わたかわ 鉄道&旅行ブログ

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【まさかの運転間隔】田園都市線&大井町線の本気! 溝の口駅の凄まじい複々線朝ラッシュを観察

 

2023年6月23日(金)

おはようございます。

本日は、神奈川県川崎市高津区にある溝の口駅へとやってきました。

本日はここ溝の口駅より、当ブログの人気(?)企画「平日朝ラッシュ過密ダイヤ観察」第4弾をお届けしていこうと思います!!

watakawa.hatenablog.com

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これまで過去3回に渡りお届けしてきた「平日朝ラッシュ過密ダイヤ観察」。これまで新百合ヶ丘駅上大岡駅二俣川駅についてご紹介してきましたが、いずれも怒涛の運行本数や行先・種別の豊富さ、また特に速達種別が短い間隔で発車していく光景はあまりにも衝撃的なものでした。

溝の口駅は、東急田園都市線東急大井町線の2路線が乗り入れるターミナル駅です。大井町線については日中の一部列車を除きほぼ溝の口駅を始発・終着としており、溝の口二子玉川駅間については複々線区間となっています。

田園都市線は渋谷より先、東京メトロ半蔵門線およびその先の東武線へと直通運転を行っています。最も遠いものでは東武伊勢崎線久喜駅および東武日光線南栗橋駅まで直通しており、その運行ネットワークの広さを実感します。

一方の大井町線は、全ての列車が大井町行。ただ東西方向の路線が少ない23区南部において、他の路線との乗換駅を複数もち、重要な役割を果たしています。

ホームは2面4線の構造をしており、今回は上り(渋谷/大井町方面)3・4番線ホームを観察します。3番線が大井町線大井町方面)、4番線が田園都市線(渋谷方面)となっています。なお時間帯によっては4番線から発車する大井町線の列車がある場合もありますが、朝ラッシュ時間帯にそのような列車はありません。ちなみに1番線は田園都市線(中央林間方面)、2番線は大井町線の降車専用ホームです。

3・4番線ホーム上から二子玉川方面を望むと、複々線の様子がよく分かります。溝の口二子玉川駅間は「方向別複々線」で、内側2本が大井町線、外側2本が田園都市線です。

この区間では比較的駅間距離が短く、線路の先には隣の高津駅が見えています。しかし高津駅と次の二子新地駅田園都市線の線路上にのみホームがあり、大井町線の線路上にはホームがありません。このため、田園都市線の各停は高津・二子新地に停車するのに対し、大井町線の各停は原則として両駅には停車せず、溝の口を出ると次の停車駅は二子玉川となります(例外あり)。

乗車口足元のステッカーにも違いがあります。3番線側(大井町線)はステッカーを斜め向きに貼って整列の列数をなるべく多くとっているのに対し、4番線側(田園都市線)ではステッカーの間隔に比較的ゆとりがあります。

時刻は7時ちょうど、これより1時間に渡り溝の口駅の平日朝ラッシュ過密ダイヤ観察を行っていきたいと思います。今回は大井町線田園都市線を同時並行で見ていきます。

田園都市線急行準急・各停の3種類の種別があり、急行溝の口を出ると二子玉川三軒茶屋、渋谷の順に停車します。準急の停車駅は二子玉川、用賀、桜新町駒沢大学三軒茶屋、池尻大橋、渋谷となっています。行先も豊富で、田園都市線内のみで完結する列車(渋谷行)は基本的に存在せず、半蔵門線やその先の東武線の駅が行先となっています。

これに対し大井町線の種別は急行・各停の2種類のみ。急行の停車駅は二子玉川、自由が丘、大岡山、旗の台、大井町となっており、いずれも他の路線との接続駅です。

まず記念すべき1本目は、大井町線7時01分発の各停 大井町です。やってきた車両は9020系で、大井町線に2編成しか存在しないレア車両です。古そうに見えるかもしれませんが、実は9020系として営業運転を開始したのは2019年のこと。元は2000系という車両で、こちらは1992年に田園都市線でデビューしました。

そんな9020系の背後には、後ろから迫りくる田園都市線の列車が見えています…!!

