みなさんこんにちは! わたかわです。
今回は、夏の信越本線を辿る旅の第5弾記事となります。
週末パスを利用して、廃線を含む高崎~長野~新潟の信越本線全区間を乗り通す旅ということで、前回はえちごトキめき鉄道の上越妙高駅までやってきました。
前回の記事は以下のリンクからご覧ください!
2日目 2020年8月2日(日)②
2015年に「脇野田」から「上越妙高」へと改称されたこの駅から、続いて乗車していくのは、上越妙高10:02発の快速〔越乃Shu*Kura〕十日町行です!
以前にも解説しましたが、今回も軽く解説させていただきます。
越乃Shu*Kuraは新潟地区で運行されているJR東日本の観光列車です。メインは上越妙高~十日町駅間で運行される「越乃Shu*Kura」ですが、その他にも越後湯沢発着の「ゆざわShu*Kura」と新潟発着の「柳都Shu*Kura」があります。この列車については、どれもキハ40系・48系「越乃Shu*Kura」編成を用いて運行されるため、運行日によって十日町・越後湯沢・新潟のどの駅を発着するかは異なります。週末を中心に1日1往復のみの運行のため、運行日についてはJR東日本ポータルサイト「のってたのしい列車ポータル」でご確認ください。
私がShu*Kuraに乗車するのは、今回が約1年ぶり2度目となります。1年前に乗った時は「柳都Shu*Kura」に長岡から新津までの乗車でした。その時のブログ記事は以下のリンクからご覧ください!
今回は、本家「越乃Shu*Kura」に初乗車となります! ただし越乃Shu*Kuraは長岡まで信越本線を走行するものの、その先は上越線・飯山線へと入っていきますので、今回は長岡で下車することになります。
上越妙高駅の発車標には、「Shu*Kura 十日町」の表示が。上越妙高~直江津駅間はえちごトキめき鉄道ですが、JRの車両が直通して運行されているということになっています。
ホームに降りると、既に列車は入線していました! キハ40・48系を改造した3両編成の特別車両で、豪快なディーゼル音が響き渡ります。
Shu*Kuraの停車駅には、楕円型の大きな駅名標が設置されています。2014年春から運行を開始した観光列車で、当時は高田発着だったのですが、1年後の北陸新幹線開業を機に新幹線とのアクセス向上のため少しだけ運行区間を延長し上越妙高発着となりました。
さっそく車内に入り、列車は定刻通り10:02に上越妙高駅を出発です!
3両編成のうち、長岡寄りの先頭3号車のみが指定席車両となっています。この号車へは乗車券+指定席券で乗車することが可能で、えちごトキめき鉄道線内の指定席料金は必要ありません(ただしえちごトキめき鉄道線内のみの乗車はできないようです)。
座席は特急車両のようなリクライニングシートでとっても快適なのですが、それに加えて何と座席の前後間隔がめちゃくちゃ広いのです! 短足の私は、シートに深く腰掛ければ足をめいっぱい伸ばしてもまだ余裕があります(嬉しいような悲しいような)。
そして窓が大きいので、窓の外に広がる景色を存分に味わうことができます。
上越妙高~長岡駅間で、途中の停車駅は高田、直江津、潟町、青海川、柏崎、来迎寺、宮内となっています。直江津まではトキ鉄の乗務員さんが運行するため、停車駅や車内の案内等詳しい放送は直江津を過ぎてJR線に入ってから行われます。
窓の外には、米どころ新潟らしい田んぼが広がります。大きな窓から眺める田園風景は最高です!
上越妙高駅を出発した時点での乗車率は半分弱といったところでしょうか。まだまだ空席も目立ちました。高田、直江津を発車してJR線内に入ってから少しは増えましたが、それでも満席とはいかず。かなり停車駅の多い列車なので、途中駅での乗降が少なくないのかもしれません。
10:44、列車は信越本線の青海川駅に到着です。ここでは約6分間の停車時間があり、写真撮影等を楽しめます。
青海川駅といえば、日本一海に近い駅の一つとしても知られています。下りホームのすぐ目の前に日本海が広がっていて、本当に素晴らしい景色なのです! 実は私が青海川駅に来るのはもう3回目か4回目くらいなのですが、Shu*Kuraで来たのは初めてで、深い青色の車体と真っ青な空・海がとてもよく合っています!
