みなさんこんにちは! わたかわです。
今回は、週末パスを利用して信越本線を完全乗車する旅の第2弾です!
旅は1日目、前回は高崎から信越本線に乗車して横川にある碓氷峠鉄道文化むらを訪問したところまでご紹介しました。
今回はその続きとなります。
まだ前回の様子をご覧になっていない方は、以下のリンクからご覧ください!
1日目 2020年8月1日(土)②
碓氷峠鉄道文化むらをたっぷり楽しんだ後は、ココを歩いていきたいと思います!
ウォーキングトレイル「アプトの道」です!
これは、旧信越本線の廃線跡を利用した遊歩道で、横川駅前から旧熊ノ平駅まで約6.0km続いています。途中にはさまざまな観光スポットや信越本線の旧跡等が続き、廃線探訪としてとても楽しめるウォーキングトレイルになっています。
今回、アプトの道を全区間歩き通すことは時間の関係でできないのですが、途中の「峠の湯」まで約2.6kmを歩いていきたいと思います!
まず、出発してから約0.5km付近のところにあるのが、「碓氷関所跡」です。これは中山道の途中に設けられた関所で、実際の関所の門は一度取り壊されたものの、後年に当時使用していた木材を使って復元されたとのことです。アプトの道からは少しばかり外れた場所にあるので、地図をよく見ないと気づかず通り過ぎてしまうかもしれません。
碓氷関所跡の後は、再びアプトの道に戻ります。しばらく歩くと、信越本線の跡が色濃く残る区間が続きます! 下りの線路(軽井沢方面)は今もしっかりと残され、上りの線路(高崎方面)が遊歩道となっています。これはここに信越本線が通っていたことがはっきりとわかりますね~! 23年前まではここを数々の名特急が駆け抜けていたと思うと不思議な気持ちです。
下りの線路が現役当時と変わらぬ良い状態で残されていますが、実はこの線路を活用してトロッコ列車が運行されているのです! このトロッコ列車へは、また後程乗車していきます。
だんだんと歩いていくにつれ、山深くなっていきますが、踏切や信号機、架線の名残もはっきりと確認することができます。この辺りが66.7‰ということではないと思いますが、既にかなり傾斜はきつく、息が上がります。夏ではなくもっと涼しくなってから歩く方が歩きやすいでしょうね~(笑)。
碓氷関所跡からさらに1.3kmほど歩くと、見えてきたのは「旧丸山変電所」です。ここは、信越本線がまだアプト線だった時代に莫大な電力を必要としていたことから、碓氷峠を越えるのに必要な電力を供給していた施設として使われていました。1960年代に信越本線がアプト式鉄道でなくなり、半世紀以上前に使われなくなりましたが、1990年代に国の重要文化財に指定され、修復工事を経て現在に至ります。
アプトの道を歩いていると突如右側に現れる巨大な建造物ということでなかなかのインパクトがあります。遠目から見ると質素な外観にも見えますが、細かく見ていくと洋風のおしゃれな装飾が施されていたりしてなかなか興味深いです。中へ入ることはできませんが、外に設置された説明のパネルにて中の様子を映した写真も見ることができます。
旧丸山変電所からも引き続き坂を上っていきます。
間違いなく足元には線路の跡があるので、ここを列車が通っていたことは確実なのですが、しかしこれほどの急勾配とは驚きです。ただ、雲が多いですが雨にはなっていないのがせめてもの救いでしょうか。とにかく蒸し暑いですが、傘をさして歩くのに比べたら遥かにマシです。
そして、横川駅を出発してから約2.6km、45分ほどで「天然温泉 峠の湯」に到着です!
ここはその名の通り碓氷峠に造られた温泉施設で、アプトの道を歩いて疲れた体を癒すことができます!
入館料は大人600円ですが、碓氷峠鉄道文化むらのチケットを提示すると10%OFFで540円となります。検温と消毒を済ませ、いざ入館です!
館内には温泉はもちろんのこと、食事処もあります。テーブル席と座敷席がありますが、どちらもソーシャルディスタンスを保った配置となっています。
ちょうど時刻はお昼の12時頃ということで、まずはここでお昼ご飯を食べることにします。
注文したのは、「峠の釜めし&舞茸天セット」(1,490円)です! あの名物「峠の釜めし」に、舞茸の天ぷらが2つとみそ汁がついた豪華なランチとなっています。
写真ではちょっとわかりづらいかもしれないんですが、この舞茸の天ぷらが本当に大きいのです! お膳を受け取った時から豊かな舞茸の香りが広がり、一口食べると途端に至福のひと時が訪れます。天つゆにつけても美味しいですが、舞茸の香りや食感をより味わいたいという方はつけずに食べてみてください!
峠の釜めしは、もちろん安定の美味しさ。食べたのは久しぶりでしたが、変わらぬ美味しさに安心感を覚えます。釜めしだけでもかなり具沢山なのに、そこにみそ汁と天ぷらがついていて、普段こんなにたくさんは食べられないのですが、美味しすぎて気づいたら完食していました。
そしてお腹いっぱいになったところで、ゆっくり温泉を楽しみます。当然ながら写真はないので文章だけで解説させていただきますが、男湯は脱衣所もなかなか広く、洗い場もたくさんありました。内湯もありますが、特に力を入れているのは露天風呂のようで、ゆったりお湯に浸かりながら碓氷峠の山々を望むことができ最高です! 週末ということもあって、お昼時でもたくさんの人で賑わっていました。
お風呂から上がったら、冷房の効いた室内でしばらくゆっくり涼みます。朝が早かったので少しウトウトしましたが、それもまた至福の時間でした(笑)。
そしてここからは、また横川駅の方まで戻りますが、帰りは徒歩ではなくトロッコ列車を使っていきます!
