わたかわ 鉄道&旅行ブログ

乗り鉄&旅好きの20代男子が全国を巡る!

【速報】終点の駅が通過駅!? 驚きの列車がありました…

 

2022年10月15日(土)

おはようございます。けさは新宿駅にやってきています。

本日はここから「終点の駅が通過駅」という何とも摩訶不思議な列車に乗車していこうと思います。

それがこちら。

新宿6:46発の特別快速〔ホリデー快速おくたま1号〕河辺行です。

ホリデー快速おくたま号って普段は奥多摩行では…!?」と思いますよね。

www.jreast.co.jp

実は本日10月15日、青梅駅での線路切換工事の影響で青梅線の河辺~日向和田駅間が終日運休となっています。普段であれば青梅駅で乗り換えることなく新宿~奥多摩駅間を乗り換えなしで移動できるホリデー快速おくたま号も本日に限り河辺駅での折り返しをしなければならず、したがって本日は河辺行として運行されることになりました。

しかし通常であれば、ホリデー快速おくたま号の途中停車駅は中野、三鷹国分寺、立川、西立川、拝島、福生、青梅、御嶽となります。すなわち、普段は通過する河辺駅が本日の終点となっており、「ホリデー快速おくたま号で河辺駅に行く」というまたとない体験ができるのです。

しばらくすると、中野方面からゆっくりと列車が姿を現しました!

新宿どまりの快速列車として入線しますが、既に行先表示器には「河辺・武蔵五日市」の文字が確かに確認できます。

ホリデー快速おくたま号(6両編成)は、ホリデー快速あきがわ号(4両編成)と連結して10両編成で運行されています。ホリデー快速あきがわ号の方はいつも通り武蔵五日市行としての運行です。

側面の行先表示器もしっかり「河辺行」に対応。どこかの西○州新幹線のように「奥多摩行(河辺でのりかえ)」等と示すのではなく、正直に河辺行であるとしてくれるところに好感がもてます。

ホーム上ではいつもと異なるアナウンスの連続。

「この電車はおくたま号と出ていますが、奥多摩まではまいりません」

「本日、青梅行の列車の運行はございません」

また、レジャー客と思しきお客さんが乗務員さんに列車の行先のことを質問している様子も見受けられました。

車内LCDもしっかりと河辺行に対応しており、オレンジ色の線は河辺までしか塗られていません。

6:46、列車は定刻通りに新宿駅を発車。まずは中央線内をいつも通り走っていきます。

車内は鉄道ファンやレジャー客がいるものの、多いのはそのどちらでもない沿線の利用者の様子。「ホリデー快速」とは言いながらも全車自由席でロングシートですから、中央線の料金不要速達列車としての役割も兼ね備えています。

三鷹では、新宿駅ホリデー快速より4分早く発車した高尾行の列車を追い越し。緩急接続もしっかりいつも通り取られています。

立川を目前にすると、車内の混雑もかなりのものになってきました。特に高校生が多く、その名前とは裏腹に休日の行楽列車という雰囲気はあまりありません。もしかすると、今回の終日運休の影響でレジャー客はいつもよりかなり少ないのかもしれません。

立川駅を出ると中央線から離れ、青梅線へと入ります。青梅線内でも通過駅が多数設定されているのがホリデー快速の凄いところで、立川~拝島駅間では途中西立川にしか停車しません。昭島などそれなりに大きい駅のイメージがあったので意外です。

新宿を出て39分、7:25に拝島駅に到着。ここでおくたま号とあきがわ号の切り離し作業が行われます。

切り離しに際してはいったんおくたま号のドアが閉められ、連結部分が切り離されたのちいったんおくたま号が後退。しっかりと4両と6両に分けられたことが確認できたら、改めておくたま号のドアが開きます。

あきがわ号の方は拝島から五日市線に入り、終点武蔵五日市まで各駅に停車していきます。一方でおくたま号の方は拝島から先も通過駅が多数ありますので、引き続き特別快速らしい走りを見せてくれることでしょう。

7:32に拝島駅を発車。次の福生(ふっさ)は東京都内屈指の難読駅名としても知られています。

途中の停車駅でも発車標の行先のところはしっかり「河辺」になっており、かつ代行バスへ乗り換えが必要な旨も案内されています。JR東日本、このあたりはしっかりとしているのでとてもありがたいです。

そして福生を発車し、次がいよいよ終点の河辺となります。広域な路線図では「おくたま号」を示す青い線が奥多摩まで引かれているものの、駅名が黒く塗られているのは河辺まで。この先の青梅、御嶽、奥多摩は通常なら黒く表示されるところでしょうが、細かいところまでしっかりと本日の運休に対応した仕様になっています。

7:43に終点の河辺駅へと到着!!

いやー、本当にホリデー快速おくたま号で河辺駅へと降り立ててしまいました!

列車は折り返し7:48発の拝島行となります。河辺駅は1面2線の島式ホームですが、私の見た限りでは列車は全て1番線で折り返しているようで、通常は下り列車の発車するホームから上り列車が発車するという貴重な光景を目にすることができました。

ホーム上や改札口では多数の係員の方が誘導にあたっており、河辺駅では6台ある自動改札機のうち左側の2台を「代行バスへ乗り継ぎの客」の専用通路として開放していました。本来ならば河辺駅で出場する必要はないわけですから、料金を差し引かれないようにしているものと思います。

ただ、何と驚いたことに代行バスではICカードが使えないようです。JRのきっぷを買って乗る必要があるそうで、これを知らずに都心方面からICカードで来てしまい、河辺駅で泣く泣くいったん精算し紙のきっぷを買い直す方もいたのではないでしょうか。

代行バス河辺駅の南口から発車するそうです。私は今回乗車しませんが、せっかくなので見に行ってみたいと思います。

代行バス河辺駅南口の①番のりばから発車しているようです。西東京バスの乗り場ですが、いま写真に映っているのは京王バスです。側面には「日向和田駅 JR代行輸送」と書かれています。

何といっても興味深いのは、その運行本数。普段最大10両編成の列車が行き交う青梅線の代行輸送ですから、代行バスでは単純に考えても列車以上の本数のバスを走らせなければ供給が需要に追いつきません。

代行バスの乗り場は1ヵ所ですが、そこに次々とお客さんがやってきます。多数の誘導によって列が造られ、特段大きな混乱や混雑は発生していないように見えます。

代行バスは特に決まったダイヤで動いているわけではないようで、次から次へと河辺駅南口のロータリーに吸い込まれ、来た人からどんどん乗せているといった様子。駅では「おおむね3分間隔での運行」と案内されていました。京王バスのみならず西東京バス国際興業バスの車両も使われ、あちこちから路線バスが総動員されているようです。

面白いくらいに次から次へとバスがやってくる様は非常に興味深く、JRをはじめ各社の努力の賜物であると感じました。

 

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。