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【速報】「2025年春のダイヤ改正」ついに発表! 注目トピックスまとめ

 

本日(2024年12月13日)、JR各社より毎年恒例「春のダイヤ改正」の概要が発表されました。

今回はその中から、個人的に気になる変更点についてまとめていきます。

 

ダイヤ改正日:

2025年3月15日(土)

 

 

1.中央線快速・青梅線グリーン車サービス開始

以前からの発表にもあった通り、JR東日本の中央線快速・青梅線では普通列車グリーン車のサービスが正式に開始となります。

運行区間は東京~大月・青梅駅間で、グリーン料金は他の路線と同じ基準が適用されます(Suica750円~、紙のきっぷ1,010円~)。なお、東京駅・新宿駅で他の路線のグリーン車と乗り継ぐ際に料金の通算ができない点に注意が必要です。

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2024年10月より「お試し期間」として一部編成に組み込まれ、グリーン料金不要にて乗車可能となっていますが、サービス開始前夜の最終列車をもってお試し期間は終了となります。

 

2.特急はちおうじ・おうめ廃止&中央線特急の東京始発拡大

普通列車グリーン車運行開始に伴い、2019年に運行を開始した特急〔はちおうじ〕〔おうめ〕は廃止となります。かつて〔中央ライナー〕〔青梅ライナー〕として運行されていたライナー列車を特急へ格上げしたものですが、6年の歴史に幕を下ろすことになります。

正直なところ、これはちょっと予想外でした。というのも勝手ながら「着席通勤需要に応える特急」と「普通列車グリーン車」は共存し得ると思っていたためです。現に東海道線では特急〔湘南〕が何本も運転されていながら全列車に普通列車グリーン車も連結されていますし、高崎線でも特急〔あかぎ〕が朝夕に設定されています。

普通列車グリーン車は、その運行本数こそ多いものの「着席保証」がなされていない点に注意する必要があります。仮に乗り込んでみて空席がない場合、デッキに立っていてもグリーン料金は同様に必要となるのです。

一方で東海道線高崎線と中央線の異なる事情として、中央線であれば全ての普通列車が東京始発です。グリーン車であれ普通車であれ「並べば座れる」見込みが高い路線となれば、着席通勤需要に応える特急の運行を継続する必要性は薄いのかもしれません。

一方で、夕方以降の特急〔あずさ〕〔かいじ〕については嬉しい改正ポイントも。新たに〔あずさ45・49・53・55号〕〔かいじ47号〕が新宿始発から東京始発に変更されることで、新宿16時30分発以降の全ての中央線特急が東京始発となります

中央線特急の東京発着化はこれまでのダイヤ改正においても少しずつ本数を増やしてきましたが、今後は「夕方以降は必ず東京駅から特急に乗れる」という安心感が生まれるのは大きなポイントです。現行の〔はちおうじ〕〔おうめ〕とスジは異なるものの、廃止によって線路容量に若干の余裕が生まれていることも要因の一つかもしれません。

特に東京~立川・八王子駅間に関しては東京始発の〔あずさ〕〔かいじ〕をもって〔はちおうじ〕を代替できることになり、加えて普通列車グリーン車も運行となれば〔はちおうじ〕廃止による利便性の低下はあまり生じにくいように思います。

 

3.平日早朝に甲府発東京行の臨時〔かいじ〕設定

中央線の話題続きで恐縮ですが、こちらも中央線沿線民にとっては嬉しい話題。甲府駅を5時40分に発車し、新宿駅・東京駅に7時台に到着する臨時特急〔かいじ〕が設定されることが明らかになりました。臨時列車とのことで、号数や運行日等は公表されていません。

現在の甲府駅からの上り特急は7時03分発(かいじ2号東京行)が一番列車ですが、これよりも約1時間20分早い時間に新たに特急が設定される形となります。

甲府駅の朝一番の上り中央線普通列車は5時29分発で、終点大月駅にて通勤特快東京行に接続しています。この列車が現行ダイヤのままであれば、後続の臨時かいじは途中駅で先行の普通列車を追い抜き、新宿・東京へ20分以上先着することとなります。一応甲府駅前を5時ちょうどに出発する高速バスもありますが、所要時間が明確に臨時かいじよりも長く、かつ交通状況によっては遅延も十分に考えられるため、これまで高速バスまたは普通列車にて朝の東京駅まで出ていた人にとっては重宝する列車となりそうです。

