わたかわ 鉄道&旅行ブログ

乗り鉄&旅好きの20代男子が全国を巡る!

【密避け】伊勢志摩ライナー&しまかぜに乗る! 日帰り伊勢神宮「年末詣」の旅

 

2021年12月27日(月)

今回は名古屋へとやってきました。これから近鉄で伊勢方面へおでかけしていきたいと思います。

三重県を代表する観光地…といえば、やはり伊勢神宮は外せません。年間を通じ多くの観光客が訪れる伊勢ですが、特に年始の初詣の時期ともなるとその人出は計り知れません。

「初詣は伊勢神宮へ行きたい、しかしお正月は混んでいるしなぁ…」と頭を悩ませているみなさん。

年末詣」はいかがですか?

年末詣とは、その名の通り年始ではなく年末に神社へ参詣すること。その1年間を無事に過ごせたことに感謝をし、翌年の幸せを願う目的があります。特に煤払いが終わった冬至以降に詣でるのがオススメで、年始ほど混雑もしておらず清らかな気持ちで境内に足を踏み入れることができます。

というわけで今回は、伊勢神宮へ年末詣に行ってまいりましたので、その様子をお届けしていきます。

(なお冒頭の日付を見てお気づきかと思いますが、昨年(2021年)の年末に出かけたものをようやく文字に起こしました…。現在と情報が変わっているものもありますので、お出かけの際は最新の情報にご注意ください。)

まず乗車するのは、近鉄名古屋9時10分発の特急〔伊勢志摩ライナー〕賢島行です。伊勢志摩方面へは多彩な特急が運行されていますが、中でもこの車両は他の一般的な特急車両と同じ金額で特別感を味わえるのが大きな魅力です。

この日はあいにくの大雪で、近鉄名古屋線は朝から大幅なダイヤ乱れが発生。伊勢志摩ライナーの車両も前面に雪を被った状態で入線し、慌てて折り返しの準備を行っていました。

列車は定刻よりも16分遅れ、9時26分頃に近鉄名古屋駅を発車。年末の繁忙期とあって、座席はかなり埋まっているという印象を受けました。荷物の多さや身なりから察するに、その多くは観光客のようです。

通常であれば近鉄名古屋から伊勢市までの所要時間は1時間20分。さて本日はいったいどれくらいかかるでしょうか…?

少し南下すると雪はやみましたが、辺りは見渡す限りの銀世界。まるで北海道や新潟のような雪国のローカル線にでも乗っているかのような車窓ですが、実際はちょうど愛知県から三重県へ入りしばらく進んだあたりです。

…なんて思っていると、近鉄四日市を過ぎたあたりからそれまでの雪景色が嘘のように微塵も雪のない田園風景へ様変わり。どうやら雪が降っていたのは名古屋近郊のごく限られた地域だけだったようです。

津を発車してしばらく進むと、列車は中川デルタ線を通過します。デルタの中には沿線の銘菓や名産品の広告があり、見逃せません。

伊勢中川駅では、大阪方面への特急に接続します。名阪間を直通する特急も日中30分おきに運行されている一方で、ここ伊勢中川で2本の特急を乗り継ぐルートで移動する人も一定数いるようです。

座席は青を基調とした重厚感のある形状になっています。前後間隔も広く、観光向きの特急だけあってゆとりがあります。

なお今回ですが、2021年10~12月に期間限定で発売された「近鉄1dayおでかけきっぷ(愛知・三重版)」を使用しています。名前の通り1,500円で愛知県・三重県内の近鉄線が1日乗り放題となるもので、近鉄名古屋伊勢市宇治山田駅間の片道運賃とほぼ同額になっています。

10時55分頃、ようやく伊勢市駅へと到着。定刻(10時30分着)よりも約25分遅れでの到着となりました。

かなりの数の観光客の方がここで降りていきます。

伊勢市駅はその名の通り、伊勢神宮の玄関口となる駅です。近鉄線のほかJR東海参宮線も乗り入れており、JRの名古屋・四日市方面から快速〔みえ〕を利用してやってくることもできます。

伊勢神宮には大きく分けて「外宮」と「内宮」があり、両者はやや離れています。伊勢市駅から外宮までは歩いてすぐの距離にあり、そこまでの道は参道として趣ある土産物屋さん等が軒を連ねています。

程なくして外宮(豊受大神宮に到着。まずはこちらから参詣していきます。

外宮は駅からそれほど離れていないものの、街の喧騒を感じさせない静かな空間が広がっています。ゆっくりとあちこちを見て回りながら参詣し、1年間を無事に過ごせたことへの感謝をしっかりと捧げました。

また、外宮に隣接して「式年遷宮記念せんぐう館」という記念館がありましたのでこちらも立ち寄ることにしました。入館料は300円で、館内では模型や装飾品等が数多く展示されています。あまりの充実ぶりに「300円は安すぎるのでは…?」と感じるほどでしたが、あいにく館内の撮影はできないそうで、気になる方は是非現地に足を運んでみてください。

ちょうどお昼時でしたので、外宮近くで名物の「伊勢うどん」をいただくことにします。

伊勢うどんの特徴は何といっても麺のやわらかさにあり、コシで有名な香川の讃岐うどん等とは大きく異なります。濃い出汁をたっぷり絡めて頬張れば、そのモチモチ感の虜になること間違いありません!

さてお腹も満たされたところで、続いてはもう一つの内宮へと向かうことにしましょう。

外宮~内宮は4キロほど離れており、徒歩で行くのはあまり現実的とはいえません。ここは大人しく「外宮前」バス停よりバスを利用することにします。

外宮前~内宮前はかなりの高頻度で三重交通の路線バスが運行されており、それほど待つことなく乗車することができます。最初に見えたバスはあいにく混雑で満員のため自分のところまで乗車順が回ってくる前に発車してしまいましたが、そのすぐ後に続行して臨時便があったのでそれに乗り込むことができました。

所要時間約10分で「内宮前」バス停に到着。外宮前~内宮前間の運賃は440円でした。

人の流れに沿って歩くと、大きな鳥居が見えてきます。内宮(皇大神宮)は外宮と異なり、駅や市街地から離れた自然の中にあります。

どちらかといえばこの内宮の方がお伊勢参りにおける「メイン」の立ち位置にあるようです。人は多いですが初詣の時期に比べればかなり余裕があるといったところではないでしょうか。これこそが「年末詣」の最大のメリットです。

さて、内宮参詣後は近くにある「おはらい町」へも足を運んでおきましょう。

おはらい町は内宮へと続く参道で、数々の土産物店や飲食店が軒を連ねます。人口密度に関しては広々とした境内よりもむしろこちらの方が高いかもしれません。

中でも外せないのは、おかげ横丁の正面にある「赤福本店」。100年以上の歴史ある建物からはただならぬオーラを感じます。長い列ができていますが、せっかくなので並んで入ってみることにします。

一般的に赤福というと、8個入りや12個入りのお土産用が広く知られています。一方ここ本店ではイートイン用の座敷スペースが用意されており、内宮参詣の前後に立ち寄ってのんびりと赤福餅をいただくことができるのです。

赤福餅2個+お茶のセットで230円(当時)と価格もお手頃で回転率も良いので、ある程度時間に余裕がある場合は是非立ち寄ることをオススメします!

また赤福以外にも、おはらい町の通り沿いには様々な食べ歩きグルメがあり、いろいろと目移りしてしまうところです。内宮参詣とあわせ、予定を立てる際は是非ここにもしっかりと時間を割いておきましょう!

参道を抜けて市街地まで出てきたところには「猿田彦神社」があります。伊勢神宮本体と比べるとこじんまりとしていますが、時間に余裕のある際には是非お立ち寄りください。

また外宮と内宮の間にも資料館やら寺社やらが点在しておりますので、そこまでしっかりと見て回るのであれば日帰りだと少し厳しいかもしれません。残念ながら今回は日帰りにつきお預けです…。

さて、猿田彦神社の近くからバスに乗り、近鉄宇治山田駅へとやってきました。最後はここから近鉄名古屋まで特急で帰りたいと思います。

ここ宇治山田駅の駅舎は、東武の浅草駅や南海の難波駅と同じ久野節氏の設計によるもの。荘厳かつ開放的な造りは訪れるものを圧倒させ、国の登録有形文化財にも指定されています。

また古くから天皇陛下内閣総理大臣らの伊勢神宮参詣の際にもその玄関口として使用されてきました。2階にはそのための貴賓室もあるようです。

ホームは3面4線で、1番線と2番線は伊勢中川方面への折り返し専用ホームとなっています。ホーム上にある赤福の広告は遠目からでもよく目立ちます。

1番線側には自動車の発着できるスペースが、ホームと同じ高さで設けられています。これはどうやらかつて使用されていたバス乗り場の跡だそうで、現在は立ち入れないようになっています。ホームは3階部分にあるため、これと同じ高さにバスを持ってこれるよう駅の東側には急なスロープがあり、上まで上ってきた後は転回できるよう転車台のような設備もあったようです。元は鳥羽線開業前に賢島方面への鉄道とバスの接続を図るために設けられたそうですが、1994年を最後に使用されていません。

発車標を見上げると、特急、特急、また特急…と夕方は特急のオンパレード。

名古屋・京都・大阪の各方面へとひっきりなしに特急が発着する時間帯ですが、その中でも今回私が乗るのは宇治山田16時22分発の特急〔しまかぜ〕近鉄名古屋です!

