わたかわ 鉄道&旅行ブログ

乗り鉄&旅好きの20代男子が全国を巡る!

2010年夏の臨時列車プレスリリースを眺めて元気になろう!

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みなさんこんにちは! わたかわです。

今回は、緊急企画「2010年夏の臨時列車プレスリリースを眺めて元気になろう! 」ということで、今からちょうど10年前の2010年の夏にJR東日本ではどんな臨時列車が運行されていたのかを覗いていこうという企画です!

コロナの影響で今年の夏は例年のような臨時列車の運行が絶望的な状況ですが、そんな今だからこそ、過去のプレスリリースを眺めながら、かつて運行された興味深い臨時列車をご紹介していきます。

ちなみに当の私はというと、10年前は小学5年生でして、臨時列車はおろかJRには目もくれないガキでした(笑)。鉄道ファンになりかけの当時は京急ばかりで、JRには全く興味がありませんでした…。今思えば非常にもったいない。ですので、面白い列車をご紹介したところでそれに対する私の思い出話は大して出てきませんが悪しからず。

それではいってみましょう!

 

1.今と運行区間が違いすぎる〔つがる〕〔はくたか

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特急つがる(八戸~青森)・特急はくたか(越後湯沢~金沢)の増発

お盆等を中心に、特急〔つがる〕や特急〔はくたか〕では増発便が設定されていました。驚くべきはその運行区間ですよね。

まず、東北新幹線は当時まだ八戸までしか開業しておらず、その先の青森へ行くには八戸駅で特急〔つがる〕に乗り換える必要がありました。現在では特急〔つがる〕といえば秋田~青森駅間を走る特急ですが、当時は青森県の東側を走る特急だったのです。

また、北陸新幹線もまだ開業前で、「長野新幹線」という名称のもと長野までの開業だったので、首都圏から北陸方面へ行くには、まず上越新幹線で越後湯沢まで行き、そこから北越急行経由の特急〔はくたか〕に乗り換える必要がありました。

列車自体が珍しいというよりは、当時の特急網が今とは異なるというところがポイントですが、当たり前のように東京から新青森や金沢に行けるようになった今では信じられない光景です。

 

2.「こがね」「きらきらみちのく」…聞き慣れないジョイフルトレイン続々!

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「こがね」「きらきらみちのく」って何だ!?

東北方面のリゾート快速列車には、今では見られないジョイフルトレインが使用されていました。

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ジョイフルトレイン「こがね」(Wikipediaより引用)

仙台~気仙沼駅間直通の臨時快速〔こがねふかひれ号〕に使用されていたキハ28・58系「こがね」は、1989年に製造されたジョイフルトレイン「グラシア」を改造して2003年より運行を開始した3両編成の気動車だそうで、仙台地区を中心に東北や北関東の各地で臨時列車として使用されていました。しかし老朽化により2010年12月をもって引退し、現在は何とフィリピンで第二の人生を送っているようです。

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ジョイフルトレイン「きらきらみちのく」(Wikipediaより引用)

青森地区で運行されていたジョイフルトレインきらきらみちのく」はこちら。色合いは何だか昔の253系成田エクスプレスのようですが、きらきらみちのくのデビューは2002年。津軽線大湊線に直通する臨時列車を中心に使用されており、今でいう「リゾートあすなろ」のような使われ方をしていました。しかし2010年11月をもって引退し、改造を受けて2011年4月より「リゾートうみねこ」に生まれ変わりました。そんな「リゾートうみねこ」も2020年3月で引退となってしまいましたから、もうこの車両自体を見ることはないでしょうね…。

このように、JR東日本にはかつて数多くのジョイフルトレインが運行されており、ここでご紹介したもののほかにも2010年夏のプレスリリースには「kenji」「きらきらうえつ」「リゾートエクスプレスゆう」等、引退してしまったジョイフルトレインが続々登場しますので是非見てみてください!

