けています。その数何と486段。考えられますかね。階段の一番下から見上げても、終わりが見えないんですよ。階段の脇にはエスカレーターを設置する予定のスペースが確保されていますが、実際に設置される予定は今のところありません。また当然ながらエレベーターもなく、これは本当にバリアフリーとはかけ離れた駅だと思います。まぁこの駅を利用する人の多くが登山客だと思いますから、脚力には自信のある人ばかりかもしれませんが…。

この下りホームと改札口の行き来には、片道約10分を要すると言われています。東京駅の京葉線ホームもびっくりの遠さですが、そういうわけで後続の普通列車がやってくるまでの20分間に往復するのはギリギリというわけですが、一か八かでやってみることにしました。

この長い階段は5段ごとに踊り場のようなものがあり、1飛ばしで駆け上がっていくにしても奇数なので歩数が合わずペースを乱されます。土合駅に来るのは実は2回目なのですが、前回も同じように時間がなくかなり息を切らしながら駆け上がった記憶があります。無理をせず、休みながら上ることをオススメします。

462段の階段を駆け上がると、しばらく普通の通路があります。そしてさらにもう24段の階段があるので、それを上りきるとようやく改札口に到着です。改札口では、地元の方から水やキーホルダー、観光パンフレットなどが入った記念品をもらいました。

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ありがたきフロムアクア

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土合駅舎のフォルムもまた特徴的

土合駅はまた時間のある時にもっとじっくり徹底的に探検したいと思います。

この後は9:54発の長岡行に乗車し先へと進んでいきますが、それはまた次回お届けします。

 

今回も最後までお読みいただきありがとうございました!

是非ともSNS等での拡散・コメント・評価・読者登録をよろしくお願いします!

月末にやってきた悲劇、そして今までの感謝。

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みなさんこんにちは! わたかわです。

今日はブログの更新がかなり遅い時間になってしまいました。

 

これには訳がありまして、まぁ日中用事があって夕方まで執筆できなかったというのもそうなんですが、実は先ほどまで「飯田線上諏訪豊橋行」を全区間乗り通した時の乗車記を執筆していて、それを今日の記事にする予定でした。

ただ…その執筆途中に、はてなブログ「今月のファイル利用量」が100%に達してしまって、画像を一切載せることができなくなってしまったのです…。

確かに、私のブログは毎回かなりたくさんの画像を貼り付けます。ですから月末まで何とか100%に達しないようにと、ここ一週間くらいは画像をコラージュしたりして、ファイル利用量を喰わないようにと工夫をしてきたのですが…。

最後の最後で、画像が載せられないということになってしまいました。

 

飯田線の乗車記はまたの機会にお届けするとして、毎日更新はなるべく続けていきたいので、あまり当ブログらしくはないのですが、開設からここまでを振り返りたいと思います。

 

2020年4月12日にこのブログを開設してから、約1ヵ月半がたちました。コロナで外出自粛が続く中、暇つぶしも兼ねて自分がこれまでに旅してきた地をみなさんと共有したいという思いで開設したブログですが、多かれ少なかれ毎日いろいろな人に見てもらえて本当に感謝しています。

開設してから今日までの約50日間に、のべ600回ものアクセス数を記録しています。これが多いのか少ないのか、はわかりません。というか決して多い方ではないだろうと思っているのですが、毎日少しずつでも見てくださる方がいて、Twitterを拡散してくださったりコメントをしてくださったり、星をつけてくださったり…。本当に感謝してもしきれません。

毎日平均10人前後の方に見ていただき、開設してからいちばん多い時で1日に40人近い方に訪問していただいたこともありました。一度だけ、丸一日で訪問者数0人ということもありましたが、それ以外は毎日、誰かしらにこのブログを見ていただけていると思うと私はとても嬉しいです。

私はこれから、どんどんこのブログを拡大していきたいと思っています。自分で言うことではないですが、やっぱり自分の書いた文章には自信をもっていますし、それ以前に私は自分が企画する旅の一つひとつにこだわりをもってプランニングしています。こだわりをもって実行したその旅の様子を、自信のある執筆力でみなさんにご覧いただけているというのが、達成感にも繋がっています。