先ほどご紹介した、信越本線の下り線を活用したトロッコ列車で、「とうげのゆ」駅から「ぶんかむら」駅まで坂を下りていきます。
普通の鉄道扱いではなく、碓氷峠鉄道文化むらの園内の乗り物という括りなので、乗車券はあらかじめ碓氷峠鉄道文化むらのエントランスで買っておきました。片道500円、20分間の旧信越本線の旅がスタートです! とうげのゆ駅を14:40に発車しました。
列車は、ぶんかむら側に機関車が1両、その後ろに普通車両とトロッコ車両を1両ずつつないでいます。普通車両の方は、高崎のSLを思わせる12系客車のような内装で、座面はふかふかですが背もたれは直角です。この車両がかつてどこかで活躍していたかはわかりませんが、昔の長距離列車のような郷愁そそるデザインです。
隣のトロッコ車両については座面も板張りで硬そうですが、こちらの方がちびっこには人気のようでした。こちらは窓がなく、風をたっぷり感じながらの乗車を楽しめます。
トロッコ列車が走っているのは、まさに23年前まで信越本線として活躍していた線路そのもの。下り線なので厳密にいえば逆走していることにはなりますが、乗車している気分としてはまさに信越本線そのものです。最後尾車両からの景色は格別です。
途中には「まるやま」駅がありますが、ここに停車するのはとうげのゆ行のトロッコ列車のみで、私が今回乗車しているぶんかむら行はまるやま駅を通過します。
そして、15:00頃、トロッコ列車は終点の「ぶんかむら」駅に到着です。この駅は碓氷峠鉄道文化むらの園内にあるので、駅を降りたらもう一度ゲートから出ることになります。
20分ほどの乗車でしたが、旧信越本線の旅を楽しむことができました!
さて、横川駅前に戻り、ここからはいよいよ「信越本線完全乗車の旅」のコースを再開していきます!
横川~軽井沢駅間の鉄道は廃止されてしまったということは繰り返しお伝えしている通りですが、ではどのようにして軽井沢方面へ抜けるかというと、JRバス関東「碓氷線」を利用していきます。これは、信越本線廃止後に横川~軽井沢駅間で設定された路線バスで、実質的に列車の代替輸送を行う手段として1日8往復運行されています。
今回乗車する横川駅15:15発の便は、何と大型観光バスの車両でやってきました。全便がこのような大型バスでの運行なのかはわかりませんが、普通の路線バス車両よりは快適ですから運がよかったのかもしれません。
バスの運賃は520円で、乗車時に運賃箱に投入します。青春18きっぷや週末パスといったJRのフリーパスでは乗車できないため、注意が必要です。
15:15にバスは定刻通り横川駅を出発です。碓氷峠鉄道文化むらの南側を通り抜けて、碓氷バイパスの方へと進んでいきます。旧道方面へ進むと旧信越本線と似通ったルートとなりますが、このバスは横川~軽井沢駅間ノンストップでの運行なので短いルートを進むというわけです。
横川駅を出てからしばらくはなだらかな登り坂で、道の両側に少しお店などが点在していますが、徐々にそういうのもなくなっていき、くねくねとした峠道へと差し掛かっていきます。直線距離だとわずかな距離でも、斜面がきついため右へ左へとうねりながら斜面を登っていきます。さすがは碓氷「峠」です。バスの車内では、碓氷峠の歴史を簡単に案内するアナウンスもかかっていました。
頂上が近づいてくると、だんだんと見晴らしがよくなってきます。かなりの標高差があることが窺えます。
そしてしばらくすると、碓氷峠の頂上にたどり着きますが、この頃には既に前方に軽井沢の街並みが見えており、また同じだけ山を下りていくというわけではありません。つまりどういうことかというと、スタート地点である群馬県の横川よりもゴールの長野県・軽井沢の方が圧倒的に標高が高く、碓氷峠の頂上の標高も軽井沢よりちょっと高いくらいなので、碓氷峠の頂上は距離的に横川よりも軽井沢からの方が近いのです。
これこそが、まさに信越本線時代に碓氷峠が難所と呼ばれる所以でもありましたが、碓氷バイパスを経由する現在のバスでもそれを実感できるとは思いませんでした。
軽井沢の市街地に入っていくと、先ほどまでの横川周辺とは景色が一変します。横川周辺がただの田舎という雰囲気だったのに対し(失礼)、軽井沢はいかにも高原のリゾート地といった様子。いや軽井沢なんだからそりゃそうといえばそれまでなのですが、軽井沢には生まれて初めて来たもので、横川とのギャップには驚かされます。車窓の両側には、数々の別荘が立ち並びます。何だか日本じゃないみたいな雰囲気すら感じました。
そして横川を出てから34分、15:49にバスの終点である軽井沢駅へと到着です!
駅前には大きなバスロータリーがありますが、駅舎から近い位置に停車するのは東京都心に直通する高速バスで、JRバス関東碓氷線はいちばん端っこの方に肩身狭そうに停車します(笑)。
言わずもがな避暑地・リゾート地として知られる軽井沢の中心・軽井沢駅には、北陸新幹線としなの鉄道が乗り入れています。北陸新幹線なら東京からここ軽井沢まで約1時間で着いてしまいますからあっという間ですが、かつては上野から碓氷峠を越えてこの軽井沢付近へ臨時特急〔そよかぜ〕をはじめとする多数のリゾート列車が運行されていました。もちろん定期特急の〔あさま〕〔白山〕等においてもこの軽井沢駅は主要な停車駅で、横川から繋いできた機関車をこの軽井沢駅で切り離していたのです。
ここから先は、引き続き「しなの鉄道」を利用して長野方面へと進んでいきますが、その様子はまた次回ご紹介します!
今回も最後までお読みいただきありがとうございました!
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