わたかわ 鉄道&旅行ブログ

乗り鉄&旅好きの20代男子が全国を巡る!

初見殺し!? カラフルな乗車位置案内がホームを彩る京急線品川駅下りホームを解説

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みなさんこんにちは! わたかわです。

今回は京急線のターミナル「品川駅」についてご紹介していきます。

 

2020年8月28日(金)

JR各線、新幹線および京急が乗り入れる東京の一大ターミナル駅の一つ「品川駅」。毎日非常に多くの人が行き交います。1日の利用者数はJR東日本JR東海京急3社合計で延べ約70万人にも上り、間違いなく日本でもトップクラスのターミナル駅といえます。

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京急の起点駅

今回はその中でも、京急にスポットライトをあてたいと思います。昨今一部報道では京急に関する良くないニュースも出ている中ですが、それはそれ、これはこれということで、今回は駅の設備に関するお話です。

www.keikyu.co.jp

東京都~神奈川県東部エリアに路線網を構える京浜急行電鉄(通称”京急”)ですが、その中でも本線(泉岳寺浦賀)における起点駅となっているのがこの品川駅となります。泉岳寺から一駅南に進んだ駅で、泉岳寺駅京急ではなく乗り入れ先の都営浅草線管轄の駅となっているためです。泉岳寺には京急駅ナンバリングも振られておらず、この品川(KK01)からナンバリングがスタートします。

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種別も行先も多種多様

泉岳寺~品川~浦賀駅間を結ぶ本線の他にも、京急は複数の支線をもちます。京急蒲田で分かれる空港線羽田空港方面)、京急川崎で分かれる大師線(小島新田方面)、金沢八景で分かれる逗子線(逗子・葉山方面)、そして堀ノ内で分かれる久里浜線三崎口方面)です。大師線は本線との直通運転を行っておらず、また品川から逗子線方面への直通は極めて少ないですが、空港線久里浜線へは品川からの直通列車が朝昼晩を問わず多数運行されています。

また、京急は都営浅草線京成電鉄北総鉄道芝山鉄道といった他の路線との相互直通運転も行っています。そのため品川駅は起点駅でありながら、北へ進むと東京都心部・千葉県方面へと線路が繋がっており、果ては成田空港・芝山千代田までも1本で行くことができるのです。

種別も多岐に渡り、普通・エアポート急行・特急・快特エアポート快特等本当に様々です。京成線方面へ乗り入れる列車は品川の時点で直通先の種別名を表示するため、さらにややこしくなっています。

こんなにも複雑な京急の品川駅ですが、ホームはわずか2面3線。下り(横浜・羽田空港方面)と上り(都営・京成線方面)がそれぞれ何と1線ずつのみ、それと京急線内折り返し用の行き止まりのホーム1線となっています。つまり非常に少ないホームで、異なる列車に乗りたい人を捌かなければならず、工夫が必要となります。

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ゲーミング品川駅?

そこで品川駅の下りホームに施されているのが、こちらの大きなステッカー。見ると緑、青、赤、黒の4色のゾーンに加え、こちらへ向かってくる黄色の矢印が描かれています。一見何のことやらわからないカラフルな模様か?と思うかもしれませんが、これが品川駅で異なる種別・行先の列車を捌くための工夫なのです。

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乗車口は一カ所

一つずつ、詳しく解説していきます。

のゾーン】(2列)
ここは「羽田空港」の列車の乗車整列位置となっています。羽田空港に向かう列車といってもエアポート急行快特エアポート快特の3種類の種別がありますが、種別に関わらず、羽田空港に向かう人は問答無用でこの青いゾーンに並びます。一部の青いゾーンの中にはさらに黄色い丸印が描かれたものもあり、これは2ドア運用時の乗車位置になります。どちらかといえば3ドアの方が多いと思いますが、2ドア運用の羽田空港行を待つ際は黄色い丸印の描かれた青のゾーンに並ぶようにしましょう。

ちなみに余談ですが、京急線には現在「羽田空港」という駅は存在せず、「羽田空港第1・第2ターミナル」と「羽田空港第3ターミナル」という2つの駅があります。ただし2010年までは現在の第3ターミナルの位置に駅がなかった(ターミナル自体がまだなかった)ため、終点の駅のみを「羽田空港駅」としていた名残で現在も列車の行先表示器や駅の発車標はすべて「羽田空港行」と表記されます。

のゾーン】(2列)
ここは「都営浅草線方面から直通する快特・特急」の列車の乗車整列位置となっています。京急の最速達種別といえば”快特”が有名ですが、それよりも少しだけ停車駅の多い準際速達種別の”特急”も運行されており、いずれも一部列車が都営浅草線方面から直通してきます。平日夕方の帰宅ラッシュ時間帯等は、既に都営浅草線内で多くのお客さんをのせた状態で品川駅に入線するため、整列したとしても品川駅からの着席はまず不可能と思われますが、秩序を守る意味で並ぶようにしましょう。

ちなみに京急唯一の2ドア車である2100形は都営浅草線への乗り入れを行わないため、都営浅草線方面から直通する列車は必ず3ドアとなります。なので赤のゾーンには黄色い丸印は描かれていません。

のゾーン】(3列)
ここは「泉岳寺or品川始発の快特・特急」の列車の乗車整列位置となっています。これらは京急線内で完結する運用ということで、赤のゾーンとは異なり2ドア車も運用されるため、2ドア運用に当たる場合はやはり黄色い丸印のある箇所に並びましょう。

泉岳寺始発・品川始発の列車は品川駅にガラガラの状態で入線してくるため、着席を期待して早くからたくさんの人が列に並ぶ場合があります。他のゾーンよりも多めに列が設けられているのはそのためでしょう。

また、列車によっては、都営浅草線方面からの直通列車として8両編成で品川駅に入線し、ここで4両を増結し品川以南を12両編成で運行するという場合もあります。その場合、基本8両についてはのゾーンに並び、増結4両については品川始発扱いとなるためのゾーンに並ぶことになります。

【黒のゾーン】(1列)
ここは「普通」の乗車整列位置となっています。京急の場合、普通列車は都営浅草線との相互直通運転は行わず、全列車が京急線内完結で運行されています。そのため品川駅では基本的に全て当駅始発となり、その際の整列位置がこの線で囲まれたゾーンとなっています。

京急は緩急接続や列車の待避がかなり多いため、品川駅から普通列車を利用する人は概ね品川~京急蒲田駅間の途中駅を目指す人が多いと思われます。京急蒲田以遠で普通列車のみの停車駅に向かう人は、平和島京急蒲田まで速達種別を利用し、途中で普通列車に乗り換えるという人が多いのではないでしょうか(推測ですが)。1列しか用意されていないのはそのためと思われます。

黄色の矢印】
これは見ての通り、降車ゾーンとなっています。4色合計で8列もの乗車整列位置があるわけですから、各ドアごとにしっかり降車ゾーンも設けないと通路が確保されないというわけです。

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何色に並ぶべきかは発車標でも確認

そうはいってもなかなか増結の情報等は鉄道ファンでない人にはわかりませんから、実際にどこに並べばいいのかは発車標を見て確認しましょう。ちょうど平日夕方のラッシュ時間帯ですが、本当に様々な種別があるため1番線(下り)は2~3分間隔で列車が次々にやってきます。この合間に、20分に1本の間隔で座席指定列車「イブニング・ウイング号」が3番線の頭端式ホームから発車していくのですから、それはそれは本当に凄まじい高頻度運転です。名鉄名古屋駅ほどではないにしろ、圧巻の光景を目にすることができます。

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鉄道ファン向け…?