まだまだコロナで大変な日々が続きますが、今後もなるべく毎日更新を続けていきたいと思っています。更新した際はTwitterでもお知らせしますので、是非お暇な時でいいので少し覗いていってもらえたら嬉しいです。そして「面白い!」「読みやすい!」「文章上手い!」など、少しでも「イイな!」と思ったら、是非みなさんのTwitterでも拡散してください。家族や友達にも紹介してみてください。

最後に、これまでお届けしてきた中でも特に自信のある「2019年9月の北海道旅行記の埋め込みリンクを貼っていきます。読み飛ばしていたり、見落としていた記事があれば是非見てみてください!

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日付が変わって6月に入れば、またファイル利用量に余裕が出て、画像たっぷりの旅行記事をたくさんお届けしていけると思いますので、お楽しみに!

相鉄・JR直通線開業初日完全密着の旅 ~祝・羽沢横浜国大駅開業!~

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みなさんこんにちは! わたかわです。

今日は、今からちょうど半年前の2019年11月30日に開業した「相鉄・JR直通線」について、開業初日の様子をお届けしていきたいと思います!

記念すべき開業初日一番列車の様子や、開業初日の沿線各地の盛り上がり等をたっぷりお伝えします!

 

2019年11月30日(土)

記念すべき、相鉄・JR直通線開業日。相鉄の悲願ともいえる「都心乗り入れ」がついにこの日、実現することになりました。

これから、海老名発の上り一番列車に乗車していきますが、その前にまずは相鉄・JR直通線の概要について簡単に説明します。

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2019年11月30日以降の相鉄路線図(相鉄公式HPより引用)

相模鉄道(通称:相鉄)は、横浜~海老名・湘南台駅間を結ぶ神奈川県の大手私鉄路線です。県都横浜を起点に、二俣川・大和を通って県央の海老名までを結ぶのが「相鉄本線」、そして途中の二俣川から分岐していずみ野を通り湘南台までを結ぶ支線が「相鉄いずみ野線」と呼ばれます。すべての路線が神奈川県内で完結し、日本に16社ある大手私鉄の中でも断トツの路線距離の短さを誇ります。

そして、相鉄は首都圏の大手私鉄で唯一、東京都心にターミナルをもたないというのがこれまでの大きな特徴でした。

  • 京急→品川
  • 東急→渋谷
  • 小田急→新宿
  • 京王→新宿、渋谷
  • 東武→池袋、浅草
  • 西武→新宿、池袋
  • 京成→上野

一般的に首都圏の大手私鉄は、上記の通り東京都心にターミナル駅をもち、そこから郊外へ路線がのびるという運行形態になっていますが、相鉄のターミナルは横浜です。もちろん横浜も非常に大きなターミナル駅ではあるのですが、「東京にターミナルをもたない」ということが大きなハンデになり、他の鉄道路線と比べて知名度やブランド力が大きく見劣りしていました。

そこで、相鉄は考えます。「既に都心に乗り入れている他の路線と直通運転をして、相鉄沿線からも都心へ一本で行けるようにしよう」と。相鉄が自社の線路を直接都心まで伸ばすのではなく、既存の他社線へ乗り入れて、相鉄の車両が都心まで行けば、相鉄の知名度やブランド力、沿線価値は高まること間違いありません。

これに協力することになったのが、JR東日本東急でした。

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相鉄・JR直通線はここを通る!(相鉄公式HPより引用)

相鉄・JR直通線」では、相鉄本線の途中にある「西谷」という駅から分岐して相鉄が新たな支線を造り、JR貨物の「横浜羽沢駅」があるところに新駅「羽沢横浜国大」を建設します。その先はJR東日本による運行となり、既存の貨物線を活用しながら渋谷・新宿へと乗り入れるというルートです。

また、今回は直接的には関係ないですが、「相鉄・東急直通線」というのが2022年度に開業する予定になっています。(ここでは詳しい解説は割愛させていただきます)

これは神奈川県民としても本当に嬉しい話題で、これまで相鉄線沿線に住む人が都心に出るためには一度横浜駅での乗り換えを必要としていたため、横浜駅の混雑緩和にも効果があると期待されています。

 

説明が長くなりましたが、そういうわけで今回は、そんな相鉄・JR直通線の開業初日上り一番列車に全区間乗車してきました!