 

3.首都圏では山梨方面へ各都市からお座敷列車の運行が!

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首都圏ではお座敷列車のオンパレード!

首都圏屈指のフルーツ王国・山梨へは、首都圏各地から甲府までを結ぶ各種お座敷列車が運行されていました。2010年の夏は川崎・熊谷・千葉からということで、グループ旅行にはもってこいだったでしょうね…。

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ニューなのはな」(左、2014年8月撮影)と「華」(右、2013年3月撮影)

使われていた車両は「ニューなのはな」と「」だったようで。どちらもお座敷のジョイフルトレインですね。485系という特急車両を改造して作られた車両で、どちらも1997年にデビューしています。「ニューなのはな」は2016年で引退してしまいましたが、「華」は現在も臨時列車で使用されています。私はどちらも一度ずつだけ乗ったことがありますが、やっぱり2人以上、できれば3~4人で乗るのが楽しい列車だと思います。

最近だとこの貴重なお座敷列車での臨時快速が、甲府方面よりも奥多摩方面に運行されることが多い気がするので、是非ともまたいつか中央本線を走る姿も見てみたいなぁ…と思うところですね。

 

4.驚愕のロングラン快速!? 上越国境を越える「マリンブルーくじらなみ号」

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上越国境を越える臨時列車も今は昔

熊谷~柿崎駅間では、海水浴客を運ぶための臨時快速〔マリンブルーくじらなみ号〕というのが運行されていたみたいです。使用車両は183系ということで、これも数年前に引退してしまった国鉄特急車両ですが、それ以上に驚くのはやっぱり運行経路とその距離ですよね。

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臨時快速〔マリンブルーくじらなみ号〕の運行ルート(多分)

おそらく高崎線上越線で宮内(長岡?)まで行き、そこから信越本線に入り柿崎まで結んでいたのだろうと思うのですが、何とその距離250km超え。往年の特急〔とき〕を彷彿とさせる水上・越後湯沢経由の「上越国境」を走り抜けるルートで夢があります。以前はこの「上越国境」を越えるルートの臨時列車も多数存在していましたが、今ではほとんど設定されなくなってしまいましたからね…。

しかしまぁそれはさておき、わざわざこれを使って首都圏から鯨波海岸へ海水浴に出かける人ってどのくらいいたんでしょうか…? どうしても首都圏民にとっては海水浴といえば太平洋側の湘南や九十九里・外房等が思い浮かびますし、何よりもそちらの方が近いです。列車で海水浴に行く、というのももう過去の話になってしまいましたね…。

 

5.まだ上野発の東北本線特急が設定されていたとは! 特急〔あいづ〕

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上野~喜多方駅間直通の臨時特急〔あいづ〕

驚きました。これは本当に驚きましたよ! 臨時とはいえ、まさか2010年になっても上野からの東北本線特急が設定されていたようです。臨時特急〔あいづ〕は、上野から東北本線を経由して郡山へ、そこから磐越西線に入り会津若松経由で喜多方まで運行されていました。

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485系あかべぇ

車両はこちらも国鉄特急485系ですが、「あかべぇ」という赤と黒の特別塗装の編成が使用されていました。ちなみにこの特別塗装編成は、翌2011年に国鉄特急色に塗り替えられ、その後引退したようです。

何十年も時を遡れば、まだ東北新幹線が開業する前は北の玄関口・上野から東北地方各地へ様々な特急や急行が運行されていました。しかし東北新幹線が開業した1982年以降、その数は徐々に減っていきます。1968年に運行を開始した特急〔あいづ〕もかつては定期列車でしたが、JR発足後の1993年に定期運用が終了しています。
ただその後も伝統ある「あいづ」の列車名は受け継がれ、「あいづライナー」「ビバあいづ」等個性的な列車名が登場していくことになります。そんな中で、2010年の夏には元祖ともいうべき上野発の特急〔あいづ〕が運行されていたとは本当に驚きました。運転日もかなり多めに設定されていましたから、イベント列車というよりは純粋に移動目的での利用を想定していたのだろうと思います。
 