遠くの方からゆっくりと列車が入線してきました。ヤバい!! カッコいい!!!

あくまでも始発駅は賢島ですので、宇治山田駅の停車時間はわずかです。すぐにパッと乗り込みます。

列車は定刻よりも3分ほど遅れ、16時25分頃に宇治山田を発車。

今回はしまかぜにおいて最もベーシックな座席である「プレミアムシート」を利用していきます。3列のゆとりある配置です。

本革を使用した豪華なシートは、他の近鉄特急と明らかに異なる雰囲気があります。発車時には優雅な音楽も流れ、当時22歳のク〇ガキがやすやすと入り込んで良い空間ではなさそうです(笑)。

次の伊勢市駅を発車し、車内ではおしぼりと記念乗車証が配られます。近鉄特急の車内ではデッキにおしぼりを完備していることで有名ですが、このおしぼりはそれと異なり「しまかぜ」オリジナルのものになっています。

各座席のリーフレット類で、車内設備や車内販売に関する詳しい案内を確認することができます。座席のリクライニングはボタン式で全自動となっており、まるで歯医者さんの椅子のようです。

宇治山田から名古屋までの乗車時間は1時間ちょっとしかありませんが、せっかくなので4号車のカフェに来てみました。2階建てになっており、1階部分はちょうど運良く貸し切り状態です。

夕食には少し早い時間ですが、せっかくなら食事メニューをいただいてみたいと思い、松阪牛カレー(1,400円)を注文。お肉の旨みがぎゅっと詰まった絶品の一品です。

カレーにしてはなかなか強気の価格設定ですが、ブランド牛である松阪牛を使用し、しかも列車の車内で温かいメニューとして提供されることを考えればむしろ安いくらいかもしれません。

伊勢市を出ると近鉄四日市に停車した後、終点の近鉄名古屋へと至ります。県庁所在地である津さえも通過してしまうのがしまかぜの凄いところです。

すっかり辺りも暗くなってきたところで、いよいよ名古屋の街が近づいてきました。気づけば宇治山田の時点で発生していた遅延もすっかり回復していたようです。

定刻通り、17時44分に終点の近鉄名古屋駅へと帰着。

フリーパスの元もしっかりと取り、素晴らしい1日を過ごすことができました。

年末詣は何も伊勢神宮に限った話ではありませんが、全国的に名の知れた神社はお正月を迎えてからの初詣となるとどこも大変な混雑でしょうから、是非とも今年は年末詣を検討してみてください!

 

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。

【初見〇し】羽田空港に行けないエアポート急行が誕生しました…

 

2022年11月27日(日)

本日やってきたのは、京急逗子・葉山駅。JR横須賀線逗子駅からも徒歩圏内です。

かつてこの駅は「新逗子」という名称でしたが、2020年3月のダイヤ改正で現在の駅名へと変更されました。所在地は神奈川県逗子市ですが、葉山方面へ連絡するバスが南口の改札を出てすぐのところから発着しています。逗子・葉山駅到着直前の車内アナウンスでもその旨が案内されており、近年京急では葉山の観光PRにかなり力を入れていることが窺えます。

しかし、今回はそんなお洒落な葉山観光のためにここへ来たわけではありません。

なんでもここ逗子・葉山駅には「初見〇し」レベルの高すぎる列車が発着しているそうなんです。

発車標を見上げてみると…ありました

逗子・葉山9時33分発のエアポート急行 神奈川新町行です。

ホーム上でたまげていると、ちょうど列車が入線してきました。逗子・葉山駅は大手私鉄としては珍しく1面1線の棒線駅なので、到着した列車はすぐに折り返すダイヤが組まれています。

エアポート急行」はその名の通り、羽田空港へのアクセスを目的として2010年に設定されました。横浜方面へ直通する列車に関してはその多くが羽田空港~逗子・葉山駅間での運行となっており、これまで日中の逗子・葉山駅では「エアポート急行 羽田空港行」のみが約10分間隔で発車していく光景が当たり前となっていました。

しかし今目の前に見えている電車の行先表示器には、確かに「神奈川新町」と表示されています。発車前に車掌さんに「これ新町ゆき…(?)」と不思議そうに尋ねているおじいさんもいらっしゃいました。

これは突発的な行先変更等ではなく、昨日(2022年11月26日)行われたダイヤ改正の関係で登場したもの。多摩川を渡るどころか横浜市を脱出できずに力尽きてしまう、「空港へ行けないエアポート急行」という世にも奇妙な列車が誕生してしまったのです。

何はともあれ、今回は終点まで乗り通してみることにします。定刻通りに逗子・葉山駅を発車。駅を出るとすぐに線路が複線になります。

車内のLCDにもしっかり「神奈川新町ゆき」と表示されています。広域路線図には列車の運行区間が水色で塗られていますが、その水色の線は羽田空港までのびることなく、横浜と京急川崎の間で途切れています。

次の神武寺駅ではほぼ必ず上下列車の行き違いを行います。先述の通り逗子・葉山駅は1面1線となっているためです。

神武寺駅を出ると、左側からもう1本線路が合流してきます。これはこの先の金沢文庫駅近くにある総合車両製作所で製造されたJRの車両を搬入するために設けられたJR横須賀線京急逗子線の連絡線で、京急標準軌/1,435mm)とJR(狭軌/1,067mm)では線路幅が異なるため上り線が三線軌になっています。

やがて京急逗子線は終わり、金沢八景駅京急本線と合流します。

最近では、遠かったシーサイドラインのホームが移設され、京急に大きく近づいたことでも話題になりました。

金沢八景金沢文庫駅間には総合車両製作所のほかに金沢検車区もあり、部分的に線路も複々線になっています。快特特急といった優等種別も全て両駅に停車しますが、どちらかというと運行上重要な拠点となっているのは次の金沢文庫のようです。

金沢文庫駅では4番線に入線し、隣の3番線に停車する普通を追い越します。次の能見台まではエアポート急行でも全ての駅に停車しますが、その先からは通過駅が設定されています。

京急富岡杉田駅間ではJR根岸線と交差。東京都心部ではかなり本数の多いイメージが強い京浜東北線ですが、根岸線の末端(磯子大船駅間)ともなると日中は10分間隔での運行になります。

さて屏風浦を通過し、次の停車駅は上大岡です。駅周辺のタワマンやゆめおおおかオフィスタワーは遠くからでも圧倒的な存在感があり、横浜市南部の交通結節点としても重要な役割を果たしています。

上大岡駅に到着。ここでは3分ほどの停車時間があり、後続の快特 泉岳寺行を待避します。駅によって追い越すこともあれば待避することもある、というのがこのエアポート急行の大きな特徴でもあります。

上大岡を出ると弘明寺、井土ヶ谷、日ノ出町…と停車していきます。今回のダイヤ改正エアポート急行の本数が従来の6本/時から3本/時へと激減したこともあり、特に弘明寺や井土ヶ谷からの乗車はかなり多いと感じました。

新幹線の駅のような構造をした南太田駅では先行する普通をハイスピードで追い越します。普通に乗っているとここ南太田ではほぼ確実に快特特急エアポート急行いずれか1本以上の待避が発生するため、長時間停車が恒例となっています。

日ノ出町駅はホームが大きくカーブしており、列車とホームの間にすき間ができるため乗降の際には注意が必要です。

戸部~横浜駅間には、1945年5月の横浜大空襲で被災した旧平沼駅のホーム跡が今でも残されています。4両分しかない短いホームですが、しっかりと地上へ降りる階段の囲いも確認できます。

さて、ジョイナスとタカシマヤのロゴが見えてくると、列車はまもなく横浜駅へと入っていきます。京急富岡杉田駅間で交差した根岸線の線路ともここで再会します。

印象的だったのは、スーツケースを転がしながらこの列車に乗り込もうとして、行先に違和感を覚え慌ててホーム上に戻る乗客が複数確認できたことです。おそらく羽田空港利用者であると思われます。

エアポート急行がデビューして今年で12年になりますが、今回のような「空港まで行かないエアポート急行」というのは前代未聞。他の空港と異なり、「成田エクスプレス」「ミュースカイ」「ラピート」等のような愛称のついた空港連絡特急がない羽田空港において「エアポート急行に乗れば羽田空港に行ける」という分かりやすさは沿線の利用者にとってもかなり浸透していただけに、今回のような「神奈川新町どまりのエアポート急行」に戸惑う人は決して少なくないと感じました。

横浜駅を発車すると車内はかなり空きました。普段のエアポート急行ではまずありえないことです。JRの線路と多数並走しながら、神奈川駅を猛スピードで通過していきます。

京急東神奈川駅はかつて「仲木戸」という駅名でしたが、逗子・葉山と同じく2020年3月に改められました。京急東神奈川を発車すると、次は早くも終点の神奈川新町です。

逗子・葉山駅を出て37分。

10時10分に終点の神奈川新町駅へと到着です。

空港に行けないエアポート急行、の噂は本当でした。

神奈川新町駅のホームはかなり狭いですが、何と言おうとここが終点なので強制的に降ろされることになります。中にはスーツケースを転がしながらホーム上で呆然とする乗客の姿もあり、もしかすると「エアポート急行」の名前に騙されてしまったのかもしれません。