また、ドア数と停車位置に関してはこちらのモニターで確認することができます。かつては2ドア、3ドア、4ドアの列車が混在していた京急ですが、数年前に最後の4ドア車(800形)が引退し、また唯一の2ドア車である2100形も割合的にはそこまで多くないので、「迷ったら3ドア」という認識でまず間違いないと思います。首都圏のJRや私鉄・地下鉄各線は4ドアが主流のような印象ですが、京急では3ドアが圧倒的主流というわけです。

ただまぁこのモニター、停車位置等も示されていて大変詳しいのはいいんですが、やはり鉄道ファンでない一般人にはなかなかひと目で見て理解できるようなものではない気がします…(笑)。ドアの数は統一されてきているとしても、編成の長さは4・6・8・12両がありますからね。この辺りは本当に私鉄らしい運用だなという印象です。

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ホームはかなり広い

品川駅の1番線ホームは非常に広く、黄色の矢印の方向へ進んでいくとそのままJRとの乗り換え改札へとつながっています。しっかりと利用者一人ひとりが乗車整列位置を守って並んでいるのがよくわかり、このシステムはしっかりと機能しているようです。

みなさんも京急線品川駅を利用される際は是非参考にしてみてください!

 

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。 

なお先日Twitterでお知らせした通りですが、諸般の事情につき毎週「火・木・土19時」の定期的な記事更新は今月をもって終了させていただきます。今後当面の間は、記事更新が不定期となり、またこれまでよりも低頻度になることが予想されますが、更新する際にはクオリティを落とすことなく、これからもみなさんにお楽しみいただける記事を目指して執筆してまいりますのでご理解のほど宜しくお願い致します。

定期的な更新の再開時期については未定ですが、また決まり次第お知らせいたします。

横浜駅からお台場まで直通する便利な高速バスに乗車! 鉄道の不可能をバスで可能に

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みなさんこんにちは! わたかわです。

今回は京浜急行バスに乗車して横浜駅から東京ビックサイトへ移動してきましたので、その様子をご紹介していきます。

 

2021年2月8日(月)

さて、今回のスタート地点は横浜駅東口となります。ここから東京・お台場にある「東京ビッグサイト」まで、京浜急行バスを利用していきます。

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鉄道だと最低1回は乗り換えが必要(Yahoo!路線情報を元に作成)

両地点間の距離は約30km程度。ほとんどの鉄道ファンが、JRで都内へ出て、その先はゆりかもめりんかい線に乗り換えるルートを考えることでしょう。しかし、東京のターミナル駅での乗り換えは案外面倒くさいもの。東京ビッグサイトへのアクセス駅としてはゆりかもめの「東京ビッグサイト駅」またはりんかい線の「国際展示場駅」が最寄りとなりますが、特にりんかい線の駅はかなり離れていて、相当な距離を歩かなければなりません。これまた面倒ですよね。

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Y5乗り場から出発

そこでご紹介したいのが、こちらのお台場行のバスなんです。京浜急行バスが運行し、横浜駅東口バスターミナル(YCAT)のY5乗り場より出発します。YCATといえば成田空港や羽田空港へ行くバスの乗り場というイメージが強く、実際に空港リムジンバスの発着がメインではありますが、このように空港以外の方面へと向かうリムジンバスも発着しているのです。今回はYCAT10:05発の便に乗車していきます。

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当面は平日のみの運行

夜行バス等とは異なり、事前に予約をしたり乗車券を買っておく必要はありません。YCATには立派な乗車券窓口がありますが、そこを素通りして直接乗り場へと向かえば大丈夫です。

乗り場へ向かうと、上の画像のような整列位置があるので、ここで並んで待機します。新型コロナの影響で、お台場行の便は当面平日のみの運行となっているようで、土休日は全便運休ですのでご注意ください。また平日でも夜間の一部便が運休となっているようです。

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いよいよバスが到着!

発車時刻が迫り、いよいよ乗車するバスが到着! 30kmの移動にしてはやけに大型で豪華なバスです。とはいえ路線バスだとしんどい距離ですからまぁ妥当といえば妥当かもしれませんね。YCATには乗り場がY1~Y6の6ヵ所しかないので、あまり長時間停車するということはせず、入線から発車まで2~3分程度となっています。

ということで、さっそく乗り込みます。

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ほぼ空気輸送

平日日中ということもあってか、車内は自分ともう一人のお客さんのみでほぼ貸切状態です。コロナ禍でなければ特に土休日はお台場への行楽客でかなり盛況なのかもしれませんが…。

このバスはYCATを出るとお台場までノンストップとなり、降車地点に関係なく運賃は一律840円となっています。乗車時にSuicaをピッとかざせばOKなので、この辺りの手軽さは何だか路線バスに似ています。座席は全て自由席となっています。

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申し分ない快適空間

座席は2+2列の配列で、シートピッチはもしかすると高速バスと比べやや狭めかもしれません。ただそこまで長距離の移動ではないですから、申し分ないスペースといえそうです。リクライニングも可能で、車内にはフリーWi-Fiも飛んでいます。コンセントやUSB充電ポートのようなものは私が探した限りでは見当たりませんでしたが、ロングシート京浜東北線に比べれば遥かに快適な空間といえそうです。幸か不幸か密になる心配もありません。

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すぐに首都高へ入る

そして定刻となり、バスはYCATを出発。駅の目の前に、首都高の「横浜駅東口」出入口があるため、ここからすぐに高速へと入っていきます。もちろんシートベルト着用必須となります。

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あれ…みなとみらい?

お台場というと横浜よりも北側にありますから、当然神奈川区の方に進んでいくのかと思いきや、車窓にはランドマークタワーやみなとみらいの高層ビル群が見えてきました。鉄道の路線図だけが頭に入っている状態だとなんのこっちゃ意味がわからなくなってしまうのですが、実は首都高では陸地部分を通る「横羽線」の他にさらに海側の埋め立て地を走る「湾岸線」というバイパスルートがあり、このバスは湾岸線の方に入るためいったん南向きに進んでいるのです。

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横浜ベイブリッジを渡る!

バスはみなとみらいや元町の景色を横目に、本牧JCTより横浜ベイブリッジと差し掛かります。この橋は本牧大黒ふ頭を結ぶ非常に交通量の多い橋で、シンプルなデザインですがなかなかカッコいいです。

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みなとみらいを一望

ベイブリッジからは、つい先ほど通り抜けたみなとみらいの景色を一望できます。横浜からお台場へ向かう際は、進行方向左側に座るのがオススメです! 本当にたくさんのビルが立ち並ぶみなとみらいですが、中でもやはりランドマークタワーの存在感といったら群を抜いていますね。目下に広がる港湾施設群も横浜らしさを際立たせます。

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工場地帯を駆け抜ける

ベイブリッジを渡り切り、大黒ふ頭を抜けて鶴見つばさ橋を渡れば扇島・東扇島となります。この辺りはとにかく工場や倉庫が立ち並び、その中をまっすぐ高速道路が走っているという様子です。基本的にあまり人は住んでいなさそうですが、東扇島の方には大きめの公園もあったりするようです。YCAT~東扇島間のみを結ぶ京浜急行バスも運行されています。

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海底トンネルで羽田方面へ

東扇島を抜けると海底トンネルへ入り、程なくして浮島へ入ったかと思えばまた再びすぐに海底トンネルへと入ります。この2本面のトンネルで神奈川県から東京都へと入り、バスは羽田空港方面へと向かっていきます。

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羽田空港の管制塔

再び地上に出ると、そこは羽田空港のど真ん中です。看板は各ターミナルへの出口を示し、車窓左手には空港の管制塔も見えてきました。残念ながら角度的に滑走路や航空機そのものは見えませんでしたが、それでも空港の中を走り抜けていることがはっきりとわかります。鉄道だと京急でも東京モノレールでも、羽田空港は「終点」という感覚が強いですが、高速道路の場合は通過点に過ぎないんですよね。

その後はJR貨物東京貨物ターミナル駅付近を通り、さらにもう1本長い海底トンネルをくぐっていよいよお台場へと到着していきます。

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フジテレビに停車

臨海副都心」出入口でバスは一般道へと入り、お台場エリアでは細かく降車地点が設定されているため降車ボタンが押されたバス停に停車します。まず最初は10:39頃「お台場海浜公園駅前」に到着しますがここは通過。自分以外に乗車されていたもう一人のお客さんは、次の「フジテレビ前」で降りていかれました。リムジンバスの車内から眺めるフジテレビの本社社屋もなかなかスケール満点です。

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ヴィーナスフォートを横目にお台場をゆっくり走る

その後は正真正銘私一人だけの貸切状態となり、「グランドニッコー東京前」「東京テレポート駅」「パレットタウン前」を通過。橋を渡り、もう一つの島へと進みます。

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ビッグサイトの真下へ入っていく!