一番列車は朝早く、私は海老名周辺に住んでいるわけではないので、自宅から出発するのでは海老名発の一番列車に間に合いません。そこで、小田急で海老名の2つ隣の駅、本厚木駅の目の前にあるカプセルホテルに前泊をしてから挑むことになりました。

小田急小田原線の始発列車で本厚木から海老名に向かうと、相鉄線海老名駅改札付近にはかなりの人だかりができていました。

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相鉄線海老名駅の発車標に「新宿」の文字が!

相鉄線の発車標に光り輝く「特急 新宿」の文字。そう、相鉄・JR直通線の開業初日上り一番列車は、海老名5:43発の特急新宿行となります。相鉄の特急は料金不要ですので、相鉄線内では特急運転をし、JR線に入ると各駅停車になります。しかしまぁ、JRでは「特急」といえば有料特急ですから、JR線に直通する列車で「特急」という種別が見られるのはとても新鮮です。もっと言えば、相鉄の海老名駅で表示される行先はほとんどが「横浜」でしたから、その中に平然と「新宿」が紛れ込んでいるのも違和感があります。

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ホーム中央部で式典も!

11月ということで朝5時台はまだ真っ暗です。しかしそんな相鉄線海老名駅の1面2線の頭端式ホームはこんな朝早くから多くの鉄道ファンや報道関係者で賑わっています。

ホームで待っていると、発車の6分ほど前、ついに列車が入線してきました!

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海老名5:43発 相鉄・JR直通線 特急 新宿行

車両は相鉄12000系、「獅子顔」と称される相鉄の最新車両です。ヨコハマネイビーブルーの車体が、これから大都会・新宿に乗り入れていきます。相鉄・JR直通線には相鉄車両以外にもJR埼京線の緑色帯をまとったE233系が充当されることもあります。

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相鉄の車両に「JR埼京線直通」「新宿行」の文字が!

列車は10両編成です。先頭車両付近はホームが狭く、顔を撮影できないので、最後尾の顔を撮影し、そのまま最後尾の10号車に乗り込みます。

5:43、列車は定刻通り海老名を出発。相鉄線内は特急運転なので、大和、二俣川、西谷に停車し、西谷で本線と分かれます。

海老名駅を出発した直後、アナウンスで「相鉄線は本日からJR線への直通運転を開始いいたしました。この電車は一番電車の特急新宿行です。」という丁寧なアナウンスまでありました。

海老名を出た時は、座席がすべて埋まるものの立ち客は数えるほどだった10号車ですが、大和、二俣川と停車していくうちにどんどん混雑が増してきます。そして西谷駅を出発後、車内は身動きの取れない超満員電車となりました。

西谷駅は、これまで各停しか停車することのなかった小さな駅ですが、これからは新宿方面と横浜方面の重要な分岐点になるということで、停車する列車種別が一気に拡大されました。相鉄の最上位種別である「特急」までもが停車しますが、一方で「急行」は現在も通過するようです。

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羽沢横浜国大からはJRに切り替わる

超満員の状態で西谷駅を出発し、列車はすぐに地下へと潜っていきます。そしてすぐに次の停車駅である「羽沢横浜国大駅」に到着。この西谷~羽沢横浜国大駅間わずか数分の区間には「相鉄新横浜線」という路線名がついていますが、まだ新横浜までは開業していないので旅客案内では使用されていませんでした。羽沢横浜国大駅の詳細については後程ご紹介します。

羽沢横浜国大駅では、列車が発車する際に「開業一番列車の新宿行です」というアナウンスまで! これは驚きました。そして羽沢横浜国大から先は相鉄の車両であっても車内LCDがJRで使用しているフォーマットに切り替わります。

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LCDのフォーマットがJR埼京線仕様に!