ここまで乗ってきた列車は回送列車となり、いったん子安方の留置線へと入ります。その後進行方向を変え、駅のそばの留置線へと入っていきました。

さて、問題はこれより先の接続です。

いくら神奈川新町どまりといえどエアポート急行」として走っているからには羽田空港方面への接続が考慮されているのでは…と思ったそこのあなた。

残念でした。そんなものはありません。

まぁ腐っても大手私鉄ですから、それほど長時間待たずとも後続の列車はやってきます。

【方法1】
10時14分発の特急 青砥行に乗車→京急蒲田快特 羽田空港に乗り換え

【方法2】
10時21分発のエアポート急行 羽田空港で直通

【方法1】が羽田空港まで最速で到達する手段となりますが、京急蒲田では2階ホームから3階ホームへの乗り換えを強いられます。大きな荷物があると一苦労でしょう。【方法2】であれば神奈川新町からは乗り換えなしで行けますが、そもそもこれは1本遅いエアポート急行を待つだけの話ですから、前提としてなぜ「神奈川新町どまりのエアポート急行に乗ったんだ?」とはなります。

ホーム上で見ていると、空港利用者であるか否かを問わず、多くの乗客が14分発の特急に乗り込むようでした。一方で特急京急川崎までノンストップですので、京急鶴見を含む途中の各駅へ向かう場合は15分発の普通に乗り込むことになります。

若干の遅延が発生していたこともあってか、3番線の特急と4番線の普通はほぼ同時に発車。次の子安までは複々線になっており、こんな荒技をしてのけても列車どうしが衝突することはありません。

今回ご紹介した「羽田空港まで行かないエアポート急行」をまとめると上表の通り。平日1日1本、土休日1日2本限定でいずれも逗子・葉山を午前9時台に発車します。種別詐欺ともとられかねない列車ではありますが、気になる方は是非乗ってみてください!

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。

【リアルきさらぎ駅?】存在しない名前の駅へと向かう不思議な列車に乗車…

 

2022年10月28日(金)

さて、今回は京急の起点である品川駅へとやってきました。

なんでもこの京急では、「存在しない名前の駅」へと向かう列車があるそうなんです…。

列車の行先表示器や駅の発車標等に案内される「○○行」の文字は、一般的に「その名前の駅」へ行くものであることは言うまでもありません。「東京行」であれば東京駅が終点であるはずですし、「上野行」と案内されているのに新宿駅が終点になったりすることはありません。

しかし、京急線品川駅の発車標を見上げてみると「存在しない名前の駅」へと向かう列車は既にたくさん表示されていました。

 

そう、「羽田空港」です。

 

何を言っているんだ、と。

そう思われることでしょう。

しかし実はこの列車が行先として表示している駅名は、本当に存在しないのです。

発車標と同じく、側面の行先表示器にも確かに「エアポート急行 羽田空港」と表示されています。しかし繰り返しますが、そんな名前の駅はこの世に存在しないのです。

何はともあれ終点まで乗ってみないとその真偽は分かりませんので、ちょうどやってきた品川9時34分発のエアポート急行羽田空港行”へと乗車していくことにします。

列車は定刻通りに品川駅を発車。JR各線の複々線を一気に跨ぎ、南下していきます。

車内のモニターにも確かに「羽田空港行」と表示されており、その下にはひらがなで丁寧に「はねだくうこうゆき」とふりがなまでふってあります。しかししつこいようですが、そんな名前の駅は存在しません

列車は青物横丁、立会川、平和島…と順に停車していきます。1本前を走るのは特急 三崎口で、品川を3分早く発車しているはずですが、青物横丁で追いつきそうになってしまいました。

程なくすると列車は京急蒲田に到着。”蒲田要塞”の異名で知られる大きな駅で、私の乗る列車は3階ホーム1番線へと入線しました。

watakawa.hatenablog.com

ここで本線と離れ、ここからは空港線へと入っていきます。ホームの途中から分岐していく光景は京急蒲田ならではです。

ゆっくりと坂を下り、糀谷方面へと進みます。エアポート急行は、空港線内では全ての駅に停車します。

 

そしてここで、ついに真相が明らかとなる瞬間がやってきました…!

 

終点までの残り駅数が少なくなると、モニターには全ての停車駅が表示できるようになります。それを見ると、どうやら終点の駅は「羽田空港駅」ではなく「羽田空港第1・第2ターミナル駅」なのだそうです…!!

やはり本当に「羽田空港駅」という名前の駅は存在していないようです。

そして終点の一つ手前にあるのは羽田空港第3ターミナル駅。国際線利用者はこちらで下車するよう案内がありました。

そしてその数分後、真の終着駅である羽田空港第1・第2ターミナル駅へと到着。利用する航空会社によって出口が異なるため、到着前にその旨が丁寧に案内されていました。

実は元々この駅、1998年11月の開業から約12年間は正真正銘の「羽田空港駅」でした。しかし2010年10月の羽田空港本格国際化に伴い、新たに「国際線ターミナル」が開業。京急ではそれまでの「羽田空港駅」の手前に新たに「羽田空港国際線ターミナル駅」が開業し、併せて羽田空港駅は「羽田空港国内線ターミナル駅」へと名を改められました。

それから約10年後、2020年3月には旅客ターミナルビルの名称変更に伴い、現在の「羽田空港第1・第2ターミナル駅」「羽田空港第3ターミナル駅」に再変更されています。

実は京急における羽田空港アクセスの歴史を紐解くと非常に興味深く、時代により様々変化しています。1956年に開業した羽田空港駅(初代)は現在の天空橋駅よりもさらに手前に設置されており、ここが空港線の終点でした。空港は川の対岸にあり、駅へ降り立った乗客は連絡バスでターミナルビルまで移動するという方式が採られていました。

1993年に空港線が現在の天空橋駅まで延伸され、それまで30年以上に渡り使用されてきた羽田空港駅(初代)は廃止となります(1991年より休止扱い)。当時の駅名は「羽田」で、依然としてターミナルビルまではバスやモノレールへの乗り継ぎを強いられる状態でした。

そして1998年、ついに京急が空港直下への乗り入れを開始。この時開業したのが「羽田空港駅」(2代目)で、羽田駅は「天空橋駅」へと名を改め空港アクセスとしての役割を終えることになります。

列車の行先表示器や駅の発車標で「羽田空港第1・第2ターミナル行」と案内しても間違いではありません(列車の行先としてはむしろより正確)。しかしそもそも駅名が長すぎて入りきらなくなる恐れがあるほか、初心者にとって「第3ターミナルは通るのか否か」という疑問さえも生みかねません。

そうなるくらいなら、2010年以降も列車の行先は「羽田空港行」と案内し、その上で利用するフライトによる降車駅の違いに関しては到着前に車内で詳しく案内する、という現在の方式はとても理に適っているように感じます。

そして京急だけでなく東京モノレール羽田空港へと乗り入れており、2020年3月以降は上図のようになっています。東京モノレールの各種ターミナル駅はそれまで「羽田空港第○ビル駅」という呼称でしたが、現在では京急の呼称に揃えられています。

せっかくなので、今いる第1・第2ターミナル駅から一つ戻り第3ターミナル駅も見に行ってみることにします。第1・第2ターミナル駅のホームドアには列車の種別や行先等を表示するモニターが設置されており、非常に分かりやすいです。

羽田空港第1・第2ターミナル10時14分発のエアポート急行 逗子・葉山行へと乗車。ちなみに「逗子・葉山」という駅名も同じく2020年3月に「新逗子」から改称されたものになります。

ものの数分で羽田空港第3ターミナル駅へと到着。かつての「羽田空港国際線ターミナル駅」です。

2面2線の相対式ホームを構える駅ですが、そのホームがとにかく広いことに衝撃を受けます。ちょっとした運動会くらい開催できるレベルです(危ないので絶対にやめましょう)。

開放的な造りの第3ターミナルは、駅名改称後の現在も基本的に「国際線のターミナル」として機能しています。辺りを見渡すと様々な言語が飛び交い、まさに「日本の玄関口」であることを実感させてくれます。

京急の3タミ駅に関して特徴的なのは、上りと下りの改札口が完全に分離されている点です。基本的にこの3タミからは京急蒲田方面への乗車が想定されているため、「品川・東銀座・浅草方面/横浜方面」と示されている改札口の方は各種案内が充実しています。

一方で、それと完全に雰囲気の異なる殺風景な改札口が「羽田空港第1・第2ターミナル行専用改札」です。改札を通ってから反対側のホームへ移動することはできないため、その旨が看板でも記されています。

「3タミ降車ホーム」的な位置づけが強いこの1番線ですが、一応乗車することもできるようにはなっています。ターミナル間を移動する無料連絡バスもある一方で、国際線乗り継ぎのために1・2タミ~3タミ間で京急に乗車する場合は運賃が無料になる特例が存在するため、一応はそうした需要が考慮されているのだろうと思います。