さぁいよいよ、目の前には東京ビッグサイトが見えてきました! りんかい線ゆりかもめの駅から歩いて向かうデッキよりもさらに低い位置から見上げます。改めて見てみても、本当に奇抜な形をしていますね(笑)。

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地上のバスロータリーに到着

そしてついに、終点の東京ビッグサイトへと到着です! 時刻表上は11:00着となっていましたが、道が空いていたこともあり10分ほど早く到着しました。ビッグサイトの真下には広大なバスロータリーがあり、路線バスも大型バスも全てここに発着します。写真がなくてわかりづらいですが、バスを降りると目の前にエスカレーターがあり、これを上がるとあの大きな建物の目の前に出るようになっています。ゆりかもめの駅よりもさらに近い場所に着くので、かなり移動が少なく楽でした。

 

というわけで、今回は横浜駅東京ビッグサイトを結ぶ京浜急行バスについてご紹介していきました。いかがだったでしょうか。

運賃で言えば京浜東北線大井町乗り換えだと640円、最安値であれば東急線経由で620円で来ることもできますので、京浜急行バスの840円というのがやや割高に感じなくもないかもしれませんが、鉄道の乗り換えが煩わしいという方やドアツードアでお台場各所へ向かいたいという方には是非ともオススメのバスですので、お台場へ行かれる際は利用してみてください!

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鉄道からは大きく離れたルートを進む(Googleマップを元に作成)

最後に改めて、YCATから東京ビッグサイトまでのバス走行ルートを掲載しておきます。走行区間のほとんどが埋め立て地ということになりますね。

 

本日も最後までお読みいただきありがとうございました!

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リゾートしらかみ最新車両「橅編成」で冬の秋田へ! グルメ&観光&温泉大満喫の旅【2021-02冬の北東北5】

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みなさんこんにちは! わたかわです。

春のダイヤ改正がありだいぶ間が空いてしまったのですが、今回は冬の北東北旅の最終回となります。

旅はいよいよ3日目へと突入、青森県から秋田県へと入っていきます。

▼前回の記事は以下のリンクからご覧ください。

 

watakawa.hatenablog.com

 

3日目 2021年2月27日(土)②

「黄金崎不老ふ死温泉」をチェックアウトし、無料送迎バスでウェスパ椿山駅へと戻ってまいりました。これより、五能線の旅を再開していきます。

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2020年10月で閉館

ウェスパ椿山って何ぞや」ということなんですが、かつてこの辺り一帯にあった観光宿泊施設群のことで、今も独特の世界観漂うコテージ等が多数林立しています。1995年に開館し、青森県深浦町の貴重な観光資源の一つとなっていたようですが、新型コロナの影響もあってか、経営状況の悪化から2020年10月31日をもって閉館となり、今では誰も利用していない建物だけが残されています。「ウェスパ椿山駅」はこの観光施設へのアクセスとして2001年に開業した駅で、駅名は今もそのまま残されています。

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雪が降る中接近する橅編成

それでは本日1本目の列車、ウェスパ椿山11:16発の快速〔リゾートしらかみ2号〕秋田行へと乗車していきます! 雪が降りしきる中で接近してくるリゾートしらかみは何とも「冬の東北」という感じがします。

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温かみのある色のシート

わずかな停車時間をもって、ウェスパ椿山を出発。週末ということで乗車率はそこそこ高く、特に海側の座席はかなり埋まっています。

この車両は2016年に運行を開始した2代目の「橅(ブナ)編成」で、HB-E300系(ハイブリッド車両)となっています。座席のモケット柄は一つひとつ異なる暖色系のタイル模様で、現在運行中の3つの編成の中で最も新しいというだけのことはあります。

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極寒の日本海

ウェスパ椿山を出ると、列車は十二湖、岩館、あきた白神能代東能代森岳八郎潟、追分へと停車し終点の秋田へ至ります。車窓右手には昨日同様雄大日本海の景色が広がりますが、いかんせん猛吹雪ということで、この付近の厳しい自然環境を目の当たりにします。特に県境付近の大間越~岩館駅間は絶景で、この区間では減速運転をしてくれるのでゆっくり景色を眺めることができます。

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ハタハタって何だろう

停車駅の一つ、あきた白神駅の目の前には「ハタハタ館」という看板が掲げられた大きな道の駅がありました。ここは温泉を併設した観光施設で、宿泊も可能なようなので、次に五能線へ来る機会があれば是非立ち寄ってみたいものです。ハタハタというのは魚の種類だったような記憶がありますが、あまり詳しくはよく知りません…きっと美味しいのだと思います。

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ORAHOカウンター(3号車)

橅編成の3号車には「ORAHOカウンター」と呼ばれる売店があり、ここで飲食物やお土産も買うことができます。コロナの影響で鉄道各社の車内販売がかなり縮小ぎみな昨今ですが、こうして車内の売店が営業してくれているのは本当にありがたいことです。

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#リゾートシラカミスゴイカタイアイス

お昼ご飯前ですが、微力ながら車内販売への貢献の意味もこめてこちらの「しらかみアイス 白いバニラ」(310円)を購入。4種類くらいのアイスを取り扱っていましたが、そのうちこの「白いバニラ」を含めいくつかが車内限定販売のようです。「白いバニラ」ってそらバニラなんだから白に決まってるだろと思うのですが、おそらく「神」に掛けているのかもしれません。御多分に洩れずカチコチに凍ったアイスはスプーンがなかなか刺さらず「#リゾートシラカミスゴイカタイアイス」状態となりました(笑)。

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能代では予想外の長時間停車に

そんな伝統芸能を繰り広げているうちに、列車は五能線内の最後の途中停車駅となる能代に到着。ここでの停車時間はわずか…のはずですが、しばらく列車が動き出しません。どうやら次の東能代駅でホームに空きがなく、この列車が進入できない状況となっているようで、2分ほど長くこの能代に停車することになりました。

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画像が暗くてすみません

 

そして2分ほど遅れて奥羽本線との接続駅である東能代に到着。五能線はここまでとなり、これより先は奥羽本線に乗り入れるため列車の進行方向が変わります。「座席の転換をされる際は周りのお客様にご配慮の上…」というおなじみの案内がありましたが、私の前後には誰もいなかったので迷うことなく座席を転換しました。

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雪景色もまた美しい

奥羽本線に入ってからは、五能線と異なり日本海のギリギリを進むということもありません。ただ一面に広がる雪景色というのもまた美しく、列車は八郎潟干拓地の脇を進んでいきます。

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秋田貨物駅

列車が秋田貨物駅の周辺を進む頃には、空がだんだんと明るくなってきました。この時はまだ開業前でしたが、2021年3月13日にこの付近に新しく「泉外旭川駅」が開業したようです。一瞬で通過しましたが、駅自体は概ね出来上がっているようでした。

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終点秋田に到着

そしてウェスパ椿山を出てから2時間余り、13:27にようやく終点の秋田へと到着です!