羽沢横浜国大駅はを出ると、次の停車駅は武蔵小杉です。途中には鶴見駅新川崎駅のホームをかすめますが、武蔵小杉駅到着直前までは貨物線を走行するためホームが設置されておらず、結果的に羽沢横浜国大~武蔵小杉駅間約15分間ノンストップとなります。

鶴見駅手前で地上に出ると、外はだいぶ明るくなっていました。15分間ノンストップというのは長く感じるかなと思ったのですが、意外にそうでもなく、定刻通り武蔵小杉駅に到着。ここからは湘南新宿ラインのルートで新宿へと進んでいくことになります。種別も「各駅停車」に変わっていますので、西大井、大崎、恵比寿、渋谷、新宿と停車していきます。横須賀線内では、LCDに「武蔵小杉」「西大井」と表示されるのがとても新鮮でした。

大崎を発車すると列車はいよいよ「東京山手線内」に突入していきます。高い建物が立ち並び、沿線のガラス張りのビルに映るヨコハマネイビーブルーの車体を見て、「本当にこの相鉄車両が東京のど真ん中を走っているんだなぁ」と実感させられました。

そして終点の新宿駅に到着。時刻は6:43、海老名を出てからほぼ1時間での到着となりました。

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折り返しは6:58発の海老名行

改めて、この相鉄12000系という超個性的な車両がJR新宿駅に入線している光景がとても新鮮に思えました。海老名駅相鉄線の駅なので最長の編成が15両ですが、このJR線の新宿駅は最長15両まで停車できるようになっているので、撮影スペースに余裕があり、より多くの人が集まっていたように思います。

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新宿駅で「相鉄」の文字やロゴがある違和感

これで新宿駅の1・2番線からは、新木場方面、逗子方面、小田原方面、海老名方面に向かう列車が出ていくことになります。初見殺しの、大変混沌としたホームになりそうです(笑)。

それでは新宿駅から、6:58発の海老名行に乗車して来た道を少し戻っていきます。これが下りの相鉄・JR直通線一番列車となりますが、それよりも前に羽沢横浜国大始発で西谷方面に向かう列車が運行されているので、あまり一番列車感はなく、特にそこまで混雑もしていなかったような印象です。これに乗車して、沿線各駅を巡っていきたいと思います。

まずは新宿から45分ほど戻り、西谷駅で下車。

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西谷駅で見られた違和感まとめ

「各停しか停車しない2面2線の対向式ホームの駅」は、この日から「ほとんどすべての種別が停車する2面4線の島式ホーム×2の駅」へと大出世を果たしました。1・4番線が相鉄・JR直通線発着ホームで、真ん中の2・3番線が昔から使われているホームとなっています。発車標には「各停 川越」だの「特急 武蔵浦和」だの、よくわけのわからない文字が並んでいます。実は朝の一部列車は新宿よりも先の武蔵浦和・大宮・川越方面まで直通するものがあり、なおかつ相鉄線内では一部列車が特急として運行されているため、このようになりました。以前まで改札口にはまともな発車標すらなかったのに、大きなモニターが二俣川方面/横浜方面/羽沢横浜国大方面の3台も設置される始末。やっぱり天下のJRがやってくると一気に近代化しますね。

それでは、8:05発の特急武蔵浦和行に乗車して、続いては羽沢横浜国大駅を見に行ってみることにします。西谷から乗車する場合は「特急」でも「各停」でもその先の停車駅に変わりはありません。

そして3分ほどで、羽沢横浜国大駅に到着!

