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【台風6号で大混乱】乗り切れるのか…!? 大混雑&大遅延の特急みどりで長崎へ[2308長崎2]

 

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2023年8月10日(木)

夏の長崎旅行1日目。羽田発福岡行の「スターフライヤー」を利用して九州へ上陸し、日中は福岡市内に滞在しておりました。

いよいよこの後は、陸路にて本題となる長崎へ移動していこうと思います。

博多駅の在来線ホームへとやってきました。まずは博多から途中の武雄温泉まで在来線特急にて移動し、その先は西九州新幹線へと乗り換えていくことになります。

乗車するのは、博多16時14分発の特急〔みどり(リレーかもめ)43号〕長崎行です。

武雄温泉駅にて長崎方面への新幹線の接続がある在来線特急に関しては、当該列車が直接長崎駅へ乗り入れるわけではないものの「長崎行」と案内されています。また「みどり(リレーかもめ)」と何だかややこしい案内になっておりますが、本来佐世保行である「みどり」のうち武雄温泉駅で長崎方面への新幹線の接続を兼ねる場合はこのように列車名が表記されます。

ここまでは想定内です。

みなさん、それ以外に何か違和感に気づきませんか…?

そう、仮にも「みどり」を標榜しているにもかかわらず、本日は何と行先に「佐世保」の文字がないのです。

何が起きているかと申しますと、一言で言えば「みどり(リレーかもめ)43号の区間運休」です。

通常は佐世保行として運行し、その途中にある武雄温泉にて新幹線にも接続することから「佐世保(長崎)行」と案内されるのがこの「みどり(リレーかもめ)43号」。しかし本日は午前中に九州を直撃した「台風6号」の影響で佐世保線の武雄温泉~佐世保駅間が午後になっても運転見合わせとなっており、急遽武雄温泉~佐世保駅間を区間運休として、残る博多~武雄温泉駅間でのみ運行することになりました。

佐世保線の不通により佐世保へは行けなくなったものの、その手前の武雄温泉まで運行できるため、長崎方面の新幹線への接続は通常通り取ることができます。そうして行先の欄には「長崎」のみが残り、結果として「長崎行のみどり号」という世にも不思議な列車が誕生したのです。

午前中は長崎方面・佐世保方面とも全て運転を見合わせていたため、お盆の帰省客や旅行客が午後の列車に殺到。その結果、正午過ぎの時点で既に武雄温泉までの在来線特急は「リレーかもめ」「みどり」とも全て満席の表示になっていました。武雄温泉から先の新幹線はまだ夜の時間帯に○の表示がありますが、これらもおそらくすぐに×の表示へと変わったことかと思います。

博多駅のホーム上は大変な混雑で、各乗車口付近には大変な長蛇の列ができています。

今回、そもそも私の当初の予定では博多13時33分発の〔みどり31号〕佐世保行に乗車し、佐世保観光をしたのち長崎へと移動する予定でした。しかしこの〔みどり31号〕を含め西九州方面の特急が昼頃まで運休となってしまっていたため、福岡市内から身動きを取ることができずこの時間になったという経緯があります。

急遽の予定変更となったため、残念ながら既に指定席は満席。というわけで、乗車できるかもわからない自由席の列にとりあえず並び、列車の入線を待ってみることにします。

ホーム上に列車が姿を現したのは、発車時刻を過ぎた16時23分頃。時刻表上では「白いみどり」(885系)での運行と記載されていますが、本日は783系での運行のようです。

到着後すぐにドアが開き、乗客がどんどん車内へと案内されていきます。少しずつ前へは進めるものの、すぐに座席は全て埋まり、通路もどんどん人で埋め尽くされている様子です。

