みなさんこんにちは! わたかわです。
2020年夏の信越本線を辿る旅ということで、前回までの記事で高崎~長野~新潟を結ぶ信越本線を全区間乗り通してきました。
今回は、信越本線の終点である新潟から帰京するにあたり、週末パスに新幹線課金をしてきたのでその様子をご紹介します!
2日目 2020年8月2日(日)③
万代シティのファストフードチェーン「みかづき」のイタリアンを味わい、新潟駅まで歩いて戻ってきました。
前日からずっと在来線ばかりを利用してここまでやってきましたが、今回の旅で利用している「週末パス」は、実は別途特急券を購入すればエリア内の新幹線にも乗車できるのです!
ということで、最後に新潟から首都圏へ帰る手段として上越新幹線を利用していきたいと思います!
私自身、これまで何度も新潟駅に来たことがあるのですが、いっつも青春18きっぷだの北海道&東日本パスだので、在来線で来ることばかりで新幹線で来たことは一度もありません。なので新潟駅の新幹線ホームに立ち入ったのは今回が初めてというわけです。
万代口から新幹線ホームに向かうには、まず在来線の改札から入り、その後で新幹線改札に入ります。万代口の発車標は、ターミナル駅にしてはやや古めにも見えるタイプの発車標で、在来線だけでなく新幹線の発車時刻等を表示するものも設置されています。
今回乗車する列車が、この一番上に表示されている新潟14:02発の〔とき454号〕越後湯沢行です。「終電間際でもないのに越後湯沢どまりとはどういうこと…?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、タイトルにもある通り、これがかの有名な(?)「現美新幹線」なのです!
現美新幹線とは、上越新幹線の越後湯沢~新潟駅間で週末を中心に1日3往復運行されている観光列車で、「世界最速の芸術鑑賞」を合言葉にした現代美術の新幹線です。車両は元秋田新幹線で活躍したE3系が6両編成で改造を受けており、前面を見るとネズミ色に輝いています。角度によってはもう少し濃く見えて、黒光りしているように見えたりもします。
地味な顔とはうってかわって、車体側面はとっても色鮮やかです。写真家の蜷川実花さんがプロデュースしており、長岡の花火が編成いっぱいに彩られているようです。ホーム上からでは編成全体を見渡すことができないのが何とも残念ですが、撮り鉄さんが撮影された写真や映像なんかを見るとその華やかさがいっそうよくわかります。
それでは車内へと入っていきます!
今回は11号車の指定席を購入しておきました。こちらが越後湯沢寄り先頭車両ということになりますが、全6両のうち指定席はこの11号車のみ。残り12~16号車はすべて自由席となっています。
2+2列の座席で構成された11号車は、元々グリーン車だった座席を普通車指定席として発売しているのでいわば「乗り得座席」です。
可動式の枕、背面テーブル、フットレストがあり、シートピッチも広めに取られています。座席も何だかとても派手なモケットで、これは「五穀豊穣」「祝祭」「光」がテーマになっているのだそうです。11号車は全体的に黄色とグレーを基調としていて、統一感がありそうに見えながらも、少し赤や青なども色も見られるのが印象的でした。
元グリーン車の座席に深く腰掛け、定刻通り新潟駅を出発です。列車はたちまち加速していき、車窓には圧巻の景色が流れ始めます。
それではここから、車内探検をしていくこととしましょう!
12号車は、壁一面が銀ピカの鏡面ステンレスとなっており、ここに映し出される車窓・車内の様子こそがまさに芸術作品というコンセプトのようです。のっけから斜め上をいくコンセプトで驚きを隠せませんが(笑)、さらに先へ進んでいきましょう。
13号車は、キッズスペースとカフェスペースが設置されています。キッズスペースの方は、プラレールで遊べるようになっており、壁面のデザインもプラレールのレイアウトを描いたようなものとなっています。また奥のカフェスペースにも色鮮やかな絵画が展示されています。
14号車は、写真が飾られているスペースになっています。ここで飾られているのは、パキスタンのK2という山の頂上へ向かう過程で撮影されたもののようで、規模は違えど雪国新潟にも何か通ずるものがあるような気がします。
15号車では、大きめのガラスケース内に、たくさんの赤や黄色の花を模したようなパーツが天井から吊ってあり、それが複雑に重なり合っています。見る角度を変えたり、新幹線が揺れたりすることによってその重なり方が変わり、瞬間ごとに違う作品になりうるということのようです。
16号車は、複数の映像モニターが設置されており、そこに新潟の里山の風景が映し出されています。「自然との共生のあり方」などがテーマになっているようで、ただの映像に見えてもそこには深いテーマが隠されているように感じます。
12~16号車にそれぞれ設置されているカウチが「自由席」扱いということで、自由席特急券をもって乗車した際は好きなカウチに腰掛けて現代美術の作品を楽しむことができるというわけです。
一通り回ってみた感想としては、まぁ何というか、面白いことには面白いのですが、「現代美術」の世界が奥深すぎて、常人にはなかなか理解しがたいコンセプトのようにも感じてしまいました(笑)。何度も乗って繰り返し楽しむというほどでもないという方も多そうです。
そして、既に報道があった通り、この「現美新幹線」は2020年12月をもって運行を終了することが発表されました。デビューから約4年余りと短い人生でしたが、中古車両であることも考えれば先が長くないのは必然かもしれません。
新潟を出てから1時間弱、14:56に終点の越後湯沢駅に到着です。現美新幹線はこのまま折り返して〔とき455号〕となり、再び新潟方面へと向かうようです。
越後湯沢駅は、私もかつて何度か来たことがあります。新幹線と在来線でそれぞれ数回ずつ、私の旅行ではおなじみの駅の一つです。新潟県南部の一大ターミナル駅で、上越線と上越新幹線が通っています。また、直江津方面へと向かう北越急行ほくほく線の列車も六日町から上越線に乗り入れてこの越後湯沢までやってきます。
かつて越後湯沢といえば、富山・金沢方面へと向かう特急〔はくたか〕の乗換駅でもありました。首都圏と北陸の間を鉄道で移動する際に、この越後湯沢駅が北陸への玄関口だったわけです。
2015年の北陸新幹線開業を機に、この越後湯沢駅へと乗り入れる在来線特急列車の運行はなくなってしまいましたが、その栄華を物語るかのような立派な在来線ホームは今でも健在です。
この後は引き続き、東京方面に向かう新幹線へと乗り換えればいいわけですが、せっかく越後湯沢にやってきたので、駅ビル「CoCoLo湯沢」内にある日本酒のテーマパーク「ぽんしゅ館」へ立ち寄っていきたいと思います!