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羽沢横浜国大駅はピカピカの新駅

ホームは地下にあり、2面2線の対向式ホームの駅。地上に立派な駅舎があります。この駅を境に会社が切り替わり、乗務員交代が行われるためだいたいどの列車も停車時間が長めにとってあります。駅を管理しているのは相鉄なので、駅名標や発車標は相鉄仕様。

この駅は相鉄・JR直通線の開業に伴って誕生した新駅なのですが、以前からこの駅のすぐ脇にはJR貨物の「横浜羽沢駅」という駅があり、付随して広大な貨物駅の敷地があります。鶴見~東戸塚駅間で横浜駅を経由しない貨物線の線路が以前から存在し、相鉄・JR直通線はこの線路のうち鶴見~横浜羽沢駅間を使用することになったのです。JR貨物の「横浜羽沢駅」と相鉄の「羽沢横浜国大駅」は全く別駅扱いではありますが、この地に元々鉄道施設があったということで相鉄の新駅を設置することになったのでしょう。駅周辺は住宅街ではありますが、「陸の孤島」といえるほど鉄道を利用する習慣がなく、バスやマイカーで出かける人が多そうですから、どこまで鉄道文化が根付くかは気になるところです。

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羽沢横浜国大駅入口には長蛇の列

駅の外に出てみると、ずら~っと並ぶ長蛇の列が。どうやら開業記念入場券的なものを求める人の列のようです。列は駅舎の外まで広がり、列整理が追いついていないようで、全体的に混乱と怒りが見えました。まぁ相鉄にとって社運をかけたビッグプロジェクトですから、これほどまでに人が集まることもそうそうなかったのかもしれません(笑)。

私は記念入場券等は買わず、後続の8:24発武蔵浦和行に乗車します。そして再び15分間ノンストップ区間を乗り通し、次の武蔵小杉駅に到着。武蔵小杉駅では、2010年に開業した横須賀線ホームに入線することになります。

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武蔵小杉駅で見られた違和感まとめ

武蔵小杉駅駅名標はY字状に枝分かれするようになっていて、その片方が指し示すのは16.6km先の羽沢横浜国大駅です。また、足元の乗車口案内は3色に。白い乗車口案内がとても新鮮です。

3番線に目をやると、先発は海老名行、次発は久里浜行、次々発は伊豆急下田行の特急という何ともカオスな状態。駅構内の各種発車標もこれを機に新調されていました。

ところで、この武蔵小杉においては、相鉄・JR直通列車が走る路線を何と呼ぶのか? というのが少し気になりました。どういうことかというと、

  • 海老名~羽沢横浜国大駅間→「相鉄線
  • 羽沢横浜国大~大崎駅間→「???
  • 大崎~新宿駅間→「JR埼京線

羽沢横浜国大~大崎駅間は、新たに旅客営業を開始した区間(羽沢横浜国大~武蔵小杉駅間)と、それまで横須賀線湘南新宿ラインのみが走っていた区間(武蔵小杉~大崎駅間)に新たに相鉄線埼京線が走り始めたことになります。ここに新たな路線愛称が導入されるのか…? と私は以前から疑問に思っていたのですよ。

しかし、実際この武蔵小杉駅の発車標の文字等を見ていただければわかりますが、「相鉄線直通」「埼京線直通」と案内されています。そう、相鉄・JR直通線の列車に明確な路線愛称が与えられていないこの武蔵小杉駅においては、「~~線直通」が愛称代わりとなっているのです。「『~~線』じゃないのかよ!」と少し思いましたが、確かにここは昔も今も相鉄線埼京線の駅ではないですからね。

なお、ホーム上では、発車時に「3番線の相鉄線、ドアが閉まります。」「4番線の埼京線、ドアが閉まります。」と放送されます。特に3番線の「相鉄線」とキッパリ言い切る辺り、慣れていないとちょっとドキっとしますね。武蔵小杉駅から相鉄線に乗る」という発想がまだないですから。

最後少し複雑な話も織り交ぜましたが、そんな感じで相鉄・JR直通線は華々しいスタートを切ったのでした。

 

あれから今日(2020年5月30日)でちょうど半年がたちましたね。

しかも当時と同じ土曜日。

今日と明日は渋谷駅ホーム並列化工事で、相鉄・JR直通線の列車が大崎で折り返し運転を行っているそうです。見に行きたかったですが、先日当ブログで発表した旅行再開方針に基づき、今回は見に行かないことにしています。

 

かなり長編の記事になってしまいましたが、最後までお読みいただきありがとうございました!