同時に、列に並ぶ乗客へ向けて「かささぎ号ご乗車の方いらっしゃいませんかー」という呼びかけがなされていました。実は〔みどり(リレーかもめ)43号〕の後続で所定16時34分に博多駅を発車する〔かささぎ107号〕という列車があり、途中の佐賀や江北までであればこちらの方が快適に移動できるということのようです。当該列車は先に向かいのホームへ入線していましたが、〔みどり(リレーかもめ)43号〕の出発が大きく遅れているためおそらく遅延は波及するものと思われます。

私は何とかギリギリ乗り込むことができ、列車は定刻よりも17分ほど遅れて16時31分頃に博多駅を発車。もちろん着席などできるわけもなく、何とか身をよじらせて通路に入り込んだ状態です。

列車は8両編成で、先頭から順に1-3,5,6号車が指定席、4,7,8号車が自由席となっているようです(アナウンスが少し聞き取りにくかったため、間違っていたらすみません)。通常使用される885系は6両編成ですので図らずも輸送力は上がりましたが、車両が変更されると自分の予約していた座席が”消滅”するなどということも珍しくありませんので、前もって指定席の予約ができていた方が果たしてちゃんと着席できているのかは気になるところです。もっとも、そんなことを確かめられる乗務員さんはこの混雑の中でただ一人として乗務されていません。

遅れをもって博多駅を発車したものの、その先で列車が詰まっていたり徐行を強いられたりする様子などはなく、概ね通常通りのスピードで走っていきます。佐賀駅では相当数の方が降りていかれましたが、分母となる乗客数があまりにも多いため、その割合は相対的に微々たるものとしか言いようがありません。もちろん佐賀駅からの乗車もあり、体感として特に車内が空いたりする感覚はありませんでした。

新幹線開業に合わせ「肥前山口」という従来の駅名から改称された江北駅。かつての在来線特急〔かもめ〕はこの先有明海沿いを走るルートを走行していました。

17時35分頃、列車は定刻よりも15分ほど遅れて武雄温泉駅に到着。向かいのホームには新幹線N700S〔かもめ43号〕長崎行が待機しており、ほとんどの乗客がこちらへ乗り換えます。思いのほかこの乗り換え自体はスムーズだったようで、新幹線はすぐに長崎へ向けて発車していきました。

ちなみにこれは博多駅では慌ただしく確認することができなかったのですが、783系の方向幕を見てみると「リレーかもめ 長崎」という表示になっており、ここに「みどり」の文字は全く確認できません。おそらく「みどり(リレーかもめ)」という表示も用意してあるのでしょうが、それだと行先の箇所に「佐世保」が併記されているために、本日のこの武雄温泉止まりの運用では使用ができなかったものと思われます。

2022年の西九州新幹線開業を機に一躍注目を浴びた「武雄温泉駅」。今回はすぐに新幹線へは乗り換えず、せっかくなので温泉に立ち寄っていこうと思います。

駅の北口(楼門口)を出て歩くこと約20分、武雄温泉楼門へと到着。大定番ですが、今回は元湯へ浸かっていこうと思います。

元湯の浴槽は「ぬる湯」「あつ湯」の2つがありますが、「ぬる湯」でも41~42℃ほどでお風呂の温度としては十分すぎるくらいです。「あつ湯」はこれに+4~5℃ほど高く、正直私は片手片足を入れることすらできませんでした(笑)。入浴料は500円とリーズナブルで、それほど激しく混雑しているわけでもなかったのでゆっくりできました。

武雄温泉駅からは、いよいよ西九州新幹線に乗車し長崎へと向かいます。

駅南口(御船山口)は新幹線開業を機に全面リニューアルされ、真新しい駅舎が出来上がりました。

乗車するのは、武雄温泉19時25分発の〔かもめ51号〕長崎行です。途中嬉野温泉、新大村、諫早と全ての駅に停車するタイプですが、それでも全区間の所要時間は30分程度となっています。

西九州新幹線は全列車が最新型の新幹線「N700S」で、車両の形状に関しては概ね東海道・山陽新幹線のものと変わりません。ただ塗装が大きく異なっており、前面のライトや運転台の窓の雰囲気も異なっています。