大井町線に遅れることわずか数秒、田園都市線の1本目も入線してきました。こちらは7時01分発の急行 北越谷行です。9020系と異なり近未来的な見た目をしたこの車両は2020系と呼ばれ、2018年に営業運転を開始しました。

両列車の発車直前にホームを見渡してみると、4番線(田園都市線)は次の列車を待つ乗客がそれほど多くないのに対し、3番線(大井町線)の方にはこれでもかというくらい大勢の方が整列して次の列車を待っています。

実はここ溝の口駅では、中央林間・長津田方面から田園都市線でやってきた乗客が大井町線へと乗り換える動きがあるのが一つの大きなポイントになっています。大井町線に乗り換えることで東横線目黒線等の他の東急線へ接続するほか、終点の大井町りんかい線へ乗り換えればお台場方面へもスムーズに通勤ができるルートとなっており、その始発駅である溝の口駅では整列して列車を待つことで着席の可能性を上げることができるのです。

その直後、田園都市線の2本目となる7時03発の各停 南栗橋がやってきました。大井町線田園都市線それぞれ1線ずつしかありませんので、発着間隔が短いからといって1つの島を交互に使用して列車を捌くわけにもいきません。つい1~2分ほど前まで東急2020系のいたホームに、今度は東武50000系が入線してきました。

この列車をホーム上で待つ人は比較的少ないように思えます。各停なのでこの先の桜新町で後続の急行を待避することになり、渋谷方面へは後の列車が先着となるためかと思われます。

ほぼ時を同じくして、3番線には大井町線2本目となる7時04分発の各停 大井町が入線。先ほどと引き続きこちらも貴重な9020系です。なお左に停車しているのは当駅どまりの大井町線9000系で、9020系とは別形式ですが顔の形がほぼ同じで区別はほぼつきません。

3番線には溢れんばかりの乗客が列をなしていますが、実は多くの乗客はこの7時04分発には乗車しません。なぜならこの列車は上野毛で後続の急行を待避するためです。上野毛大井町線二子玉川のわずか一つ先の駅ですので、自由が丘へさえも後続の急行が先の到着となります。

続く田園都市線3本目は、7時06分発の急行 押上行。3分前に発車した各停を桜新町で追い越し、渋谷へはこの列車が3分先着します。やはり各停の時と比べるとホームで待っている方は多いように感じます。

そして…いよいよこの溝の口駅における朝ラッシュ最大の修羅場のはじまりです…。

3番線に姿を現したのは、7時07分発の急行 大井町。2008年にデビューした6000系で、各停が5両編成なのに対しこちら急行は7両編成での運行です。

この大井町線の急行列車こそが、溝の口駅での朝ラッシュ観察の最大の特徴です。大井町線にとってこの溝の口駅は始発駅であり、かつこの先の主要駅へは急行が先行するとなれば混雑は必至。決して広くない溝の口駅のホームにめいっぱい乗客が並んで入線を待ち、ドアが開くと同時に一斉に乗り込みます。

特にこの7時07分頃は、田園都市線の急行から大井町線の急行へ少ない待ち時間で乗り継ぐことのできるスムーズな接続となっており、4番線から3番線へのゲルマン民族大移動はもはや日常の光景です。

一方で田園都市線の急行も、混雑面では負けていません。4番線側で列車を待つ乗客のほぼ全員がこの列車へと乗り込みますので、先行の各停と比べると車内の様子には大きな違いがあります。ただし、まだ朝ラッシュ最大のピークとまではいかないようで、人が次々と押し込まれるほどのぎゅうぎゅう詰めというわけでもなさそうです。

大混雑の急行が発車したかと思えば、すぐ後にやってくるのは7時08分発の各停 清澄白河です。こちらは東京メトロ半蔵門線8000系で、1981年から運行されており首都圏で現在も活躍する車両としてはトップクラスの古参です。

続いて3番線にやってきたのは、7時10分発の各停 大井町。つい2~3分前に急行が発車したばかりのホームには、もう既に溢れんばかりの乗客が並んでいます。やってきた車両は9000系で、大井町線では最もよく見る形式です。

この列車は、旗の台で後続の急行を待避します。自由が丘・大岡山へもこの各停が先の到着となりますが、それでも急行を待つ人が多いということはやはり多くの乗客の向かう先は終点の大井町なのかもしれません。

田園都市線5本目は、7時11分発の急行 押上行。今度は東急5000系です。東横線等でもよく見る顔ですが、車体側面に緑色のラインが入っており少しだけ異なります。

田園都市線を降りた乗客の多くが向かうのは、お隣の大井町線ホーム。大井町線各停を見送る乗客が多く、ホーム上の混雑は輪をかけて酷くなっていきます。4番線側はまだしも3番線側は既に限界に見えますが、この後もう1本大井町線の各停がやってくることになっており、大井町線の急行はその後になりますので、もうあと4~5分は待たなければなりません。

