みなさんこんにちは! わたかわです。
いつも当ブログをご覧くださり、誠にありがとうございます。
今回から、「北東パス東北一周」シリーズと題して、2020年8月8日(土)~10日(月)の3日間に普通列車のみを利用して東北6県を一気に巡った旅の様子をお届けしていきます!
当ブログは開設以来、【乗り鉄】と【観光】の2つの要素が含まれた旅行の記事をたくさんご紹介してきましたが、今回はひたすら普通列車に乗り続ける【乗り鉄】要素強めのシリーズとなっております。もちろん沿線観光等は大好きなのですが、私は大前提として鉄道ファンですので、そもそも列車に乗り続けること自体を目的とする旅も大好きなのです(笑)。
これまでにも、岡山・大阪・小牛田・郡山などから横浜にかけて「青春18きっぷ」や「北海道&東日本パス」で何時間もかけて普通列車のみを乗り継いで移動するということをやってきましたので、今回はそれをパワーアップさせて、「普通列車のみで東北地方を一周し、6県をめぐっていこう!」というわけです。
自分でも、発案した際に「なかなかぶっ飛んだ企画だな」と思いましたが、格安フリーパスが発売される夏ならではの企画ということで、今回実施してきました。
沿線の観光地についてのご紹介等はあまりありませんが、どうぞお楽しみください!
本編に入る前に、簡単に「北海道&東日本パス」についてご説明しておきたいと思います。ご存じの方は読み飛ばしていただいて結構です。
今回の旅で使用した「北海道&東日本パス」とは、JR東日本およびJR北海道の在来線普通列車と、青い森鉄道・IGRいわて銀河鉄道・北越急行の普通列車が連続する7日間で乗り放題になるというフリーパスです。普通列車限定なので、新幹線や特急等には特急券を追加購入しても運賃部分をこのフリーパスで代用することはできません。
価格は大人11,330円、子ども5,660円となっています。
「普通列車限定」という性質上、青春18きっぷと比較されることの多いフリーパスですが、北海道&東日本パスは青春18きっぷと比較して以下のようなメリット・デメリットがあります。
メリット(青春18きっぷと比べて)
・1日あたりの金額が安い!(青春18→2,470円/日、北&東→約1,618円/日)
・第三セクターにも乗れる!(青い森、IGR、北越急行)
・自動改札機を通せる!
・北海道新幹線(新青森~新函館北斗駅間)は特急券別途購入で乗車可能!
・「北海道特急オプション券」を別途購入すれば北海道内の特急自由席も乗り放題になる!
・子ども用の価格設定がある!
・利用期間がやや長め!
デメリット(青春18きっぷと比べて)
・連続日程でしか使えない…
・複数人で利用できない…
・東日本と北海道以外のJRでは使えない…
ということで、ややメリット多めになってしまいましたが、とにかく1人で北海道・東日本エリアのみを旅する場合には「北海道&東日本パス」がオススメというわけです!
なお今回の私の旅行は3日間なのでだいぶ有効日数を余らせることになるわけですが、朝から晩まで普通列車に乗りっぱなしになる行程にすれば、3日間どころか1日でも十分に元が取れるのでご安心ください!
詳しくは以下のリンクもご覧ください。
1日目 2020年8月8日(土)①
それでは、北海道&東日本パスを握りしめて、1日目の朝はいつもの通り横浜駅からスタートです!
今回の旅では、東北6県を普通列車のみで一周しますが、横浜と東北地方の往復も含めて普通列車のみで移動します。
1日目のこの日は、横浜から秋田まで、宇都宮・福島・山形経由(東北本線・奥羽本線)で移動していきたいと思います!