そして驚いたのは、この第3ターミナル駅においても発車標の行先が「羽田空港」と表示されていることです。もちろん実際にはこれが「第1・第2ターミナル駅」を指しているわけですが、「今いる場所が既に羽田空港なのに…」と少々困惑してしまいます。列車種別としては「エアポート快特」「快特」「特急」「エアポート急行」「普通」の5種類がやってきますが、もはや次が終点で種別などどうでもよいので、発車標には表示されていません。

 

というわけで、今回は京急で見られる「存在しない名前の駅が行先」となる不思議な列車をご紹介しました。

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。

【地獄】快特、特急、また特急…上大岡駅の朝ラッシュが凄まじ過ぎた

 

2022年10月28日(金)

おはようございます。今朝は京急本線の上大岡駅へとやってきました。

鎌倉街道に面した横浜市南部最大級のターミナル駅で、京急本線と横浜市営地下鉄ブルーラインの2路線が乗り入れます。1日の乗降客数は合わせて延べ約16万人(2020年度)にも上り、横浜市南部を走る様々な路線バスもここへ集まります。

今回は京急に注目し、平日の朝ラッシュの様子を見てみたいと思います。支線を含め全72駅ある京急の中で、ここ上大岡の乗降客数は横浜、品川に次ぐ第3位を誇ります。

watakawa.hatenablog.com

ちなみに、以前小田急小田原線新百合ヶ丘駅でも朝7時台のラッシュを実況しています。その様子も是非ご覧ください。

全ての旅客列車が必ず停車する上大岡駅の構造は2面4線で、ホームは京急百貨店の2階部分にあります。改札口は1階と3階にあり、3階改札からはそのまま京急百貨店のフロアに直結しているのでとても便利です。

今回は平日朝7時台の上り方面を見ていきたいと思います。

…何じゃこりゃ…

多い、多すぎる…!

わずか1時間のうちに発車する列車本数は実に26本。特に複々線の設備もありませんので、これら26本の列車が全て横浜方面へ同じ2本のレールの上を走っていくことになります。

種別のバリエーションは快特特急・普通の3種類。京急ではこのほか「エアポート急行」「エアポート快特」がありますが、いずれも朝ラッシュ時間帯には運行されていません。また「エアポート快特」は都心方面~羽田空港間のみでの運行ですので、神奈川県内へやってくることはありません。

さらに京急では、朝の時間帯に「モーニング・ウィング号」と呼ばれる全車指定席の着席通勤列車を運行しています。1号・3号・5号の3本が品川方面に向けて運行されていますが、3号と5号の間に約2時間の開きがあるため、あいにく7時台に上大岡駅を発車する便はありません。

ホーム上には、乗車整列位置が用意されています。品川駅や横浜駅ほど複雑ではありませんが、少々ややこしいのはその分け方。

【緑の枠】快特(品川方面)・特急(品川方面)
【紺の枠】普通/羽田空港行全て

すなわちエアポート急行は全て羽田空港へ向かうため、紺の枠に並ぶことになります。また特急普通でも羽田空港行がありますが、これらも全て紺の枠に並びます。行先だけでなくドア数にも注意しなければなりません。

それではいよいよ密着スタート。怒涛の1時間は7時00分発の快特 品川行から始まります。

上大岡駅の発車標を私のカメラで撮影するとあいにく特急だけ文字が眩しくてはっきりと映らないのですが、色が飛んでいてよく見えないやつは特急だと思ってもらえればありがたいです。

先にホームへ姿を現したのは、7時01分発の普通 品川行。緩急接続が可能となっている上大岡駅では、快特特急の直後に普通が発車する場合は基本的に待避が行われるとみて間違いありません。これは朝ラッシュだけでなく1日を通じ行われています。

4番線に普通が入線したと思ったら、その直後にすぐ隣の3番線に快特が姿を現しました。ウィング号を除き京急における最優等種別で、品川までの途中停車駅は横浜、京急川崎京急蒲田のみです。

朝ラッシュの快特特急は多くが12両編成で運行されます。7時00分発の快特は前8両のみ2ドア車両(2100形)で、後4両は3ドア車両となっています。こうしたドア数に関する情報は発車標には出ておらず、ホーム上のアナウンスでしか得ることができませんので注意してください。

2100形以外の車両は全て3ドアですので、2100形が入線した際は各車両の中央部にあたるホームドアが開きません。しかし実際の様子を見てみると、中央部のドアにも並んでいる人がいます。これは次の7時04分発の特急を待つ人であると思われます。

また、両隣りのドアにも7時00分発の快特を見送ると思われる人の列ができ始めています

ようやく7時00分発の快特が発車、そして続くように7時01分発の普通も発車。そこから一切間髪を置くことなく、再び接近メロディが流れ始めます。今度は7時05分発の普通 京急川崎が先に4番線へと入線するようです。

上大岡駅の接近メロディとして採用されているゆずの「夏色」はとても良い曲なのですが、いくら良い曲と言っても1時間に26回も聴くことなど人生においてまずありません。

4番線に普通が入線。わずか1~2分前にも普通が発車していったというのに、4番線には既に乗車を待つ人が多くいます。優等種別ではなく、しかも多摩川を越えない列車にもかかわらずこれほど待つ人が多いのには驚きました。

そして、満を持して(?)3番線に姿を現したのは7時04分発の特急 青砥行。しかし車両前面の行先表示器は「青砥」ではなく「品川」と表示されています。これはいったい…?

実は、都営浅草線には最大で8両編成までしか乗り入れることができません。このため12両編成の都営浅草線直通列車は地下に入る前の品川駅で前4両を切り離すことになっています。後8両に関しては正しく「特急 青砥」と表示されていました。

また、都営浅草線には2ドアの2100形が乗り入れることはありません。このため押上行、青砥行、京成高砂行等の都営浅草線直通列車は全て3ドアでの運行ということになります。

7時04分発の特急、7時05分発の普通が立て続けに発車。まだ密着開始から5分しか経過していませんが、既に相当な情報量です。

7時05分発の普通の発車後、すぐ4番線には7時10分発の普通 品川行が入線。あいにくその瞬間は撮影できませんでしたが、7時05分の普通が発車する前から既にホーム手前で7時10分発の普通が入線を待って停止していたのを確かに肉眼で確認できました。

7時09分発の快特 品川行ももちろん12両編成。前8両のみ2ドア車両、すなわち2100形です。もはや人が多過ぎて、車両をしっかりと撮影することさえも儘なりません。

続いて4番線には7時15分発の普通 京急川崎が入線します。このあたりから、普通に関しては概ね「品川行」と「京急川崎行」が交互にやってくるのだろう、ということが見えてきます。

7時14分発の特急 青砥行も12両編成。ということは前4両が品川で切り離されるわけです。

ちなみに京急の場合、特急快特よりも下位の種別にあたります。特急の品川までの途中停車駅は横浜、神奈川新町、京急川崎京急蒲田平和島、青物横丁です。ただし快特特急のいずれも都営浅草線内は全ての駅に停車します。

発車標を見てみると、この後も基本的には快特or特急→普通→快特or特急→普通→…というサイクルが約5分周期で繰り返されていくことになります。豊富な種別が次々とやってきていた新百合ヶ丘駅と比べるとやや単調な気もしますが、何よりも乗客にとっては分かりやすい運行パターンですし、特に12両編成の速達列車が5分おきに発車していくのは見ていて飽きません。

また、7時18分以降に上大岡駅を発車する快特では先頭1両を女性専用車両として運行しています。上大岡駅の場合は階段からかなり離れた位置になりますので「慌てて乗り込んだら女性専用車両だった」ということは起こりにくい気がします。

さらに、車体側面のカラーリングにバリエーションがあります。12両編成などでは前4両と後8両で異なる車両形式だったりもするので、その様子はホーム手前のカーブを曲がる時によく見えます。

さて、密着開始から30分近くが経過しました。ここで少し変化が起こります。

発車標を見てみると、7時28分発の快特 品川行の後に7時31分発の特急 羽田空港が表示されています。

そう、この時間帯からは何と優等列車の続行運転を見ることができるようになるのです!

まず4番線には、7時32発の普通 品川行が入線。7時26分頃の入線でしたので、約6分間停車して優等列車2本を待避することになります。

そしてここで、冒頭でもご紹介した乗車整列位置のステッカーが活躍します。「快特の後に特急が続行」と聞くと「どちらの乗客も緑の枠に並ばなければならない」と錯覚してしまいますが、よく考えてみると7時31分発の特急は「羽田空港行」です。ということは種別にかかわらず紺の枠に並ぶことになりますので、先発と次発の使い分けができるということになります。

7時28分発の快特 品川行が3番線へと入線。車内の様子を見るに、どの号車も満員の状態での到着となります。上大岡よりも南の三浦半島内各停車駅や金沢八景金沢文庫から横浜・東京都心方面への通勤通学ルートに関してはほぼ”京急一択”ですので、上大岡からの乗車などもはや人間的なスペースが手に入るかすら怪しいレベルです。

7時28分の快特が何とか発車し、その直後に姿を現すのが7時31分発の特急 羽田空港。12両編成での運行ですが、空港線内には8両までしか乗り入れられませんので前4両は神奈川新町で切り離しを行います。横浜や京急川崎あたりまでの利用であれば「品川行」である必要は必ずしもありませんので、7時28分の快特を見送ってこれに乗るのが賢明な判断といえそうです。

ただし注意点としては、この特急 羽田空港にはこの先の停車駅で品川方面の優等列車への接続がないことです。「京急蒲田羽田空港から品川方面へ向かう快特か何かに接続しているのではないか」等という淡い期待を抱いてはいけません。品川方面へ行きたい場合は大人しく見送って次の快特特急を待つのみです。

無事に7時31分発の特急と7時32分発の普通が続けて発車。これでひと段落…かと思いきや、発車標を見てみると何と次も特急ではありませんか!!

