わたかわ 鉄道&旅行ブログ

乗り鉄&旅好きの20代男子が全国を巡る!

新幹線と同じ線路を走る!? 絶品米沢牛を味わい奥羽本線で山形・秋田の旅【2020-08北東パス東北一周2】

f:id:watakawa:20200905124735j:plain

みなさんこんにちは! わたかわです。

いつも当ブログをご覧くださり、誠にありがとうございます。

今回は前回に引き続き、「真夏の東北一周鈍行旅」第2弾記事と題して、1日目の午後の様子をご紹介していきます!

前回は地元の横浜から旅がスタートし、東北本線で福島までやってきました。

前回の様子は以下のリンクからご覧ください!

watakawa.hatenablog.com

 

1日目 2020年8月8日(土)②

12:27、東北本線で終点の福島駅に到着しました。

f:id:watakawa:20200902191642j:plain

ちゃんと降りたのは初めて

福島駅は、これまでにも何度か在来線の乗り換えで利用したことがありますが、ちゃんと降りたのは初めてです。福島市郡山市はどちらが都会なのかというのがよく議論になるそうですが、福島駅も十分立派な都会の駅でした。

さて、ここから乗車していくのは、奥羽本線です。

f:id:watakawa:20200904132431j:plain

本線…?

奥羽本線とは、福島から山形・新庄・大曲・秋田・大館を経由して青森まで至る主要路線です。途中の福島~新庄駅間は「山形線」の愛称がつけられており、また秋田~青森駅間はかつて「日本海縦貫線」に組み込まれていました。

かつて運行されていた寝台特急〔あけぼの〕は、上野から福島まで東北本線を通り、福島から先は奥羽本線に入って山形・新庄を経由し秋田・青森へと至っていたということで、奥羽本線を全線走破する列車だったわけですが、1992年の山形新幹線開業に伴い福島~山形駅間がそれまでの狭軌から標準軌に改められ、寝台特急〔あけぼの〕は高崎・新津・酒田経由にルート変更されたのでした。

その後山形新幹線は1999年に新庄まで延伸開業をし、現在では奥羽本線のうち福島~新庄駅間が標準軌、新庄~青森駅間が狭軌となっています。ただしそのうち大曲~秋田駅間は秋田新幹線も並走することから、ここには標準軌の線路も敷設されています。

山形新幹線秋田新幹線は「新幹線」とはいうものの区分の上では在来線特急列車であり、福島で東北新幹線〔やまびこ〕から切り離された山形新幹線〔つばさ〕はその先地上を走る奥羽本線へと乗り入れます。

今回はそんな奥羽本線の起点駅である福島から、普通列車に乗り込み山形・秋田方面を目指します。まず乗車するのは福島12:51発の米沢行標準軌に対応した719系普通列車が2両編成で運用に入ります。

f:id:watakawa:20200904133402j:plain

福島12:51発 奥羽本線 米沢行

実はこの福島~米沢駅間を走る普通列車は本数が非常に少なく、発車標を見ると今回乗車する12:51発の次は3時間後の16時過ぎまで列車がありません。もちろんこの間も山形新幹線は数多く運行されますが、普通列車しか利用できない私のような北海道&東日本パスユーザーや18きっぱーにとっては難所の一つでもあります。

f:id:watakawa:20200904133947j:plain

もう東北本線奥羽本線が直通することはないだろう…

かつては上野~福島~山形方面というように、東北本線奥羽本線がここ福島を介して直通運転を行うことができたわけですが、線路幅が変更された現在ではそのようなことはもう不可能です。

12:51、列車は定刻通り福島駅を発車。車内は今どき珍しいボックスシートを基本とする内装で、どの区画にも必ず人がいるというくらいの混雑率でした。

福島駅を出発すると、しばらくは平野部を走りますが、庭坂あたりを過ぎてから一気に登り坂となります。この先米沢方面に抜けるには険しい山道を抜けることになるため、鉄道が苦手とする厳しい勾配の区間が続きます。

f:id:watakawa:20200904134947j:plain

坂道をぐんぐん登っていく

窓の外から後方を見渡すと、向こう側には福島市街地の平野部が広がっているのが見えますが、そこからかなり登ってきていることがよくわかります。福島駅を出てすぐは生活利用の人も乗っていましたが、庭坂あたりまででほどんと降りてしまい、この先の峠に差し掛かる区間はほとんどが遠方からの旅人のように見えました。

f:id:watakawa:20200904140637j:plain

ままどおる」と「酪王カフェオレ」

福島駅の滞在時間は短く、現地で名産品を味わうことができなかったので、こちらの2つを買ってきました。左側が「ままどおる」というスティック状のお菓子ですね。こちらは以前にも会津鉄道で食べたことがあります。そして右側、こちらは初めてですが「酪王カフェオレ」というコーヒー牛乳です。どちらもとっても美味しく、険しい峠道でもひと時の安らぎを感じることのできるティータイムとなりました(笑)。

f:id:watakawa:20200904141526j:plain

赤岩駅を通過

そうこうしているうちに、車窓の景色はだいぶ山深くなってきました。トンネルを抜けてはまた入り、険しい山に囲まれた中を列車は進んでいきます。普通列車ならともかく、ここを山形新幹線が走っているというのが俄かには信じがたいような光景です。東京の丸の内のビル群から発車していくE3系新幹線がこんな秘境路線へ直通しているとは…!

途中「赤岩」という駅がありますが、ここは颯爽と通過していきます。2012年12月以降、この駅は冬季のみ全列車が通過する駅だったのですが、その4年後の2016年12月以降、全列車が通過となっています。もう約4年もの間、一切この駅に列車は停車しておらず、「休止駅」となっていて鉄道で訪問する術はありません。通過の際に一瞬チラっとホームを見たところ、営業していてもおかしくないような一通りの設備は残っているように見えましたが、果たしてこの駅に今後列車が停車することはあるのでしょうか…。

そして列車は、峠駅へと到着します。豪雪対策のシェルターに覆われたこの駅では、わずかな停車時間の間にホーム上で「峠の力餅」が立売されます。駅前のお茶屋さんの売り子さんが列車の後方で待機していたので、1,000円札を握りしめて買いに行きます。

f:id:watakawa:20200904142327j:plain

峠の力餅GET!

夏休みということで乗客の多くが旅人だったため、かなりの人が購入していました。20名ほどでしょうか。1箱税込1,000円のこの「峠の力餅」が、この板谷峠を越える奥羽本線の名物となっているのです。わずかな停車時間のうちに希望者全員に売り捌かなければなりませんから、「1,080円」などと中途半端な金額にするわけにはいきません。

f:id:watakawa:20200904143546j:plain

8個入りで1,000円

蓋を開けると、中には白い大きな大福が8個入っていました。大福の中にはあんこがぎっしり詰まっていて、1個食べるだけでもかなりのボリュームです。峠駅を過ぎてから米沢まではもう10数分しかないので、3つほど食べて残りはこの後の行程で食べることにしました。

f:id:watakawa:20200904144613j:plain

米沢に到着!

そして峠道を抜け、列車は13:38に終点の米沢駅へと到着しました! 奥羽本線山形新幹線のほかに米坂線も乗り入れています。山形新幹線では福島を出て最初の停車駅となります。

f:id:watakawa:20200904144914j:plain

立派な地上駅舎

米沢駅では、すぐに接続する山形行の普通列車が向かいのホームに停車していたのですが、それに乗って山形駅まで急いだとしてもその先すぐに接続する列車はないので、一本見送ってこの駅で途中下車をすることにしました。かなりの雨で、駅からあまり遠くへ行くのは難しそうです。

米沢といえば…やっぱり米沢牛、ですよね! ということで、ここで少し遅めの昼食にしたいと思います。ままどおるや峠の力餅を食べたばかりで、そこまで空腹状態というわけでもないのですが、米沢駅周辺には手軽に米沢牛を味わえるお店が多いので誘惑に負けてしまいました。

f:id:watakawa:20200904145158j:plain

「牛鍋 おおき」さん

お邪魔したのは、駅から歩いて2分ほどのところにある「牛鍋 おおき」さん。店名にもある通り、このお店では米沢牛を使った絶品牛鍋が味わえます。

f:id:watakawa:20200904145331j:plain

牛鍋定食(2,750円)

牛肉の下には野菜がたくさん入っていて、運ばれてきてから火を点けてもらうので、ぐつぐつと煮えるのを待ちます。しっかり火が通り、食べごろになったら、溶き玉子につけてパクッ!

f:id:watakawa:20200904150130j:plain

ん~うまぁぁぁぁい!!

美味い、美味すぎるぅぅぅぅぅ!!! 本当にやわらかく、贅沢な旨みが口いっぱいに広がります。玉子をつけても美味しいですが、つけないで食べるとお肉本来の味を楽しめるのでどちらの食べ方もオススメ。セットの白ご飯は山形県産の「つや姫」ということで、甘みがある美味しいご飯でした! 米沢牛の赤身肉との相性も抜群で、この上ない贅沢です!

牛鍋はお野菜もお肉もたっぷりなので、かなりのボリュームですが、無事に完食できました。ただ、米沢に着く前に峠の力餅をあまり食べ過ぎないようにしましょう(笑)。峠の力餅を食べすぎると米沢に着いてから米沢牛を食べられなくなります。

十分すぎるくらいお腹が満たされたところで、米沢駅へと戻ります。

f:id:watakawa:20200904151337j:plain

新幹線も在来線も同じ改札口

米沢駅では、山形新幹線も在来線もすべて同じ改札口から入ることになります。改札口上部の発車標には「新幹線」とありますが、他の普通列車とごちゃまぜで表示されます。

私が乗車するのは、14:38発の山形行です。さっそくホームへと向かいます。

f:id:watakawa:20200904151840j:plain

米沢14:38発 奥羽本線 山形行

車両はまたも、719系の2両編成です。1時間前の列車は福島方面から接続する列車だったので車内はそれなりに混雑していたと思いますが、この14:38発の列車は福島方面からの普通列車の接続がないので車内はガラガラです。

定刻通り米沢を出発し、まっすぐ山形方面へと向かっていきます。途中の高畠、赤湯などの新幹線停車駅はホームや駅舎が立派ですが、それ以外は静かなローカル駅で、沿線には田んぼが広がります。

f:id:watakawa:20200904152102j:plain

天気はイマイチだが絶景

この辺りは引き続き線路幅の広い山形新幹線仕様となっているわけですが、普通列車が別段高速運転をするというわけでもありません。ただ、山形新幹線の車両とは何度もすれ違います。

f:id:watakawa:20200904153225j:plain

ビニールハウス…?

ビニールハウスが斜面にへばりついている謎の光景に思わず見とれているうちに、列車はまもなく終点の山形駅へと近づいていきます。

そして、15:22に終点の山形駅へと到着です!

f:id:watakawa:20200904153410j:plain

山形駅に初上陸!

山形県の県庁所在地にある山形駅は、奥羽本線山形新幹線の他に仙山線左沢線の列車も乗り入れる県内最大のターミナル駅です。基本的にどの路線も普通列車はだいたいこの駅を始発・終着とするものばかりです。

f:id:watakawa:20200904153736j:plain

新幹線専用改札がある

山形駅では、山形新幹線専用のホームと改札口が設置されています。とはいっても在来線改札から入った上でさらに新幹線改札口をくぐるという形にはなるのですが、完全に普通列車と新幹線が一緒くたにされているというわけではなく、ある程度区別されているようです。山形新幹線はこの先新庄まで伸びていますが、一部列車は山形駅を終着としており、この先は新幹線の本数が少し減ります。

f:id:watakawa:20200904154108j:plain

改札口前には花笠が

改札口を出ると、目の前には立派な花笠が飾られています。山形を代表するお祭りといえば「花笠まつり」ですが、今年は新型コロナの影響で中止に。「また来年」という駅構内の装飾に虚しさを感じました…。

f:id:watakawa:20200904154447j:plain

新幹線が通る駅はやはり立派

雨は小康状態になっていましたので、外へ出てきてみました。エスパルという駅ビルが併設された山形駅舎はかなり立派で、さすがは新幹線駅だなという印象です。駅前もかなり都会的でした。

横浜を出てから既に9時間が経過し、疲労が溜まっていないわけではありませんが、本日のゴールである秋田はまだまだ先です。続いては、山形15:46発の新庄行に乗車していくことにします。

f:id:watakawa:20200904155104j:plain

ここでハプニング発生

しかしここでちょっとしたハプニングが。なぜか私の持っている北海道&東日本パスが、自動改札機に投入できなくなってしまったのです。先ほど山形駅に到着して改札を出るところまでは問題なく使えたのですが、なぜか山形駅からの入場ができないという事態に。原因不明ですが、駅員さんに申し出て有人改札を通してもらいました。もしかすると山形駅の外でわずかな雨に濡れて、きっぷの磁気が壊れてしまったのかもしれません。

f:id:watakawa:20200904155443j:plain

山形15:46発 奥羽本線 新庄行

山形駅から乗車するこの列車は、701系という車両です。この日の午前中に新白河~郡山でも同じ形式の車両に乗車しましたが、こちらは新幹線の線路を走れるように標準軌へと変更された編成です。

2両編成の車内は地元の高校生で満員となり、定刻通り山形駅を出発。新庄方面へと北上していきます。

途中、北山形駅では上りの「とれいゆ つばさ」とすれ違い。また天童南や乱川、神町などでかなりの乗降がありました。

f:id:watakawa:20200904155910j:plain

客じゃない奴の手が挟まれようと知ったこっちゃない?

