わたかわ 鉄道&旅行ブログ

乗り鉄&旅好きの20代男子が全国を巡る!

函館山線を走る貴重な臨時特急〔ニセコ号〕で長万部へ! 人の温もりを感じる旅【2019夏の北海道10】

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みなさんこんにちは! わたかわです。

今回は、2019年9月の北海道旅行記の第10弾記事となります!

4泊5日の行程はいよいよ後半戦の4日目に突入していきます。

あまりにも内容の濃い5日間だったので、何回にもわけてお届けしております。今回で10回目ですが、最終的には全15回くらいになりそうです…今月末頃まで続きますがどうかお付き合いいただければありがたいです!

 

2019年9月11日(水)①

この日も朝は札幌大通にある「GARDENS CABIN」から札幌駅まで歩きます。

札幌駅からまず朝一番に乗車するのは…こちら!

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昔ながらの山線特急!

札幌7:57発の特急〔ニセコ号〕函館行です!

札幌~函館駅間で1日1往復、夏に運行される臨時特急となっています。

札幌~函館駅間の移動といえば、特急〔スーパー北斗〕(現在は特急〔北斗〕)が有名ですが、このスーパー北斗ニセコ号の最大の違いは「経由路線」にあります。

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スーパー北斗〕と〔ニセコ号〕の経由路線はこう違う!

スーパー北斗は札幌駅を南東方向に出発し、苫小牧・東室蘭を経由する「室蘭本線経由」ですが、ニセコ号は札幌駅を北西方向に出発して小樽・倶知安を経由します。両者は長万部で合流するのでそこから先は同一のルートですが、札幌~長万部駅間の経由路線が大きく異なるのです。

ニセコ号の通る路線は全区間が「函館本線」ですが、このうち札幌~長万部駅間(小樽・倶知安経由)は、現在定期特急列車の運行がない、いわゆる”ローカル線”です。札幌から函館方面に向かうには、距離の上ではこの小樽・倶知安経由のルートが最短ですが、実際には起伏の激しい山道を越えていくため高速での運行が難しい区間となります。このため小樽・倶知安経由のルートは通称「函館山線」とも呼ばれます。

それに対し、毎日数多くの特急が行きかう苫小牧・東室蘭経由のルートは、「千歳線室蘭本線経由」となります。距離はこちらの方が山線経由よりも長いのですが、比較的平坦な道のりが続き高速で安定した運行が可能となることから、所要時間はこちらの方が短くなっており、札幌~函館駅間を結ぶ大動脈は現在この千歳線室蘭本線経由となっています。

かつてはこの山線経由でも多数の特急・急行が運行されていましたが、1986年に特急〔北海〕が廃止されたことで定期運用が消滅。以降は季節臨として今回のように臨時特急・急行が運転されています(最近はもっぱら特急ですが)。

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札幌7:57発 特急〔ニセコ号〕函館行

ホームに上がると、そこにはキハ183系の姿が! 数年前までは北海道内を縦横無尽に走っていましたが、今や貴重な存在になってきていますね。前面には何と「ニセコ」と書かれたオリジナルのヘッドマークまで! これは堪らない!

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方向幕は「特急 函館」

定刻通り札幌駅を出発し、ノスタルジックな走行音をたてながら札幌の高架を走行していきます。

今回この特急は3両編成で、函館寄りの先頭3号車のみが自由席、2・1号車は指定席となります。私は今回確実に座りたかったので、指定席を取っておきました。

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乗客はほとんどが中高年

この列車の停車駅は、手稲、小樽、余市倶知安ニセコ、昆布、黒松内長万部、森、新函館北斗五稜郭、終点函館です。函館の到着時刻は13:40なので、札幌から函館まで6時間近くかけていくことになります。スーパー北斗なら3時間半~4時間程度で行けてしまうので、いかに時間がかかるかおわかりいただけると思います。

車内を見渡してみると、乗客のほとんどが中高年で、自分のような若年層の鉄道ファンはほぼいません。これは恐らく、9月の平日であり、かつ「大人の休日俱楽部パス」の有効期間内であるためと思われます。大人の休日俱楽部パスというのは、私も詳しくは知らないのですが、北海道と東日本の広いエリアが新幹線・特急含め何日間も乗り放題になる夢のようなフリーパスらしく、指定席も回数制限つきで無料でつけられるようです。

札幌を出発した時点では乗車率7割程度でしたが、小樽でかなりの人数が乗ってきて、車内は満席になりました。

小樽の次の停車駅は、余市ニッカウヰスキーで有名なこの地では少し長めの停車時間が用意されています。車内アナウンスにて、この駅ではホーム上でアップルパイの販売をするということで、一度ホームに降りて私も買うことに。

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余市駅に特急がやってくる光景は貴重!

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余市駅ホームのアップルパイ(320円)

最後の数点でしたが、何とかゲットし再び車内へ。

アツアツなので冷ましながら食べていると、隣の席のおじいさんに「あ、買ったんですね!」と声をかけられました。

聞けば、その方は岩手から旅行に来ている方のようで、函館山線への乗車は学生時代の修学旅行以来数十年ぶりだとか。余市駅を出発後、すぐに仲良くなり、とても話が弾みました。そのおじいさんからすれば私は孫くらいの世代だと思いますが、とても優しくしていただき、札幌の円山動物園で買ったというどら焼きまでプレゼントしていただきました。

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あいにくの天気だが羊蹄山も見えた!

倶知安を出ると、車窓右手には羊蹄山が見えてきました。私は通路側、おじいさんが窓側に座っていたのですが、何と「窓側に座りますか?」と、席を交代してくれたのです! いやぁこれは嬉しすぎます! 「私は初めてではないのでどうぞどうぞ」と、本当に懐の深いおじいさんでした。

しかもしかも、倶知安からニセコまでの1区間だけ、地元の観光協会の方々による車内販売が行われるのですが、そこで何と「飲むヨーグルト」を奢ってくださったのです!

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飲むヨーグルト(160円)

人の優しさや温かさに触れ、楽しく会話をしながら、札幌から長万部までの3時間半をとても楽しく過ごせました。

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長万部に到着!

11:27に長万部へと到着。

10:30までに電話で予約をしておけば、長万部駅停車中に名物駅弁「かなやのかにめし」を購入できたようなのですが、私はすっかりこの情報をスルーしていたため長万部駅ではゲットできず。駅構内でかにめしの常時販売はしていないみたいです。これはまたの機会の楽しみに取っておきます。

 

今回はここまで。

次回は、長万部から洞爺へと移動し、洞爺湖観光をしていきます!

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。

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