車内に戻り、再び信越本線の旅へ。列車はいくつもトンネルを抜け、その度にのどかな景色や日本海が車窓に広がる楽しい区間を走行していきます。
ここでちょっと車内探検をしてみます。デッキを抜けて2号車へ向かうと、そこにはサービスカウンター「藏守」とイベントスペースがありました。ここでは、売店で食べ物や飲み物を購入できるほか、ジャズの生演奏を楽しむことができるのです! そしてShu*Kuraは日本酒をテーマにした列車ですから、列車内で日本酒の飲み比べもすることができます。
それでは、サービスカウンターでお酒とおつまみを注文し、2号車でゆっくり楽しむことにします。大きなカップに入っているのが、「妙高山特別純米」(300円)で、小さい方は乗客への無料サービス「ひやおろし」です。他にもいろんな種類の日本酒が味わえますが、あまり飲みすぎてもこの後の行程に支障をきたしそうなのでこれくらいにしておきます(笑)。妙高山特別純米はとっても濃厚な味わいで、ひやおろしの方はわりかし甘めでした。普段日本酒はあまり得意でなくほぼ飲まないのですが、Shu*Kuraに乗車した際はやっぱり飲みたくなりますよね。Shu*Kuraの車内で提供される本場新潟の日本酒は、私のように日本酒があまり得意でない人にとっても美味しいものばかりなのです! 20歳以上の方でShu*Kuraに乗られる際は、是非一度日本酒も飲んでみてください~!
気づけば列車は柏崎を過ぎ、日本海を離れて内陸部へと入っていきます。大きな窓から眺める田園風景はここでも格別で、同じ(元)信越本線とはいっても、安中周辺や軽井沢周辺とも異なる景色が見れるので本当に楽しいです!
ちなみに、1号車は旅行商品でのみ発売される座席なので、私のように3号車の乗客が立ち入るのは好ましくないと思い、そちらへは行きませんでしたが、どうやら1号車のシートは3号車以上に特別感があるようです…! 今度乗る時は旅行商品で申し込んでみてもいいかもしれませんね。
上越妙高を出てから約1時間30分、11:33に列車は途中の長岡駅に到着です。越乃Shu*Kuraは十日町行なので、ここで進行方向を変えて上越線方面へと入っていくことになります。引き続き乗車する人はここで座席を回転させることになります。
長岡駅は信越本線、上越線、上越新幹線が乗り入れるターミナル駅で、かつて数々の夜行列車もこの駅を発着していました。北越急行ほくほく線が開業する前まで、首都圏⇔北陸間の移動の際は、長岡まで新幹線を利用し、ここから西に向かう特急に乗り換えるというのが標準的なルートでした。
現在、この長岡駅在来線ホームを発着する列車はほとんどが普通列車のみとなってしまい、以前ほどの賑わいは見られなくなってしまっています。しかし、そんな中でも唯一2020年現在運行されている特急列車に乗車して、信越本線の終点・新潟駅を目指していきます!
それがこちら、長岡11:40発の特急〔しらゆき3号〕新潟行です。特急〔しらゆき〕とは、えちごトキめき鉄道の新井・上越妙高からまさにここまでと同じルートを通って新潟まで至る列車で、上越妙高駅にて北陸新幹線と接続し金沢方面へアクセスできるようになっています。新井・上越妙高~新潟駅間で1日5往復が運行されており、2015年の北陸新幹線開業を機にデビューした列車です。
かつては新潟~金沢駅間を信越本線・北陸本線経由で結ぶ特急〔北越〕が運行されていましたが、北陸新幹線開業に伴い北陸本線の直江津~金沢駅間が経営分離され、この区間の速達輸送は新幹線に一任されることとなりました。そこで新潟~富山・金沢方面の移動のために特急〔北越〕の代替列車として設定されたのがこの特急〔しらゆき〕というわけです。
車両は、かつて常磐線特急〔フレッシュひたち〕で使用されていたE653系です。塗装がしらゆき仕様となり、4両編成で運行されています。
長岡駅を定刻通り発車し、新潟まで約50分間の道のりがスタート。普通車指定席に乗車しましたが、車内はガラガラで空気輸送と呼ぶにふさわしい状況でした。
4両編成のうち、新潟寄り4・3号車が自由席、2・1号車が指定席となっています。グリーン車の設定はなく、またラウンジだの何だのという珍しい設備も特にありません。JR東日本のごく一般的な内装をした特急車両といった印象です。あ、珍しいポイントといえば各座席にチケットホルダーがあることくらいでしょうか。
長岡を出てしばらくすると、新幹線の線路がだんだん離れていきます。彼方に上越新幹線の高架橋が見えながら、その手前に広大な田んぼが広がる、この景色は初めて通った時から忘れられない、私が新潟県で一番好きな鉄道車窓です。特急の快適な座席でくつろぎながら、この景色を眺められるのは格別の思いがあります。