是非SNS等で拡散・コメント・評価・読者登録をよろしくお願いします!

2010年夏の臨時列車プレスリリースを眺めて元気になろう!

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みなさんこんにちは! わたかわです。

今回は、緊急企画「2010年夏の臨時列車プレスリリースを眺めて元気になろう! 」ということで、今からちょうど10年前の2010年の夏にJR東日本ではどんな臨時列車が運行されていたのかを覗いていこうという企画です!

コロナの影響で今年の夏は例年のような臨時列車の運行が絶望的な状況ですが、そんな今だからこそ、過去のプレスリリースを眺めながら、かつて運行された興味深い臨時列車をご紹介していきます。

ちなみに当の私はというと、10年前は小学5年生でして、臨時列車はおろかJRには目もくれないガキでした(笑)。鉄道ファンになりかけの当時は京急ばかりで、JRには全く興味がありませんでした…。今思えば非常にもったいない。ですので、面白い列車をご紹介したところでそれに対する私の思い出話は大して出てきませんが悪しからず。

それではいってみましょう!

 

1.今と運行区間が違いすぎる〔つがる〕〔はくたか

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特急つがる(八戸~青森)・特急はくたか(越後湯沢~金沢)の増発

お盆等を中心に、特急〔つがる〕や特急〔はくたか〕では増発便が設定されていました。驚くべきはその運行区間ですよね。

まず、東北新幹線は当時まだ八戸までしか開業しておらず、その先の青森へ行くには八戸駅で特急〔つがる〕に乗り換える必要がありました。現在では特急〔つがる〕といえば秋田~青森駅間を走る特急ですが、当時は青森県の東側を走る特急だったのです。

また、北陸新幹線もまだ開業前で、「長野新幹線」という名称のもと長野までの開業だったので、首都圏から北陸方面へ行くには、まず上越新幹線で越後湯沢まで行き、そこから北越急行経由の特急〔はくたか〕に乗り換える必要がありました。

列車自体が珍しいというよりは、当時の特急網が今とは異なるというところがポイントですが、当たり前のように東京から新青森や金沢に行けるようになった今では信じられない光景です。

 

2.「こがね」「きらきらみちのく」…聞き慣れないジョイフルトレイン続々!

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「こがね」「きらきらみちのく」って何だ!?

東北方面のリゾート快速列車には、今では見られないジョイフルトレインが使用されていました。

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ジョイフルトレイン「こがね」(Wikipediaより引用)

仙台~気仙沼駅間直通の臨時快速〔こがねふかひれ号〕に使用されていたキハ28・58系「こがね」は、1989年に製造されたジョイフルトレイン「グラシア」を改造して2003年より運行を開始した3両編成の気動車だそうで、仙台地区を中心に東北や北関東の各地で臨時列車として使用されていました。しかし老朽化により2010年12月をもって引退し、現在は何とフィリピンで第二の人生を送っているようです。

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ジョイフルトレイン「きらきらみちのく」(Wikipediaより引用)

青森地区で運行されていたジョイフルトレインきらきらみちのく」はこちら。色合いは何だか昔の253系成田エクスプレスのようですが、きらきらみちのくのデビューは2002年。津軽線大湊線に直通する臨時列車を中心に使用されており、今でいう「リゾートあすなろ」のような使われ方をしていました。しかし2010年11月をもって引退し、改造を受けて2011年4月より「リゾートうみねこ」に生まれ変わりました。そんな「リゾートうみねこ」も2020年3月で引退となってしまいましたから、もうこの車両自体を見ることはないでしょうね…。

このように、JR東日本にはかつて数多くのジョイフルトレインが運行されており、ここでご紹介したもののほかにも2010年夏のプレスリリースには「kenji」「きらきらうえつ」「リゾートエクスプレスゆう」等、引退してしまったジョイフルトレインが続々登場しますので是非見てみてください!