念願だった「リゾートしらかみ」をじっくり味わい尽くすことができ、昨年8月の雪辱を果たすことができました。

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比内地鶏うどん(1,320円)

まだお昼ご飯を食べていなかったので、秋田駅の駅ビルで名物の「稲庭うどん」をいただくことにします。注文したのは比内地鶏うどん」(1,320円)。そうめんのように細い麺が特徴的で、とっても美味しかったです! 普通盛の他に大盛もあるようですが、普通盛でもかなりのボリュームがありました(笑)。

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ねぶり流し館

食後は秋田市内を観光していきます。まず向かったのは「秋田市民俗芸能伝承館(ねぶり流し館)」です。こちらでは秋田県を代表するお祭り「秋田竿燈まつり」で使用される竿燈を実際に見ることができます。映像等で過去に見たことはありますが、やはり生で見てみるとものすごい迫力で、これは一見の価値アリです!

今回の旅の前半では青森の「ねぶた」や五所川原の「立佞武多」も見てきましたが、それと同じくやはりこの秋田の竿燈まつりも2020年の夏は中止になってしまったということで、やはりこみあげてくるものがあります。現地の皆様の熱い思いというのがこのねぶり流し館を一巡すると強く伝わってきますし、その思いが実らなかった昨年の夏というのは本当に無念だっただろうと思います。いつの日か、また東北のお祭りが復活した際には是非とも足を運ばせていただきたいと強く実感しました。

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旧金子家住宅

ねぶり流し館のすぐ隣には「旧金子家住宅」というのがあり、こちらも見学してみることに。江戸時代後期の伝統的な建造物として秋田市有形文化財にも登録されており、何と驚くべきことに昭和末期の1978年までここで商売が営まれていたのだそうです。

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赤れんが郷土館

ねぶり流し館&旧金子家住宅を後にし、続いてはこちらの「赤れんが郷土館」へとやってきました。これは元々秋田銀行本店として使われていた建物で、修復をした上で現在はその貴重な洋風建築を今に伝える資料館として保存されています。

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旧営業室

館内へ入るとまず吹き抜けの開放的な「旧営業室」があります。要は銀行の窓口的なやつでしょうか。現代の銀行にはまずない華やかな装飾品の数々で、バロック様式の設計を隅々までじっくり味わうことができます。

この後順路通り進んでいくと、貴賓室やら頭取室があるのですが、ここでは敢えて詳しくは紹介しませんので、是非実際に足を運んでみなさんの目で見てみてください!

それよりも個人的に衝撃だったのが、「ねぶり流し館」「旧金子家住宅」「赤れんが郷土館」の3館まとめて入館可能な共通券が破格の大人260円ということ。いや、えぇ…安すぎますって。しかも高校生以下は無料です。恐らく民間ではなくいずれも市が運営しているからということだと思いますが…。

しかもこんなに安いにも関わらず、週末だというのに3館とも観光客はまばらでした。特に旧金子家住宅と赤れんが郷土館の2つはほとんど誰ともすれ違うことなく、じっくりゆっくり見学することができました。コロナ禍ということで観光客が激減しているのだと思いますが、いくら空いていて快適とはいっても土曜日にここまで閑散としているのは流石に心配になります。

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秋田駅に戻ってきた

そうして3館の観光を楽しみ、秋田駅へと戻ってきました。秋田観光にはバスもありますが、よほど急いでいるわけでもなければ徒歩で十分可能な気がします。路線バス・観光周遊バスの本数もどちらも少ないですし。

この後は秋田新幹線で東京へと帰りますが、その前に旅の締めくくりとして温泉へと浸かっていきます!

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秋田温泉へ!

秋田駅西口15:50発のバスに乗車。前面の行先には「秋田温泉・蓬田上丁」と表示されています。昨年の夏にセリオンへ行く際にも利用した、おなじみ秋田中央交通の路線バスです。

バスの車内はそれなりに混んでいましたが、15分ほど揺られ、市街地を抜けて「温泉入口」に到着。ここでかなりの人が降りました。

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秋田温泉プラザ

バス停から少し歩いた所にあるのがこちらの「秋田温泉プラザ」。大きな温泉ホテルですが、日帰り客も多く、ここで日帰り入浴を楽しめます。週末ということで館内はやや混雑していましたが、かなり広いのでゆったりくつろぐことができました。入浴料は680円ということで、価格もお手頃です。露天風呂も完備されています!

入浴後は館内のロビーでしばしのんびりしておりましたが、そろそろ乗車予定の新幹線の時刻が迫ってきたので秋田駅へと戻ります。来た道を戻るようにバスに乗車し、17:40頃に秋田駅西口へと戻ってきました。

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新幹線と在来線で改札口が分かれている

さて、それでは秋田駅からは、初乗車となる秋田新幹線で東京へと帰ります!18:16発の〔こまち46号〕東京行に乗車していきます。秋田新幹線ミニ新幹線なので、盛岡までは在来線と同じ線路を走りますが、秋田駅では改札口やホームは明確に分けられているようです。

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18:16発が東京行の最終列車

2月13日に発生した地震の影響で、東北新幹線那須塩原一ノ関駅間では本日(3月25日)まで徐行運転となっており、臨時ダイヤでの運行となっています。本来ならばこの約1時間後にもう1本東京行のこまち号があり、そちらが東京行の最終列車となるのですが、19時を過ぎて秋田を発車すると臨時ダイヤでは23:59までに東京に着けないということで、運休になっています。今回乗車する秋田18:16発の〔こまち46号〕が東京行の最終列車となります。

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かっけえええええええええ

ホームに降りると、さっそく列車が入線。2013年にデビューしたE6系新幹線です。東北新幹線E5系と同じように長い鼻が特徴的で、真っ赤な車体は夜の暗闇のなかでもしっかり映えます。

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一時期「スーパーこまち」としても運転

現在は秋田新幹線の全列車が「こまち号」として運行されていますが、2013年から2014年の1年間だけは従来のE3系と新型のE6系が混在して秋田新幹線として運用されており、E6系で運行される列車は「スーパーこまち」という列車名になっていました。新幹線で「スーパー」とつくのはかなり新鮮でしたが、2014年春のダイヤ改正秋田新幹線の全列車がE6系での運行となり、列車名が「こまち」に戻されました。

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新幹線普通車なのに2+2列

列車は7両編成で、全車指定席となっています。内装もまさに新幹線さながらの洗練されたデザインですが、しかし車両の規格は在来線仕様となっているため、E5系など他の新幹線と比べると車内が少し狭いのが特徴です。そのため普通車でも座席は2+2列の配列となっています。

各車両数名程度が乗り込み、いよいよ秋田駅を発車。まずは座席の向きと逆向きに発車していきます。これは次の大曲駅で列車の進行方向が変わるためで、全国的にも珍しい「新幹線のスイッチバック」が行われます。1駅間だけなのでこの区間は逆向きの座席で乗車しましょうということのようで、先ほどのリゾートしらかみと異なり座席の回転は推奨されていないようですが、しかし1駅間といっても在来線特急並みのスピードなので秋田~大曲駅間は30分ほどかかり、思っていたよりも長いなという印象でした。