6.臨時列車プレスの楽しみといえばやっぱりこれ! 夜行列車が縦横無尽に駆け巡る

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各方面へのムーンライトに、急行〔能登〕の文字も…

私もそうなんですが、臨時列車のプレスリリースが公開されたら、まず真っ先にPDFのページの一番下までスクロールして、この夜行列車の項目を見るという人も少なくないのではないでしょうか? 最近では夜行列車もほとんど運転されなくなり、仮に運転するとしてもプレスリリースには載らないパターンが多くなっていますが、2010年夏のプレスではこのように「ムーンライトながら」「ムーンライトえちご」「ムーンライト信州81号」「能登」の4つの運行が発表されました。

ムーンライトながら」は今でも春・夏・冬の18きっぷシーズンのうちそれぞれ数日程度運行されていますが、2010年の夏は18きっぷシーズンの間ほぼずっと運行されていたんですね…これは驚きです。この列車は2009年春のダイヤ改正までは定期列車として毎晩運行されていたくらいですから、まだ今よりもかなり需要があったものと思われます。巷では、今年の夏はコロナの影響で設定されない可能性が高いとも言われていますが果たしてどうなんでしょうか…。仮に今年の夏に設定されないとしても、このまま廃止にはならないでほしいと願うばかりです。

ムーンライトえちご」は2014年の春を最後に設定されなくなり、実質廃止でしょう。こちらも2010年の夏は毎日運行されていたと思うと本当に幸せな時代だな…と思います。関東から18きっぷで北海道方面に渡る時に、盛岡~八戸駅間が既に第三セクター転換されていて東北本線では青森に行けなかったので、ムーンライトえちごで新潟まで行って、その先は日本海側経由で青森まで行くのが王道ルートだったという話を聞いて、私も一度やってみたかったな…と思うものです。

ムーンライト信州」は2018年の12月を最後に実質廃止となってしまいましたね。これは記憶に新しいですが、結局私は一度も乗らずじまいでした。白馬方面への登山客をメインターゲットに据えた夜行快速で、昔から下りのみの設定という特徴的な列車でした。乗車を試みて何度か計画を練ったことはあるのですが、大糸線に直通するのでどうにもその先の乗り継ぎがうまくいかないなぁ…と悩んだ記憶があります。今思えば贅沢な悩みです。

そして何よりも驚くべきは急行「能登ですよね。2010年春のダイヤ改正で定期運行が廃止された後もこのように臨時列車で設定があったということですが、在来線のみで首都圏と北陸を直通で移動できた時代が本当に羨ましいな…と感じます。今では直江津金沢駅間が第三セクターになっていますから、JRの優等列車が運行されることはないでしょうね…。

 

ということで、ここまで様々な臨時列車を取り上げてまいりました。わずか10年前でもこれほど違うのか…と私自身も本当に驚きましたし、臨時列車の運行が絶望的とされる今年の夏とは比べものにならないくらい東日本各地が本当に賑やかだったことが窺えます。

しかし、そうして比較することで肩を落とすのではなく、「コロナが終息してきたらこんな旅行にも出かけてみたい!」「あんな列車にも乗ってみたい!」 と今に照らし合わせて少しでも明るい話題につながればいいなと思っています。懐古趣味系の記事の時は毎度お伝えしていますが、決して今の鉄道が昔よりも劣っているということではなく、昔には昔の、今には今の鉄道の良さがあると思っています。

コロナで気が滅入ってしまったな…と思った時は、是非JR東日本の公式HPより、過去のプレスリリースを漁ってみてはいかがでしょうか!
今回取り上げられたのはごく一部で、ここで紹介したもの以外にも2010年の夏は本当に様々な面白い列車が運行されているので、是非そちらも見てみてください!
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