行先が異なるとはいえ、4分差で特急が2本発車していく光景は驚かざるを得ません。しかも7時35分発の特急は12両編成の青砥行ですので、前4両は品川で切り離しとなります。なお品川方面へと向かう優等列車は7時28分発の快特以来7分ぶりとなりますので、ホーム上はかなりの混雑を見せていました。

7時40分発の快特 品川行はこれまでと同じく12両編成ですが、1500形が運用に入っていました。1500形は個人的に普通エアポート急行の運用に入るイメージが強いですが、もちろんその他の種別にも充当されています。

そして7時40分発の快特が発車したわずか数秒後、続けて3番線に入線したのは7時42分発の特急 羽田空港。2分差って…えぇ…(驚愕)。前が詰まってしまうので、かなりゆっくりとしたスピードで入線してきました。

なおこの42分発の特急 羽田空港行は、この時間帯で初となる8両編成での運行です。神奈川新町での切り離しは行わず、全ての車両が羽田空港へと向かいます。

7時43分発の普通 京急川崎も無事に発車し、やっと穏やかな瞬間が訪れた…と思いきや、1分後には7時50分発の普通 品川行の接近メロディが鳴り始め、4番線に入線してきます。

発車標を見てみると…何と今度は立て続けに2本の優等列車がどちらも品川方面へ行くという光景に…!!

そして3番線に7時47分発の特急 京成高砂が姿を現しました。例によって前4両は品川で切り離しとなります。2分差で後ろから快特が迫ってきていますが、これに追いつかれることはありません。品川駅で切り離し作業を行っていてもなお逃げ切るようで、これは驚きました。

その後を追うようにやってくるのが、7時49分発の快特 品川行。すぐ前を走る特急に追いつけないどころか、むしろその先行の特急よりも3分ほど多く時間をかけて品川へと至ります。これはかなり短い間隔での運行ということもあってか、49分発の快特の車内の混雑はそれほどでもないように見えました。

7時50分発の普通も発車し、7時台も残すところあとわずか。ここで発車標を見上げてみると、何と次は特急が3分差で2本やってくるという事態…もはや理解不能で頭がパンクしそうです(笑)。

7時58分発の普通 京急川崎が4番線に入線。特急2本を先に通すことになります。

7時54分発の特急 羽田空港は、7時31分発と同じく12両編成。すなわち前4両は神奈川新町で切り離しとなります。すぐ後ろにもう1本特急が迫っているのに神奈川新町で切り離しを行えてしまうのも京急の凄いところです。

この時間帯はエアポート急行の運行がありませんので、羽田空港へ行きたい人にとっては貴重な直通列車です。一方でこの特急の発車が遅れると、すぐ後ろに迫っているであろうもう1本の特急にも遅れがすぐに伝播しますので、早々にドアを閉めざるを得ません。

そして後をつけてやってくるのが、7時57分発の特急 京成高砂。くどいようですが12両編成のうち前4両は品川で切り離しです。品川方面へ直通する列車としては49分発の快特以来8分ぶりとなります。

最後に58分発の普通を見送り、これをもって今回の密着は終了。

この1時間だけで快特特急・普通合わせて計26本242両もの車両がここ上大岡駅から発車していきました。

 

ところで京急では、2022年11月26日(土)にダイヤ改正を控えています。

今回ご紹介した「平日朝ラッシュの上大岡駅」に関して最も大きく変わる点として、7時台は23分発以降の全ての優等種別が特急となります

本数や発車時刻の面で変化がないため、快特特急へ変更となる列車に関してそれほど所要時間の増加は現れないと思いますが、神奈川新町や平和島などの特急停車駅からの利便性向上に現れるところかと思います。

 

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。

【観光客にありがちなミスを再現】JR五稜郭駅から五稜郭公園へ歩くとこうなります

 

2022年9月30日(金)

今回は北海道の函館駅へとやってきました。少し時間があるので、これから函館観光に出かけたいと思います。

函館の観光地と言えば、みなさんは何を思い浮かべるでしょうか。

函館山、八幡坂、湯の川温泉トラピスチヌ修道院…などなど、函館市内には魅力的な観光地がたくさんあります。

しかし時間的にあちこちたくさん行くことは難しそう…というわけで、今回私が選んだのは「五稜郭」です。

綺麗な星型が地図上でも確認できる特別史跡五稜郭跡」への最も一般的なアクセス方法としては、市電や路線バスがあります。函館市電であれば「函館駅前」停留場から「五稜郭公園前」停留場まで乗車し、その先徒歩15分で辿り着くことができます。また路線バスであれば、函館駅前より「25系統」「19系統」「33系統」のいずれかに乗車し「五稜郭公園入口」というバス停で下車するよう公式HPでも案内がなされています。

一方で、JR函館本線にも「五稜郭」という駅が確かに存在します。しかしそれが五稜郭公園から遠いことは地図を見ても明らかです。今回は上の地図上の青いルートではなくあえて赤いルートの方で五稜郭公園まで行ってみたいと思います。

道南エリアのJRではICカードが使えませんので、まずは券売機できっぷを購入します。運賃表の左下に小さく描かれた五稜郭公園のイラストのそばには、五稜郭駅五稜郭公園のイラストの間に「徒歩約40分」と赤い文字ではっきり書かれており、JRの利用が推奨されていないことは明らかです。

運賃表のさらに下にも「五稜郭公園へは市電・バスが便利です」と黄色い文字で書かれたステッカーがあります。「約15分」という所要時間はあくまでも市電やバスの乗車時間のみを示したもので、実際には乗り物を降りてからさらに歩きますのでトータルで30分程度かとは思いますが、それでもJRの五稜郭駅を利用するよりは明らかに近いはずです。

さらに改札口の有人通路の窓にも、五稜郭公園へは市電やバスを利用するようう促す旨がありました。最後の最後まで何とかして旅行客にJRだけは使わせまいとする執念さえ感じます。JRとしては1駅だけでも旅行客の運賃収入が入った方が増収にはなるはずですが、そこに固執せずによりよい提案をしているところに好感がもてます。

しかし私は、そんな数多の忠告を振り切ってJRの改札内へ。乗車するのは15時44分発の〔はこだてライナー新函館北斗です。

五稜郭駅には特急・快速等を含め全ての定期列車が停車します。しかし「全ての列車が五稜郭駅に停車します」という様な貼り紙や横断幕は一切見当たりません。こんな案内をしてしまうとてっきり「五稜郭公園に行くにはJRの五稜郭駅を使えばよい」と勘違いしてしまう人が出るからでしょう。

列車は定刻通りに函館駅を発車。新幹線の駅へのアクセス列車ですが、地元の方も多く利用しています。五稜郭までは1駅ですが、運賃は250円。乗車時間はわずか4分ですから、割高にも思えます。

乗車中、列車の車窓からは確かに「五稜郭タワー」のてっぺんを確認することができました。しかし…JRの線路からはかなり遠いように見えます。というか本当に遠いのです。気のせいじゃありません。

15時48分、列車は五稜郭駅へと到着。地元の方の乗降もかなり多く、しっかりと地域の足として利用されているのが分かります。

跨線橋を渡って、駅舎へとやってきました。

五稜郭駅からはJR函館本線のほか、上磯・木古内方面へとのびる道南いさりび鉄道(旧JR江差線)が分かれていきます。

もし函館駅での数々の貼り紙に気づかなかったとしても、ここ五稜郭駅に着いてから取り返しがつくよう救いの手が差し伸べられています。駅前の②番のりば、もしくは④番のりばから出るバスに乗れば五稜郭公園の近くには行けるようで、およその所要時間と運賃が示されていました。

しかし、私はそんな救いの手さえも払いのけます。駅前にある看板を見ると、五稜郭公園までは2.1キロだそうで。これならいけるっしょ。というわけで歩いていくことにします。

今回進むルートはご覧の通り。北海道といえど函館市内ですので、市街地・住宅地が続きます。さすがに獣が出る荒野を進むような危険と隣り合わせの状況ではなさそうです。

それでは、いざ覚悟を決めて五稜郭駅を出発。駅舎にはいっちょ前に星型のプレートで文字がかたどられていますが、何も知らない旅行客を恐怖のどん底に陥れかねない代物です(笑)。

駅前を出て右へ進み、まずは少しだけ国道5号を歩いていきます。流石一桁国道ということもあり、車通りが多いです。道南~道央は「道央自動車道」で結ばれていますが、道南側は「大沼公園IC」で途切れており、そこから函館市内へ続く道としてはこの国道5号だ大動脈の役割を果たしているようです。

亀田本町の陸橋をくぐり、その先の交差点を右へ曲がります。特に名前はついていないようですが、交通量はかなり多いです。

国道5号から1本路地へ入るだけでこの静けさ。「新興通り」という名前がついた道を進みます。少なくとも、辺りに五稜郭公園へ行くと思われる観光客の姿はありません

新興通りに入った辺りから、ちらほらと前方に五稜郭タワーの姿が確認できます。五稜郭駅から歩いて向かう場合にも、この五稜郭タワーの展望台が見える方向へ歩いていけば何とか辿り着くことができそうです。

次第にタワーを遮る建物も少なくなってきて、タワーが大きく見えるようになっていきます。依然として観光客の姿は皆無ですが、確かに五稜郭公園が近づいていることを実感します。

亀田川を渡った先の交差点を右に曲がり、再び南へと進みます。函館中央警察署の前を過ぎて左へ曲がると、もうタワーは目の前です。

ついに…ついに…!!