 

4.特急〔ひたち〕〔ときわ〕全列車が品川発着へ

1往復のみ残存していた上野発着の特急〔ときわ〕が品川発着へ変更されることが明らかになりました。これにより全ての常磐線特急が品川発着となります

2015年のダイヤ改正にて上野東京ラインが開業し、〔スーパーひたち・フレッシュひたち〕改め〔ひたち・ときわ〕の一部列車が上野発着から品川発着へと変更。その後もダイヤ改正の度に品川発着は増えていき、〔ひたち〕は2023年のダイヤ改正時に全て品川発着となっていました。2025年は上野東京ライン開業から10年の節目、常磐線沿線民にとっては悲願ともいうべき「全ての特急の東京・品川直通」がいよいよ実現することになります。

 

5.特急〔大雪〕を特別快速へ格下げ

JR北海道では、石北本線の運行体系に変化が起こります。現在旭川~網走駅間で運行されている特急〔大雪〕は2往復とも特急料金不要の特別快速〔大雪〕へ格下げされることが明らかになりました。列車名は引き継がれますが号数はなく、使用車両はH100形へ変更され全車自由席となります。2017年に特急〔オホーツク〕4往復のうち2往復を系統分離して運行開始した特急〔大雪〕ですが、わずか8年で特急列車としての歴史に幕を下ろすことになります。

なお幸い、現行の特急から所要時間はほぼ変わらず、料金不要ながら速達性は担保される形となります。またこれに伴い、現在旭川北見駅間で運行されている特別快速〔きたみ〕は種別を「快速」へ格下げの上、運行区間を網走まで延長することとなりました(旭川北見駅間はやや所要時間増加、北見~網走駅間は各駅に停車)。

旭川~網走駅間は237.7kmで、これはおおよそ東京~浜松駅間に匹敵する距離です。これほどの距離を特急と同等の速達性で、しかも特急料金不要となれば、青春18きっぷ利用者からの注目の的となることは間違いありません(もっとも、青春18きっぷ自体に大きな仕様変更がありましたが…)。また、現行の特別快速〔きたみ〕との統合も予想されていましたが、ひとまずは異なる種別の列車として運行されることになるようです。

 

6.〔のぞみ〕3号車を指定席に変更

先日より一部報道にもあった通り、東海道・山陽新幹線では〔のぞみ〕の3号車を自由席から指定席へ変更します。これにより普通車指定席は16両中11両へ拡大されることとなり、さらなる着席ニーズに応えられるようになります。

2023年度の年末年始以降、最繁忙期には全車指定席として運行されることになった〔のぞみ〕。いよいよ通年での自由席削減も開始されたことで、「のぞみ自由席廃止」が現実のものとなる日も近いかもしれません。

 

7.新大阪~桜島駅間〔エキスポライナー〕設定

JR西日本では、2025年4~10月に開催される「大阪・関西万博」に合わせ、新たに〔エキスポライナー〕を設定。新幹線との接続を考慮し、新大阪~桜島駅間の直通列車が概ね約1時間間隔で運行されます。

なお万博会場である「夢洲」へJRの列車は直接乗り入れていないため、終点の桜島駅にてシャトルバスに乗り換える方式が取られるとのこと。万博来場者はもちろんのこと、USJを訪れる観光客も多く利用しそうな予感がします。

少し驚いたのは、ニュースリリース上に「臨時列車」の記載がなく、また今回の「ダイヤ改正」リリースのJR西日本トップに表示されている点。ということは万博終了後も通年で運行するつもりなのでしょうか…? 確かに「あると便利な列車」ではあると思いますが…。

 

8.「うれしート」JR京都線琵琶湖線嵯峨野線JR宝塚線へ導入

2023年10月に大和路線おおさか東線で初めて導入された指定席サービス「うれしート」。瞬く間に拡大を続けており、今度は野洲・園部・篠山口方面でもサービスを開始することとなりました。

現在運行中の路線においても本数増などが行われる予定で、まとめるとご覧の通り。情報が膨大すぎてまとめるのにも一苦労…といったところで、間違っている可能性もあるので参考程度にしていただければと思います。