この日1日の総移動距離は何と600.3km。600kmというと新幹線で移動するにもそれなりに長いと感じるほどの長さですが、今回は普通列車のみでの移動です。
横浜からまず乗車するのは、6:39発の上野東京ライン 宇都宮行です。「土曜の朝に横浜駅から上野東京ラインに乗車」ということで、ちょうど一週間前の週末パス旅のデジャヴにも思えますが、今回は高崎方面ではなく宇都宮方面です。
横浜から宇都宮まで、800円を課金してグリーン車に乗車していきます。秋田まで600kmとかなり長い道のりになり、ほとんどの区間ではロングシートになりますから、優等座席を利用できる区間では遠慮なく利用していきます。
6:39、定刻通り横浜駅を出発。前の週と同じように、グリーン車の2階はそこまで混雑しているわけではありませんでした。朝食を食べてくつろぎながら、東京都内へと突入していきます。
東京までは東海道本線、東京から先が東北本線です。今回はこの東北本線に、東京から福島まで乗車していくということになりますが、首都圏では一般的に「宇都宮線」の呼称が用いられるため「東北本線」に入ったという印象は少ないです。
その後上野や大宮などでもグリーン車に若干の乗降がありますが、満席とは程遠い状態で宇都宮へ。横浜からは2時間余り、8:58に到着です。
宇都宮駅はかつて何度も利用したことがありますが、今でも思い出すのは小学6年生の時の日光修学旅行でしょうか。横浜市の公立小学校の6年生は、修学旅行では団体専用の”集約臨”と呼ばれる臨時列車に乗車して栃木県の日光に行くのが昔も今も定番となっています。私が小学6年生だった頃というのはつまり2011年ですから、日光集約臨は185系での運行でした。また、当時は上野東京ラインが開業していないため、横浜から日光へ向かう際にまず品川で折り返して山手貨物線(渋谷・新宿・池袋)を経由し、さらに宇都宮で折り返して日光線へ入るということで、横浜~日光駅間で2度のスイッチバックがあるのがとても面白かったです。スイッチバックと時間調整のため宇都宮駅にもしばらく停車していたわけですが、その時に窓の外を眺めて見えた宇都宮駅在来線ホームの光景が今でも忘れられません。
2015年以降、日光集約臨は上野東京ライン経由となり、また車両もかつて中央線特急で活躍していた武田菱のE257系0番台が運用に就いているとのことで、時代の変化を感じずにはいられません。
話がめちゃくちゃ逸れましたが、そういうわけで宇都宮駅は言わずもがな栃木県最大のターミナル駅なわけであります。東北本線・日光線・烏山線の普通列車が発着するほか、東北新幹線は最速達の〔はやぶさ・こまち〕を除くほぼすべての列車が停車します。
またJRの駅より少し西側に東武宇都宮駅もありますが、この両駅間を中心に結ぶLRTが現在建設中のようです。
宇都宮といえば「餃子の街」ですが、今回は朝早いのですぐに接続列車へと乗り継ぎます。続いて宇都宮駅から乗車するのは、9:12発の宇都宮線 黒磯行です。
東北本線における「宇都宮線」の呼称は黒磯までなので、この列車にも用いられます。車両は205系4両編成で、「メルヘン顔」と呼ばれるこの辺りで一般的な車両がやってきました。
この日はお盆の初日ということもあり、列車内は大混雑。その多くが私のように青春18きっぷや北海道&東日本パスでの移動を楽しむ人々です。新型コロナの影響で、お盆初日のこうした混雑の光景はどうなることかと思いましたが、今年も安定の混雑で嬉しいような悲しいような(笑)。宇都宮を出発する時点では座れませんでしたが、数駅進むと座ることができました。
宇都宮駅前でゆっくり餃子を食べている暇はありませんが、せめて栃木らしいものをと思い、乗り換え時間の間にこちらの「レモン牛乳」(97円)を買っておきました。栃木の名物(?)ともいえるレモン風味の牛乳で、酸っぱさはなく甘いレモンの風味がとても美味しかったです。