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21歳にはしんどい

さて、ちょうど夜ご飯の時間なので、秋田駅で買ったお弁当を開けます。駅弁はほとんど売り切れていたので、駅ビル内のお惣菜屋さんで「秋田しょっつる唐揚げ弁当」を購入。しょっつるというのは魚醤のことのようで、秋田県の名産品です。画像を見ていただければお分かりいただけると思うのですが、見たこともないような巨大な唐揚げがどかーんと5個、ご飯の上に乗っかっていてとにかくとんでもないボリュームです(笑)。付け合わせのお新香ときんぴらごぼうが本当に申し訳程度で、これは年を取るとかなりしんどい量だと思います。というか21歳の私でもかなりしんどかったです。ただしそれ以上にとっても美味しかったので、是非秋田へ行った際は食べてみてください!(これで600~700円くらいだったと記憶。コスパやばい)

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角館駅に停車

巨大しょっつる唐揚げと格闘しているうちに、列車はぐんぐんと進んでいきます。外は真っ暗なので車窓は何も見えませんが、大曲、角館、田沢湖…と秋田新幹線の概ね各駅に停車していきます。こまち46号は、在来線区間の新幹線駅(?)では雫石駅のみ通過となります。秋田駅では新幹線専用ホームからの発車でしたが、途中駅では普通列車と同じホームを使用しているようで、高架でもないのでまさに在来線特急気分です(というか厳密には在来線特急扱い?のようです)。

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指ノミ券でチケットレス乗車(?)

来るときのはやぶさ号と同じく、今回のこのこまち46号も「えきねっとお先にトクだ値スペシャル」で定価の50%OFFで乗車中です。チケットレス乗車ということで本来は紙のきっぷは発券されないのですが、今回は乗車予定だった1本後のこまち48号が臨時ダイヤに伴い運休となってしまったので、みどりの窓口で無手数料で乗車変更をしてもらいました。その際に変更後の列車名や時刻、座席番号が紙のきっぷで発券されるため、結果として「チケットレス乗車でありながら紙のきっぷを所持」という謎ムーブになっています。ちなみにこの指定券を改札口に投入するということはせず、普通にSuicaをかざすだけで乗車可能でした。

通常3時間半~4時間程度で移動できる秋田~東京駅間ですが、今回は徐行運転のため何と約5時間もかかるそうで…東京~博多間とほぼ同じくらいです。理由が理由なだけに喜ぶのは不謹慎ですが、これはある意味貴重な体験かもしれません。

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東北新幹線と合流

列車は盛岡に定時で到着。ここで新青森方面からやってきたはやぶさ46号の後ろに連結されます。10両編成のはやぶさ46号は既に盛岡に到着しているので、こまち46号が入線しながら止まったり動いたりを3回繰り返し、ようやく連結完了となります。盛岡から先は、17両編成での運行となります。

盛岡を出ると、新幹線の高規格の線路へと入るため一気にスピードアップ。在来線区間ではだいたい80km/hくらいで走行していることが多かったですが、一気に300km/h以上で走り、乗り心地も在来線区間と比べるとよくなります。

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仙台には16分遅れ

盛岡~仙台駅間はノンストップですが、宮城県内に入ると徐行運転の区間となり、所定では20:29着予定のところ、臨時ダイヤの通り20:45に到着。この時点で16分の延着となります。通常だと仙台まで戻ってくれば東京は目と鼻の先といったところですが、今回時間的にはこの仙台が秋田~東京のほぼ中間地点となります。

仙台を出てからもしばらく徐行運転が続きます。外の景色は見えないですが、走行音から明らかに普段と違うことがはっきりとわかります。いつもはあっという間の仙台~大宮駅間も、この日ばかりはかなり長く感じました。

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23:12に到着

そしてようやく終点の東京へ到着。時刻は23:12ということで、通常ダイヤの1時間8分遅れとなりました。

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ステップ登場

東京を含め新幹線規格の駅では、ミニ新幹線だとホームと車両の間にスペースが空いてしまうため、車両側面からステップが立ち上がるようになっています。確かにもしステップがないとかなり恐怖を感じる幅の開き方です。

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東京からの新幹線は終了

23時過ぎということで、東京駅から各方面に向かう新幹線は既に終了しています。電光掲示板に何も表示されていない光景が何だか新鮮でした。

 

というわけで、2泊3日の「冬の北東北の旅」をお届けしてまいりました。いかがだったでしょうか!

今回の旅のメインテーマであったリゾートしらかみ不老ふ死温泉はもちろん最高に素晴らしかったのですが、個人的には津軽鉄道のストーブ列車も予想以上の素晴らしさでした。

今回乗った列車や巡った観光地の多くはどこも本当に閑散としていて、昨秋のアルペンルートの旅と比較し、GoToトラベルがないとここまで人が減るのかということを身に染みて実感しました。人が少ないという意味でのびのび旅を楽しめるのはそれはそれで嬉しいのですが、観光地としてはもっと多くの人に足を運んでもらいたいという思いが強いでしょうから、是非冬の東北へ出向いてみてください。冬というかもう春ですが。

 

最後に、今回の旅の行程をまとめて載せておきます。ダイヤ改正前のものになりますので、列車の時刻にはご注意ください。また新幹線の臨時ダイヤも今と異なるようですから、是非行かれる際はご自身で最新の情報をご確認ください。

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【座れる回送列車の終焉】湘南ライナーラストランを東京駅で見送る。185系&215系定期運用終了

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みなさんこんにちは! わたかわです。

今回は春のダイヤ改正ネタの締めくくりとして、3月12日(金)の最終運行をもってラストランを迎えた東海道線の「湘南ライナー」についてご紹介していきます。

今回湘南ライナーのラストランに乗車はせず、ホームで見送るのみではありましたが、その感動の瞬間を少しでもこの記事を通じてお届けできればと思います。

 

2021年3月12日(金)

時刻は既に22時を回り、すっかり深夜帯へと突入した夜の東京駅。しかしこの日ばかりは、多くの鉄道ファンで賑わっておりました。

その理由は言わずもがな、この日をもって35年の歴史に幕を下ろす「湘南ライナー」の運行最終日となっているためです。

首都圏ではかつて、数々のライナー列車が運行されていました。その多くは、特急車両の回送列車にお客さんをのせることで快適な通勤サービスを提供しようとするもので、1984年の「ホームライナー大宮」がその始まりとされています。

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東京駅のホームに掲げられた時刻表

東海道線の「湘南ライナー」は1986年に運行が開始され、当初から185系が使用されてきました。また1992年以降はオール2階建て車両の215系も運用に就き、湘南エリアの通勤客を支えてきました。

今回の湘南ライナー廃止をもって、この「185系」と「215系」の両方が定期運用から退くことになります。

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本日で見納め

まずは東京22:30発の〔湘南ライナー15号〕小田原行。こちらは湘南ライナーとしてはラストランの1本前ですが、215系の定期運用ではラストランとなります。これを見送ることにします。

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もう見られないかも…?

先頭車両付近には特に多くの鉄道ファンが詰めかけています。かなり人と人が接近しておりますので、感染症対策として私も極力最小限の滞在時間にします。

215系JR東日本発足直後、従来の185系よりも大幅に座席定員を増やして「通勤の切り札」として投入されましたが、その構造ゆえの使いにくさもあいまって広く東海道の顔として普及するまでには至らず、中央線の臨時快速列車としての運用も現状では2020年が最後になっています。車両としての引退がJR側から公式に発表されているわけではありませんが、今後臨時列車も含めた旅客運用の予定はありません。この日のこの「湘南ライナー15号」としての運行をもって旅客営業を終了し、もう今後お客さんをのせて走ることはないのかもしれません。

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2階建て車両の存在感

鉄道ファンの間では、その運用機会の少なさから「ニートレイン」などと揶揄され、決して人気の高い車両ではなかった印象ですが、しかし最後となるとやはりその瞬間に立ち会いたいと思うものです。これほどまでに多くの人から注目を浴びて走る215系を、私は今まで見たことがありませんでした。湘南ライナーとして乗車したことは一度もありませんでしたが、私はホリデー快速ビューやまなし号で何度も何度もお世話になりました。29年間お疲れ様でした。

22:30、湘南ライナー15号は定刻通り東京駅を発車。215系が夜の東海道を駆け抜ける、おそらく最後の機会となりました。

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いよいよ湘南ライナーラストランへ

そしてそれから少し時間が経ち、再び東海道線ホームへ。23時を過ぎてもまだまだたくさんの列車が発車していく東京駅ですが、その中に異彩を放つ「湘南ライナー17号」の文字があります。この東京23:30発〔湘南ライナー17号〕小田原行湘南ライナー”としてのラストランであり、また185系定期運用としてもラストランになります

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グリーン車の待機列?

