わたかわ 鉄道&旅行ブログ

乗り鉄&旅好きの20代男子が全国を巡る!

日高本線を代行バス2本とキハ40で全区間乗り通しの旅【2019夏の北海道6】

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みなさんこんにちは! わたかわです。

 今回は、2019年9月の北海道旅行記第6弾になります!

前回の記事で、えりも岬方面からバスに乗り、日高本線様似駅まで到着しました。

今回はその続きとなります。

 

2019年9月9日(月)③

それでは様似駅から、日高本線の旅がスタートしていきます!

本日の最終目的地は札幌なので、まずは日高本線を様似から苫小牧まで全区間乗車していきます。

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レスポンス(https://response.jp/)より引用

日高本線は、苫小牧~様似駅間を結ぶJR北海道の路線です。全長146.5kmとかなり長大なローカル線で、東海道本線の東京~富士駅間に相当します。運行区間の大部分は太平洋のすぐそばを走る景観抜群の路線ですが、2015年1月の高潮被害により現在も鵡川様似駅間116.0kmが不通で、バスによる代行輸送を行っています。

運行区間の約80%が不通ということですが、利用者が元々多いわけではなく、全線復旧はほぼ不可能と見られています。現在不通の区間のうち、鉄道として復旧させても需要が見込める鵡川日高門別駅間20.8kmを鉄道で復旧させる等の案もあるようですが、どうなるかはわかりません。

今回は様似から苫小牧まで、代行バス2本と列車1本を乗り継いでいきました。代行バスももちろん「北海道フリーパス」が利用可能です。

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2015年1月以来列車が来ていない様似駅ホーム

様似駅の駅舎はバスの待合施設として使われており、列車は来ませんがホームにも立ち入ることができます。それなりの長編成も入線できそうなホームで、かつては週末に札幌から様似までの臨時列車が運転されていたこともあったそうです。駅名標もそのままに、5年間時がとまったホームには、もう列車は入ってくることはなさそうです…。

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様似15:50発 日高本線代行バス 静内行

それでは、まず様似駅前から、15:50発の静内行代行バスに乗って終点の静内を目指していきます。

鉄道が不通となっている区間があまりにも長すぎるため、代行バスを静内で乗り継いで移動していくことになります。

様似駅を出発した時点では、乗客は片手で数えられる程度でやっぱり少なく、車両は先ほどまでの日勝線と同じ青いジェイ・アール北海道バスでした。前面には「列車代行」と表示されています。

いかにも路線バスですが、運行システムがバスというだけで扱いとしては鉄道です。車内の電光掲示板には「次は○○」として列車同様に駅名が表示されます。また一般的に路線バスでは、降車ボタンが押されずバス停で待つ人もいないと運転士の方が判断した際にはバス停を通過しますが、この列車代行バスでは降車ボタンを使用せず、必ずすべてのバス停に停車していました。

なお乗り降りの際には前のドアのみを使用し、中ドアは締め切られていました。乗る人と降りる人でドアをわけなければならないほど乗客は多くないということでしょう。

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車窓には日高地方らしく馬の姿も

また、代行バスの停車位置は駅によって異なり、駅が幹線道路に面している場合は駅前に停車しますが、駅が幹線道路から離れる場合は、代行バスの停車位置が駅から離れた地点に設置されているようです。また、東町駅からは下校する浦河高校の高校生が乗車するため、駅からやや離れた高校の目の前に東町駅代行バス停車場が設けられていました。東町駅でバスの車内が高校生でいっぱいになるのを見るに、地元の高校生にとってはなくてはならない大切な交通手段であることも思い知らされます。そして全然関係ない話ですが田舎の高校で高校生活を送ることに憧れを抱いている私にとっては、こういった場所で高校時代を過ごす彼らに対してそこはかとない羨ましさもありました(笑)。

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夕暮れ時の静内駅

そうして代行バスは定刻通り17:44に静内駅へと到着。ここは日高本線の中でもかなり大きな主要駅で、立派な駅舎と駅前ターミナルが整備されています。代行バスもこのターミナルへと入っていきます。

様似から2時間かけてやってきたこの静内駅は、新ひだか町の中心駅ということで、路線の規模の割に駅前はそれなりに発展しています。またこの駅にも長らく列車がやってきていないわけですが、「写真を撮りたいのでホームに入らせてもらえないか」と駅員さんに尋ねたところ快くOKしてくださいました! 本当は列車が来るはずのない駅のホームに立ち入る必要などないわけで、それでも許可してくださった静内駅の駅員さんに感謝です!

