わたかわ 鉄道&旅行ブログ

乗り鉄&旅好きの20代男子が全国を巡る!

【速報】明日ついにラストラン…115系”新井快速”に乗車

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2022年3月10日(木)

今回は新潟駅から、ダイヤ改正で廃止となる通称“新井快速”へと乗車していきます。

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新潟駅の在来線ホームは2018年に大部分が高架化されましたが、8・9番線のみ今も地上ホームとして使用されています。他の在来線高架ホームからは若干離れており、乗り換える際は時間に余裕をもつとよいでしょう。

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さて本題ですが、今回乗車するのは新潟17:01発の信越本線 快速 新井行。新潟駅を発着する普通・快速列車でえちごトキめき鉄道へと直通するものは1日の中でこの1本のみとなっています。

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使用される車両は国鉄時代から活躍する115系。今や新潟地区のほとんどの普通列車は「ハムタマゴ」でおなじみE129系で運行されていますが、この新井快速に関しては115系の固定運用となっているようです。

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新潟~新井駅間は153.0km。これは東京~蒲原駅間や東京~西那須野駅間に匹敵します。行先として珍しいのはもちろんですが、大前提としてかなりのロングラン運用なのです。同区間では特急〔しらゆき〕も運行されています。

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新井快速と特急しらゆき号の停車駅を比較してみると、やはり新井快速の方がいくつか停車駅が多いことが分かります。所要時間に関しては特急しらゆき号が2時間10分程度であるのに対し、新井快速は2時間40分を要します。

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かつて新潟~新井駅間では、485系を使用した快速〔くびき野〕が運行されていました。一部に指定席を連結していたものの自由席を主体とした“乗り得列車”で、特に18きっぷシーズンには多くの鉄道ファンで賑わいました。

2015年の北陸新幹線長野~金沢駅間開業に際し、並行する信越本線の長野~直江津駅間および北陸本線直江津金沢駅間は第三セクターへと経営分離されることになります。新潟県内は「えちごトキめき鉄道」へ移管され、快速くびき野号は廃止されたものの、新潟~新井駅間を結ぶ定期快速列車の運用自体は残されることになったのです。

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しかし来る2022年春のダイヤ改正で、この“新井快速“の運用が消滅することになったのです。もちろんJRとえちごトキめき鉄道の直通運転自体が完全になくなるわけではありませんが、新潟駅で「快速 新井」の文字を見られるのは明日が最後になります。今回はラストランではありませんが、その前日ということで廃止間際の新井快速に全区間乗車していきます。

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ちょうど夕方の帰宅時間帯にあたるため、車内は地元の方で大混雑。その中に混じって、我々鉄道ファンも相当数いるように見受けられました。

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ホームと列車の間には大きな段差がありますので、注意して乗り込みます。

17:01、列車は定刻通りに新潟駅を発車。新幹線や他の在来線の高架の下をゆっくりと走ります。

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新潟駅を出て最初の停車駅は亀田駅。新潟~新津駅間の途中駅としては最も主要な駅となっていますが、特急は停車しません。驚いたことにここで下車される地元の方も相当数いらっしゃいました。短区間利用の需要も小さくないようです。

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続いて鉄道の街としても知られる新津駅に停車。磐越西線および羽越本線への乗換案内がなされます。2番線の電光掲示板にはなぜかこの新井快速が表示されていませんでしたが、もしかすると駆け込み乗車防止のために発車するよりも少し前に表示を消してしまうのでしょうか。

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新津を出ても車内は依然としてかなりの混雑を見せているものの、立ち客の数はかなり減りました。ボックスシートを主体とした車内で、今どきの鉄道車両ではそう多くありません。

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ちょうどこの季節は夕暮れ時を走るということで、越後平野に沈む夕陽をじっくり味わうことができます。区間にもよりますが駅間であればあまり視界を遮る建物もないので、地平線に夕陽が沈んでいく様子を観察できます。

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E129系と異なり、115系にはドア開閉ボタンがありません。そのため「このドアは手であけてください」というプレートが貼ってありますが、実際には各駅到着時にドアは自動で開きます。運用によっては手動でゴゴゴゴと音を立てながら開ける必要があるようですが、新井快速としての運用時はその必要はありません。