ホームに上がってみると、深夜にも関わらず列車の入線前から多くの人がいます。おそらく、18時頃の踊り子ラストラン東京到着の瞬間からこのホームでは立て続けにラストランの光景が続いていますから、ずっとホームに留まっている方も多いのかもしれません。

座席定員制なので、普通車を利用する場合にはライナー券が必要となります。ただしグリーン車については普通列車用グリーン券を所持していれば乗車することができ、座席定員制ではないため、着席を試みる鉄道ファンで長蛇の列ができていました。

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品川方から列車が入線

先行の普通列車が発車した後、23:18頃に185系が品川方から入線してきました。偶然にも最終列車にふさわしい、堂々15両編成での運行となります。

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泣いても笑ってもこれが最後

先ほどの215系以上に、185系の先頭車両付近は多くの鉄道ファンが詰めかけます。カモメのイラストをあしらった湘南ライナーヘッドマークもこの位置からでははっきりとは見えませんが、しかし深夜の東京駅で煌々と光り輝いていることだけは確かに確認できます。

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方向幕も貴重な存在に

国鉄末期の1981年に運行を開始した185系。普通運用と優等運用の両方をこなすスグレモノとして、首都圏各地で様々な運用に入ってきた40年間でした。国鉄時代から活躍する特急車両としては、東日本ではこの185系が最後となりましたが、ついにその歴史に幕を下ろします。

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3つの時代を生き抜いた

思えばこの40年間、本当にいろんなことがありました。1982年の東北・上越新幹線開業を皮切りに東日本全土で網の目のように張り巡らされることになる新幹線網、そして相次ぐ夜行列車の廃止、また鉄道界以外でも、様々な災害や歴史に残る事件・事故も本当にたくさんありました。決して楽しいことばかりではなかったかもしれない、日本のこの40年間。昭和・平成・令和の3つの激動の時代を生き抜き、そして今、40年の歴史に幕を下ろす時となりました。

「ライナー発車1分前ぇぇ!!!」いつも以上に力強い声が、ホームに響き渡ります。

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最後の旅路へ

そして時刻は23:30。たくさんの人々をのせて、湘南ライナー17号は定刻通り東京駅を発車していきました。これから小田原まで約80km、1時間15分の道のりを進んでいきます。

ホームでは私を含め本当に多くの鉄道ファンが、発車の瞬間に立ち会っていました。私が見た限りでは特に騒ぎやトラブル等は起こらず、マナーを守って静かな旅立ちとなりました。

 

これにて、湘南ライナーは運行を終了し、また185系215系がそれぞれ定期運用を終了しました。

特に185系は首都圏各地で幅広く活躍した車両でしたが、定期列車としてのラストランを走り慣れた東海道で迎えられたことを感慨深く思います。

今後多客期等に臨時列車として運用されることはあるようですが、しかしライナーや伊豆方面の特急として走ることはないと思われますので、ひとまずここまで40年間本当に本当にお疲れ様でした!

 

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時代の転換点に立ち会うダイヤ改正前夜。東海道線・宇都宮線・高崎線「通勤快速」ラストランを東京駅・上野駅で見送る

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みなさんこんにちは! わたかわです。

ダイヤ改正から1週間が経過しましたが、皆様新しいダイヤには慣れましたか?

今回はダイヤ改正前夜の3月12日(金)に東京都内から発車していった3路線の「通勤快速」がラストランを迎えましたので、その当時の模様をお届けしてまいります。

 

2021年3月12日(金)

さて、”ダイヤ改正イブ”のこの日、まずやってきたのは新橋駅です。これより一駅間だけではありますが、快速アクティーに乗車して東京駅へ向かいたいと思います。

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上りアクティーも運行最終日

乗車するのは、新橋21:41発の快速〔アクティー〕宇都宮行です。アクティーの通過駅は辻堂・大磯・二宮・鴨宮の4駅のみなので藤沢以北は東海道線普通列車と停車駅が変わらず、また宇都宮線内に入ると種別が「普通」に変わりますので、普通列車と比べて特に物凄く速いというわけではありません。上野東京ラインとして運行されている場合、宇都宮線東海道線直通列車ではありますが、「快速アクティー」の文字を掲げて走るのは東海道線内のみとなります。東京以北でも通過駅はありません。

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颯爽と入線

ただ、何と今回のダイヤ改正にて「快速アクティー」は日中の運行が取りやめとなり、夜に東京始発の下り列車として2本が設定されるのみとなってしまいました。すなわち「上りの快速アクティー」はこの日で見納めということになるわけです。

東京どまりのアクティーであればさらに遅い時間に設定がありますが、「宇都宮線直通のアクティー」はこの新橋21:41発がラストランとなるため、これに乗車していきます。

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わずか6年の光景

側面にもしっかり「快速アクティー」の文字が出ています。「アクティー」と「宇都宮」の文字の組み合わせは、2015年の上野東京ライン開業から6年間で見納めとなります。

さっそく乗り込みますが、車内はいつも通りの光景で、特に鉄道ファンの姿はありませんでした。まぁ「アクティー」の文字そのものが見られなくなるわけではないですからね。今改正でネタの多かった東海道線の中では「宇都宮線直通アクティー廃止」は多くの人にとってはさして大きな話題ではなかったのかもしれません。

21:44に東京駅へ到着。ここから、いよいよ本題へと入っていきます。

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この光景も最後

3路線の「通勤快速」が見納めになるということで、そのまず1本目がこの「東海道線」となります。東京駅を21:50に発車する小田原行が、東海道線の通勤快速としてはラストランということになります。

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31年の歴史に幕

東海道線(東京口)の通勤快速は、1990年春のダイヤ改正より運行を開始しました。前年に運行を開始した快速アクティーのうち、夜間の下り列車については品川~大船駅間をノンストップとすることで、主に湘南地区へ帰宅するビジネス客の利便を図ったわけです。

2015年の上野東京ライン開業後、多くの普通列車が東京駅を跨いだ直通運転となるも、この通勤快速は引き続き東京始発で運行され続けました。しかし今改正をもって再びその役割が快速アクティーに譲られることになり、31年間の歴史に幕を下ろすこととなります。

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東海道線通勤快速ラストラン

発車の2~3分前に上野方から列車が入線。当駅始発とはいえ、わずかな停車時間で発車していきます。ホーム上はかなり多くの鉄道ファンがおり、みな一様に通勤快速へカメラを向けていました。ダイヤ改正で種別が廃止されるといった事例はこれまでにも数多くありましたが、これほどまでに多くの注目を浴びた”種別の廃止”は私が見る限り初めてです。