途中、烏山線と分岐する宝積寺駅では謎の長時間停車があったのですが、何とその理由は「マスクをせずに意図的に咳込むお客様がいたため降車をしていただきました」とのことでした。ひぇぇそんなこともあるんですね…。以前あった「俺コロナ」に近いものを感じます。今までなら乗務員の方が降車を促すというほどのことはしなかったかもしれませんが、こうした理由で遅れるあたり、2020年の夏であることを感じずにはいられません。
列車はその後、数分遅れで各駅に停車しながら黒磯をめざし北上していきます。例年の18シーズンと異なるのは、座席が満席とはいってもやはり若干の間隔を空けて座っている人が多いということでしょうか。1人分とはいわずとも、0.5人分くらいの間隔を空けて座っている人が多いように見受けられました。
そんなさまざまな発見がありながら、列車は10:08頃に終点の黒磯に到着です。定刻10:04着ですが、宝積寺駅でのトラブルの影響で若干の遅れとなりました。
黒磯駅といえば、改札内に置かれた謎の大量のサボプレートが名物になっています。同一表記のものも多数ありますが、それにしてもすごい数です。中には「宇都宮⇔池袋」など、今ではなかなか走らないような区間を表示したものもありました。
駅舎に掲げられた青い「黒磯駅」の文字は古そうですが、バスターミナルはかなり最近にリニューアルされたように見えました。ギリギリ栃木県にあり、在来線において昔から主要な駅でもあるこの黒磯駅ですが、乗り入れる路線は東北本線のみ。駅のすぐ脇を東北新幹線の線路が通っていますが、新幹線は隣の那須塩原に停車するため黒磯は通過していきます。
ここ黒磯駅からは、ラインカラーがオレンジから緑に変わります。続いて黒磯駅から乗車するのは、10:23発の新白河行。かつてはこの黒磯から郡山・福島方面へ直通での運行が基本となっていましたが、2017年10月ダイヤ改正より新白河駅にて系統分割が行われ、普通列車を利用する際は必ず新白河駅での乗り換えが必要となりました。
黒磯~新白河駅間はわずか20分程度ですが、この区間には常磐線等で使用されている青い帯のE531系が5両編成で使用されています。今年の春まではキハ110系気動車も使用されていたようですが、春以降はE531系に統一されました。
E531系の側面に「ワンマン」「東北本線」と表示されている光景は未だに見慣れず、違和感を感じますが、ともかくもこの列車で県境を跨ぎ福島県を目指します。
理由はよくわかりませんが、3分ほど遅れて黒磯駅を出発です。ドアはボタン式で、ワンマン運転ですが、車内に運賃箱や運賃表、整理券等はありません。途中には無人駅も多いため、こうした駅では「信用乗車」方式が取られています。すなわち、駅に自動改札機等はありませんが、無人駅から乗車する場合は乗車駅証明書を取り、降車駅で正しい運賃を確かめ駅の運賃箱に入れてくれというもの。乗車駅か降車駅のどちらかが無人駅の場合は正当な運賃を徴収できない可能性もあり、不正乗車の原因になりかねません。乗車駅と降車駅の両方が無人駅の場合は、最悪の場合無賃乗車もできてしまうというわけです。もちろんこうした乗車方法はルール違反なので、このように無人駅が続く区間ではよく抜き打ちで車掌さんが乗務し車内で検札が行われることがありますが、黒磯~新白河駅間でもそのようなことが行われているかはわかりません。
この辺りでは地面よりもやや高台を走る区間も多く、一面に広がる田園風景がなかなか絶景です。あいにく写真を撮り損ねてしまったのが悔やまれます。
そんなことを考えているうちに、列車は終点の新白河駅に到着です。10:47に行き止まりのホームへと入線し、乗客はみなホーム前方の列車に乗り換えます。
元々ただの途中駅でしかなかったこの新白河では、2017年以降必ず乗り換えが必要となり、駅の構造も変わりました。1つの長いホームを前後で区切り、黒磯方面を6番線、郡山方面を7番線としています。