五稜郭タワーへ到着しました!!

五稜郭駅からの所要時間はおよそ35~40分程度。急ぎ足で行けばもっと短い時間で着くことができるかもしれませんが、それにしても長い道のりでした。

この後の予定もあるためのんびりと五稜郭公園の中を散策することは難しいですが、せっかく来たので、せめて五稜郭タワー展望台からの眺めだけでも堪能することに。入場料は大人900円です。

地上約90メートルの高さにある展望台からは、星の形をした五稜郭跡の様子を肉眼ではっきりと確かめることができます! 日が沈みかけて少し赤みを帯びた函館の街は、より一層美しく見えます。

さらに、五稜郭跡と反対側を見てみるとちょうど雲間から夕陽が差し込んでいました!

目の前に見えるのは函館港と函館山。これぞ函館らしい景色です。

 

ちなみに帰りは函館市電五稜郭公園前まで歩き、そこから市電に乗りました。「五稜郭公園」という割には15分ほど歩くので「おや…?」とは思いますが、そうはいっても五稜郭駅からの徒歩に比べれば圧倒的に短く、またこちらの方が観光客が多いこともあってか繁華街が続いていました。

みなさんはくれぐれも五稜郭駅から歩くなどという暴挙に出ず、素直に市電やバスを使いましょう!

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。

【運行時刻が遅すぎる?】モーニング・ウィング5号乗車記[上大岡→品川]

 

2022年10月28日(金)

今回は京急本線の上大岡駅へとやってきました。これから京急で品川まで移動していきます。

京急では、1992年より有料着席サービス列車「ウィング号」が運行されています。当初は平日夕ラッシュ時の下り方向のみでしたが、2015年には「モーニング・ウィング号」として平日朝の上り方面の着席需要に応える列車の運行もスタート。今回はちょうど平日ですので、この「モーニング・ウィング号」を利用していこうと思います。

「モーニング・ウィング号」は平日朝に横須賀中央始発1本、三浦海岸始発2本の計3本が運行されています。始発駅の珍しさもさることながら、時刻表を見ていた私はあることに気づきました。

 

「モーニング・ウィング5号に乗って通勤する人は出社時刻に間に合うのか…?」

 

もちろん、出社時刻・始業時刻というのは会社や職種によって様々です。しかし都内一等地のオフィスに勤めるビジネスパーソンなら、毎朝の時間には余裕をもって出社したいところでしょう。

現に「1号」「3号」に乗れば品川駅到着後、始業時刻までは比較的余裕があるように見えます。一方でそこから約2時間も間隔の空いた「5号」では、品川駅へ到着する時点で9時を過ぎています。そこからJR各線等を乗り継ぎさらに移動があるならば、10時の出社さえも危うくなりかねません。

改めて、今回乗車するのは上大岡8時42分発の〔モーニング・ウィング5号〕泉岳寺です。品川までノンストップということで、停車駅案内のほぼ全てのランプが消灯している貴重な光景を見ることができます。ちなみに後続の列車は特急「京成佐倉行」で、京急線内で見ることのできる行先としてはかなり珍しいものになっています。

モーニング・ウィング号の乗車には座席指定券「Wing Ticket」が必要です。券売機は改札階およびホーム上に設置されており、1枚300円となっています。

発券したものがこちら。通称”エド券”と呼ばれる近距離きっぷのサイズで、小さいので何かの拍子に落としたりなくしたりしてしまいそうです。一応黒塗りで隠している箇所にはQRコードがあり、乗車時にこれを読み取ることで車内での検札作業を省略しています。

モーニング・ウィング号は全車指定席で、自由席はありません。また品川駅に到着するまで降車することはできず、神奈川県内の各停車駅は乗車専用駅となっています。各乗車駅ごとに座席指定を受ける車両が決められており、特に上大岡駅からの乗車に関しては編成の約半分が割り当てられています。

発車時刻が近づいてきたら、ホーム上にある専用の乗車列に並びます。各乗車口付近には係員の方がいるため、Wing Ticketの券面にあるQRコードを専用の端末で読み取ってもらいましょう。

余談ですが、平日朝に運行される「モーニング・ウィング号」は上り下りで言うと上り列車にあたります。にもかかわらず、列車の号数が奇数となっているのは少し不思議な気がしました。逆に平日夜に下り方向で運行されている「イブニング・ウィング号」は2号、4号、6号…と偶数号になっており、世間一般の感覚とは完全に逆のような気がします。

発車時刻の5分前くらいから、少しずつ列が出来始めました。並んでいる人の服装は様々ですが、それでもやはりスーツ姿のビジネス客が大部分を占めているように思います。

列車の入線前から、係員が順次QRコードの読み取りを進めていきます。特に上大岡は途中の乗車駅の中で最大の需要を誇る駅ということもあってか、列車が到着してからQRコードの読み取りを始めるのでは到底間に合わないのです。各乗車口、数人がかりでサクサクと進めていました。

そしていよいよ、列車が入線。3ドア車が主流の京急において珍しい2ドア車の「2100形」です。主に快特・特急で運用されており、必ず京急線内で完結する運用にのみ入ります。

ドアが開き、さっそく車内へ。上大岡駅では約2分間の停車時間が設けられており、京急の優等種別の停車時間としては比較的長い部類に入ります。停車時間が長めに設けられている理由としては「QRコードの読み取りに時間を要するため」や「乗車口の数が限られているため」等がありそうです。

無事に着席し、列車は定刻通りに上大岡駅を発車。車内は転換クロスシートですが、乗客自身が座面の方向転換を行うことはできません。またテーブルやコンセント、WI-Fiといった各種設備も特にありません。

上大岡を出ると、次の停車駅は30.8キロ先の品川です。途中にある弘明寺、井土ヶ谷、南太田、黄金町、日ノ出町、戸部、横浜、神奈川、京急東神奈川、神奈川新町、子安、京急新子安、生麦、花月総持寺京急鶴見、鶴見市場、八丁畷京急川崎、六郷土手、雑色、京急蒲田、梅屋敷、大森町平和島、大森海岸、立会川、鮫洲、青物横丁、新馬場、北品川30駅を通過します。

まもなく目の前に見えてくるのは、横浜最大のシンボルである横浜ランドマークタワー。上大岡を出てしばらくは高架区間が続きますので、その様子を車内からはっきりと確認することができます。

この先、列車が入線していくのは神奈川県内最大のターミナル駅である横浜。しかし先にも述べた通り、モーニング・ウィング号は横浜駅を通過してしまいます

これは「遠近分離」と呼ばれる工夫で、横浜以南から都内へ通勤・通学する乗客の着席ニーズに確実に答えられるようにしているのです。

京急において、横浜駅は乗降客数第1位の主要駅です。

「ならばむしろ停車させた方がよいだろう」と思われるかもしれませんが、逆です

乗降客数が多いからこそ、あえて通過させるのです。

モーニング・ウィング号は、あくまでも上大岡以南に住む利用者を都内へ運ぶことが目的とされている列車です。もし横浜駅に停車させてしまうと、ほとんどの座席が「横浜~品川間」で買い占められてしまうことは想像に難くありません。

そこで、横浜駅から都心方面への移動には追加料金不要の「快特」「特急」を利用してもらうこととし、それよりも遠い駅から通勤する乗客へ向けて「モーニング・ウィング号」を運行する…というように、近距離利用者と遠距離利用者で列車を分けているのです。これが「遠近分離」です。

(もちろん、上大岡以南からの通勤客で追加料金不要の「快特」「特急」を利用する乗客も多数います。というかその方が圧倒的多数派であると思われます。)

列車は横浜駅を通過し、その先の各駅も全て通過していきます。車窓には神奈川区鶴見区付近の住宅街が広がりますが、この辺りに住んでいる人は「京急沿線に住んでいる都内への通勤客」であってもモーニング・ウィング号とは全く縁のない地域ということになります。

先行列車の都合等で一時スピードが落ちることはありましたが、花月総持寺付近では90km/hほど出しておりました。

まもなく車窓に大きなビル群が迫ってくると京急川崎です。通常であれば快特・特急含め全列車が停車する主要駅…ですが、もちろんモーニング・ウィング号は颯爽と通過していきます。

京急川崎を通過すると、列車は多摩川を渡り東京都内へと入ります。ここまでノンストップで来れているというのは不思議な感じですが、もう品川はかなり近づいてきているようです。