基本的には単線の区間のようで、ここを新幹線が通っているのだと思うとなかなか驚かされます。フル規格の新幹線では基本的に全線複線ですからね。

701系ロングシートに揺られながら、車内は少しずつ空いていきます。そして17:04、終点の新庄駅に到着です。

f:id:watakawa:20200904235859j:plain

福島から続く標準軌はここで終わり

山形県北部最大の主要駅である新庄は、奥羽本線山形新幹線の他に、陸羽東線陸羽西線も乗り入れます。新庄駅を縦に貫く奥羽本線を軸に、東へ進めば鳴子温泉・古川・小牛田方面に向かう陸羽東線、西へ進めば余目・酒田方面へと続く陸羽西線になります。また、山形新幹線の終着駅でもあるので、福島から続く在来線の標準軌はここで終わることになります。そのため、奥羽本線はこれより先も続きますが、普通列車等が新庄駅を跨いで運転されることはありません。必ずここ新庄駅での乗り換えが必要となるのです。

f:id:watakawa:20200905000335j:plain

これもなかなかにカオスな光景

新庄駅では、山形駅とは違い新幹線のホームと在来線のホームが明確に分けられているわけではなく、普通列車と新幹線が同じホームに発着します。なので写真のように、新幹線と普通列車が並ぶことも珍しくありませんし、普通列車が出ていった後に続けて新幹線が同じホームに入線してくる、ということもあるかもしれません。

f:id:watakawa:20200905000807j:plain

華やかなキャップアートでお出迎え

f:id:watakawa:20200905000917j:plain

リゾートみのりはちょうどラストランのタイミングでの訪問

また、この新庄駅にはいくつか観光列車も乗り入れます。福島~新庄駅間で運行されている足湯のついた新幹線「とれいゆ つばさ」と、仙台~新庄駅間を陸羽東線経由で運行している「リゾートみのり」です。リゾートみのりについては、このお盆期間の団体臨時列車をもって引退ということだったので、メッセージコーナーが設けられていました。私も1年前に一度だけ乗りましたが、とても楽しい列車でした! その時の様子は以下のリンクからご覧ください。

watakawa.hatenablog.com

f:id:watakawa:20200905113657j:plain

信じられないくらい人がいない

駅の外に出てきてみると、さすがは新幹線の終点というだけあって駅舎は立派ですが、しかし人の姿が全然ありません。新型コロナでステイホームしているということもあるでしょうし、天気も悪いですから当然といえば当然でしょう。

f:id:watakawa:20200905113953j:plain

奥羽新幹線…?

駅舎内部は天井が高く開放的な造りになっています。「奥羽新幹線」の早期実現を願う懸垂幕がありますが、果たしてその願いが叶う日は来るのでしょうか…? もし実現すれば、おそらくこの新庄から北へも引き続き新幹線が秋田方面に延伸されるという形になるのでしょうが、果たして新幹線を延伸するほどの需要があるのかはやや疑問が残ります。

f:id:watakawa:20200905114309j:plain

こんな立派な発車標は地方ではなかなか見ない

例によってここ新庄駅でも山形新幹線が他の在来線と一緒くたに案内されていますが、それにしても4枚もの発車標が集まる光景は立派です。ただ、各方面とも列車間隔が非常に大きく開いているあたりは、やはり地方のターミナル駅だなという印象です。

ここから乗車する列車が、この日最後の列車となります。1日目の最終目的地は秋田ですので、新庄17:32発の秋田行に乗車します。

f:id:watakawa:20200905114734j:plain

新庄17:32発 奥羽本線 秋田行

乗車する列車は、701系の2両編成です。ただ先ほどまでとは異なり、帯の色が緑から濃いめのピンクに変わっています。東北地方では今も広く使用されている701系ですが、おおよそ南東北エリアでは緑、北東北エリアではピンクの帯の編成が運用についているようです。

17:32、列車は定刻通り新庄駅を出発。車内はかなりガラガラでソーシャルディスタンスはしっかり取れていますが、念のためマスクはつけたまま乗車していきます。

新庄から途中の大曲までは、ミニ新幹線との共用・並走は特にありませんが、院内・湯沢・横手といった主要駅があります。もし山形新幹線ミニ新幹線の方式で大曲方面へ延伸されることがあればこの辺りの駅に停車していくのかな…なんて妄想を膨らませながら乗車していきます。

次第に辺りも暗くなり、乗り鉄にとっては車窓が楽しめず苦痛となる夜の時間に差し掛かってきました。外は相変わらずの天気が続いているようで、列車内も湿度が上がります。

途中ウトウトする場面もありましたが、列車は順調に進み、大曲から先は秋田新幹線との並走区間に入ります。そして新庄を出てから約2時間40分、かなり長時間の乗車となりましたが、20:12に終点の秋田駅へと到着です!

f:id:watakawa:20200905120122j:plain

やっと着いた!!

横浜駅を出てから約13時間30分、移動距離は600.3kmにも及びました。いやぁ本当にすさまじいです。わりかしどの列車も乗車時間は1時間前後なので苦痛は少ないのですが、最後に新庄から秋田まで乗車した列車は2時間40分とかなりのロングランだったのでそこはキツかったかなという印象です。

今夜はこの秋田駅西口の目の前にある「コンフォートホテル秋田」に宿泊します。じゃらんからの予約で、朝食つき1泊6,000円のところGoToトラベル適用で3,900円になりました。普段なかなか5,000円を超えるホテルには宿泊できないので、GoToトラベルの恩恵を存分に受けることができました。

f:id:watakawa:20200905121520j:plain

これで1泊3,900円はお得

夕食は秋田らしいものを食べたいと思ったのですが、コロナによる時短営業の影響もあってか駅ビルや駅周辺の飲食店は夜遅くで営業を終了しており、居酒屋は感染リスクを鑑み極力使いたくはないのでコンビニ飯とすることにしました。

f:id:watakawa:20200905121921j:plain

冷しみそチャンポン(530円)

ただし少しでも秋田らしいものをということで、ローソンの「冷しみそチャンポン」(530円)をチョイス。秋田県限定の商品のようで、みそチャンポンの名店「チャイナタウン」が監修しているようです。「冷しチャンポン」と聞くとちょっとミステリアスな感じがするかもしれませんが、ちゃんと美味しかったですよ! 味噌味ですが冷たいのでそこまでしつこくなく、あっさりした味わいです。みなさんも秋田に行かれた際は是非食べてみてください!

 

というわけで、1日目の旅の様子はここまでになります。

次回は2日目、秋田から青森へと向かっていきます。

五能線の「リゾートしらかみ」に乗車する予定でしたが、何とまさかの展開が…!?

次回もお楽しみに!

今回も最後までお読みいただきありがとうございました!

是非ともSNS等での拡散・コメント・評価・読者登録をよろしくお願いします!

また、Twitterのフォロー・YouTubeチャンネル登録もお待ちしております!

Twitterこちらから(鉄道系、旅行系の方は原則フォロバします!)

YouTubeこちらから(ライブ配信をメインに行っています!)

東北本線を乗り継いで横浜から福島へ! 怒涛の乗り換え回数に隠された歴史【2020-08北東パス東北一周1】

f:id:watakawa:20200902224845j:plain

みなさんこんにちは! わたかわです。

いつも当ブログをご覧くださり、誠にありがとうございます。

今回から、「北東パス東北一周」シリーズと題して、2020年8月8日(土)~10日(月)の3日間に普通列車のみを利用して東北6県を一気に巡った旅の様子をお届けしていきます!

当ブログは開設以来、【乗り鉄】と【観光】の2つの要素が含まれた旅行の記事をたくさんご紹介してきましたが、今回はひたすら普通列車に乗り続ける【乗り鉄】要素強めのシリーズとなっております。もちろん沿線観光等は大好きなのですが、私は大前提として鉄道ファンですので、そもそも列車に乗り続けること自体を目的とする旅も大好きなのです(笑)。

これまでにも、岡山・大阪・小牛田・郡山などから横浜にかけて「青春18きっぷ」や「北海道&東日本パス」で何時間もかけて普通列車のみを乗り継いで移動するということをやってきましたので、今回はそれをパワーアップさせて、「普通列車のみで東北地方を一周し、6県をめぐっていこう!」というわけです。

自分でも、発案した際に「なかなかぶっ飛んだ企画だな」と思いましたが、格安フリーパスが発売される夏ならではの企画ということで、今回実施してきました。

沿線の観光地についてのご紹介等はあまりありませんが、どうぞお楽しみください!

 

北海道&東日本パスとは

本編に入る前に、簡単に「北海道&東日本パス」についてご説明しておきたいと思います。ご存じの方は読み飛ばしていただいて結構です。

今回の旅で使用した「北海道&東日本パス」とは、JR東日本およびJR北海道の在来線普通列車と、青い森鉄道IGRいわて銀河鉄道北越急行普通列車が連続する7日間で乗り放題になるというフリーパスです。普通列車限定なので、新幹線や特急等には特急券を追加購入しても運賃部分をこのフリーパスで代用することはできません。

価格は大人11,330円、子ども5,660円となっています。

普通列車限定」という性質上、青春18きっぷと比較されることの多いフリーパスですが、北海道&東日本パス青春18きっぷと比較して以下のようなメリット・デメリットがあります。

メリット(青春18きっぷと比べて)
・1日あたりの金額が安い!(青春18→2,470円/日、北&東→約1,618円/日)
第三セクターにも乗れる!(青い森、IGR、北越急行
・自動改札機を通せる!
北海道新幹線新青森新函館北斗駅間)は特急券別途購入で乗車可能!
・「北海道特急オプション券」を別途購入すれば北海道内の特急自由席も乗り放題になる!
・子ども用の価格設定がある!
・利用期間がやや長め!

デメリット(青春18きっぷと比べて)
・連続日程でしか使えない…
・複数人で利用できない…
・東日本と北海道以外のJRでは使えない…

ということで、ややメリット多めになってしまいましたが、とにかく1人で北海道・東日本エリアのみを旅する場合には「北海道&東日本パス」がオススメというわけです!

なお今回の私の旅行は3日間なのでだいぶ有効日数を余らせることになるわけですが、朝から晩まで普通列車に乗りっぱなしになる行程にすれば、3日間どころか1日でも十分に元が取れるのでご安心ください!

詳しくは以下のリンクもご覧ください。

www.jrhokkaido.co.jp

 

1日目 2020年8月8日(土)①

それでは、北海道&東日本パスを握りしめて、1日目の朝はいつもの通り横浜駅からスタートです!

f:id:watakawa:20200902171958j:plain

デジャブ

今回の旅では、東北6県を普通列車のみで一周しますが、横浜と東北地方の往復も含めて普通列車のみで移動します。

1日目のこの日は、横浜から秋田まで、宇都宮・福島・山形経由(東北本線奥羽本線)で移動していきたいと思います!

f:id:watakawa:20200902172442j:plain

総距離何と600.3km!

この日1日の総移動距離は何と600.3km。600kmというと新幹線で移動するにもそれなりに長いと感じるほどの長さですが、今回は普通列車のみでの移動です。

f:id:watakawa:20200902173552j:plain

便利で快適な上野東京ライン

横浜からまず乗車するのは、6:39発の上野東京ライン 宇都宮行です。「土曜の朝に横浜駅から上野東京ラインに乗車」ということで、ちょうど一週間前の週末パス旅のデジャヴにも思えますが、今回は高崎方面ではなく宇都宮方面です。

f:id:watakawa:20200902173833j:plain

今回も課金

横浜から宇都宮まで、800円を課金してグリーン車に乗車していきます。秋田まで600kmとかなり長い道のりになり、ほとんどの区間ではロングシートになりますから、優等座席を利用できる区間では遠慮なく利用していきます。

6:39、定刻通り横浜駅を出発。前の週と同じように、グリーン車の2階はそこまで混雑しているわけではありませんでした。朝食を食べてくつろぎながら、東京都内へと突入していきます。

f:id:watakawa:20200902174230j:plain

いちおう東北本線の起点駅

東京までは東海道本線、東京から先が東北本線です。今回はこの東北本線に、東京から福島まで乗車していくということになりますが、首都圏では一般的に「宇都宮線」の呼称が用いられるため「東北本線」に入ったという印象は少ないです。

その後上野や大宮などでもグリーン車に若干の乗降がありますが、満席とは程遠い状態で宇都宮へ。横浜からは2時間余り、8:58に到着です。

f:id:watakawa:20200902174722j:plain

修学旅行の思い出がよみがえる!

