わたかわ 鉄道&旅行ブログ

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【進む自由席廃止】ダイヤ改正で登場!「全車指定席」のとき号に乗車

 

2023年7月9日(日)

本日は新潟県越後湯沢駅に来ています。

これから上越新幹線を利用し、大宮へ移動していこうと思います。

本日乗車するのは、越後湯沢14時44分発の新幹線〔とき84号〕東京行です。さて自由席号車は…あれ?

「全車指定席」って書いてあるような???

そうなんです。実は何とこの「とき84号」、普通車も含め全ての車両が指定席として運行されています。自由席はなく、確かに改札内の編成図を見てもそのように表示されています。

一方でその次の「とき326号」は1~4号車が自由席となっているようです。自由席特急券で乗車しようとしている乗客は84号には乗れないので、1本見送ってこれを待つ必要があります。

またそのさらに次の「とき68号」は再び全車指定席。そして続行するのは当駅始発の「たにがわ412号」で、こちらは1~7号車が自由席となっています。

ホームに上がると、すぐに列車が入線。かつてはE1系E4系といった2階建て車両も行き交った道ですが、現在上越新幹線は全てE7系に統一されています。すなわち全ての列車が12両編成ですが、ホーム上にはまだ8両・10両・16両等のステッカーが残っている箇所もちらほら見受けられます。

今回は「1号車指定席」へと乗車します。

12両編成のうち、11号車(グリーン車)および12号車(グランクラス)を除く1~10号車が普通車となります。「とき」の自由席は列車や運行日により号車数が異なるものの、基本的に1号車から順に最低3両以上は設けられる場合が多いようです。すなわち1号車は「指定席として運行される確率が最も低い」号車の一つというわけです。

列車は定刻通りに越後湯沢を発車。この先高崎、大宮、上野、終点東京の順に停車します。

車内アナウンスでは「この列車は全車指定席です」「自由席特急券ではご利用いただけません」と繰り返し放送されています。入場履歴に隠れて見にくいですが、列車名はしっかり「とき84号」と印字されていながら「1号車」で指定席が割り振られています。こうした経験はこれまでなかなかできるものではありませんでした。

近年では新幹線や在来線特急列車を含め、全国的に「全車指定席化」の波が押し寄せています。特に首都圏においてはそれが顕著で、新幹線〔はやぶさ〕〔こまち〕〔つばさ〕〔かがやき〕のほか、常磐線・中央線・東海道線高崎線の在来線特急列車は全ての列車が全車指定席です。

一方で上越新幹線〔とき〕〔たにがわ〕には長らく自由席が連結されてきましたが、2023年3月18日のダイヤ改正より臨時〔とき〕については全車指定席とすることが発表されました。これによりさらに多くの「着席ニーズ」に応えることができるとしています。

なお車内の混雑率ですが、私の乗車する1号車は窓側席であっても十分に余裕があります。臨時列車は定期列車と比べそれほど混雑が酷くならない傾向にあるほか、大概の場合1号車は各駅ホーム上の階段から最も遠い位置のため、わざわざこの号車を指定する乗客もそう多くはないということでしょう。

15時07分、列車は高崎駅に到着。上越国境を越えて越後湯沢からわずか20分少々で来れるとは、とても便利な時代になりました。

〔とき〕では車内販売の営業がある場合が多いですが、この列車は臨時列車につき車内販売はありません。

JR東日本の新幹線は、山陽・九州等と異なり「普通車」が全て同じ設備となっています。通常指定席で運用される車両も、自由席で運用される車両も、座席の列数や座席周りの設備に特段の違いはありません。そのため通常自由席として運用している号車を「指定席」扱いにしても全く不都合は生じないのです。

15時31分、列車は定刻通り大宮駅に到着です。

さて今後、上越新幹線の定期列車にまで「全車指定席化」の波が及ぶ可能性ですが、私はこれは十分にあると考えています。〔たにがわ〕は〔なすの〕〔あさま〕のような立ち位置(各駅停車型)ですからまだ当面自由席が残ると思いますが、〔とき〕は早々に定期列車でも自由席廃止となりかねません。

もし〔とき〕の自由席が廃止となれば、越後湯沢以北での自由席特急券は原則として発売されなくなることになります。では越後湯沢~新潟駅間では座席数以上の乗客を運ぶことができなくなるかというと、おそらくそうではなく「特定特急券」のようなものが発売され、従来の自由席特急券と同水準の価格で指定席の空席を利用することができるようになるのではないでしょうか。

この仕組みは既に東北・北海道新幹線等で確立されており、全車指定席の〔はやぶさ〕〔はやて〕のみが走る盛岡~新函館北斗駅間では指定席特急券よりも割安な「特定特急券」で指定席の空席を利用することができるようになっています。

今のところはJR東日本の方針として〔とき〕を全車指定席化するという報道はありません。しかし最近でも〔つばさ〕が全車指定席化されたように、ダイヤ改正の折にそうした変更が行われても不思議ではありません。何にせよ、自由席特急券上越新幹線を利用する際には、発車時刻・番線・行先・停車駅のみならず「その列車に自由席が連結されているか」をよく確認するようにしましょう。

 

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。