ここまでご覧いただいてお分かりかと思いますが、大井町線の朝ラッシュは各停2本→急行1本→各停2本→…という綺麗なパターンダイヤになっており、2本続く各停のうち1本目が旗の台で、2本目が上野毛でそれぞれ後続の急行を待避します。ちょうどやってきたのは、この「2本目の各停」にあたる7時13分発の各停 大井町です。

大井町の緩急接続についてまとめると、上の図のようになります。文字に起こすと大変ややこしいのですが、要は上野毛と旗の台での待避の仕組みを理解しておけばそれほど難しい運行パターンではありません。緑が丘と北千束の場合について補足すると、いずれも急行通過駅ですので基本的には溝の口方面から各停に乗車すればよいことになります。ただし「2本目の各停」は上野毛で急行の待避を行いますので、仮にこれに乗り遅れても後続の急行に乗車することで挽回でき、自由が丘で先ほど乗り遅れた各停に乗り換えればよいことになります。荏原町下神明駅間の場合は問答無用で「急行」に乗車し、旗の台で各停に乗り換えましょう。朝ラッシュ時間帯に終点の大井町まで先着する各停は存在しません。

話を元に戻しまして、大井町線とほぼ同時刻で入線する田園都市線7時13分発の各停 押上行。今度は東京メトロ半蔵門線18000系で、2021年にデビューした大変新しい車両です。田園都市線相互直通運転が盛んで、様々な顔の車両が見られるのが大変面白いポイントです。

しかしそんな面白さとは裏腹に、大井町線の急行入線直前のホームはカオスの極みとなっております(語彙力)。

田園都市線も次が急行のためそれなりに待っている人は多いはずなのですが、そんな4番線の乗客が遠くからではほとんど見えなくなってしまうくらい、3番線側の急行を待つ乗客が大変に多いのです。

列の長さのみならず、大井町線の整列位置の列数が多いことは冒頭のステッカーでご覧に入れた通り。各乗車口8列ずつ、かつ人と人とがぴったりと密着するような形で並んでいても田園都市線の整列位置を侵食してしまうほどの人の数ですから、これで果たしてキャパシティとして十分なのかは不安があります。

そんな限界ギリギリの3番線ホームに、満を持して入線してきたのが7時15分発の急行 大井町。今この場にいるほとんどの人が、入線を最も待ちわびた列車です。わずか7両編成、首都圏の通勤列車としては短い方ですが果たして乗り切れるのでしょうか…。

あぁ…そして何ということでしょう。大井町線の急行が発車すらしていないのに、4番線には7時16分発の急行 南栗橋が入線してきてしまいました。田園都市線の急行を待つ乗客の数も少なくないのですが、大井町線のそれと比べるとまだマシに見えてきて感覚が麻痺してきます。

両ホームの急行を見比べてみるとやはり面白いもので、同じ急行でも田園都市線側はホーム上のほぼ大半の人が乗り込むのに対し、大井町線側には次の急行を待つ人の列が早くもできています。

田園都市線は全て10両編成ですから大井町線急行の7両よりも輸送力が大きい…というのは確かですが、しかし実は大井町線の急行も決して積み残しが出るほどの混雑ではありません。座席こそ全て埋まるものの、車内で人と人がぎゅうぎゅうに押し込められるほどではないのです。

繰り返しになりますが、これはやはり大井町線がここ溝の口駅を始発として運行されていることに大きく起因するものと考えられます。田園都市線の場合は中央林間や長津田を始発とする列車が多く、青葉台・あざみ野・たまプラーザ等でも多くの乗客を積み込みますので、溝の口からの着席は絶望的と言わざるを得ません。これに対し大井町線であれば「1~2本待つことで確実に座れる」という状況が常に発生しており、3番線側の混雑の方が激しいのもこうしたことが原因であると考えられます。「来た急行に乗るしかない」田園都市線とは対照的に「急行を選ぶことで快適な移動が実現する可能性の高い」大井町線という構図が出来上がっています。