宇都宮駅はかつて何度も利用したことがありますが、今でも思い出すのは小学6年生の時の日光修学旅行でしょうか。横浜市の公立小学校の6年生は、修学旅行では団体専用の”集約臨”と呼ばれる臨時列車に乗車して栃木県の日光に行くのが昔も今も定番となっています。私が小学6年生だった頃というのはつまり2011年ですから、日光集約臨は185系での運行でした。また、当時は上野東京ラインが開業していないため、横浜から日光へ向かう際にまず品川で折り返して山手貨物線(渋谷・新宿・池袋)を経由し、さらに宇都宮で折り返して日光線へ入るということで、横浜~日光駅間で2度のスイッチバックがあるのがとても面白かったです。スイッチバックと時間調整のため宇都宮駅にもしばらく停車していたわけですが、その時に窓の外を眺めて見えた宇都宮駅在来線ホームの光景が今でも忘れられません。

2015年以降、日光集約臨は上野東京ライン経由となり、また車両もかつて中央線特急で活躍していた武田菱のE257系0番台が運用に就いているとのことで、時代の変化を感じずにはいられません。

f:id:watakawa:20200902175543j:plain

JR初期の駅舎というイメージ

話がめちゃくちゃ逸れましたが、そういうわけで宇都宮駅は言わずもがな栃木県最大のターミナル駅なわけであります。東北本線日光線烏山線普通列車が発着するほか、東北新幹線は最速達の〔はやぶさ・こまち〕を除くほぼすべての列車が停車します。

またJRの駅より少し西側に東武宇都宮駅もありますが、この両駅間を中心に結ぶLRTが現在建設中のようです。

f:id:watakawa:20200902175846j:plain

発車標がずらり並ぶ光景は流石ターミナル駅

宇都宮といえば「餃子の街」ですが、今回は朝早いのですぐに接続列車へと乗り継ぎます。続いて宇都宮駅から乗車するのは、9:12発の宇都宮線 黒磯行です。

f:id:watakawa:20200902180033j:plain

宇都宮9:12発 宇都宮線 黒磯行

東北本線における「宇都宮線」の呼称は黒磯までなので、この列車にも用いられます。車両は205系4両編成で、「メルヘン顔」と呼ばれるこの辺りで一般的な車両がやってきました。

この日はお盆の初日ということもあり、列車内は大混雑。その多くが私のように青春18きっぷ北海道&東日本パスでの移動を楽しむ人々です。新型コロナの影響で、お盆初日のこうした混雑の光景はどうなることかと思いましたが、今年も安定の混雑で嬉しいような悲しいような(笑)。宇都宮を出発する時点では座れませんでしたが、数駅進むと座ることができました。

f:id:watakawa:20200902180441j:plain

栃木名物?レモン牛乳

宇都宮駅前でゆっくり餃子を食べている暇はありませんが、せめて栃木らしいものをと思い、乗り換え時間の間にこちらの「レモン牛乳」(97円)を買っておきました。栃木の名物(?)ともいえるレモン風味の牛乳で、酸っぱさはなく甘いレモンの風味がとても美味しかったです。

途中、烏山線と分岐する宝積寺駅では謎の長時間停車があったのですが、何とその理由は「マスクをせずに意図的に咳込むお客様がいたため降車をしていただきました」とのことでした。ひぇぇそんなこともあるんですね…。以前あった「俺コロナ」に近いものを感じます。今までなら乗務員の方が降車を促すというほどのことはしなかったかもしれませんが、こうした理由で遅れるあたり、2020年の夏であることを感じずにはいられません。

列車はその後、数分遅れで各駅に停車しながら黒磯をめざし北上していきます。例年の18シーズンと異なるのは、座席が満席とはいってもやはり若干の間隔を空けて座っている人が多いということでしょうか。1人分とはいわずとも、0.5人分くらいの間隔を空けて座っている人が多いように見受けられました。

f:id:watakawa:20200902181310j:plain

ここまでが「宇都宮線

そんなさまざまな発見がありながら、列車は10:08頃に終点の黒磯に到着です。定刻10:04着ですが、宝積寺駅でのトラブルの影響で若干の遅れとなりました。

f:id:watakawa:20200902181554j:plain

もはや黒磯名物といえる大量のサボ

黒磯駅といえば、改札内に置かれた謎の大量のサボプレートが名物になっています。同一表記のものも多数ありますが、それにしてもすごい数です。中には「宇都宮⇔池袋」など、今ではなかなか走らないような区間を表示したものもありました。

f:id:watakawa:20200902181843j:plain

駅舎はまぁまぁ立派

駅舎に掲げられた青い「黒磯駅」の文字は古そうですが、バスターミナルはかなり最近にリニューアルされたように見えました。ギリギリ栃木県にあり、在来線において昔から主要な駅でもあるこの黒磯駅ですが、乗り入れる路線は東北本線のみ。駅のすぐ脇を東北新幹線の線路が通っていますが、新幹線は隣の那須塩原に停車するため黒磯は通過していきます。

f:id:watakawa:20200902182252j:plain

ラインカラーが変わる

ここ黒磯駅からは、ラインカラーがオレンジから緑に変わります。続いて黒磯駅から乗車するのは、10:23発の新白河。かつてはこの黒磯から郡山・福島方面へ直通での運行が基本となっていましたが、2017年10月ダイヤ改正より新白河駅にて系統分割が行われ、普通列車を利用する際は必ず新白河駅での乗り換えが必要となりました。

f:id:watakawa:20200902182610j:plain

黒磯10:23発 東北本線 新白河

黒磯~新白河駅間はわずか20分程度ですが、この区間には常磐線等で使用されている青い帯のE531系が5両編成で使用されています。今年の春まではキハ110系気動車も使用されていたようですが、春以降はE531系に統一されました。

f:id:watakawa:20200902182820j:plain

東北本線で見るには違和感

E531系の側面に「ワンマン」「東北本線」と表示されている光景は未だに見慣れず、違和感を感じますが、ともかくもこの列車で県境を跨ぎ福島県を目指します。

理由はよくわかりませんが、3分ほど遅れて黒磯駅を出発です。ドアはボタン式で、ワンマン運転ですが、車内に運賃箱や運賃表、整理券等はありません。途中には無人駅も多いため、こうした駅では「信用乗車」方式が取られています。すなわち、駅に自動改札機等はありませんが、無人駅から乗車する場合は乗車駅証明書を取り、降車駅で正しい運賃を確かめ駅の運賃箱に入れてくれというもの。乗車駅か降車駅のどちらかが無人駅の場合は正当な運賃を徴収できない可能性もあり、不正乗車の原因になりかねません。乗車駅と降車駅の両方が無人駅の場合は、最悪の場合無賃乗車もできてしまうというわけです。もちろんこうした乗車方法はルール違反なので、このように無人駅が続く区間ではよく抜き打ちで車掌さんが乗務し車内で検札が行われることがありますが、黒磯~新白河駅間でもそのようなことが行われているかはわかりません。

この辺りでは地面よりもやや高台を走る区間も多く、一面に広がる田園風景がなかなか絶景です。あいにく写真を撮り損ねてしまったのが悔やまれます。

そんなことを考えているうちに、列車は終点の新白河駅に到着です。10:47に行き止まりのホームへと入線し、乗客はみなホーム前方の列車に乗り換えます。

f:id:watakawa:20200902184158j:plain

新白河ダッシュ2020ver. ~距離を保ちながら~

元々ただの途中駅でしかなかったこの新白河では、2017年以降必ず乗り換えが必要となり、駅の構造も変わりました。1つの長いホームを前後で区切り、黒磯方面を6番線、郡山方面を7番線としています。

新白河駅東北新幹線も停車する駅ですが、基本的に停車するのは〔なすの〕が中心。在来線で一つ隣の駅は白河駅という大きな駅ですが、この新白河駅白河市ではなく西郷村にあります。確か全国の新幹線駅で唯一、村にある駅だったと思います。

f:id:watakawa:20200902184832j:plain

いかにも路線の区切りといった感じの駅名標

ここから先も引き続き「東北本線」であり、ラインカラーも変わらないのですが、駅名標を見るにこの駅で完全に別の路線へと変わるような印象を受けます。在来線は「ホームに降りる人の数」で見れば2017年10月以降大幅に増えた駅だと思います。

f:id:watakawa:20200902185629j:plain

新白河10:54発 東北本線 郡山行

さてここから乗車するのは、10:54発の郡山行です。車両は701系4両編成で、いよいよ東北地方に来たな~と実感します。郡山までや約40分間の乗車です。

定刻通り新白河を出発し、一路郡山を目指し北上していきます。車掌さんも乗務しているようで、新型コロナ対策のためかボタンがついているにもかかわらず自動ドアでの扱いでした。

白河や須賀川など、各都市の中心駅はホームもそれなりに立派で、乗降客数も多そうです。かつて東北本線が特急街道だった頃は、こうした駅に長編成の優等列車も停車していたのかと思うと、少し寂しさも感じます。まぁ東北新幹線が開業してから40年近くたつわけですから、この辺りが特急街道であった当時を知る人は私と同世代の人にはおりませんが(笑)。

安積永盛駅水郡線と合流し、次が終点の郡山となります。英語版の自動放送が流れ、英語で乗り継ぎ列車の発車時刻も案内していたのには驚きました。

f:id:watakawa:20200902190353j:plain

駅名標が新しい

11:32に列車は終点の郡山へと到着です。横浜を出てから約5時間が経過しましたが、ここまでほぼ全区間で座れており、あまり疲れを感じることはありません。

郡山駅は、東北本線のほか磐越東線磐越西線も乗り入れる主要駅で、東北新幹線も〔はやぶさ・こまち〕を除くほぼ全列車が停車します。見方によっては県庁所在地の福島市を凌ぐ主要都市という認識の人も多いようです。

f:id:watakawa:20200902190727j:plain

いよいよ見えた「福島」の文字

郡山駅から続いて乗車するのは、11:39発の福島行です。新幹線だとわずか1駅のこの区間ですが、在来線で50分ほどかけて移動していきます。郡山駅は過去に何度も利用しているため、わずかな乗り換え時間でさくっとホームを移動します。

f:id:watakawa:20200902190948j:plain

郡山11:39発 東北本線 福島行

車両はE721系で、仙台地区で比較的新しい主力車両です。前面を見ると少し黒ずんでいるようにも見え、あまり新しい感じもしないかもしれませんが、車内の設備はE231系等とほぼ同等のように思えます。

列車は定刻通り郡山を出発し、県都・福島を目指します。途中の一部区間では雨が降ったりやんだりを繰り返しましたが、全体的には曇り空の福島県中通りを進んでいくこととなりました。

f:id:watakawa:20200902191402j:plain

ついに福島へ!

そして12:27、列車は終点の福島駅へと到着です! 終点といっても、ここまで乗ってきた車両はそのまま仙台行となるようで、郡山から仙台方面へ抜ける人は引き続き乗車可能となる運用のようですが、ともかくも私はここで下車します。

f:id:watakawa:20200902191642j:plain

読みづらいですが駅舎の上に「JR福島駅」って文字がのっかってます

いわずもがな県庁所在地のこの福島駅には、東北本線のほかに奥羽本線福島交通飯坂線、阿武隈急行、そして東北新幹線山形新幹線が乗り入れています。これから乗車していく奥羽本線はこの福島駅を起点として運行されており、駅を出てしばらくすると山形新幹線が同じ線路に合流することになります。

福島駅の外に出るのは今回が初めてですが、今回も乗り換え時間がわずかのため特に駅前観光等はできず。すぐに駅の中に戻り、奥羽本線のホームへと向かうことになりました。福島交通飯坂線や阿武隈急行は以前ご紹介した「週末パス」でも乗車可能なので、今度福島へ来た際には是非そうした路線も乗りつぶしてみたいなと思いました。

 

さて、福島駅からは奥羽本線を利用して山形・新庄方面へと進んでいきますが、今回はここまで!

続きは次回お届けしていきます。

今回も最後までお読みいただきありがとうございました!

是非ともSNS等での拡散・コメント・評価・読者登録をよろしくお願いします!

また、Twitterのフォロー・YouTubeチャンネル登録もお待ちしております!

Twitterこちらから(鉄道系、旅行系の方は原則フォロバします!)

YouTubeこちらから(ライブ配信をメインに行っています!)

年内引退決定「現美新幹線」で越後湯沢へ! ぽんしゅ館でリーズナブルに日本酒を味わう旅【2020-08週末パス信越本線6】

f:id:watakawa:20200901145953j:plain

みなさんこんにちは! わたかわです。

2020年夏の信越本線を辿る旅ということで、前回までの記事で高崎~長野~新潟を結ぶ信越本線を全区間乗り通してきました。

今回は、信越本線の終点である新潟から帰京するにあたり、週末パスに新幹線課金をしてきたのでその様子をご紹介します!