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こんな広い静内駅のホームも昔は賑わっていたのだろうな…

静内駅のホームは2面2線の対向式で、駅舎側のホームが特に広いのが特徴です。ホームに屋根はないようですが、駅舎と反対側のホームには屋根があった痕跡があります。「ようこそしずないへ」の看板も見るに虚しい看板と化してしまいました…。

静内駅でも「わがまちご当地入場券」を買い、接続する代行バスに乗り込みます。

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静内18:07発 日高本線代行バス 鵡川

静内駅からは、18:07発の鵡川代行バス。今度は路線バスではなく、何と大型観光バスでした! これはびっくり。

乗り込んだのがギリギリで、既に車内は高校生でほぼ満員でした。静内は大きな町ですから、きっとこの付近にも高校があるのでしょう。乗客のほぼ全員が高校生でしたが、最後列のヤンキー席が空いていたので何とか座れました。

バスは定刻通り静内駅を出発し、鉄道に接続する鵡川へと向かっていきます。観光バス車両なので先ほどまでの路線バスと異なり運賃表示器のようなものはなく、また運転士の方からの「次は○○だ」とか「今は○○に着いた」というアナウンスもないので、外が真っ暗になってくるこの時間帯は途中駅で降りるというのがかなりレベルの高い技になります。しかし地元の高校生は慣れたように自分の最寄りの駅前に着くといつも通りの足取りで代行バスを降りていくのです。いやぁこれはすごいなと。私はGoogleマップで現在地を確認しながらようやっと追いついていく感じでした。

それにしても、大型観光バスの車内が制服姿の高校生で満員の姿を見ると、もはや雰囲気は完全に修学旅行です。自分もこんな青春時代を送りたかったな…としみじみ思いながら、一駅、一駅と停車していくごとに高校生は少しずつ降りていきます。

しまいには高校生はほぼいなくなり、ガラガラのバスは19:38に終点の鵡川駅に到着。静内駅から1時間半、様似駅からだと乗り継ぎ時間も含めて4時間ほど代行バスの旅を楽しみました。

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必要最低限の明かりだけが灯る鵡川駅

すっかり夜の北海道ですが、まだまだ今日の移動は終わりません。鵡川駅からは、日高本線の数少ない生き残り区間である苫小牧駅まで列車で移動していきます。朝6時に帯広駅を出発し、バスを合計8本乗り継いで14時間近くかけてこの鵡川までやってきましたが、ここでようやく本日最初の列車への乗車となります(ちなみに途中下車観光などしなければ帯広から鵡川まで今回のルートで4本のバスを乗り継げば到達可能です)。一体これは列車旅なのかバス旅なのか。

鵡川駅での接続時間は20分間でしたが、ここでも「わがまちご当地入場券」が欲しかったので、駅から少し歩いたところにある「道の駅むかわ四季の館」までダッシュで往復して購入してきました。ここには温泉やホテルもあるようで、もはやここで泊まっていきたかったですが、列車に乗り遅れてしまうので今回はパスします。

何とか鵡川駅に戻り、19:58発の苫小牧行に乗車していきます。

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駅のホームとは思えない暗さ

真っ暗なホームからキハ40に乗り込みます。ホームには2両停車していますが、この2両は連結されておらず、動き出すのは前方の1両だけ。しかし後方車両にも明かりが灯っているため、間違えて後ろの車両に乗っていても19:58には動き出しません。私はたまたま前の車両に乗っていましたが、もし「空いている車両へ~」と考えて後方の車両に乗車していたら大惨事でした。

19:58、列車は定刻通り鵡川駅を出発。24時間ぶりの鉄道に胸が高鳴ります。

車内はそこそこ混雑しており、座れる場所は限られます。窓を開けて、夜風に吹かれながら気持ちの良い列車旅を楽しみます。外は真っ暗ですので景色は何も見えませんが。

途中には浜厚真駅なども通ります。この付近は訪問のちょうど1年前、2018年9月の北海道胆振東部地震により甚大な被害のあった地区で、震度7を観測したこの厚真町地震発生後しばらくの間震度がわからないという異常事態に陥っていたのをとても鮮明に覚えています。