京急蒲田を通過し、まもなく特急停車駅である平和島を通過…しようとしたところで、列車は次第に速度を落とし、停車してしまいました。おそらく前を走る列車が詰まっているのでしょう。

朝ラッシュ時間帯ともなると列車の運行本数がかなり多い京急ですが、このモーニング・ウィング号は先行の快特・特急を追い越すことはありません。モーニング・ウィング5号よりも6分早く上大岡駅を発車した快特(横浜・京急川崎京急蒲田停車)がありますが、これに追いつくことはできないのです。

無事すぐに動き出し、列車は快調に飛ばしていきます。新馬場付近では前方にビル群が見えたので何かと思いましたが、おそらく天王洲の辺りでしょうか。

北品川を通過し、JRの線路を一気に跨ぐ八ツ山橋を渡るとまもなく品川です。山手線、京浜東北線東海道本線横須賀線東海道新幹線がありますので、上から一瞬通過するだけであってもいずれかの路線の列車を見下ろすことができます。

到着直前には、JR各線の駅とその背後にそびえるビル群を一望することができます。京急の駅はJRよりも高い位置にあるからこそ望める景色です。

そして9時20分、列車は定刻通りに品川駅へと到着。多くの乗客がここで降りていきます。

次は終点の泉岳寺駅となりますので、この1駅間のみ追加料金不要で利用することができます。

乗車してみて思ったことですが、こんなにも遅い時間に品川駅へ到着する列車でありながら通勤客と思しき人の姿はかなり多く、車内はそれなりに混雑していたということです。混雑といってもまだまだ通路側の座席には余裕がありますが、これが快特や特急ならばまともに立つことさえも困難な状況になり得ると考えると、300円の追加料金の意味は大いにあると感じました。

そして京急では、2022年11月26日にダイヤ改正を控えています。このダイヤ改正より「モーニング・ウィング5号」は運行時刻が約30分繰り上げられることが発表されており、改正後は何と9時前に品川駅へ到着するダイヤになっています!

もちろん8時53分に品川駅へ到着するとはいっても9時の出社時刻にはギリギリ間に合いそうにないですから何ともいえない部分はありますが、より使いやすい時間帯での運行になることは間違いなさそうです。

 

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。

【途中駅わずか4つ】北海道新幹線の最速達「はやぶさ13号」全区間乗車してきた

 

2022年9月30日(金)

今回は東京駅へとやってきました。これから新幹線に乗車し、北海道の新函館北斗駅へと向かいます。

2016年に開業した北海道新幹線。2011年に東北新幹線で運行を開始した〔はやぶさ〕の一部列車が青函トンネルを通り東京~新函館北斗駅間862.5キロを結んでいます。

はやぶさ〕は東北新幹線における最速達の種別…という位置づけにはなっているものの、その細かい停車駅は便ごとに異なります。

全ての列車が必ず停車する途中駅は上図の黒く塗られた駅のみ。〔はやぶさ〕が「最速達種別」であることは事実ですが、明らかにそうであると言えるのははあくまでも列車種別の豊富な東京~仙台駅間のみで、仙台以北の駅はどんな小規模な新幹線駅でも1日1本以上〔はやぶさ〕が停車することになっています。

そこで今回は、通常ダイヤにおける東京~新函館北斗駅間最速達列車の一つである、東京9時36分発の〔はやぶさ13号〕新函館北斗へと乗車していきます。

途中停車駅は大宮、仙台、盛岡、新青森のみ。まさに先ほどの図における「黒く塗られた駅」にのみ停車していく便です。新函館北斗までの所要時間はわずか3時間57分となっています。

はやぶさ〕の中には、秋田新幹線〔こまち〕と連結して東京~盛岡駅間を運行するものが多く存在します。しかしこの最速達便は〔こまち〕を連結することなく、E5系単独10両編成での運行です。最大17両編成での運行も可能なJR東日本の東京駅ホームを大きく余らせ、南寄りに停車しています。

いざ乗り込み、列車は定刻通り9時36分に東京駅を発車。予約しておいた、普通車3人掛けの窓側に腰掛けます。

車内はそこそこの乗車率。平日ということでビジネス客が多く、週末よく見かけるような家族連れや大人数のグループ客の姿はあまりありません。

この先北海道新幹線へも直通していく列車ですが、東京駅発車時の車内放送は「本日も東北新幹線をご利用くださいましてありがとうございます」でした。

東京を発車するやいなや、前方の電光掲示板に表示された文字は「次の停車駅は大宮です」。図でもお見せした通り、この新幹線は上野駅さえも通過してしまいます

上野駅の新幹線ホームは地下にあり、〔はやぶさ13号〕は速度を落としつつも停車することなく通り過ぎていきました。

長らく東北方面への長距離列車のターミナルであった上野駅。しかし新幹線の発達によってそれらは姿を消し、在来線の地平ホームは閑散としています。「上野駅を通過する列車が運行されている」という事実は、国鉄時代の人に言ってもまず信じてもらえない気がします。

とはいえ、上野駅を通過する新幹線はごく一部のみ。加減速や停車時間に必要な数分を削ってでも所要時間を縮めることで、この新幹線はJR東日本にとって重要な広告材料になっています。

上野を通過すると列車は再び地上へと出ます。車窓右手に広がる東京下町のビルやマンション群の中には、明らかに新幹線客へ向けてアピールしていると思われる「萩の月」の広告も。仙台での定番土産ですから、東京都内のうちから宣伝をしておくことで仙台に降り立ってから買ってもらおうということでしょう。

荒川を渡ると、列車は埼玉県に入ります。遠くの方にはタワマン群が見えますが、方角的に川口あたりでしょうか。見晴らしがよいのでかなりくっきりと確認することができます。

赤羽~大宮駅間では、埼京線と並走して走ります。市街地のため最高速度は130km/hに制限されており、在来線よりも「気持ち速い」程度でしかありません。その代わり車窓をじっくりと楽しむことができ、さいたまスーパーアリーナの辺りを通過する頃にはかなり減速していたように感じます。

最初の途中停車駅は埼玉県の大宮駅。新幹線・在来線を含め全ての列車が停車する「鉄道のまち」です。1982年に東北新幹線が開業した際の始発駅でもあり、上野~大宮駅間はリレー列車で結ばれていました。

9時59分に大宮駅を発車。これより先、列車の最高速度は275km/hへと引き上げられ、いよいよ本領発揮の区間となります。外は快晴で、景色も抜群です!

さて、今や東北新幹線の主力車両でもあるE5系。座席は一見すると直角で座り心地が悪そうですが、これはリクライニングをして使う前提で設計されたものと言われています。また今回乗車した編成ではコンセントが全席に完備されていましたが、編成によっては窓側のみしかコンセントがないものもあるそうなので、必ずコンセントが使いたいという場合には窓側の予約にこだわると安心かもしれません。

はやぶさ〕の最大の魅力でもあるのが、大宮~仙台駅間ノンストップ運行。宇都宮以北では最高速度が320km/hへと引き上げられ、停車パターンに関わらず途中小山、宇都宮、那須塩原新白河、郡山、福島、白石蔵王の7駅を必ず通過します。

特に宇都宮や福島といった県庁所在地にとって「最速達の新幹線が通過する」という事象はあまり快くない部分もあるかもしれませんが、東海道新幹線〔のぞみ〕が静岡を通過して名古屋へ至るように、東北新幹線の仙台にも絶大な求心力があるため、遠近分離を図ることは極めて妥当という気がします。特に東京~仙台駅間においては〔やまびこ〕が充実しており、少なくとも本数の面で不便さを感じることはあまりないように思います。

さて、まもなく見えてくる大都会が杜の都・仙台です。郡山や福島等も駅周辺に建物が多く大きな街ではありますが、仙台到着前の風景はそれらとは比べものになりません。

1時間以上のノンストップを経て、11時06分に宮城県仙台駅へと到着。ここで乗客の大半が降りていき、それとは逆にここから乗車してくる乗客はごく少数です

東海道新幹線〔のぞみ〕では、名古屋を過ぎてもその先京都、新大阪、広島、博多など大都市が続々ありますので常に車内は混雑します。一方で東北新幹線の仙台以北では仙台と肩を並べるほどの大都市はなく、この「東京~仙台駅間」の需要が非常に大きいと言えます。

11時07分に仙台駅を発車。しばらく走り市街地を抜けると民家や建物も少なくなり、線路脇の壁が低くなるため車窓をたっぷりと楽しむことができるようになります。

仙台を出ると、次の停車駅は岩手県の盛岡。途中にある古川、くりこま高原、一ノ関、水沢江刺、北上、新花巻の6駅を通過します。

車内が空いたことからも明らかな通り、仙台以北では必ずしも「停車駅が少なく、速い新幹線」ばかりが望まれているだけではありません。東京~仙台駅間を中心に運行されている〔やまびこ〕の一部は盛岡へと乗り入れますが、その際仙台~盛岡駅間は必ず各駅に停車します。また〔はやぶさ〕の一部に盛岡発着便も設定されており、その場合も多くが仙台~盛岡駅間では各駅停車となります。