新白河駅は東北新幹線も停車する駅ですが、基本的に停車するのは〔なすの〕が中心。在来線で一つ隣の駅は白河駅という大きな駅ですが、この新白河駅は白河市ではなく西郷村にあります。確か全国の新幹線駅で唯一、村にある駅だったと思います。
ここから先も引き続き「東北本線」であり、ラインカラーも変わらないのですが、駅名標を見るにこの駅で完全に別の路線へと変わるような印象を受けます。在来線は「ホームに降りる人の数」で見れば2017年10月以降大幅に増えた駅だと思います。
さてここから乗車するのは、10:54発の郡山行です。車両は701系4両編成で、いよいよ東北地方に来たな~と実感します。郡山までや約40分間の乗車です。
定刻通り新白河を出発し、一路郡山を目指し北上していきます。車掌さんも乗務しているようで、新型コロナ対策のためかボタンがついているにもかかわらず自動ドアでの扱いでした。
白河や須賀川など、各都市の中心駅はホームもそれなりに立派で、乗降客数も多そうです。かつて東北本線が特急街道だった頃は、こうした駅に長編成の優等列車も停車していたのかと思うと、少し寂しさも感じます。まぁ東北新幹線が開業してから40年近くたつわけですから、この辺りが特急街道であった当時を知る人は私と同世代の人にはおりませんが(笑)。
安積永盛駅で水郡線と合流し、次が終点の郡山となります。英語版の自動放送が流れ、英語で乗り継ぎ列車の発車時刻も案内していたのには驚きました。
11:32に列車は終点の郡山へと到着です。横浜を出てから約5時間が経過しましたが、ここまでほぼ全区間で座れており、あまり疲れを感じることはありません。
郡山駅は、東北本線のほか磐越東線・磐越西線も乗り入れる主要駅で、東北新幹線も〔はやぶさ・こまち〕を除くほぼ全列車が停車します。見方によっては県庁所在地の福島市を凌ぐ主要都市という認識の人も多いようです。
郡山駅から続いて乗車するのは、11:39発の福島行です。新幹線だとわずか1駅のこの区間ですが、在来線で50分ほどかけて移動していきます。郡山駅は過去に何度も利用しているため、わずかな乗り換え時間でさくっとホームを移動します。
車両はE721系で、仙台地区で比較的新しい主力車両です。前面を見ると少し黒ずんでいるようにも見え、あまり新しい感じもしないかもしれませんが、車内の設備はE231系等とほぼ同等のように思えます。
列車は定刻通り郡山を出発し、県都・福島を目指します。途中の一部区間では雨が降ったりやんだりを繰り返しましたが、全体的には曇り空の福島県中通りを進んでいくこととなりました。
そして12:27、列車は終点の福島駅へと到着です! 終点といっても、ここまで乗ってきた車両はそのまま仙台行となるようで、郡山から仙台方面へ抜ける人は引き続き乗車可能となる運用のようですが、ともかくも私はここで下車します。
いわずもがな県庁所在地のこの福島駅には、東北本線のほかに奥羽本線、福島交通飯坂線、阿武隈急行、そして東北新幹線・山形新幹線が乗り入れています。これから乗車していく奥羽本線はこの福島駅を起点として運行されており、駅を出てしばらくすると山形新幹線が同じ線路に合流することになります。
福島駅の外に出るのは今回が初めてですが、今回も乗り換え時間がわずかのため特に駅前観光等はできず。すぐに駅の中に戻り、奥羽本線のホームへと向かうことになりました。福島交通飯坂線や阿武隈急行は以前ご紹介した「週末パス」でも乗車可能なので、今度福島へ来た際には是非そうした路線も乗りつぶしてみたいなと思いました。
さて、福島駅からは奥羽本線を利用して山形・新庄方面へと進んでいきますが、今回はここまで!
続きは次回お届けしていきます。
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