 

2日目 2020年8月2日(日)③

万代シティのファストフードチェーン「みかづき」のイタリアンを味わい、新潟駅まで歩いて戻ってきました。

f:id:watakawa:20200829161349j:plain

灼熱の新潟

前日からずっと在来線ばかりを利用してここまでやってきましたが、今回の旅で利用している「週末パス」は、実は別途特急券を購入すればエリア内の新幹線にも乗車できるのです!

ということで、最後に新潟から首都圏へ帰る手段として上越新幹線を利用していきたいと思います!

f:id:watakawa:20200830235728j:plain

実はけっこう歴史がある上越新幹線

私自身、これまで何度も新潟駅に来たことがあるのですが、いっつも青春18きっぷだの北海道&東日本パスだので、在来線で来ることばかりで新幹線で来たことは一度もありません。なので新潟駅の新幹線ホームに立ち入ったのは今回が初めてというわけです。

f:id:watakawa:20200831000735j:plain

万代口の発車標はやや古め?

万代口から新幹線ホームに向かうには、まず在来線の改札から入り、その後で新幹線改札に入ります。万代口の発車標は、ターミナル駅にしてはやや古めにも見えるタイプの発車標で、在来線だけでなく新幹線の発車時刻等を表示するものも設置されています。

今回乗車する列車が、この一番上に表示されている新潟14:02発の〔とき454号〕越後湯沢行です。「終電間際でもないのに越後湯沢どまりとはどういうこと…?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、タイトルにもある通り、これがかの有名な(?)「現美新幹線」なのです!

f:id:watakawa:20200831135324j:plain

新潟14:02発 〔とき454号〕越後湯沢行

現美新幹線とは、上越新幹線の越後湯沢~新潟駅間で週末を中心に1日3往復運行されている観光列車で、「世界最速の芸術鑑賞」を合言葉にした術の新幹線です。車両は元秋田新幹線で活躍したE3系が6両編成で改造を受けており、前面を見るとネズミ色に輝いています。角度によってはもう少し濃く見えて、黒光りしているように見えたりもします。

f:id:watakawa:20200831232331j:plain

側面はめっちゃ鮮やか

地味な顔とはうってかわって、車体側面はとっても色鮮やかです。写真家の蜷川実花さんがプロデュースしており、長岡の花火が編成いっぱいに彩られているようです。ホーム上からでは編成全体を見渡すことができないのが何とも残念ですが、撮り鉄さんが撮影された写真や映像なんかを見るとその華やかさがいっそうよくわかります。

それでは車内へと入っていきます!

f:id:watakawa:20200831233541j:plain

11号車のみ指定席

今回は11号車の指定席を購入しておきました。こちらが越後湯沢寄り先頭車両ということになりますが、全6両のうち指定席はこの11号車のみ。残り12~16号車はすべて自由席となっています。

2+2列の座席で構成された11号車は、元々グリーン車だった座席を普通車指定席として発売しているのでいわば「乗り得座席」です。

f:id:watakawa:20200831233842j:plain

普通車にしては豪華

可動式の枕、背面テーブル、フットレストがあり、シートピッチも広めに取られています。座席も何だかとても派手なモケットで、これは「五穀豊穣」「祝祭」「光」がテーマになっているのだそうです。11号車は全体的に黄色とグレーを基調としていて、統一感がありそうに見えながらも、少し赤や青なども色も見られるのが印象的でした。

グリーン車の座席に深く腰掛け、定刻通り新潟駅を出発です。列車はたちまち加速していき、車窓には圧巻の景色が流れ始めます。

それではここから、車内探検をしていくこととしましょう!

f:id:watakawa:20200901104915j:plain

12号車

12号車は、壁一面が銀ピカの鏡面ステンレスとなっており、ここに映し出される車窓・車内の様子こそがまさに芸術作品というコンセプトのようです。のっけから斜め上をいくコンセプトで驚きを隠せませんが(笑)、さらに先へ進んでいきましょう。

f:id:watakawa:20200901105339j:plain

13号車

13号車は、キッズスペースとカフェスペースが設置されています。キッズスペースの方は、プラレールで遊べるようになっており、壁面のデザインもプラレールのレイアウトを描いたようなものとなっています。また奥のカフェスペースにも色鮮やかな絵画が展示されています。

f:id:watakawa:20200901105626j:plain

14号車

14号車は、写真が飾られているスペースになっています。ここで飾られているのは、パキスタンのK2という山の頂上へ向かう過程で撮影されたもののようで、規模は違えど雪国新潟にも何か通ずるものがあるような気がします。

f:id:watakawa:20200901110041j:plain

15号車

15号車では、大きめのガラスケース内に、たくさんの赤や黄色の花を模したようなパーツが天井から吊ってあり、それが複雑に重なり合っています。見る角度を変えたり、新幹線が揺れたりすることによってその重なり方が変わり、瞬間ごとに違う作品になりうるということのようです。

f:id:watakawa:20200901110424j:plain

16号車

16号車は、複数の映像モニターが設置されており、そこに新潟の里山の風景が映し出されています。「自然との共生のあり方」などがテーマになっているようで、ただの映像に見えてもそこには深いテーマが隠されているように感じます。

12~16号車にそれぞれ設置されているカウチが「自由席」扱いということで、自由席特急券をもって乗車した際は好きなカウチに腰掛けて現代美術の作品を楽しむことができるというわけです。

一通り回ってみた感想としては、まぁ何というか、面白いことには面白いのですが、「現代美術」の世界が奥深すぎて、常人にはなかなか理解しがたいコンセプトのようにも感じてしまいました(笑)。何度も乗って繰り返し楽しむというほどでもないという方も多そうです。

そして、既に報道があった通り、この「現美新幹線」は2020年12月をもって運行を終了することが発表されました。デビューから約4年余りと短い人生でしたが、中古車両であることも考えれば先が長くないのは必然かもしれません。

f:id:watakawa:20200901112055j:plain

越後湯沢に到着!

新潟を出てから1時間弱、14:56に終点の越後湯沢駅に到着です。現美新幹線はこのまま折り返して〔とき455号〕となり、再び新潟方面へと向かうようです。

f:id:watakawa:20200901113321j:plain

現美新幹線車両が見える

越後湯沢駅は、私もかつて何度か来たことがあります。新幹線と在来線でそれぞれ数回ずつ、私の旅行ではおなじみの駅の一つです。新潟県南部の一大ターミナル駅で、上越線上越新幹線が通っています。また、直江津方面へと向かう北越急行ほくほく線の列車も六日町から上越線に乗り入れてこの越後湯沢までやってきます。

かつて越後湯沢といえば、富山・金沢方面へと向かう特急〔はくたか〕の乗換駅でもありました。首都圏と北陸の間を鉄道で移動する際に、この越後湯沢駅が北陸への玄関口だったわけです。

2015年の北陸新幹線開業を機に、この越後湯沢駅へと乗り入れる在来線特急列車の運行はなくなってしまいましたが、その栄華を物語るかのような立派な在来線ホームは今でも健在です。

f:id:watakawa:20200901113909j:plain

CoCoLo湯沢に潜入!

この後は引き続き、東京方面に向かう新幹線へと乗り換えればいいわけですが、せっかく越後湯沢にやってきたので、駅ビル「CoCoLo湯沢」内にある日本酒のテーマパーク「ぽんしゅ館」へ立ち寄っていきたいと思います!

f:id:watakawa:20200901114207j:plain

日本酒の飲み比べをしていくぅぅぅ

まずは、米どころ新潟の絶品日本酒を取りそろえた「利き酒」コーナーに入っていきます! ここでは、1人500円で5枚のメダルが渡され、そのメダルを自由に使って日本酒の試飲を行うことができます。

f:id:watakawa:20200901115030j:plain

100種類以上!

取り揃えられた日本酒の銘柄は何と100種類以上にも上ります! 新潟県内各所で自慢の日本酒がここ越後湯沢に一同に会し、メダルを投入してボタンを押せば専用のおちょこに注がれるというわけです。銘柄によって必要なメダルの枚数は異なり、1枚のメダルで飲めるものも数多くある一方で、何枚も必要なものもあります。

f:id:watakawa:20200901115906j:plain

おちょこ4杯も飲むとけっこうな量

私がチョイスしたのは、こちらの4種類。フルーティーな銘柄を中心に飲み比べてみました。パッと見た感じではどれも無色透明で同じように見えるのですが、飲み比べてみるとそれぞれに違った味わいがあるのがよくわかります。どれも独特のキツさがなく、とっても飲みやすいものばかり。ただこの日本酒の本当の美味しさがわかるのはまだまだ何年も先のことなのかな…(笑)というような気もしました。

f:id:watakawa:20200901120456j:plain

酒風呂 湯の沢

そして何と、ぽんしゅ館には温泉もあるのです! 天然温泉「酒風呂 湯の沢」で、入浴料は800円となっています(タオル込)。「酒風呂」という名の通り、温泉にはわずかにお酒が含まれているようで、ユネッサンの「ワイン風呂」を彷彿とさせます。ただ見ただけで何か普通の温泉と決定的に違うということはなく、お酒が飲めない方や子どもでも問題なく入ることができます。ゆっくり浸かり、2日間の旅の疲れを癒すことができました。

f:id:watakawa:20200901131311j:plain

越後湯沢楽しかったよ!

それでは新幹線改札口から入り、東京行の新幹線へと乗車して帰りたいと思います。

最後に乗車するのは、越後湯沢16:22発の〔Maxとき330号〕東京行です。

f:id:watakawa:20200901131528j:plain

「2階建て」の文字に心が躍る

現在では新幹線最古参の車両の一つにも数えられる2階建て新幹線E4系「Max」ですが、上越新幹線ではまだまだ少ないながらも活躍しています。私が今回乗車するのは「Maxとき」なので、新潟始発の列車となり、越後湯沢での停車時間はわずか。自由席に乗り込みますが、果たして座れるのでしょうか…?

f:id:watakawa:20200901131916j:plain

圧巻の入線!

そして、E4系が入線してまいりました! 目を見張るほど大きな車体はいつの時もテンションがあがります。8両編成のうち、東京寄りの先頭1~3号車が自由席となっています。

f:id:watakawa:20200901132133j:plain

自由席の2階は3+3列

中へ入ると、そこそこ人はいたものの、それでも人が全くいない区画もあり、何とか窓側を確保できました。定刻通り越後湯沢を出発です。特急料金節約のため、今回は大宮までの乗車とします。

E4系Maxの自由席車両といえば、2階部分は3+3列のめちゃくちゃ窮屈なシートでも有名。座席が3人がけ1組になってつながっているためリクライニングができず、肘掛け等もありません。お世辞にも快適とはいえない座席ですが、上越新幹線自体があまり運行区間の長い新幹線ではないので、まぁ許容範囲といったところでしょうか(何を偉そうに)。

f:id:watakawa:20200901132544j:plain

爆弾おにぎり

旅を締めくくるおやつには、こちらをご用意。越後湯沢の名物「爆弾おにぎり」です。具はいろいろ豊富にありますが、今回は明太子をチョイス。成人男性の握り拳よりも遥かに大きい新潟県コシヒカリの塊です。最初は両手でかぶりつこうと頑張りましたが、重すぎてすぐに断念。割り箸に切り替えましたがそれでもかなり時間がかかりました。しかしとっても美味しいのです! 新潟のコシヒカリだからそもそもお米が美味しく、また注文を受けてから握ってくれるので出来立てアツアツです。注文時に奥の方で軽快に握っている職人さんの姿があって、そこまで大きくもないのかな~なんて思っていましたが全然そんなことはありませんでした(笑)。これ1つでお腹いっぱいになります。

f:id:watakawa:20200901134140j:plain

大宮に到着!

私が絶品コシヒカリの塊と格闘している間に、列車は群馬県に入っていました。そして前日の高崎線とは比べ物にならないスピードで高崎から都心方面へ南下していき、17:14に大宮駅へと到着。越後湯沢から1時間弱と想像を絶するスピードでした。

この後は上野東京ラインに乗り換え、大宮から横浜へと移動。横浜には18:28に到着し、無事に1泊2日の行程が終わりました。今回の旅のメインは、高崎~長野~新潟の信越本線廃線部分含め全区間乗り通すということでしたが、お楽しみいただけましたでしょうか。

今回使用した「週末パス」は、大人8,880円で関東甲信越南東北JR東日本線やその他の私鉄・第三セクター等が乗り放題になるとってもお得なフリーパスなので、是非みなさんも使ってみてください!

最後に、この1泊2日の行程をまとめておきますので、みなさんも旅の参考にしてみてください~!

f:id:watakawa:20200901142036j:plain

今回も最後までお読みいただきありがとうございました!

是非ともSNS等での拡散・コメント・評価・読者登録をよろしくお願いします!

また、Twitterのフォロー・YouTubeチャンネル登録もお待ちしております!