本数増加が著しいのは奈良線。これまで平日の京都行「区間快速」「快速」計3本のみであったところ、何と今回のダイヤ改正にて一気に平日・土休日の「みやこ路快速」「快速」「区間快速上下全列車に導入されることが明らかとなりました。京都~奈良間といえば長らく座席指定サービスは近鉄特急が優勢でしたが、これでJRも全日・全時間帯指定席導入となるため近鉄に真っ向勝負を挑む姿勢が窺えます。

 

9.特急〔まほろば〕定期運行開始&車両リニューアル

2019年より大阪~奈良駅間をおおさか東線経由で運行していた臨時特急〔まほろば〕ですが、この度ついに定期列車へと格上げされることが明らかとなりました。運行ダイヤは現行の臨時運行と変わらず、4月からはリニューアル車両が投入されることになっています。

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奈良県内は長らく「JR特急が来ない都道府県」として有名でしたが、2024年に平日のみ運行の〔らくラクやまと〕がデビューしたばかりです。今回土休日運行の〔まほろば〕が発表されたことで、いよいよ奈良駅も「JRの定期特急列車が毎日入線する駅」へと昇格しました。

 

10.特急〔うずしお〕岡山乗り入れ廃止

JR四国では、現在1日2往復のみ運行されている岡山発着の特急〔うずしお〕が、全て高松発着へと短縮されることになりました。これにより全ての〔うずしお〕が高松~徳島駅間での運行となり、本州方面~徳島駅間を結ぶ定期列車は消滅することになります。

ダイヤ改正後も快速〔マリンライナー〕との高松駅での接続が考慮されており、所要時間の面では特に大きな変更はありません。また、特急〔南風〕が停車する土讃線阿波池田駅大歩危駅徳島県内に位置しており、今後も本州~徳島県内を結ぶ特急列車がないわけではありません。しかしながら、大都会岡山駅で1日2回のみとはいえ行先に「徳島」の文字が躍っていたことは、決して小さくない宣伝効果を生み出していたはずです。四国4県の県庁所在地のうち、高松・松山・高知の文字は今後も毎日岡山駅で当たり前のように見ることができますが「徳島」は過去のものとなりそうです。

 

11.特急〔むろと〕廃止&〔しまんと〕半減

牟岐線を1日1往復のみ運行していた特急〔むろと〕は、ついに今回のダイヤ改正で廃止となることが決定しました。ここ最近は廃止の可能性が叫ばれ続けていただけに、致し方なしといったところでしょうか。

この特急〔むろと〕は「乗車難易度の高い特急」としても有名でした。基本的には牟岐線沿線に住む利用者の通勤・通学を考慮してのダイヤ設定のため、上りの牟岐始発は6時59分発(阿波海南~牟岐駅間を普通列車として運用)と朝早く、牟岐・阿波海南周辺に宿泊施設はほんのわずかしかないため、沿線外の鉄道ファンの「乗り潰し」の頭を悩ませる列車でもあったようです。

さらに、高松~高知駅間を1日4往復のみ運行している特急〔しまんと〕についても、一部が宇多津・丸亀・多度津で〔サンポート南風リレー号〕と乗り継ぐ形に変更され、2往復に削減。本州に直通しない特急のため四国外からの認知度も低く、またそれに呼応するかのように直通の需要も大きくはないというのが実情なのでしょう。

 

12.特急〔あそ〕廃止&〔あそぼーい!〕運行区間短縮

JR九州では、豊肥本線の特急系統が大きく変わります。2020年8月の豊肥本線運行再開時よりデビューした特急〔あそ〕(熊本~宮地駅間)の廃止が明らかとなり、また特急〔あそぼーい!〕は現在の大分・別府への直通を取りやめ熊本~宮地駅間での運行となります。代替として日中時間帯に〔九州横断特急〕が1往復増発され、熊本~大分駅間は毎日3往復の〔九州横断特急〕が走ることになります(うち熊本発1本のみ別府行)。

 

 

このほかにも各社で様々な改正が行われ、運行体系の見直しや駅の廃止・新設等が予定されています。

詳しくは各社ニュースリリースをご確認ください。

JR北海道

JR東日本

JR東海

JR西日本

JR四国

JR九州

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。