両ホームからの急行がそれぞれ発車し、一時の平穏が訪れたかに思えたのもつかの間。すぐに4番線には、7時18分発の各停 清澄白河がやってきます。

それとほぼ同時に、7時18分発の各停 大井町行も入線。もちろん例によって、ホーム上に並んでいるお客さんの大半は2本後の急行を待つ人です。

その後も大井町線は3本に1本の割合で急行、田園都市線は2~3分間隔で各停と急行が交互に入線し、乗客を華麗に捌いていきます。何事も粛々と進められてはおりますが、特に大井町線の急行が入線する直前はホーム上の人口密度が最も高くなる瞬間で、3・4番線の双方にホームドアがあって本当によかったと感じます。

さて、ここで改めて4番線側の発車標を注視してみます。7時28分発の各停はまあ良いとして、その次には何と「準急」の文字が見えています。

田園都市線12本目となる、7時28分発の各停 押上行が入線。ここまでの流れを汲むと、数分後に急行があり、桜新町で追い越される…というはずですが、7時台の後半はこの「急行」が全て「準急」に代わり、二子玉川から先は全ての駅に停車します。すなわち各停との停車駅の違い(溝の口から渋谷方面)は、高津・二子新地に停車するかどうかだけなので、所要時間はほぼ変わらず、桜新町での待避がありません。各停が渋谷およびその先へ先着するようになります。

観察開始から30分が経過。もう既にかなりの情報量がありますが、まだ時間は半分しか経過していません。大井町線11本目は7時30分発の各停 大井町行ですが、例によって溝の口から乗車する人はあまりいません。

その直後、4番線には7時31分発の準急 清澄白河が入線。急行でも各停でもない微妙な列車ですが、さて混雑度はどうか…と様子を見てみましたが、急行と遜色ないくらいの混雑がありました。それもそのはず、準急は長津田二子玉川駅間の停車駅が急行と全く同じで、それ以外の区間(中央林間~長津田駅間/二子玉川~渋谷駅間)は各停というだけの話です。

そのため、4番線に降り立った乗客が我先にと3番線の整列位置へ並ぶ光景も7時台前半の田園都市線急行の時と同様に発生します。田園都市線の準急から大井町線の急行へ乗り換えようとする動きがまたかなり強く、3番線はまだ1本前の各停が発車していないにもかかわらずもうそれはそれは大変な混雑を見せていました。

そんな3番線に、全人類が待ちわびた7時33分発の急行 大井町行が入線。先の尖った6000系ではなく、2018年にデビューした6020系がやってきました! 大井町線に2編成しか存在しないレア車両です。基本的な構造は田園都市線2020系とだいたい同じです。

一方の田園都市線ですが、7時32分発の各停 南栗橋がやってきました。

え…??? 7時32分発…??

たった今、7時31分発の準急がホームを離れたばかりでは…??

えぇ、田園都市線では、何とまさかの「1分差で同一ホームから列車が発車する」という狂気じみた光景を朝ラッシュ時に何度か見ることができます。基本的には「準急の1分後に各停」なので先行する準急が高津・二子新地を通過することでその差をわずかながら引き離すことができてはいますが、待避設備のない溝の口ゆえ少しでも乗降に時間を要すればすぐさま遅延が発生します。

そして7時30分を過ぎ、大井町線急行の混雑も徐々に酷くなってきました。大井町線の急行は溝の口大井町駅間を23分程度で結びますので、この時間帯に溝の口を発車すると大井町への到着は8時前後となります。通勤・通学に最も適した時間帯の列車ゆえ、7両編成でも輸送力としてはいささか不足気味に思えてなりません。

その後も次々に各停・準急の列車が到着。見ていると、田園都市線に関しては直近数年以内にデビューした新型車両の運用の割合がかなり多い印象です。32分発、35分発、37分発と3本連続で半蔵門線の18000系がやってきました。

そしてこれほどまでに本数が多いと、当然ながらほぼ同じタイミングでの入線というのもあり得る話です。大井町線7時42分発の急行 大井町、これは当然ながらホーム全体を埋め尽くすほどの混雑であることは言うまでもありません。一方の田園都市線7時41分発の各停 押上行ですが、これも途中駅での待避は予定されておらず渋谷およびその先へ最も早く到着する列車ですので、1分前に発車した準急とほぼ変わらない混雑となっています。

その後田園都市線7時44分発の準急 押上行大井町線7時45分発の各停 大井町が続けて発車。7時台後半は概ねどの列車も混雑の激しくなる時間帯ですが、それでも大井町線の各停だけは5両編成という短編成にもかかわらず比較的空いていました。