Twitterこちらから(鉄道系、旅行系の方は原則フォロバします!)

YouTubeこちらから(ライブ配信をメインに行っています!)

 

 

 

越乃Shu*Kura&しらゆきでかつての485系街道をゆく! 2020年が映す信越本線の姿とは【2020-08週末パス信越本線5】

f:id:watakawa:20200829174654j:plain

みなさんこんにちは! わたかわです。

今回は、夏の信越本線を辿る旅の第5弾記事となります。

週末パスを利用して、廃線を含む高崎~長野~新潟の信越本線区間を乗り通す旅ということで、前回はえちごトキめき鉄道の上越妙高駅までやってきました。

前回の記事は以下のリンクからご覧ください!

watakawa.hatenablog.com

 

2日目 2020年8月2日(日)②

f:id:watakawa:20200827104733j:plain

未来感ある

2015年に「脇野田」から「上越妙高」へと改称されたこの駅から、続いて乗車していくのは、上越妙高10:02発の快速〔越乃Shu*Kura十日町です!

f:id:watakawa:20200828162352j:plain

Shu*Kura系運行ルート(JR東日本公式HPの図を元に作成)https://www.jreast.co.jp/railway/joyful/shukura.html

以前にも解説しましたが、今回も軽く解説させていただきます。

越乃Shu*Kuraは新潟地区で運行されているJR東日本の観光列車です。メインは上越妙高十日町駅間で運行される「越乃Shu*Kura」ですが、その他にも越後湯沢発着の「ゆざわShu*Kura」と新潟発着の「柳都Shu*Kura」があります。この列車については、どれもキハ40系・48系「越乃Shu*Kura」編成を用いて運行されるため、運行日によって十日町・越後湯沢・新潟のどの駅を発着するかは異なります。週末を中心に1日1往復のみの運行のため、運行日についてはJR東日本ポータルサイト「のってたのしい列車ポータル」でご確認ください。

www.jreast.co.jp

私がShu*Kuraに乗車するのは、今回が約1年ぶり2度目となります。1年前に乗った時は「柳都Shu*Kura」に長岡から新津までの乗車でした。その時のブログ記事は以下のリンクからご覧ください!

watakawa.hatenablog.com

f:id:watakawa:20200828161345j:plain

どのタイプのShu*Kuraかは表示しないのね(ただし行先で分かる)

今回は、本家「越乃Shu*Kura」に初乗車となります! ただし越乃Shu*Kuraは長岡まで信越本線を走行するものの、その先は上越線飯山線へと入っていきますので、今回は長岡で下車することになります。

上越妙高駅の発車標には、「Shu*Kura 十日町」の表示が。上越妙高直江津駅はえちごトキめき鉄道ですが、JRの車両が直通して運行されているということになっています。

f:id:watakawa:20200829101940j:plain

上越妙高10:02発 快速〔越乃Shu*Kura十日町

ホームに降りると、既に列車は入線していました! キハ40・48系を改造した3両編成の特別車両で、豪快なディーゼル音が響き渡ります。

f:id:watakawa:20200829103213j:plain

特殊デザインの駅名標

Shu*Kuraの停車駅には、楕円型の大きな駅名標が設置されています。2014年春から運行を開始した観光列車で、当時は高田発着だったのですが、1年後の北陸新幹線開業を機に新幹線とのアクセス向上のため少しだけ運行区間を延長し上越妙高発着となりました。

さっそく車内に入り、列車は定刻通り10:02に上越妙高駅を出発です!

f:id:watakawa:20200829104516j:plain

落ち着きのある3号車車内

3両編成のうち、長岡寄りの先頭3号車のみが指定席車両となっています。この号車へは乗車券+指定席券で乗車することが可能で、えちごトキめき鉄道線内の指定席料金は必要ありません(ただしえちごトキめき鉄道線内のみの乗車はできないようです)。

f:id:watakawa:20200829104834j:plain

広すぎるシートピッチ

座席は特急車両のようなリクライニングシートでとっても快適なのですが、それに加えて何と座席の前後間隔がめちゃくちゃ広いのです! 短足の私は、シートに深く腰掛ければ足をめいっぱい伸ばしてもまだ余裕があります(嬉しいような悲しいような)。

そして窓が大きいので、窓の外に広がる景色を存分に味わうことができます。

上越妙高長岡駅間で、途中の停車駅は高田、直江津、潟町、青海川、柏崎、来迎寺、宮内となっています。直江津まではトキ鉄の乗務員さんが運行するため、停車駅や車内の案内等詳しい放送は直江津を過ぎてJR線に入ってから行われます。

f:id:watakawa:20200829105508j:plain

気分最高

窓の外には、米どころ新潟らしい田んぼが広がります。大きな窓から眺める田園風景は最高です!

上越妙高駅を出発した時点での乗車率は半分弱といったところでしょうか。まだまだ空席も目立ちました。高田、直江津を発車してJR線内に入ってから少しは増えましたが、それでも満席とはいかず。かなり停車駅の多い列車なので、途中駅での乗降が少なくないのかもしれません。

f:id:watakawa:20200829113622j:plain

目の前は日本海

10:44、列車は信越本線青海川駅に到着です。ここでは約6分間の停車時間があり、写真撮影等を楽しめます。

青海川駅といえば、日本一海に近い駅の一つとしても知られています。下りホームのすぐ目の前に日本海が広がっていて、本当に素晴らしい景色なのです! 実は私が青海川駅に来るのはもう3回目か4回目くらいなのですが、Shu*Kuraで来たのは初めてで、深い青色の車体と真っ青な空・海がとてもよく合っています!

車内に戻り、再び信越本線の旅へ。列車はいくつもトンネルを抜け、その度にのどかな景色や日本海が車窓に広がる楽しい区間を走行していきます。

f:id:watakawa:20200829114531j:plain

2号車は「蔵守」&イベントスペース

ここでちょっと車内探検をしてみます。デッキを抜けて2号車へ向かうと、そこにはサービスカウンター「藏守」とイベントスペースがありました。ここでは、売店で食べ物や飲み物を購入できるほか、ジャズの生演奏を楽しむことができるのです! そしてShu*Kuraは日本酒をテーマにした列車ですから、列車内で日本酒の飲み比べもすることができます。

f:id:watakawa:20200829115129j:plain

大人の嗜み♪

それでは、サービスカウンターでお酒とおつまみを注文し、2号車でゆっくり楽しむことにします。大きなカップに入っているのが、「妙高山特別純米」(300円)で、小さい方は乗客への無料サービス「ひやおろし」です。他にもいろんな種類の日本酒が味わえますが、あまり飲みすぎてもこの後の行程に支障をきたしそうなのでこれくらいにしておきます(笑)。妙高山特別純米はとっても濃厚な味わいで、ひやおろしの方はわりかし甘めでした。普段日本酒はあまり得意でなくほぼ飲まないのですが、Shu*Kuraに乗車した際はやっぱり飲みたくなりますよね。Shu*Kuraの車内で提供される本場新潟の日本酒は、私のように日本酒があまり得意でない人にとっても美味しいものばかりなのです! 20歳以上の方でShu*Kuraに乗られる際は、是非一度日本酒も飲んでみてください~!

f:id:watakawa:20200829120012j:plain

内陸部に突入

気づけば列車は柏崎を過ぎ、日本海を離れて内陸部へと入っていきます。大きな窓から眺める田園風景はここでも格別で、同じ(元)信越本線とはいっても、安中周辺や軽井沢周辺とも異なる景色が見れるので本当に楽しいです!

ちなみに、1号車は旅行商品でのみ発売される座席なので、私のように3号車の乗客が立ち入るのは好ましくないと思い、そちらへは行きませんでしたが、どうやら1号車のシートは3号車以上に特別感があるようです…! 今度乗る時は旅行商品で申し込んでみてもいいかもしれませんね。

f:id:watakawa:20200829121516j:plain

11:33 長岡に到着!

上越妙高を出てから約1時間30分、11:33に列車は途中の長岡駅に到着です。越乃Shu*Kura十日町行なので、ここで進行方向を変えて上越線方面へと入っていくことになります。引き続き乗車する人はここで座席を回転させることになります。

長岡駅信越本線上越線上越新幹線が乗り入れるターミナル駅で、かつて数々の夜行列車もこの駅を発着していました。北越急行ほくほく線が開業する前まで、首都圏⇔北陸間の移動の際は、長岡まで新幹線を利用し、ここから西に向かう特急に乗り換えるというのが標準的なルートでした。

現在、この長岡駅在来線ホームを発着する列車はほとんどが普通列車のみとなってしまい、以前ほどの賑わいは見られなくなってしまっています。しかし、そんな中でも唯一2020年現在運行されている特急列車に乗車して、信越本線の終点・新潟駅を目指していきます!

f:id:watakawa:20200829122327j:plain

信越本線の旅のアンカーはこちら!

それがこちら、長岡11:40発の特急〔しらゆき3号〕新潟行です。特急〔しらゆき〕とは、えちごトキめき鉄道の新井・上越妙高からまさにここまでと同じルートを通って新潟まで至る列車で、上越妙高駅にて北陸新幹線と接続し金沢方面へアクセスできるようになっています。新井・上越妙高新潟駅間で1日5往復が運行されており、2015年の北陸新幹線開業を機にデビューした列車です。

かつては新潟~金沢駅間を信越本線北陸本線経由で結ぶ特急〔北越〕が運行されていましたが、北陸新幹線開業に伴い北陸本線直江津金沢駅間が経営分離され、この区間の速達輸送は新幹線に一任されることとなりました。そこで新潟~富山・金沢方面の移動のために特急〔北越〕の代替列車として設定されたのがこの特急〔しらゆき〕というわけです。

f:id:watakawa:20200829150748j:plain

長岡11:40発 特急〔しらゆき3号〕新潟行

車両は、かつて常磐線特急〔フレッシュひたち〕で使用されていたE653系です。塗装がしらゆき仕様となり、4両編成で運行されています。

長岡駅を定刻通り発車し、新潟まで約50分間の道のりがスタート。普通車指定席に乗車しましたが、車内はガラガラで空気輸送と呼ぶにふさわしい状況でした。

f:id:watakawa:20200829152255j:plain

全車両が普通車

4両編成のうち、新潟寄り4・3号車が自由席、2・1号車が指定席となっています。グリーン車の設定はなく、またラウンジだの何だのという珍しい設備も特にありません。JR東日本のごく一般的な内装をした特急車両といった印象です。あ、珍しいポイントといえば各座席にチケットホルダーがあることくらいでしょうか。

f:id:watakawa:20200829152728j:plain

新潟でいちばん好きな景色

長岡を出てしばらくすると、新幹線の線路がだんだん離れていきます。彼方に上越新幹線の高架橋が見えながら、その手前に広大な田んぼが広がる、この景色は初めて通った時から忘れられない、私が新潟県で一番好きな鉄道車窓です。特急の快適な座席でくつろぎながら、この景色を眺められるのは格別の思いがあります。

信越本線直江津新潟駅間は、今でもJR信越本線のままですが、2015年まで特急〔北越〕や快速〔くびき野〕といった国鉄485系特急車両が数多く運転されていました。また、特に長岡~新津駅間で見れば寝台特急トワイライトエクスプレス〕〔日本海〕〔あけぼの〕や急行〔きたぐに〕、快速〔ムーンライトえちご〕等々、数えきれないほどたくさんの夜行列車が毎晩全国各地を結んで走っていました。特に2010年代以降、そうした古き良き列車がどれも廃止され、かつてのような活気や賑わいを失われたことを残念に思う方もたくさんいらっしゃることでしょう。私もその一人です。

しかし、今はとっても快適なE653系特急が運行されています。皮肉とかではなく、時代はそのようにして移り変わっていくということなのです。何かを失ったとき、何かを新しく得るのが鉄道の時代の移り変わりです。この区間も、ノスタルジーと引きかえに快適性を手に入れました。普通列車も、115系天国だったのが、今やこの新潟地区はE129系天国になっています。つまらなくなったと感じる人もいれば、便利で快適でカッコよくなったと感じる人もいるでしょう。

不用意に過去の鉄道風景にしがみつくばかりではなく、時代の変化や潮流を受け入れ、今ある鉄道を楽しむことこそが、こういった旅の醍醐味なのではないかというのを、今回とても強く感じました。

f:id:watakawa:20200829155921j:plain

貴重な地上ホームに入線!