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文字が詰まっている感じがいい

東京駅では19:50発、20:50発、21:50発の3本がありましたが、このうち19時台と20時台の便が翌日から快速アクティーでの運行となりました。

今回は乗車せず東京駅で見送るのみではありますが、先日東京~小田原駅間の全区間で乗車した際の記事がこれとは別にございますので、気になる方は是非以下のリンクからご覧ください。

watakawa.hatenablog.com

そして残る21:50発は何に置き換わるのかというと、あの寝台特急サンライズ瀬戸・出雲です。

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栄光の22:00発が終わる

現在日本に残る唯一の寝台特急であるサンライズは、1998年の運行開始以来、23年間に渡って長らく東京駅を22時ちょうどに発車するダイヤとなっていましたが、これが今改正から10分繰り上げられ21:50発となったのです。その理由は、どうやら湘南ライナーに代わり東海道線で新たに運行される特急〔湘南〕が東京駅を22:00ちょうどに発車するダイヤを組んでいるためのようで、時間をずらすためサンライズが少し早くこの東京駅を出発することとなったようです。覚えやすかった「22時ちょうど発」でなくなってしまうことは残念ですが、今後も使う機会は何度もあると思いますから、1回でも多く乗っていきたいと思います。

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2本の列車がラストラン

東海道線の通勤快速を東京駅で見送った後は、すぐに山手線で上野駅へと移動してまいりました。こちらからは、2つの路線の通勤快速が立て続けにラストランを迎えることになります。それがこの「宇都宮線」と「高崎線」です。上野東京ライン開業以後も引き続き一定程度は上野始発の列車が残っている宇都宮線高崎線ですが、両路線の通勤快速も今改正をもって見納めとなることになりました。

宇都宮線側のラストランは上野22:20発の宇都宮行、高崎線側のラストランは22:30発の前橋行です。どちらも少し短い10両編成での運行となります。

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30年の歴史に幕

まずは上野駅15番線、宇都宮線の通勤快速が入線してきました。こちらは上野行の列車として22:08に入線し、そのまま折り返しの運用で22:20発の通勤快速ラストランに入ります。この宇都宮線の通勤快速の最大の特徴は、蓮田駅を通過するという点です。大宮~久喜駅間は20分間ノンストップでの運行となりますから、快速ラビット湘南新宿ラインの快速でさえも停車する蓮田を通過するというのはかなり貴重な列車だったように思います。上野駅からは18:19発、19:17発、20:19発、21:20発、22:20発の5本が設定されていたことを考えるとそこそこ需要があったようにも見えますが、この日のこの列車をもって1991年から30年間続けられてきた通勤快速の運行に終止符を打つことになります。

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行先は緑文字

宇都宮線の通勤快速に関して面白いのは、夜間の下り列車のみならず上り列車の運行もあった点なんですよね。通常、通勤客向けのライナーや通勤快速の類いというのは、平日朝に郊外から東京へ向かうように運行され、平日夜に東京から郊外へ向かうように運行されるというパターンがほとんどなのですが、宇都宮線の場合は平日夜の宇都宮18:41発、19:42発、20:36発の上野行3本も通勤快速として運行されていたのです。どのようなニーズをくみ取ってこのような運行がなされていたのかは謎ですが、重宝していた人にとっては今回の廃止はやや痛いかもしれませんね。

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31年の歴史に幕

そうしていると、向かい側の14番線には高崎線の通勤快速が入線してきました。こちらは回送列車として入線し、しばらくすると幕が「高崎・両毛線」となりました。高崎より先は前橋まで両毛線となるため、このような表記になっています。宇都宮線の通勤快速ラストランの後を追うように発車していく、上野22:30発の高崎線通勤快速です。

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県庁所在地の意地?

高崎線では平日の下り、上野駅を始発とする18:42発、19:41発、20:33発、21:30発、22:30発の5本が通勤快速として運行されていました。行先は高崎または前橋ということですが、何といっても興味深いのは同じ「通勤快速」でも列車によって停車駅が異なるという点です。上野18:42発、19:41発、20:33発は大宮~鴻巣駅間ノンストップで運行され、通勤快速らしい走りを見せる一方で、その後の21:30発と22:30発は上尾と桶川にも停車します。この上尾と桶川に停車する2本に関しては快速アーバンとほとんど停車駅が変わらず、それどころか尾久に停車するため快速アーバン以上に多くの駅に停車していたのです。

そんなややこしさもあってのことかわかりませんが、1990年の運行開始から続いてきた31年の歴史に幕を下ろすこととなりました。

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上野駅に並ぶ通勤快速の文字

先ほどの東京駅での東海道線通勤快速ラストランと異なり、こちらの宇都宮線高崎線上野駅での通勤快速ラストランは鉄道ファンの姿もほとんどなく、いたって平和でした。乗り納める鉄道ファンの姿もちらほらいたことにはいましたが、人で混みあうということは全く無く、約30年間の歴史に静かに幕を下ろしたのでした。

 

というわけで、今回は東海道線宇都宮線高崎線の3路線の通勤快速ラストランの模様をご紹介してまいりました。

もちろん代替となる列車は各路線で設定されるわけですが、それにしても「通勤快速の廃止」というのはある意味で一つの時代の転換点に立ち会ったような気もします。コロナ禍で急速にテレワークが広がり、東京のオフィスに出社する必要がなくなった人も少なくないでしょう。「通勤客にスポットを当てた快速列車が相次いで廃止」というのは、そんな人々の働き方の変化を映した鏡といえるかもしれません。

 

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ブルジョワ大学生は湘南地区をこのように移動します

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みなさんこんにちは! ブルジョワ大学生のわたかわです。

今回は、私のようなブルジョワ大学生が湘南地区を移動する際に便利な列車がデビューしたそうなので、それについてご紹介していきます。

 

【おことわり】

本記事内ではあたかも私がお金持ちで裕福であるかのような表現が多数登場しますが、あくまでも演出であり、全てヤラセです。取り上げている列車の情報に関しては本当のことであり、また今回の記事のために私が当該列車に乗車したのは本当ですが、私自身は実際にはブルジョワとは正反対の限界大学生ですのでご承知おきください。

 

2021年3月15日(月)

さて、今回は神奈川県のJR東海道線辻堂駅にやってきました。駅前のテラスモール湘南で買い物をし、辺りはすっかり真っ暗になりました。今夜は二宮駅近くにある高級ホテルを予約してありますので、そちらへ向かわねばなりません。

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浜辺の歌でおなじみ

辻堂から二宮まで東海道線で移動していくことになりますが、平日の夜ということでちょうど帰宅ラッシュの時間帯。普通列車は混雑していて、とても私のような上流階級のブルジョワ大学生にとって耐えうるものではありません。距離にして18.3km、所要時間は約17分間ということですが、その短い時間であっても立ったまま列車に乗り続けなければならないというのは苦痛です。快速アクティーならば普通列車より少し速いですからまだマシかもしれませんが、残念ながら辻堂も二宮も、快速アクティーが通過してしまうんですよね(ここ重要)

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快速アクティーが通過

ちょうど「列車が通過します」のアナウンスとともに、1番線を快速アクティーが通過していきます。まぁどちらにせよ立って乗らなければならないと考えると、普通列車快速アクティーも似たり寄ったりですかね。グリーン車があるじゃんとおっしゃるかもしれませんが、あれも自由席ですから、確実に座れる保証はありません。

仕方ない、普通列車に乗るしかないのか…そう思った矢先、電光掲示板に気になる表示が!

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と、特急!?!?

何と「特急」の文字が現れたではありませんか!