そして盛岡が近づいてくると、仙台の時のようにたくさんの人がデッキへと進んでいき、客室内はますます空いていきます。

11時46分に列車は岩手県盛岡駅へと到着。仙台からの所要時間は40分ほど、東京を出てからもまだ2時間10分しか経過していません。速い、速すぎる…。
盛岡駅では多くの〔はやぶさ〕が秋田新幹線〔こまち〕との切り離し作業を行います。しかし冒頭でも述べた通り、この〔はやぶさ13号〕は〔こまち〕を連結していません。というのも〔こまち〕との切り離し作業を行うには盛岡駅で5分ほど停車する必要があり、その分の時間を取ってしまうと東京~新函館北斗駅間で4時間を切れないのです。

東京~広島駅間等でも謳われるように、新幹線にとって「4時間の壁」は飛行機との熾烈な争いの基準の一つとなります。停車時間もそこそこに、列車は11時47分に盛岡駅を出発。いやぁぁ停車時間短ぇぇぇ…。

盛岡を出ると次の停車駅は新青森。途中にあるいわて沼宮内、二戸、八戸、七戸十和田の4駅を通過します。

中でも存在感があるのは、2002年から2010年の8年間に渡り東北新幹線の終着駅であった青森県八戸駅。当時をよく知る人にとって「はやて 八戸行」は東北新幹線速達列車としておなじみの文字の並びだったことでしょう。

2010年に東北新幹線新青森まで全線開業したことにより、八戸駅は途中駅となりました。現在もなお停車本数はある程度維持されているものの、一方で〔はやぶさ13号〕のような最速達便ともなれば容赦なく通過していきます。

盛岡以北で運行されている新幹線は、朝夕に数本設定されている〔はやて〕以外全て〔はやぶさ〕です。〔はやぶさ〕〔はやて〕とも全車指定席のため、盛岡~新函館北斗駅間では自由席を連結した新幹線が1本も存在していないのです。

このため同区間では「特定特急券」が発売されており、座席の指定を受けることなく指定席の空席を利用することができます。ただしその席を予約している乗客がみえた際は他の席へ移る必要があり、あくまでも「その席を予約している乗客」に優先権があります。

まもなくすると、車窓に青森の市街地が見えてきました!

白い大きな橋は青森駅の真上に架かる「青森ベイブリッジ」、そのすぐ右にある三角形の建物は「アスパム」という観光物産館です。いかにも青森らしい景色にテンションが上がります!

12時34分に列車は新青森駅へと到着。東京を出てからわずか2時間58分です。

地理的な都合などで残念ながら青森駅への直接の乗り入れが叶わなかった東北新幹線ですが、新青森青森駅間は普通列車で1駅、5分程度の距離。新大阪~大阪駅間と同じ感覚です。もちろん普通列車の本数は大阪ほど多くはありませんが、不自由しない程度には設定されており、この区間に限り在来線特急の自由席にも追加料金なしで乗ることができます。

新青森でさらにごっそりと降り、車内はますますがらんとした雰囲気に。しかし決して誰もいないということはなく、少ないながら少人数の観光客らしき姿もあります。ビジネスで東京~函館間を移動する場合は飛行機に軍配が上がるというのが正直なところでしょうから、ビジネス客の姿はあまりないように思えました。

12時36分に新青森を発車し、ここから先は2016年に開業した北海道新幹線区間。管轄もJR東日本からJR北海道へと変わります。「本日も北海道新幹線をご利用くださいましてありがとうございます」という車内放送に変わりました。

新青森の次の停車駅は、いよいよ終点の新函館北斗。途中にある奥津軽いまべつ木古内の2駅を通過します。「たった2駅か」と侮るなかれ、その2駅の間には長大な青函トンネルがあり、新青森新函館北斗駅間は150キロ近く離れています。

本州を抜ける直前、線路が2本から3本へと増えました。これは「三線軌」と呼ばれ、線路幅の異なる新幹線と在来線の両方を走らせられるようになっているのです。とはいっても現在の青函トンネル内で在来線旅客列車の定期運行はなく、主に貨物列車のためのものということになっています。

12時53分頃、いよいよ列車は青函トンネル内へ!

本州側から青函トンネルへ入る時刻、また北海道側へ出る時刻は車内放送で案内があります。また客室内の電光掲示板には青函トンネルに関する情報も表示され、特急〔スーパー白鳥〕時代も行われていたサービスを受け継いでくれています。

トンネル内は基本的に真っ暗ですが、途中には「竜飛海底駅」「吉岡海底駅」の2駅が見えます。いずれも新幹線開業に先立って廃止されていますが、今でも緊急時の避難設備として明かりがついていますので、窓の外をよーく観察していると通過する瞬間が分かるかと思います。

青函トンネル内は貨物列車と共用のため、新幹線の最高速度が160km/hに抑えられています。トンネル内で貨物列車とすれ違う際にコンテナが衝撃で損傷するのを防ぐためで、物流の面でもこのトンネルが大きな役割を果たしていることを実感します。

13時16分頃、トンネルを抜けていよいよ北海道へと入りました!

在来線との共用区間を抜けると最高速度は260km/hへと引き上げられます。区間はそれほど長くないとはいえ、北海道内を高速列車で駆け抜けることのできる瞬間です。

遠くに見える海は津軽海峡です。海のすぐそばを走る瞬間はあまりありませんが、防音壁が低めに設置されているところではタイミングが合えばオーシャンビューを楽しむことができます。

遠くにこんもりと見える山は、函館の市街地にある函館山です。しかし新幹線は函館の市街地を遠くに望みながらいったん通過してしまいます。

手前に「いい旅を!北斗市」という緑色の看板が出ていることからも分かる通り、新函館北斗駅は函館への玄関口でありながら函館市内にはありません函館市内からはやや離れた位置にあるため、在来線へ乗り換えてさらに移動することになります。

そして東京を出てから3時間57分、13時33分に終点の新函館北斗駅へと到着です!

いやぁ…本当に4時間を切るタイムで新函館北斗へと降り立つことができてしまいました。かつて青函連絡船で青森~函館を移動するのにかかっていた時間が3時間50分程度だったと思いますので、それとほぼ同じ時間で東京から移動してくることができるのです。信じられません。

ホームの反対側には、線路を敷くことのできるスペースが用意されています。札幌方面への延伸工事も着々と進められているところですので、じきにこの部分にも線路が敷かれることでしょう。

さて、先ほども述べた通り新函館北斗駅函館市内ではなく北斗市内にあります。これは札幌方面への延伸を考慮したためで、函館方面へは在来線のリレー列車へと乗り換える必要があります。

新函館北斗駅から乗り継ぐのは、13時49分発の快速〔はこだてライナー〕函館行です。

余談ですが、北海道新幹線が開業するまでここ新函館北斗は「渡島大野」という名の静かな無人駅でした。それが今となっては立派な駅舎を構え、東京行の新幹線や札幌行の特急までも発着する一大ターミナル駅へと大出世を遂げたことになります。

はこだてライナーは在来線ホーム1番線から発車します。新幹線ホームの11番線(東京方面行発車ホーム)と同一平面上で乗り換えられる構造になっており、「はこだてライナー→新幹線」と乗り継ぐ場合には便利な構造です。

一方で今回のように「新幹線→はこだてライナー」と乗り継ぐ場合には新幹線が12番線へと入線するため、エスカレーター等を使って改札階へ上がる必要があります。

新幹線開業に合わせ函館~新函館北斗駅間は電化され、はこだてライナーは全て「電車」での運行となっています。前面には専用のヘッドマークが掲げられており、特急車両のような風格がありますが、あくまでもオールロングシートかつ全車自由席の快速列車です。

列車は定刻通りに新函館北斗駅を発車。はこだてライナーには「普通」と「快速」がありますが、今回乗車しているのは「快速」なので途中停車駅は五稜郭のみです。

なお、道南のJR各線では交通系ICカードを利用することができません。また「東京都区内」「大阪市内」のような特定都区市内の制度もないため、新幹線を利用する際に乗車券の区間が「新函館北斗駅まで」となっている場合には必ず新函館北斗駅で新たにきっぷを買い直す必要があります。

せめてSuicaくらい使えてくれれば…とは思うところですが、2022年現在はこうするしかありません。

ちょうど車内には、先日開業したばかりの西九州新幹線の中づり広告がありました。北海道の地で九州の文字を見るのは何とも不思議な気分です。

乗車時間16分の後、14時05分にようやく函館駅へと到着。新幹線のみだと4時間を切るところですが、はこだてライナーへの乗り継ぎも含めると東京~函館駅間では4時間29分を要しています。

せっかく開業したのに「時間がかかる」「料金が高い」「乗り換えが手間」といった様々な理由からなかなか敬遠されがちな北海道新幹線。1日も早く札幌へ繋げ、その時間短縮効果を存分に発揮してほしいところです。

なお、東京~新函館北斗駅間を3時間57分で結ぶ最速達の〔はやぶさ〕は上表の通り1日下り2本、上り1本のみとなっています。

 

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。

 

おまけ

函館に来たらやっぱりラッキーピエロは外せませんね!

王道の「チャイニーズチキンバーガー」と「ラキポテ」のセットをいただきました。

バーガーはとんでもない大きさでびっくりしました…本当にずっしりしている…

ラキポテはミートソースとチーズのかかったフライドポテトです。美味くないわけがない!!!