そんなことを考えているうちに、列車は終点の新潟駅へと到着です。しらゆき3号の終点であると同時に、今回の信越本線を辿る旅の終点でもあります。高崎から長野を通って新潟まで、足掛け2日、実にさまざまな列車を乗り継いで信越本線を全線走破することができました! この記事をご覧の皆様にも、「2020年の時代が映す信越本線の姿」をお楽しみいただけましたら幸いです。

f:id:watakawa:20200829160424j:plain

変わり続ける新潟駅

新潟駅は、信越本線の他にも白新線羽越本線磐越西線越後線と実にさまざまな在来線が乗り入れる新潟県最大のターミナルで、上越新幹線の終点でもあります。2018年に在来線ホームの大部分が高架化され、跡地は更地となってしまっていますが、まだ8・9番線のみ地上に残されており、今回乗ってきたしらゆき3号は偶然にもこの地上ホームに入線することとなりました。このわずかに残された地上ホームも、やがては廃止されてしまうことを考えると貴重なチャンスだったと思います。

f:id:watakawa:20200829160751j:plain

元地上ホームの跡

現在、新潟駅在来線構内は無数の仮囲いで覆われ、旧地上ホームの様子はほとんど窺えませんが、ちょっとした隙間から覗くことができました。一部ホームが残されていますが、それ以外はすべて撤去されてしまっています。線路ももう完全に見えなくなってしまっていますね…。驚きです。

f:id:watakawa:20200829161349j:plain

新潟駅万代駅舎

いつも新潟駅に来た時は万代側に出ることが多いので、今回もこの万代駅舎側に出てきてみました。質素なビルの外壁に各企業の広告が大きく掲げられているのが印象的なこの万代駅舎ですが、これももうじき見られなくなるような話をどこかで目にしました…。いやぁ新潟駅といえばこの万代駅舎のイメージが強いので何とも残念なところではありますが、この記憶もしっかり留めておきたいものです。

新潟での滞在時間は約1時間30分ということで、ささっとお昼ご飯を食べたいと思います!

f:id:watakawa:20200829161736j:plain

万代シティ

新潟駅から歩くこと十数分、万代シティにやってきました。日曜日ということもあって、若者の姿が多いですね~。まさに自分と同世代かそれ以下のカップル・陽キャで溢れております。その中を陰キャの私が独りで歩き(笑)、向かったのはこちら!

f:id:watakawa:20200829162430j:plain

みかづき!!

そう、みかづきです! これは、新潟県内でチェーン展開するご当地ファストフード店で、看板メニューが「イタリアン」と呼ばれるメニューになっています。

f:id:watakawa:20200829162706j:plain

イタリアン(単品350円、セット540円)

みかづきの「イタリアン」とは、太めの焼きそば麺にトマトソースをかけたメニューで、単品だと350円です。セットメニューはドリンクとポテトがついて540円となっています。

「美味しいの…?」と思われるかもしれませんが、これが美味しいんですよ。焼きそばの麺がモチモチしていて、トマトソースとよく合うのです。パスタと焼きそばが組み合わさったようなメニューですが、これは是非とも新潟に来た際は一度みなさんも食べてみてください!

 

さて、この後は上越新幹線で帰京することになりますが、その様子はまた次回ご紹介していきたいと思います。

今回も最後までお読みいただきありがとうございました!

是非ともSNS等での拡散・コメント・評価・読者登録をよろしくお願いします!

また、Twitterのフォロー・YouTubeチャンネル登録もお待ちしております!

Twitterこちらから(鉄道系、旅行系の方は原則フォロバします!)

YouTubeこちらから(ライブ配信をメインに行っています!)

しなの鉄道を国鉄115系が走る! トキ鉄二本木駅はまさかのスイッチバック! 魅力たっぷり三セクの旅【2020-08週末パス信越本線4】

f:id:watakawa:20200827113517j:plain

みなさんこんにちは! わたかわです。

今回は2020年夏の信越本線を辿る旅の第4弾記事ということで、1泊2日の旅の2日目の朝からスタートします。

前回は1日目の終わりにしなの鉄道のSR1系「軽井沢リゾート3号」で長野に到達していたので、2日目はその続きからとなります。

前回の様子は以下のリンクからご覧ください!

 

2日目 2020年8月2日(日)①

信越本線を高崎から新潟へ、かつてのルートで忠実に走破する旅。

2日目のスタートは、長野県最大のターミナル駅・長野からスタートです。

f:id:watakawa:20200824232556j:plain

東京でもなかなか見れない最新鋭の発車標がここ長野に!

かつての信越本線のルートを忠実に辿るということで、2日目は長野から妙高高原直江津、柏崎、長岡、新津などを通って新潟へと進んでいきます。

本日まず長野駅から乗車するのは、しなの鉄道北しなの線です。

というのも、信越本線の長野~直江津駅間は2015年の北陸新幹線開業に伴い経営分離が行われ、長野~妙高高原駅間が「しなの鉄道北しなの線」、妙高高原直江津駅間が「えちごトキめき鉄道妙高はねうまライン」となりました。軽井沢~篠ノ井駅間の経営分離が1997年だったのと比較すると、長野~直江津駅間の経営分離はまだ最近ということもあり、JRでなくなったことの実感が未だに湧かない区間でもあります。

f:id:watakawa:20200824233227j:plain

長野7:45発 しなの鉄道北しなの線 妙高高原

乗車するのは、長野7:45発の妙高高原です。ちょうど「しなの鉄道北しなの線」を全区間走破し、かつ同線区内で完結する列車でもあります。車両はJR時代から何ら変わっていないであろう115系。細かく見れば車体に取ってつけたような「しなの鉄道」のロゴなどがあったのかもしれませんが、パッとみたところそのようなものは見つけられませんでした。23年前からしなの鉄道として運行されている軽井沢~篠ノ井駅間の方のしなの鉄道では、第三セクターとはいえかなり自社のブランドが醸成されてきているような印象で、JRから譲り受けた115系とはいえオリジナルカラーのものが運行されていますが、北しなの線の方では果たしてそういった自社色の強い編成は運用されているのでしょうか。

f:id:watakawa:20200825000125j:plain

方向幕もJR、というか国鉄の匂い

ともかく、このJR時代と大して変わらない緑帯の115系に乗車して、いざ長野駅を出発です!

f:id:watakawa:20200825000417j:plain

見渡す限りのどかで平和

長野~豊野駅間では、上の写真のようなのどかな田舎が広がります。豊野駅より先は、JR飯山線が分岐しており、飯山線もすべて長野駅まで乗り入れているのですが、この長野~豊野駅間においてはJR東日本ではなくしなの鉄道の運賃が別途必要となります。長野駅から飯山・戸狩野沢温泉十日町方面へ、青春18きっぷのみでは抜けることができないのです。

豊野で飯山線と分かれ、私が乗車している列車は黒姫方面へと入っていきます。

f:id:watakawa:20200825092457j:plain

昔は複線だった?

基本的には単線なのですが、車窓を見ると昔はホームとして使われていたであろう構造物や線路が敷かれていた跡らしきものがたくさん見受けられます。ここ数年のうちに線路やホームが使われなくなったということではなく、使われなくなったのはもっと前だと思いますが、かつてこの辺りも信越「本線」の名に恥じない大動脈であったことが窺えます。

f:id:watakawa:20200825123333j:plain

妙高高原に到着!

そして長野駅を出てから45分、8:30に終点の妙高高原駅に到着です!

この駅を境にしなの鉄道からえちごトキめき鉄道へと路線名が変わります。第三セクター都道府県を跨ぐと会社名が変わるため、一般的には県境付近にある小さな駅が会社の変わり目となることが多い(目時、倶利伽羅、市振等)ですが、この長野県と新潟県の県境に関してはちょうど主要駅である妙高高原駅があるので、とてもわかりやすいです。

f:id:watakawa:20200826101519j:plain

バブルの香り~

第三セクターの駅とはいっても、特に駅の基本的な設備はJR時代から変化はないと思われます。跨線橋の頭上には「ようこそ妙高高原へ」と書かれた数十年前のパネルがありました。妙高高原といえば、ウィンタースポーツや温泉の街として有名ですが、コロナに加え朝早いこともあって観光客は皆無です。

f:id:watakawa:20200826102618j:plain

とにかくポスターだらけの改札口付近

駅の管理はえちごトキめき鉄道ということで、かつてみどりの窓口だったと思われる場所は「えちごトキめき鉄道きっぷうりば」となっています。かつてのJR主要駅ということで一通りの設備は揃っているようですが、やはりコロナの影響か観光地としての活気は大きく失われているように見えます。

f:id:watakawa:20200826102956j:plain

地上駅舎

妙高エリアの観光拠点ともなっている駅で、昔ながらの平屋建ての地上駅舎がいかにもJR(というより国鉄)らしさを感じさせます。駅周辺から、各温泉地等へ向かうバスが発着しているようです。

今回はじっくりと周辺観光はできませんが、また別の機会に改めてこの辺りも観光していきたいと思います。

f:id:watakawa:20200826104326j:plain

妙高高原8:45発 えちごトキめき鉄道妙高はねうまライン 直江津

それでは、妙高高原駅からは「えちごトキめき鉄道妙高はねうまライン」の旅がスタートします! 妙高高原8:45発の直江津行は何と堂々の6両編成。えぇもうはっきりいって輸送力が過剰すぎます。運用の都合上どうしてもそうしなければならないということなのでしょうか? 案の定車内はガラガラでした(笑)。終点の直江津より少し手前の、上越妙高まで乗車することにします。

f:id:watakawa:20200826105302j:plain

某鉄道系YouTuberが大好きな直江津駅を目指します

車両形式は「ET127系」と呼ばれるもので、JR東日本E127系が譲渡されたものと思われます。ET=Echigo Tokimeki、でしょうね。

定刻通り8:45に妙高高原を出発し、新潟県西部を北上していきます。現在は必ず妙高高原で乗り換えが必要となっていますが、かつてJR時代は、長野~直江津駅間での乗り換えは基本的に必要なく、またこの区間では特急車両189系を用いた普通列車妙高〕も運行されていました(一部快速)。長野~直江津駅間での運行で、指定席と自由席があったようですが、普通列車ですから自由席は何と乗車券のみで乗車できるということで、信越本線最強の乗り得列車の一つに数えられています。

f:id:watakawa:20200826112045j:plain

夏のはじまりって感じ

現在は基本的にロングシートのみの運行ですが、それでも窓の外に流れる景色はJR時代から変わらないもので、本当に絶景です。線路が基本的に単線で、線路の両側には基本的に建物が並ぶということはないので、延々絶景が続きます(笑)。

そして、この区間でいちばんの見どころといえば「二本木駅」のスイッチバックです!

f:id:watakawa:20200826113103j:plain

右側手前がこれから入る引き込み線

列車は写真中央奥の二本木駅のホームにこれから入っていくというところ。しかし二本木駅のホームとその先に続く線路には高低差があるため、二本木駅で折り返す構造を取ります。写真右側の線路が引き込み線となりますから、まずは二本木駅に入線した後、そちらへと入っていくことになります。

f:id:watakawa:20200826114125j:plain

1面2線のホーム

二本木駅は1面2線の島式ホームで、かつてのJR飯田橋駅のように大きくカーブを描いています。このホームに入線した後、いったん進行方向が逆になるわけですが、ワンマン運転ではなく車掌さんが乗務されているからか、特に乗務員の方が車両の先頭から最後尾に向かって走るといったような光景は特に見られません。二本木駅の停車時間もわずかでした。一時的に運転手さんが車掌さん的な役割を果たし、車掌さんが運転手として引き込み線まで列車を運転しているようです。

f:id:watakawa:20200826114543j:plain

ここからは右にカーブする線路へと進む

いったん引き込み線に入り、ここから先は再び私のいる場所が先頭車両となります。今度は写真右方向へ大きくカーブする線路へと進み、新井方面を目指すというわけです。

f:id:watakawa:20200826115757j:plain

前方に北陸新幹線が見えてきた!