まずは、米どころ新潟の絶品日本酒を取りそろえた「利き酒」コーナーに入っていきます! ここでは、1人500円で5枚のメダルが渡され、そのメダルを自由に使って日本酒の試飲を行うことができます。
取り揃えられた日本酒の銘柄は何と100種類以上にも上ります! 新潟県内各所で自慢の日本酒がここ越後湯沢に一同に会し、メダルを投入してボタンを押せば専用のおちょこに注がれるというわけです。銘柄によって必要なメダルの枚数は異なり、1枚のメダルで飲めるものも数多くある一方で、何枚も必要なものもあります。
私がチョイスしたのは、こちらの4種類。フルーティーな銘柄を中心に飲み比べてみました。パッと見た感じではどれも無色透明で同じように見えるのですが、飲み比べてみるとそれぞれに違った味わいがあるのがよくわかります。どれも独特のキツさがなく、とっても飲みやすいものばかり。ただこの日本酒の本当の美味しさがわかるのはまだまだ何年も先のことなのかな…(笑)というような気もしました。
そして何と、ぽんしゅ館には温泉もあるのです! 天然温泉「酒風呂 湯の沢」で、入浴料は800円となっています(タオル込)。「酒風呂」という名の通り、温泉にはわずかにお酒が含まれているようで、ユネッサンの「ワイン風呂」を彷彿とさせます。ただ見ただけで何か普通の温泉と決定的に違うということはなく、お酒が飲めない方や子どもでも問題なく入ることができます。ゆっくり浸かり、2日間の旅の疲れを癒すことができました。
それでは新幹線改札口から入り、東京行の新幹線へと乗車して帰りたいと思います。
最後に乗車するのは、越後湯沢16:22発の〔Maxとき330号〕東京行です。
現在では新幹線最古参の車両の一つにも数えられる2階建て新幹線E4系「Max」ですが、上越新幹線ではまだまだ少ないながらも活躍しています。私が今回乗車するのは「Maxとき」なので、新潟始発の列車となり、越後湯沢での停車時間はわずか。自由席に乗り込みますが、果たして座れるのでしょうか…?
そして、E4系が入線してまいりました! 目を見張るほど大きな車体はいつの時もテンションがあがります。8両編成のうち、東京寄りの先頭1~3号車が自由席となっています。
中へ入ると、そこそこ人はいたものの、それでも人が全くいない区画もあり、何とか窓側を確保できました。定刻通り越後湯沢を出発です。特急料金節約のため、今回は大宮までの乗車とします。
E4系Maxの自由席車両といえば、2階部分は3+3列のめちゃくちゃ窮屈なシートでも有名。座席が3人がけ1組になってつながっているためリクライニングができず、肘掛け等もありません。お世辞にも快適とはいえない座席ですが、上越新幹線自体があまり運行区間の長い新幹線ではないので、まぁ許容範囲といったところでしょうか(何を偉そうに)。
旅を締めくくるおやつには、こちらをご用意。越後湯沢の名物「爆弾おにぎり」です。具はいろいろ豊富にありますが、今回は明太子をチョイス。成人男性の握り拳よりも遥かに大きい新潟県産コシヒカリの塊です。最初は両手でかぶりつこうと頑張りましたが、重すぎてすぐに断念。割り箸に切り替えましたがそれでもかなり時間がかかりました。しかしとっても美味しいのです! 新潟のコシヒカリだからそもそもお米が美味しく、また注文を受けてから握ってくれるので出来立てアツアツです。注文時に奥の方で軽快に握っている職人さんの姿があって、そこまで大きくもないのかな~なんて思っていましたが全然そんなことはありませんでした(笑)。これ1つでお腹いっぱいになります。
私が絶品コシヒカリの塊と格闘している間に、列車は群馬県に入っていました。そして前日の高崎線とは比べ物にならないスピードで高崎から都心方面へ南下していき、17:14に大宮駅へと到着。越後湯沢から1時間弱と想像を絶するスピードでした。
この後は上野東京ラインに乗り換え、大宮から横浜へと移動。横浜には18:28に到着し、無事に1泊2日の行程が終わりました。今回の旅のメインは、高崎~長野~新潟の信越本線を廃線部分含め全区間乗り通すということでしたが、お楽しみいただけましたでしょうか。
今回使用した「週末パス」は、大人8,880円で関東甲信越・南東北のJR東日本線やその他の私鉄・第三セクター等が乗り放題になるとってもお得なフリーパスなので、是非みなさんも使ってみてください!
最後に、この1泊2日の行程をまとめておきますので、みなさんも旅の参考にしてみてください~!
今回も最後までお読みいただきありがとうございました!
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