なお溝の口大井町駅間の所要時間ですが、急行が23分程度なのに対し各停は待避時間を含めて32~33分程度となっています。朝の忙しい時間帯、仮に混雑を避けたいという目的があったとしても、+10分の犠牲を払ってまで各停でのんびり大井町まで向かいたいかというとこれは意見の分かれるところかもしれません。

続けざまに4番線へとやってきたのは、7時46分発の各停 押上行。ここにきて、観察を開始してからまだ一度も見ていない顔の車両が現れました。これは東京メトロ半蔵門線の08系で、2003年にデビューした車両です。シャープな顔立ちが新しさを感じさせますが、営団地下鉄末期のデビューと考えると意外にも年月が経っているのだともまた感じます。

続いて全くの同時刻にて、大井町線田園都市線がそれぞれ発車。7時48分発の各停 大井町行と準急 清澄白河です。7時台だけでもう既に5回目の登場となる「清澄白河行」ですが、実は朝に多い一方で日中はほとんどありません。永田町・九段下・大手町・三越前は通りますので、押上まで走らずとも大方の通勤ニーズには応えられる列車となっています。

大井町線7時51分発の急行 大井町。再び6000系のお出ましです。田園都市線の7時50分発の各停 南栗橋の方が後に入線するものの、発車自体はこちらが先となります。先頭車両付近はホームの幅が狭くなっており、3番線側に並ぶ人のうち列の先頭にいる人は否応なしにホームドアギリギリのところまで歩を進めないと列の後ろの方に並ぶスペースを確保できないということで、やはりこの瞬間が最も危険なように思います。各停 南栗橋行からの乗り換え客だけでなく、その1本前の準急 清澄白河行からの乗り換え客も相当数いたことを考えると、むしろ短い時間での対面接続の方が多くの乗客がホームに滞留する時間を短くできるので安全性は高いのかもしれません。

そんな各停 南栗橋行の後を追うように、田園都市線7時53分発の準急 久喜行が入線。ここまで見てきて、準急・急行の違いはあれど田園都市線もある程度大井町線のようにパターンダイヤに近いものが組まれていることが分かります。

電光掲示板を見てみると…何とまたも1分差での発車…。

こういうのはですね、普通は列車の追い越しが可能な緩急接続の設備をもった駅でやるんですよ。溝の口みたいに追い越しが不可能な駅で同じホームに次々列車を入れていくしかないのに1分差なんてしようものなら遅延必至なわけでして。もちろん秒を切り捨てた時刻が表示されているに過ぎないので、実際は発車時刻に60秒以上の差が設けられている可能性は高いのですが…。

7時54分は再び両ホームから同時刻での発車。3番線からは各停 大井町、4番線からは各停 清澄白河です。どちらも「各停」ですが、当然ながら大井町行は高津・二子新地を通過するためこちらの方が二子玉川へは早く到着します。阪急京都線宝塚線神戸線の並走区間における中津駅のようなものですが、同じ「各停」でも停車駅が異なるとはたいそうややこしい話です。

続く7時57分発も同時刻での発車のため、まとめてご紹介してしまおうと思います。3番線からの各停 大井町は7時台に3番線から発車する最後の列車、ということで大井町線はこの1時間で20本が運行されていることが分かりました。

4番線の準急 押上行はもうほとんどこれ以上は乗れないというくらいの混雑をしていますが、果たしてこの先の高津・二子新地を除く各駅から乗車できる余地は残っているのでしょうか。二子玉川~渋谷駅間の各駅から乗車される方は、例え「混んでいるから1本後の列車まで待とう」としても結局準急と各停が交互に来るだけなのであまり意味はない気がします。

そして田園都市線の7時台ラストを飾るのは、7時59分発の各停 押上行です。これにて26本目となり、田園都市線は1時間に26本もの列車が運転されているということが分かりました。充当されている車両は東武50000系ですが、押上行ということは田園都市線半蔵門線内で完結するため自社線である東武線は走らない運用ということになります。

最後の1本を見送り、1時間に渡る観察はこれにて終了。

結果をまとめると、ご覧の通りとなります。

大井町線20本/時+田園都市線26本/時で実に合計46本/時もの列車が同じ方向(二子玉川方面)へと発車していったことになります。

もちろん繰り返しになりますが、溝の口二子玉川駅間は複々線が敷かれているからこそこうした運行が可能なのも事実。しかし一方で、首都圏にある他の複々線区間を見比べてみてもこれほどまでの運行本数にはなかなか至っていないのではないかと思います。

 

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。