主要駅の一つに数えられる新井を通り、北陸新幹線の高架橋が見えてきたら、上越妙高はもうすぐです。そして列車は9:19に上越妙高駅へと到着です! ただの途中停車駅ですが、私はここで下車します。というのもこの駅、かつての信越本線の歴史を辿る上では欠かせない駅の一つなのです。

f:id:watakawa:20200826115635j:plain

ここも「妙高」の文字が入る駅

北陸新幹線えちごトキめき鉄道妙高はねうまラインの2つが乗り入れるこの上越妙高駅は、北陸新幹線開業前はJR信越本線の「脇野田」という小さな駅でした。しかし北陸新幹線の駅が設置されるのを機に駅名が改められ、在来線ホームの位置が新幹線駅舎に合わせて少し西側に移転されるとともに、それまでになかった巨大な駅舎をもつことになり、大出世を果たした駅でもあります。ちなみに北陸新幹線はこの駅を境に、東京方面が「JR東日本」、金沢方面が「JR西日本」となります。

f:id:watakawa:20200826234107j:plain

トキ鉄の改札口は小さめ

トキ鉄側の改札口は非常にコンパクトで、自動改札機すらありません。ただその頭上には電光掲示板の発車標があり、やはり新幹線も通る主要駅なのだと感じさせてくれます。

f:id:watakawa:20200827103323j:plain

新幹線の改札口は立派だけど…

北陸新幹線の改札口には、発車標はもちろんのこと自動改札機も設置されています。2面4線の立派なホームを持っているようですが、しかし人の姿はあまりありません…。列車が着いた時にはどっと人が来るのかもしれませんが、それ以外は基本的に閑散としています。最速達の〔かがやき〕は通過で、停車タイプの〔はくたか〕しか停まりませんからね…(笑)。

f:id:watakawa:20200827104733j:plain

上越妙高駅東口駅舎

駅の東口に出てくると、やっぱり新しくて綺麗な駅舎は新幹線らしさを存分に感じさせます。上杉謙信の騎馬像とともに、青い空に映える白い駅舎は開業から5年ほどでは全く色褪せる気配すらありません。

f:id:watakawa:20200827110133j:plain

駅っていうかもはや美術館

上越妙高駅の駅舎内部に目を向けてみると、本当にこれがまた洗練されたオシャレなデザインでして。木材をふんだんに使った幾何学的なのに温かみのあるデザインが、我々の目を楽しませてくれます。幸か不幸か人が全然いないので(笑)、気兼ねなく写真を撮って楽しめます。上越市のご担当者様、インスタ映えスポットとして積極的にPRしてみてはいかがでしょうか!?

f:id:watakawa:20200827110802j:plain

西口からの景色

おまけに、駅舎から見た駅前の景色も抜群です。基本的に駅前には視界を遮る高い建物がほとんどないので、遠くの山々まで見渡すことができます。この辺りの道路や建物の多くは、北陸新幹線開業を機に整備されたものかと思われますが、恐らく昔の脇野田駅の景色を覚えていらっしゃる方にとってはその変貌ぶりに本当に驚かされることでしょう。感覚的には北海道の渡島大野駅新函館北斗駅へと昇格したようなものです。

今回は行けなかったのですが、上越妙高駅の西口には何と温泉施設もあるらしいので、次に時間のある時はそちらへも是非立ち寄ってみたいと思います!

 

ということで、本日はここまでとなります!

次回はいよいよ上越妙高駅から直江津・新潟方面へと向かっていきます~!

今回も最後までお読みいただきありがとうございました!

是非ともSNS等での拡散・コメント・評価・読者登録をよろしくお願いします!

また、Twitterのフォロー・YouTubeチャンネル登録もお待ちしております!

Twitterこちらから(鉄道系、旅行系の方は原則フォロバします!)

YouTubeこちらから(ライブ配信をメインに行っています!)

しなの鉄道最新鋭「SR1系」軽井沢リゾート号で長野へ! 速すぎる&快適すぎる旧信越本線の旅【2020-08週末パス信越本線3】

f:id:watakawa:20200824135933j:plain

みなさんこんにちは! わたかわです。

今回は週末パスを利用して往年の信越本線を辿る旅の第3弾記事となります。

前回までに、横川~軽井沢駅間の碓氷峠を越えるバスに乗車して軽井沢駅へとやってきました。

前回の様子は以下のリンクからご覧ください!

watakawa.hatenablog.com

 

1日目 2020年8月1日(土)③

1日目の夕方、やってきたのは高原リゾート地・軽井沢です。

f:id:watakawa:20200822155829j:plain

避暑地っていうけど暑い

鉄道ファンでなくとも一度は聞いたことがあるであろう「リゾート地」「避暑地」「別荘地」である軽井沢ですが、鉄道的側面から見るとまた違った面白さがあったりします。

現在この軽井沢駅に乗り入れる路線は2つ。北陸新幹線しなの鉄道です。かつては「信越本線」の重要な途中駅であったわけで、乗り入れ路線は信越本線のみでしたが非常に大きな駅でした。横川~軽井沢駅間で峠越えに使用した機関車はこの軽井沢駅で増解結が行われるため、どんな列車であってもこの駅には停車していました。

しかし1997年の長野新幹線開業時に、信越本線の横川~軽井沢駅間は廃止され、軽井沢~篠ノ井駅間は第三セクターの「しなの鉄道」へと経営分離されます。代わりに立派な新幹線の線路とホームができたわけですが、ここより東に延びる在来線の線路はなくなってしまいました。

f:id:watakawa:20200823104456j:plain

広大な敷地は繁栄の名残

こちらの写真は、駅北口側から高崎・東京方面を見渡した1枚です。手前側に見えている草むらが、かつての信越本線の広大な駅構内の名残と思われます。向こうには北陸新幹線の線路や架線が見えていまして、ビュンビュン新幹線が走っていくのですが、手前側は線路の多くが剥がされ、架線柱や設備の一部のみが残っています。跡地の一部は駐車場として活用されているようです。ここにはかつて、何本もの線路が並んでいて壮大なターミナル駅の様相を呈していたと思われます。

f:id:watakawa:20200823112407j:plain

在来線の賑わいも今は昔

こちらの写真は画面手前側が高崎・東京方面、奥が長野方面です。しなの鉄道のホームはかなり簡素な造りになっていて、とりあえず折り返しができるように最低限の設備だけが今も使われ、その他は更地となっています。新幹線ができるのは喜ばしいことですが、その裏では人知れず姿を消していく景色があるのだと実感させられます。

f:id:watakawa:20200823112742j:plain

有料快速に乗車!

さて、それではここから、往年の信越本線を辿る旅の続きとなります!

乗車するのは、軽井沢16:08発の快速〔軽井沢リゾート3号〕長野行です。発車標を見ればお分かりいただける通り、この列車は有料快速。すなわち、乗車券のほかに追加料金が必要な全車指定席の快速列車なのです。ということで、軽井沢駅の窓口で指定席券500円を購入し、いざホームの中へ!

f:id:watakawa:20200823114617j:plain

しなの鉄道の最新鋭・SR1系!

停車していたのは、しなの鉄道が誇る最新鋭の車両「SR1系」です! 外観はJR東日本E129系をベースに造られていて、車体は濃いめの青を基調としたカッコいいデザインです。

f:id:watakawa:20200823121152j:plain

首都圏の私鉄のライナーのような雰囲気

列車は2両編成で、各車両には3つずつドアがついています。内装を見てもJR東日本の最新の通勤車両と大差はないといった印象です。

このSR1系の最大の特徴ともいえるのが、列車によってロングシートクロスシートを自在に転換して運用できるということです。今回乗車している列車は全車指定席の〔軽井沢リゾート号〕なのでクロスシートのモードで運行していますが、SR1系はごく一般的な各駅停車の列車での運用にも入るため、そうした場合はクロスシートでの運用ではなくロングシートとなります。座席が90°回転して、背もたれ大きめちょっとリッチなロングシートへと様変わりするのです。

前方の号車には固定式のテーブルがついた座席がありますが、私が乗車している後方の号車はすべてクロスシートなので、私鉄の有料ライナー列車のような雰囲気もあります。固定式のテーブル席は、軽食プランを事前にWEBサイトで申し込んだ際に割り当てられる座席のようですが、乗車の数日前までに申し込まないと乗車ができないためか満席にはなっていないようでした。16:08、列車は定刻通り軽井沢を出発。

f:id:watakawa:20200823183536j:plain

テーブルはないけどドリンクホルダーとコンセントがある

軽井沢から長野まで、途中の停車駅は中軽井沢、上田、戸倉のみです。小海線が合流する小諸や、篠ノ井線が合流して会社が切り替わる篠ノ井などの主要駅も通過するのはとても驚きです。

私の乗車した座席には背面テーブルやインアームテーブルはありませんが、ドリンクホルダーとコンセントがあります。また車内にはフリーWi-Fiも搭載しており、さすがは最新車両といったところ。

車内の乗車率は、ほぼ満席に近い状態です。ワンマン運転と放送されていましたが、車内にはしなの鉄道の乗務員の方が乗務されているように見えました。運行開始後まもないということで、社員の方が利用状況を視察していたりするのでしょうか。わかりませんが。

f:id:watakawa:20200824121336j:plain

青い空と一面に広がる緑

繰り返しお伝えしている通り、このしなの鉄道は23年前まで「JR信越本線」でした。新幹線開業に伴う並行在来線の経営分離としては日本で初めての例になっているはずです。かつての特急〔あさま〕が走り抜けたこの信濃路を、2020年の夏に有料快速〔軽井沢リゾート号〕で走り抜けているのは何だか不思議な気持ちです。車窓に広がる景色はきっとJR時代と大差ないと思いますが、今乗っている路線はJRではないんだという実感が湧きません。とはいっても私が生まれる前からここはしなの鉄道なんですけどね。

f:id:watakawa:20200824121910j:plain

指定券はレシート!?

座席指定券は、何ときっぷではなくレシートのような紙に印字されて渡されました。車内ではなく軽井沢駅の有人窓口だったのですが…。まぁ「座席番号がわかればそれでいい」ということで指定券発行のために必要以上のお金はかけない主義なのかもしれません(笑)。

いかんせん停車駅が少ないもので、気づけば車内でウトウトしてしまっていましたが、ふと気づくと列車はしなの鉄道区間を終えて再びJR信越本線区間へと突入していました。軽井沢リゾート3号の運行区間である軽井沢~長野駅間のうち、篠ノ井長野駅間はJR信越本線直通となりますが、篠ノ井駅ではどうも客扱いの停車はしていないようです。運転停車だけして乗務員交代をしたのか、しなの鉄道の乗務員さんが長野まで乗務されたのかはちょっとわかりませんでしたが…。

f:id:watakawa:20200824122527j:plain

長野に到着!

そして軽井沢を出てから約1時間で、終点の長野に到着です!

時刻は17:13、本当にあっという間の移動でした。

新幹線だと軽井沢~長野駅間は約30分、各駅停車だと1時間40分程度かかる距離ですから、やはり1時間で移動できる軽井沢リゾート号は値段的にも時間的にもちょうどいい移動手段なのではないでしょうか!

f:id:watakawa:20200824123958j:plain

転換中

乗ってきた編成は、折り返し17:39発の戸倉行になるということで、クロスシートからロングシートへの転換作業が行われていました。一度に全座席がぐるっと90°回転するのではなく、少しずつ回転するようです。

f:id:watakawa:20200824125620j:plain

夕暮れ時の長野駅

長野駅への来訪は、今回が3回目だったと思います。初めて来たのは5年前ですが、これほど立派な駅舎には毎回驚かされます。少し早いですが、本日の乗り継ぎはここまでとして、今夜は長野駅前で泊まることにします。

f:id:watakawa:20200824125858j:plain

Mash Cafe&Bed NAGANO

今回は、じゃらんで予約しておいた「Mash Cafe&Bed NAGANO」さんに泊まります。ここは、1階部分がカフェで2階以上がドミトリーとなっており、アメニティ類が含まれていない代わりに安く泊まることができます。

f:id:watakawa:20200824130157j:plain

けっこう新しい

今回は1泊2,500円で泊まることができました。なおあくまでもメインはカフェなので、カフェが閉まる深夜の時間帯には管理者の方が滞在していないらしいです。カフェの店員さんがチェックインの際の説明等もしてくれました。

いったん荷物を置いて、夕食のために再び長野駅へ。徒歩数分程度なので何度も行き来するのも特に苦ではありません。

f:id:watakawa:20200824130543j:plain

明治亭

長野駅の駅ビル「MIDORI」に入っている「明治亭」で夕食とします。

f:id:watakawa:20200824132411j:plain

ざるそば&ミニヒレソースカツ丼(1,787円)

注文したのは、「ざるそば&ミニヒレソースカツ丼」(1,787円)。長野といえば、信州そば、そして県南部ではソースカツ丼が名物となっており、二大長野グルメを一度に味わえる贅沢なセットです。明治亭はソースカツ丼で有名なお店ですが、軒先に信州そばの垂れ幕があるのを見て信州そばも食べたくなり、いいとこどりができるこのメニューを注文しました。そばは本当に香り高く、ヒレカツも本当にやわらかくて美味しい! 1,787円ってちょっと割高に感じるかもしれませんが、間違いなくそれだけの価値がある美味しさでした。

食後はドミトリーに戻り、シャワーを浴びてゆったり過ごします。宿泊者はかなり少ないようで、ほとんどのドミトリーは空室でした。

 

ということで、1日目の様子はここまでとなります!

信越本線のルートとしては高崎から長野まで辿ることができました。

2日目は、長野から新潟へと向かっていきますのでお楽しみに!

今回も最後までお読みいただきありがとうございました!

是非ともSNS等での拡散・コメント・評価・読者登録をよろしくお願いします!

また、Twitterのフォロー・YouTubeチャンネル登録もお待ちしております!

Twitterこちらから(鉄道系、旅行系の方は原則フォロバします!)

YouTubeこちらから(ライブ配信をメインに行っています!)

旧信越本線「アプトの道」を歩いて峠の湯へ! 廃線跡を再利用したトロッコにも乗車【2020-08週末パス信越本線2】

f:id:watakawa:20200822162112j:plain

みなさんこんにちは! わたかわです。

今回は、週末パスを利用して信越本線を完全乗車する旅の第2弾です!