 

3.首都圏では山梨方面へ各都市からお座敷列車の運行が!

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首都圏ではお座敷列車のオンパレード!

首都圏屈指のフルーツ王国・山梨へは、首都圏各地から甲府までを結ぶ各種お座敷列車が運行されていました。2010年の夏は川崎・熊谷・千葉からということで、グループ旅行にはもってこいだったでしょうね…。

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ニューなのはな」(左、2014年8月撮影)と「華」(右、2013年3月撮影)

使われていた車両は「ニューなのはな」と「」だったようで。どちらもお座敷のジョイフルトレインですね。485系という特急車両を改造して作られた車両で、どちらも1997年にデビューしています。「ニューなのはな」は2016年で引退してしまいましたが、「華」は現在も臨時列車で使用されています。私はどちらも一度ずつだけ乗ったことがありますが、やっぱり2人以上、できれば3~4人で乗るのが楽しい列車だと思います。

最近だとこの貴重なお座敷列車での臨時快速が、甲府方面よりも奥多摩方面に運行されることが多い気がするので、是非ともまたいつか中央本線を走る姿も見てみたいなぁ…と思うところですね。

 

4.驚愕のロングラン快速!? 上越国境を越える「マリンブルーくじらなみ号」

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上越国境を越える臨時列車も今は昔

熊谷~柿崎駅間では、海水浴客を運ぶための臨時快速〔マリンブルーくじらなみ号〕というのが運行されていたみたいです。使用車両は183系ということで、これも数年前に引退してしまった国鉄特急車両ですが、それ以上に驚くのはやっぱり運行経路とその距離ですよね。

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臨時快速〔マリンブルーくじらなみ号〕の運行ルート(多分)

おそらく高崎線上越線で宮内(長岡?)まで行き、そこから信越本線に入り柿崎まで結んでいたのだろうと思うのですが、何とその距離250km超え。往年の特急〔とき〕を彷彿とさせる水上・越後湯沢経由の「上越国境」を走り抜けるルートで夢があります。以前はこの「上越国境」を越えるルートの臨時列車も多数存在していましたが、今ではほとんど設定されなくなってしまいましたからね…。

しかしまぁそれはさておき、わざわざこれを使って首都圏から鯨波海岸へ海水浴に出かける人ってどのくらいいたんでしょうか…? どうしても首都圏民にとっては海水浴といえば太平洋側の湘南や九十九里・外房等が思い浮かびますし、何よりもそちらの方が近いです。列車で海水浴に行く、というのももう過去の話になってしまいましたね…。

 

5.まだ上野発の東北本線特急が設定されていたとは! 特急〔あいづ〕

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上野~喜多方駅間直通の臨時特急〔あいづ〕

驚きました。これは本当に驚きましたよ! 臨時とはいえ、まさか2010年になっても上野からの東北本線特急が設定されていたようです。臨時特急〔あいづ〕は、上野から東北本線を経由して郡山へ、そこから磐越西線に入り会津若松経由で喜多方まで運行されていました。

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485系あかべぇ

車両はこちらも国鉄特急485系ですが、「あかべぇ」という赤と黒の特別塗装の編成が使用されていました。ちなみにこの特別塗装編成は、翌2011年に国鉄特急色に塗り替えられ、その後引退したようです。

何十年も時を遡れば、まだ東北新幹線が開業する前は北の玄関口・上野から東北地方各地へ様々な特急や急行が運行されていました。しかし東北新幹線が開業した1982年以降、その数は徐々に減っていきます。1968年に運行を開始した特急〔あいづ〕もかつては定期列車でしたが、JR発足後の1993年に定期運用が終了しています。
ただその後も伝統ある「あいづ」の列車名は受け継がれ、「あいづライナー」「ビバあいづ」等個性的な列車名が登場していくことになります。そんな中で、2010年の夏には元祖ともいうべき上野発の特急〔あいづ〕が運行されていたとは本当に驚きました。運転日もかなり多めに設定されていましたから、イベント列車というよりは純粋に移動目的での利用を想定していたのだろうと思います。
 