信越本線の直江津~新潟駅間は、今でもJR信越本線のままですが、2015年まで特急〔北越〕や快速〔くびき野〕といった国鉄485系特急車両が数多く運転されていました。また、特に長岡~新津駅間で見れば寝台特急〔トワイライトエクスプレス〕〔日本海〕〔あけぼの〕や急行〔きたぐに〕、快速〔ムーンライトえちご〕等々、数えきれないほどたくさんの夜行列車が毎晩全国各地を結んで走っていました。特に2010年代以降、そうした古き良き列車がどれも廃止され、かつてのような活気や賑わいを失われたことを残念に思う方もたくさんいらっしゃることでしょう。私もその一人です。
しかし、今はとっても快適なE653系特急が運行されています。皮肉とかではなく、時代はそのようにして移り変わっていくということなのです。何かを失ったとき、何かを新しく得るのが鉄道の時代の移り変わりです。この区間も、ノスタルジーと引きかえに快適性を手に入れました。普通列車も、115系天国だったのが、今やこの新潟地区はE129系天国になっています。つまらなくなったと感じる人もいれば、便利で快適でカッコよくなったと感じる人もいるでしょう。
不用意に過去の鉄道風景にしがみつくばかりではなく、時代の変化や潮流を受け入れ、今ある鉄道を楽しむことこそが、こういった旅の醍醐味なのではないかというのを、今回とても強く感じました。
そんなことを考えているうちに、列車は終点の新潟駅へと到着です。しらゆき3号の終点であると同時に、今回の信越本線を辿る旅の終点でもあります。高崎から長野を通って新潟まで、足掛け2日、実にさまざまな列車を乗り継いで信越本線を全線走破することができました! この記事をご覧の皆様にも、「2020年の時代が映す信越本線の姿」をお楽しみいただけましたら幸いです。
新潟駅は、信越本線の他にも白新線・羽越本線、磐越西線、越後線と実にさまざまな在来線が乗り入れる新潟県最大のターミナルで、上越新幹線の終点でもあります。2018年に在来線ホームの大部分が高架化され、跡地は更地となってしまっていますが、まだ8・9番線のみ地上に残されており、今回乗ってきたしらゆき3号は偶然にもこの地上ホームに入線することとなりました。このわずかに残された地上ホームも、やがては廃止されてしまうことを考えると貴重なチャンスだったと思います。
現在、新潟駅在来線構内は無数の仮囲いで覆われ、旧地上ホームの様子はほとんど窺えませんが、ちょっとした隙間から覗くことができました。一部ホームが残されていますが、それ以外はすべて撤去されてしまっています。線路ももう完全に見えなくなってしまっていますね…。驚きです。
いつも新潟駅に来た時は万代側に出ることが多いので、今回もこの万代駅舎側に出てきてみました。質素なビルの外壁に各企業の広告が大きく掲げられているのが印象的なこの万代駅舎ですが、これももうじき見られなくなるような話をどこかで目にしました…。いやぁ新潟駅といえばこの万代駅舎のイメージが強いので何とも残念なところではありますが、この記憶もしっかり留めておきたいものです。
新潟での滞在時間は約1時間30分ということで、ささっとお昼ご飯を食べたいと思います!
新潟駅から歩くこと十数分、万代シティにやってきました。日曜日ということもあって、若者の姿が多いですね~。まさに自分と同世代かそれ以下のカップル・陽キャで溢れております。その中を陰キャの私が独りで歩き(笑)、向かったのはこちら!
そう、みかづきです! これは、新潟県内でチェーン展開するご当地ファストフード店で、看板メニューが「イタリアン」と呼ばれるメニューになっています。
みかづきの「イタリアン」とは、太めの焼きそば麺にトマトソースをかけたメニューで、単品だと350円です。セットメニューはドリンクとポテトがついて540円となっています。
「美味しいの…?」と思われるかもしれませんが、これが美味しいんですよ。焼きそばの麺がモチモチしていて、トマトソースとよく合うのです。パスタと焼きそばが組み合わさったようなメニューですが、これは是非とも新潟に来た際は一度みなさんも食べてみてください!
さて、この後は上越新幹線で帰京することになりますが、その様子はまた次回ご紹介していきたいと思います。
今回も最後までお読みいただきありがとうございました!
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