旅は1日目、前回は高崎から信越本線に乗車して横川にある碓氷峠鉄道文化むらを訪問したところまでご紹介しました。

今回はその続きとなります。

まだ前回の様子をご覧になっていない方は、以下のリンクからご覧ください!

watakawa.hatenablog.com

 

1日目 2020年8月1日(土)②

碓氷峠鉄道文化むらをたっぷり楽しんだ後は、ココを歩いていきたいと思います!

f:id:watakawa:20200820112335j:plain

アプトの道ぃぃぃぃ~~

ウォーキングトレイル「アプトの道」です!

これは、旧信越本線廃線跡を利用した遊歩道で、横川駅前から旧熊ノ平駅まで約6.0km続いています。途中にはさまざまな観光スポットや信越本線の旧跡等が続き、廃線探訪としてとても楽しめるウォーキングトレイルになっています。

今回、アプトの道を全区間歩き通すことは時間の関係でできないのですが、途中の「峠の湯」まで約2.6kmを歩いていきたいと思います!

f:id:watakawa:20200821232459j:plain

碓氷関所跡

まず、出発してから約0.5km付近のところにあるのが、「碓氷関所跡」です。これは中山道の途中に設けられた関所で、実際の関所の門は一度取り壊されたものの、後年に当時使用していた木材を使って復元されたとのことです。アプトの道からは少しばかり外れた場所にあるので、地図をよく見ないと気づかず通り過ぎてしまうかもしれません。

f:id:watakawa:20200822103944j:plain

信越本線そのもの!

碓氷関所跡の後は、再びアプトの道に戻ります。しばらく歩くと、信越本線の跡が色濃く残る区間が続きます! 下りの線路(軽井沢方面)は今もしっかりと残され、上りの線路(高崎方面)が遊歩道となっています。これはここに信越本線が通っていたことがはっきりとわかりますね~! 23年前まではここを数々の名特急が駆け抜けていたと思うと不思議な気持ちです。

下りの線路が現役当時と変わらぬ良い状態で残されていますが、実はこの線路を活用してトロッコ列車が運行されているのです! このトロッコ列車へは、また後程乗車していきます。

f:id:watakawa:20200822110324j:plain

信号機があった痕跡も

だんだんと歩いていくにつれ、山深くなっていきますが、踏切や信号機、架線の名残もはっきりと確認することができます。この辺りが66.7‰ということではないと思いますが、既にかなり傾斜はきつく、息が上がります。夏ではなくもっと涼しくなってから歩く方が歩きやすいでしょうね~(笑)。

f:id:watakawa:20200822113039j:plain

旧丸山変電所

碓氷関所跡からさらに1.3kmほど歩くと、見えてきたのは「旧丸山変電所」です。ここは、信越本線がまだアプト線だった時代に莫大な電力を必要としていたことから、碓氷峠を越えるのに必要な電力を供給していた施設として使われていました。1960年代に信越本線アプト式鉄道でなくなり、半世紀以上前に使われなくなりましたが、1990年代に国の重要文化財に指定され、修復工事を経て現在に至ります。

アプトの道を歩いていると突如右側に現れる巨大な建造物ということでなかなかのインパクトがあります。遠目から見ると質素な外観にも見えますが、細かく見ていくと洋風のおしゃれな装飾が施されていたりしてなかなか興味深いです。中へ入ることはできませんが、外に設置された説明のパネルにて中の様子を映した写真も見ることができます。

旧丸山変電所からも引き続き坂を上っていきます。

f:id:watakawa:20200822114554j:plain

電車はこの坂を上っていたのか…

間違いなく足元には線路の跡があるので、ここを列車が通っていたことは確実なのですが、しかしこれほどの急勾配とは驚きです。ただ、雲が多いですが雨にはなっていないのがせめてもの救いでしょうか。とにかく蒸し暑いですが、傘をさして歩くのに比べたら遥かにマシです。

f:id:watakawa:20200822123414j:plain

峠の湯に到着!

そして、横川駅を出発してから約2.6km、45分ほどで「天然温泉 峠の湯」に到着です!

ここはその名の通り碓氷峠に造られた温泉施設で、アプトの道を歩いて疲れた体を癒すことができます!

入館料は大人600円ですが、碓氷峠鉄道文化むらのチケットを提示すると10%OFFで540円となります。検温と消毒を済ませ、いざ入館です!

館内には温泉はもちろんのこと、食事処もあります。テーブル席と座敷席がありますが、どちらもソーシャルディスタンスを保った配置となっています。

ちょうど時刻はお昼の12時頃ということで、まずはここでお昼ご飯を食べることにします。

f:id:watakawa:20200822124303j:plain

峠の釜めし&舞茸天セット(1,490円)

注文したのは、峠の釜めし&舞茸天セット」(1,490円)です! あの名物「峠の釜めし」に、舞茸の天ぷらが2つとみそ汁がついた豪華なランチとなっています。

写真ではちょっとわかりづらいかもしれないんですが、この舞茸の天ぷらが本当に大きいのです! お膳を受け取った時から豊かな舞茸の香りが広がり、一口食べると途端に至福のひと時が訪れます。天つゆにつけても美味しいですが、舞茸の香りや食感をより味わいたいという方はつけずに食べてみてください!

峠の釜めしは、もちろん安定の美味しさ。食べたのは久しぶりでしたが、変わらぬ美味しさに安心感を覚えます。釜めしだけでもかなり具沢山なのに、そこにみそ汁と天ぷらがついていて、普段こんなにたくさんは食べられないのですが、美味しすぎて気づいたら完食していました。

そしてお腹いっぱいになったところで、ゆっくり温泉を楽しみます。当然ながら写真はないので文章だけで解説させていただきますが、男湯は脱衣所もなかなか広く、洗い場もたくさんありました。内湯もありますが、特に力を入れているのは露天風呂のようで、ゆったりお湯に浸かりながら碓氷峠の山々を望むことができ最高です! 週末ということもあって、お昼時でもたくさんの人で賑わっていました。

お風呂から上がったら、冷房の効いた室内でしばらくゆっくり涼みます。朝が早かったので少しウトウトしましたが、それもまた至福の時間でした(笑)。

f:id:watakawa:20200822140821j:plain

ロッコ「とうげのゆ」駅

そしてここからは、また横川駅の方まで戻りますが、帰りは徒歩ではなくトロッコ列車を使っていきます!

先ほどご紹介した、信越本線の下り線を活用したトロッコ列車で、「とうげのゆ」駅から「ぶんかむら」駅まで坂を下りていきます。

f:id:watakawa:20200822141631j:plain

今回はとうげのゆ14:40発

普通の鉄道扱いではなく、碓氷峠鉄道文化むらの園内の乗り物という括りなので、乗車券はあらかじめ碓氷峠鉄道文化むらのエントランスで買っておきました。片道500円、20分間の旧信越本線の旅がスタートです! とうげのゆ駅を14:40に発車しました。

f:id:watakawa:20200822142743j:plain

こちらが普通車両

列車は、ぶんかむら側に機関車が1両、その後ろに普通車両とトロッコ車両を1両ずつつないでいます。普通車両の方は、高崎のSLを思わせる12系客車のような内装で、座面はふかふかですが背もたれは直角です。この車両がかつてどこかで活躍していたかはわかりませんが、昔の長距離列車のような郷愁そそるデザインです。

f:id:watakawa:20200822143100j:plain

トロッコ車両の方が盛況

隣のトロッコ車両については座面も板張りで硬そうですが、こちらの方がちびっこには人気のようでした。こちらは窓がなく、風をたっぷり感じながらの乗車を楽しめます。

f:id:watakawa:20200822143433j:plain

信越本線に乗れる感動を味わえる!

トロッコ列車が走っているのは、まさに23年前まで信越本線として活躍していた線路そのもの。下り線なので厳密にいえば逆走していることにはなりますが、乗車している気分としてはまさに信越本線そのものです。最後尾車両からの景色は格別です。

途中には「まるやま」駅がありますが、ここに停車するのはとうげのゆ行のトロッコ列車のみで、私が今回乗車しているぶんかむら行はまるやま駅を通過します。

f:id:watakawa:20200822150115j:plain

ぶんかむら駅に到着!

そして、15:00頃、トロッコ列車は終点の「ぶんかむら」駅に到着です。この駅は碓氷峠鉄道文化むらの園内にあるので、駅を降りたらもう一度ゲートから出ることになります。

20分ほどの乗車でしたが、旧信越本線の旅を楽しむことができました!

f:id:watakawa:20200822150519j:plain

横軽はバスで越えます

さて、横川駅前に戻り、ここからはいよいよ「信越本線完全乗車の旅」のコースを再開していきます!

横川~軽井沢駅間の鉄道は廃止されてしまったということは繰り返しお伝えしている通りですが、ではどのようにして軽井沢方面へ抜けるかというと、JRバス関東「碓氷線」を利用していきます。これは、信越本線廃止後に横川~軽井沢駅間で設定された路線バスで、実質的に列車の代替輸送を行う手段として1日8往復運行されています。

f:id:watakawa:20200822151020j:plain

横川駅15:15発 JRバス関東碓氷線 軽井沢駅

今回乗車する横川駅15:15発の便は、何と大型観光バスの車両でやってきました。全便がこのような大型バスでの運行なのかはわかりませんが、普通の路線バス車両よりは快適ですから運がよかったのかもしれません。

f:id:watakawa:20200822153712j:plain

くねくねした峠道を走る

バスの運賃は520円で、乗車時に運賃箱に投入します。青春18きっぷや週末パスといったJRのフリーパスでは乗車できないため、注意が必要です。

15:15にバスは定刻通り横川駅を出発です。碓氷峠鉄道文化むらの南側を通り抜けて、碓氷バイパスの方へと進んでいきます。旧道方面へ進むと旧信越本線と似通ったルートとなりますが、このバスは横川~軽井沢駅間ノンストップでの運行なので短いルートを進むというわけです。

f:id:watakawa:20200822154252j:plain

かなりしっかり登山バス

横川駅を出てからしばらくはなだらかな登り坂で、道の両側に少しお店などが点在していますが、徐々にそういうのもなくなっていき、くねくねとした峠道へと差し掛かっていきます。直線距離だとわずかな距離でも、斜面がきついため右へ左へとうねりながら斜面を登っていきます。さすがは碓氷「峠」です。バスの車内では、碓氷峠の歴史を簡単に案内するアナウンスもかかっていました。

f:id:watakawa:20200822154950j:plain

景色は抜群

頂上が近づいてくると、だんだんと見晴らしがよくなってきます。かなりの標高差があることが窺えます。

そしてしばらくすると、碓氷峠の頂上にたどり着きますが、この頃には既に前方に軽井沢の街並みが見えており、また同じだけ山を下りていくというわけではありません。つまりどういうことかというと、スタート地点である群馬県の横川よりもゴールの長野県・軽井沢の方が圧倒的に標高が高く、碓氷峠の頂上の標高も軽井沢よりちょっと高いくらいなので、碓氷峠の頂上は距離的に横川よりも軽井沢からの方が近いのです。

これこそが、まさに信越本線時代に碓氷峠が難所と呼ばれる所以でもありましたが、碓氷バイパスを経由する現在のバスでもそれを実感できるとは思いませんでした。

軽井沢の市街地に入っていくと、先ほどまでの横川周辺とは景色が一変します。横川周辺がただの田舎という雰囲気だったのに対し(失礼)、軽井沢はいかにも高原のリゾート地といった様子。いや軽井沢なんだからそりゃそうといえばそれまでなのですが、軽井沢には生まれて初めて来たもので、横川とのギャップには驚かされます。車窓の両側には、数々の別荘が立ち並びます。何だか日本じゃないみたいな雰囲気すら感じました。

f:id:watakawa:20200822155829j:plain

かるいざわあああああ

そして横川を出てから34分、15:49にバスの終点である軽井沢駅へと到着です!

駅前には大きなバスロータリーがありますが、駅舎から近い位置に停車するのは東京都心に直通する高速バスで、JRバス関東碓氷線はいちばん端っこの方に肩身狭そうに停車します(笑)。

言わずもがな避暑地・リゾート地として知られる軽井沢の中心・軽井沢駅には、北陸新幹線しなの鉄道が乗り入れています。北陸新幹線なら東京からここ軽井沢まで約1時間で着いてしまいますからあっという間ですが、かつては上野から碓氷峠を越えてこの軽井沢付近へ臨時特急〔そよかぜ〕をはじめとする多数のリゾート列車が運行されていました。もちろん定期特急の〔あさま〕〔白山〕等においてもこの軽井沢駅は主要な停車駅で、横川から繋いできた機関車をこの軽井沢駅で切り離していたのです。

 

ここから先は、引き続き「しなの鉄道」を利用して長野方面へと進んでいきますが、その様子はまた次回ご紹介します!

今回も最後までお読みいただきありがとうございました!

是非ともSNS等での拡散・コメント・評価・読者登録をよろしくお願いします!

また、Twitterのフォローもお待ちしております!→こちらから

(鉄道系、旅行系の方は原則フォロバします!)