約30分で終点の苫小牧駅に到着。日高本線の鉄道での運行区間は本当にごくわずかですから、あっという間でした。

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思いの外質素なデザインの苫小牧駅

20:26に苫小牧駅に到着し、続いて乗り継ぐのは苫小牧20:46発特急〔スーパー北斗19号〕札幌行。乗り換え時間20分間の間に夕食を買い、特急の車内で食べることにしました。

実は私、北海道に来たら是非とも一度行ってみたいコンビニがあったのです。それが「セイコーマート」。主に北海道内でチェーン展開するコンビニで、そのコスパの良さから北海道の密かな名物となっています。苫小牧駅の目の前には店舗はないのですが、数分走ったところにあるので、ダッシュで買ってきました。「コンビニ飯で夕食かよ」と侮るなかれ。後程ご紹介します。

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苫小牧20:46発 特急〔スーパー北斗19号〕札幌行

苫小牧駅に入線してきた、スーパー北斗。北海道フリーパスでは6回まで無料で指定席をつけることができるので、必要ないですが今回は指定席を取りました。

停車時間もわずかなのでさっそく乗り込みますが、車内は案の定ガラガラ。そして夕食タイムです!

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至福の”セコマ飯”

じゃ~ん。これ、豪華すぎませんか? 献立をご紹介していきますね。

クリーミーカルボナーラ(118円)
・道産豚の肉じゃが(118円)
・スパイシーざんぎ(118円)
・キャベツと蒸し鶏のサラダ(128円)

合計482円。もちろん税込みですよ。安すぎる。一口食べてみると、あら絶品。コンビニのお惣菜とは思えないクオリティの高さです。特にパスタが、これだけ入って税込118円というのが最高すぎます。お昼ご飯ならこのパスタとサラダ1品だけでもいいくらい、しっかり1人前入っているんですよ。サラダ以外はレンチンしてもらったのでアツアツでとても美味しくいただきました。

そうこうしているうちに、列車は南千歳、新札幌を発車し、終点の札幌へと到着していきます。苫小牧から札幌までは1時間もかからないので、普段は自由席で全く不自由しない距離だと思います。

21:35、終点の札幌に到着。

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大都会札幌に到着!

これから道内では札幌を拠点に動いていくので、毎朝札幌からスタートし、1日の終わりに札幌へまた戻ってくるということになります。宿は3連泊で同じ宿を予約しておきました。それが「GARDENS CABIN」。大通にあるキャビンタイプの宿泊施設です。

札幌駅から大通まではやや離れていますが、地下鉄を使うのはお金がもったいないので、20分ほど歩きます。

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オシャレな外観!

無事到着し、チェックイン。それにしても外装・内装ともとっても綺麗で、どうやら2019年7月にオープンしたばかりのようです。

この「GARDENS CABIN」は、一言で言えば「新しくて綺麗なカプセルホテル」です。ただ、普通のカプセルホテルだとひなびたカプセルが大部屋に2段で積まれていて、その中に身を屈めながら入るというのが多いですが、このGARDENS CABINは違います。平屋建ての広いカプセルなのです。カプセルというかもはや部屋。なのでキャビンと呼ぶ方が適切でしょう。キャビンの中にはベッドがあり、施錠はできませんがブラインドカーテンのようなものでパーソナルスペースを確保できます。自分のキャビンの中で立つこともできますし、身を屈めて動く必要もありません。

そしてこのGARDENS CABINには、嬉しいことに大浴場までついています。札幌に3連泊する身としてはとてもありがたかったです!

そしてこれだけ至れり尽くせりで、3連泊で何と約9,000円。1泊あたり約3,000円ですからこれは本当にお得(細かい値段は忘れてしまいましたが)。まぁ確かに札幌には大通やすすきのに2,000円前後のカプセルホテルがいくつもあるのですが、正直新しくはなく、快適性ではこちらのGARDENS CABINの方が何倍も勝っていると思いますので、札幌で宿泊される際は是非ともオススメします!

残念ながら肝心の館内の写真はないので、気になる方は公式HPより覗いてみてください!

↓↓↓

www.gardenscabin.com

そんなわけで、2日目の旅の様子はここまで。

次回の記事からは、3日目の様子をお伝えしていきます!

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2日目のラスト記事ということで、前々回、前回、今回の3回にわけてご紹介した2日目の行程も一覧で掲載しておきます。

最後までお読みいただきありがとうございました!

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