6.臨時列車プレスの楽しみといえばやっぱりこれ! 夜行列車が縦横無尽に駆け巡る

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各方面へのムーンライトに、急行〔能登〕の文字も…

私もそうなんですが、臨時列車のプレスリリースが公開されたら、まず真っ先にPDFのページの一番下までスクロールして、この夜行列車の項目を見るという人も少なくないのではないでしょうか? 最近では夜行列車もほとんど運転されなくなり、仮に運転するとしてもプレスリリースには載らないパターンが多くなっていますが、2010年夏のプレスではこのように「ムーンライトながら」「ムーンライトえちご」「ムーンライト信州81号」「能登」の4つの運行が発表されました。

ムーンライトながら」は今でも春・夏・冬の18きっぷシーズンのうちそれぞれ数日程度運行されていますが、2010年の夏は18きっぷシーズンの間ほぼずっと運行されていたんですね…これは驚きです。この列車は2009年春のダイヤ改正までは定期列車として毎晩運行されていたくらいですから、まだ今よりもかなり需要があったものと思われます。巷では、今年の夏はコロナの影響で設定されない可能性が高いとも言われていますが果たしてどうなんでしょうか…。仮に今年の夏に設定されないとしても、このまま廃止にはならないでほしいと願うばかりです。

ムーンライトえちご」は2014年の春を最後に設定されなくなり、実質廃止でしょう。こちらも2010年の夏は毎日運行されていたと思うと本当に幸せな時代だな…と思います。関東から18きっぷで北海道方面に渡る時に、盛岡~八戸駅間が既に第三セクター転換されていて東北本線では青森に行けなかったので、ムーンライトえちごで新潟まで行って、その先は日本海側経由で青森まで行くのが王道ルートだったという話を聞いて、私も一度やってみたかったな…と思うものです。

ムーンライト信州」は2018年の12月を最後に実質廃止となってしまいましたね。これは記憶に新しいですが、結局私は一度も乗らずじまいでした。白馬方面への登山客をメインターゲットに据えた夜行快速で、昔から下りのみの設定という特徴的な列車でした。乗車を試みて何度か計画を練ったことはあるのですが、大糸線に直通するのでどうにもその先の乗り継ぎがうまくいかないなぁ…と悩んだ記憶があります。今思えば贅沢な悩みです。

そして何よりも驚くべきは急行「能登ですよね。2010年春のダイヤ改正で定期運行が廃止された後もこのように臨時列車で設定があったということですが、在来線のみで首都圏と北陸を直通で移動できた時代が本当に羨ましいな…と感じます。今では直江津金沢駅間が第三セクターになっていますから、JRの優等列車が運行されることはないでしょうね…。

 

ということで、ここまで様々な臨時列車を取り上げてまいりました。わずか10年前でもこれほど違うのか…と私自身も本当に驚きましたし、臨時列車の運行が絶望的とされる今年の夏とは比べものにならないくらい東日本各地が本当に賑やかだったことが窺えます。

しかし、そうして比較することで肩を落とすのではなく、「コロナが終息してきたらこんな旅行にも出かけてみたい!」「あんな列車にも乗ってみたい!」 と今に照らし合わせて少しでも明るい話題につながればいいなと思っています。懐古趣味系の記事の時は毎度お伝えしていますが、決して今の鉄道が昔よりも劣っているということではなく、昔には昔の、今には今の鉄道の良さがあると思っています。

コロナで気が滅入ってしまったな…と思った時は、是非JR東日本の公式HPより、過去のプレスリリースを漁ってみてはいかがでしょうか!
今回取り上げられたのはごく一部で、ここで紹介したもの以外にも2010年の夏は本当に様々な面白い列車が運行されているので、是非そちらも見てみてください!
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