私が西九州新幹線に乗車するのは2022年9月23日の開業日以来、実に約11ヵ月ぶりとなります。あの日は駅構内も列車内も大変な混雑でしたが、本日は夜ということもあって大変落ち着いています。

西九州新幹線では、原則として1~3号車が自由席、4~6号車が指定席となっています。本来はこれよりも早い時間の新幹線に乗るつもりで指定席を押さえていましたが、それを当日になってこの列車へと変更した際に運良く指定席を押さえることに成功。あいにく窓側ではなく通路側ですが、ゆとりある2+2列のシートを楽しみたいと思います。

19時22分に博多からの特急〔みどり(リレーかもめ)51号〕が定刻で武雄温泉駅に到着し、乗り換え客の乗車を確認して新幹線は定刻通り19時25分に武雄温泉駅を発車。入浴している間にダイヤの乱れは回復したのか、もはや新幹線・在来線ともに遅れは出ておらず、定刻での運行となっているようでした。

さて西九州新幹線の指定席ですが「背面テーブル」がないため注意が必要です。各ひじ掛けから取り出すことのできる小さなテーブルはあるものの、お弁当を広げるには少し苦労をする微妙なサイズ感です。もっとも新幹線自体はほとんど揺れもありませんので、お弁当は膝に置いたりして食べても不自然ではないと思います。

武雄温泉を出発したと思ったのもつかの間、すぐに列車は次の嬉野温泉へと到着します。武雄温泉駅から10キロほどしか離れておらず、これは東海道線の横浜~戸塚駅間よりも短いくらいです。

なお今回の私の行程では武雄温泉駅で途中下車をしていますが、博多~長崎駅間の特急券を一括で購入した場合は改札口の外に出ることができない点に注意が必要です。途中下車を予定している場合には、前もって特急券を分割購入しておきましょう。

今回私が利用している「かもめネットきっぷ」は、JR九州インターネット予約限定で発売されている企画乗車券です。武雄温泉~長崎駅間の新幹線指定席を片道3,070円で利用することができ、これは自由席を定価で購入した場合と同じ金額になっています。乗車日によってはこれよりもさらにお得な割引の適用された商品が設定されている場合もありますので、是非チェックしてみてください。

列車は新大村・諫早を発車し、次がいよいよ終点の長崎となります。なお予約画面でも確認した通りで、指定席の乗車率はほぼ100%のようでした。この混雑ぶりは台風如何に関係なく、お盆のハイシーズンであることの表れかと思います。

19時56分、列車は無事に定刻通り終点の長崎駅へと到着!

波乱の1日目となりましたが、何とかここまでたどり着くことができました。

長崎駅の在来線改札口は閉鎖され、改札内は全て消灯されているようでした。というのも本日、長崎本線の長崎~肥前浜駅間および大村線全線とも終日運休となっていたようで、すなわち長崎県内の全てのJR在来線がストップしていたということになります。従来の特急〔かもめ〕の状態ではもはや長崎駅が完全に孤立していたであろうことを考えると、西九州新幹線だけが(遅延はあったものの)平然と動いていることに感動さえ覚えます。

1日目の夕食は、長崎駅構内の「ニッキー・アースティン」さんでいただく名物の「トルコライス」。ハンバーグ・パスタ・カツなど洋食メニューを盛り合わせたプレートで、あまりの美味しさにあっという間に完食してしまいました!

宿までは路面電車で移動していきます。長崎電気軌道の「長崎駅前」停留場ですが、2020年の長崎駅高架化に伴い長崎駅自体が西にずれてしまったことで、JRの改札口からはかなり距離のある位置関係となってしまいました。

新地中華街停留場で下車し、本日より2泊する「カンデオホテルズ長崎新地中華街」にチェックイン。高級感のあるお部屋で、何とも贅沢な気分です。

2日目・3日目は長崎市内を中心に観光していきますが、その様子はまた次回以降でお届けします。

 

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。