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東三条駅弥彦線との乗換駅。燕三条・吉田・弥彦方面へはここで乗り換えとなります。ここ東三条を含め各駅で多数の降車客がいる一方で、意外に途中駅から乗車する需要も高く、「新潟駅を離れればみるみるうちに車内が空いていく」と踏んでいた自分としては予想外でした。

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三条を出てしばらくすると、越後平野が一気に雪景色に変わりました。最高速度は100km/hに届くか届かないかといったところで、特急と比べると多少劣りはするものの快調な走りを見せます。

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新潟駅を出てからちょうど1時間、18:01に列車は長岡駅へと到着。やはりここでも大きく車内が空くということはありませんでした。普通列車であれば1時間15分前後はかかりますので、快速らしい走りを見せてくれています。

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新井快速は長岡駅の次の宮内駅にもしっかり停車します。ここは信越本線から上越線が分岐する駅ですが、特急は全て宮内を通過してしまいます。とはいえ長岡市内への通勤通学需要が大きい駅でもありますので、停車するメリットは大きいのでしょう。

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続いては特急通過駅である来迎寺駅に停車。新潟からここまで細かめに停車してきましたが、来迎寺を出ると次の柏崎までは20分間停車しません。快速が停車するほどの規模の都市が次第に沿線から減っていきます。

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少しウトウトしてしまいましたが、気づけば列車は柏崎駅に到着。ここは越後線との乗換駅となっており、新潟駅の時点では逆方向に出ていった列車がここ柏崎で合流します。

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そして次の停車駅である柿崎駅では、何と向かい側のホームにJR東日本の事業用車両E491系East i-E」がいました! ちょうどこちらと入れ替わりで長岡方面へ発車していきましたが、とても貴重なものを見ることができました。

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柏崎~直江津駅間は日本海に面した車窓の美しい区間ですが、この時間帯では外は真っ暗なので海を見ることはできません。夏ならばちょうど夕暮れ時だったりするのでしょうか…? だとしたら最高ですが。

犀潟駅では六日町方面からやってきたほくほく線の線路が合流してきます。

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新潟駅を出て約2時間、19:06に直江津駅へと到着! JR東日本信越本線区間はここまでとなり、この先はえちごトキめき鉄道(妙高はねうまライン)へと直通していきます。

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向かいのホームには直江津19:09発の泊行が停車中。しっかり日本海ひすいライン糸魚川方面)との接続も図られています。

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直江津駅では12分ほどの停車時間があり、この間に乗務員交代も行われます。直江津より先は終点の新井まで各駅に停車しますが、発車標の種別は引き続き「快速」として案内されていました。

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新潟駅からここまでは青春18きっぷを利用してきましたが、この先は別途運賃が必要となります。車内精算でも問題はないのですが、せっかく停車時間があるならと思いいったん改札口を出て新井までの乗車券を購入してきました。直江津新井駅間の片道運賃は430円です。後ほど再び直江津へ戻る予定のため、往復で購入しておきました。

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列車は直江津駅を19:18に発車。車内放送が「本日もえちごトキめき鉄道をご利用くださいましてありがとうございます」となり、国鉄車両の車内で聞くのは何だか不思議な気がします。

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えちごトキめき鉄道線内に入ると、それまでの区間と比べ地元の方の利用は少ない(ように見えた)一方で鉄道ファンの割合はやや増えたような印象を受けます。これも廃止間際ならではの光景かもしれません。

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上越妙高駅では、スーツケースを持ったお客さんが降りていく様子も見られました。まだまだ東京・金沢両方面とも新幹線がありますので、そうした乗り換えの需要もあるのでしょう。国鉄鈍行車両から平成末期に開業した新幹線へと乗り換えるのは何だか時代のギャップが大きすぎる気がします(だから何だ)。

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そして新潟駅を出てから約2時間40分、19:43に列車は終点の新井駅へと到着!

一部の特急しらゆき号はここ新井駅を始発・終着とするほか、7年前まで運行されていた快速くびき野号もここが始発・終着となっていました。

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JR時代から交通の要衝で、現在も新潟県妙高市の中心駅ですが、その割には駅前は閑散としています。駅から少し東へ進むと幹線道路もありますので、そちらの方が賑わっているであろうことはすぐに予想がつきました。

 

というわけで、今回はダイヤ改正で廃止となる新井快速をご紹介しました。

新潟地区での115系の運用もそう長くはないと思いますので、是非早めに乗られてみてください。

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。