たった今「快速」アクティーが通過したばかりですよ。快速が通過する駅なのに特急が停車するということでしょうか!? ちょっと理解が追い付きません。

しばらくすると「まもなく1番線に、特急湘南9号 小田原行がまいります」との放送が。どうやら”湘南”という名前の列車だそうです。はて、前に別の湘南地区の別荘に移動する際はこんなの走っていなかったのですが…新しくできたのでしょうか。

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E257系がやってきた

そして列車が到着。先ほど快速アクティーが通過したまさにそのホームに、今確かに特急車両が停車しドアが開きました。何が何だかわかりませんが、とりあえず混雑する普通列車よりはマシだと思いますから、乗っていきましょうか。

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二宮もとまるらしい

側面の行先表示にも確かに「特急」の文字が入っています。間違いなく特急です。聞くところによるとどうやら私が降りる予定の二宮駅にも停車するらしいので、乗車することにします。快速アクティーが通過する駅に特急が停車するなんて…まだ半信半疑ですが…。

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車内はガラガラ

列車は定刻通り辻堂を発車。車内はガラガラで、余裕で座れてしまいます。まぁ私のような上流階級の人間には、これほどのスペースがあっても狭いくらいですからね。普段の大学への通学に使う豪華クルーズ客船と比べれば狭さは感じますが、まぁ大目に見ることにしましょう。

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あぁ何と安いことか

辻堂から二宮まで、普通車の特急料金は760円。まぁグリーン車にしてもよかったのですが、私の立っていた場所からやや距離があり、数両分ですが歩きたくなかったので普通車にしました。普通列車グリーン車だと50kmまで780円(平日)ですから、それよりも少し安いということになりますね。

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茅ヶ崎に停車

列車は数分で次の茅ヶ崎へと停車。ホームには見たところあまり人がいないようですが、やはり普通列車と違って見慣れない列車ということで、一般の方々にとっては「私には高くて乗れないわぁ」という感じでしょうか。私のようなブルジョワ人間だけをふるいにかけられるのでいいですね。

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天然ものをご用意

車内でのひとときには、辻堂駅で買った「天然水ゼリー」というやつをいただきます。ラムネ風味のゼリー飲料で、振って砕くと吸うように飲むことができます。何が入っているのかよくわかりませんが、まぁ天然モノということで上等な一品であることには間違いないでしょう。海産物でも何でも、養殖よりは天然モノの方が価値が高いですからね。

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本当に二宮にとまるんだ

さて、列車は平塚を発車し、大磯を通過して、次の停車駅である二宮が近づいてきました。特急が二宮に停まるなど信じがたい事実ですが、ようやく現実味を帯びてきたようです。降りる支度をしていきます。

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次は是非とも四つ葉のクローバーへ

そして21:00、列車は定刻通り二宮駅へと到着です。辻堂から15分間の移動となりました。

いやぁ、本当に辻堂から二宮まで特急で来れてしまいました。アクティー通過駅からアクティー通過駅まで、特急1本とは本当に驚きです。西湘の方にはもう何軒か別荘を持っていますから、今後そちらへ行く際も是非活用していきたいと思います。

 

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おふざけはこのくらいにして、改めてこの現象は本当に面白いなと思いました。

アクティー通過駅(辻堂・大磯・二宮・鴨宮)のうち、特急湘南が停車することになった駅は辻堂と二宮の2駅で、しかもその両方に停車するのは上り下り合わせてこの「湘南9号」のみとなっています。「アクティー通過駅からアクティー通過駅まで特急で移動」という奇妙な体験をしてみたい方は是非乗ってみてください!

15分間の移動のために760円もの課金をしてしまったことにより、私の財布は今悲鳴を上げています(笑)。

 

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【小田急vsJR】新宿で見送ったロマンスカーを特急湘南で追走、藤沢へ先回りすることはできるのか!?

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みなさんこんにちは! わたかわです。

今回の春のダイヤ改正では、新宿~小田原駅間を結ぶ上り〔おはようライナー新宿〕および下り〔ホームライナー小田原〕が廃止され、代わりに東京方面と同じく特急〔湘南〕がデビューしました。

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便利で快適なロマンスカー

ただ、ご存じの方も多いと思うんですが、新宿~湘南地区間は既に小田急ロマンスカーが多数設定されています。朝の上りは〔モーニングウェイ〕、そして夕方以降の下りは〔ホームウェイ〕として、平日土休日問わず運行されています。

そこで私は気になりました。

新宿~藤沢駅間は特急湘南とロマンスカーのどちらが速いのか!? ということ。

藤沢駅を利用されたことのある方ならわかると思うんですが、藤沢駅ではJRと小田急がお互いに広告でバチバチに争っています。「藤沢駅 小田急 JR 広告」で画像検索していただくとこれまでの壮絶な争いの歴史が垣間見えますが、主にJRは東京都心部主要駅への所要時間の短さや乗り換えなしで結ぶ点をアピールし、小田急は多くの列車が藤沢を始発とすることや運賃の安さをアピールしています。

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新宿~藤沢駅間の両者ルート図(Googeマップを元に作成)

今回の特急〔湘南〕運行開始によりこの形勢にどのような変化が起きたのかを検証すべく、新宿駅ロマンスカーを見送り、特急湘南に乗車して藤沢に先回りできるのか?という実験をしてみたいと思います!

 

2021年3月15日(月)

さて、ダイヤ改正後初の平日夜を迎えました。まずはスタート地点となる新宿駅で、先行するロマンスカーを見送るため小田急のホームへと向かいます。

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藤沢行は19:15発

新宿駅を出発するロマンスカーは、18時以降行先を問わず全てが「ホームウェイ」の愛称で運行されます。かつては唐木田行もありましたが、現在は主に小田原方面と藤沢方面の2方向となっています。今回は藤沢への先回りを目指すということで、新宿19:15発の〔ホームウェイ83号〕藤沢行を見送ります。

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何とVSEでの運行

程なくして、ホームにはVSEが入線。展望車のついたロマンスカーは箱根のイメージがありますが、このように帰宅時間帯の列車にも充当されることがあります。ドアが開くやいなやたくさんの人が乗り込み、たちまち車内は満席となったようです。

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縦型の珍しい行先表示器

ホームウェイ83号は、新宿を出ると新百合ヶ丘、相模大野、大和となっています。全員が全員藤沢まで乗車するわけではないと思いますが、しかし藤沢まで乗り通す人は非常に多いでしょう。全車指定席で、特急料金は630円となっています。

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定刻通り発車

たくさんのお客さんをのせて、定刻通り19:15に新宿駅を出発。真っ白な車体が闇夜に消えていきました。

さて、このロマンスカーに追いつける可能性のある列車といえば、そう! 特急湘南しかありません。というわけで、急いでJRのホームへと向かいます。

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新宿に初めて現れた「湘南」の文字

今回ロマンスカーを追いかけるべく乗車するのは、新宿19:30発の特急〔湘南21号〕小田原行です。新宿駅の時点では15分の遅れを取っていますが、果たして巻き返せるのか…!? 他の路線から少し遠い5・6番線(特急ホーム)へと向かいます。

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記念すべき新宿発一番列車

ホームには、既にE257系が停車中。朝に平塚→東京で湘南2号に乗車して以来12時間ぶりとなります。この日がちょうど運行開始初日ということで、新宿発はこの21号が一番列車となります。

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タカシマヤタイムズスクエアが背後にそびえる

先週金曜日まで、新宿19:30発といえば〔ホームライナー小田原21号〕小田原行でしたが、列車名と車両が変わったくらいで、基本的に特急湘南21号もスジは変わりません。ただし全車指定席の特急に変わったということで、ホーム上の指定席券売機には列をなして特急券を買い求める人の姿がありました。

発車時刻も近いので、乗り込みます!

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かなり空席が多い

一応新宿発の一番列車ではあるのですが、既に朝方に上り新宿行の便が運行されておりますので、鉄道ファンの姿はあまりありませんでした。ホームの先端で撮影する人もごくわずか、車内に鉄道ファンの姿はほとんど見られなかったような印象です。新宿を出発する時点ではかなりガラガラでした。

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渋谷へ到着

列車は原宿の竹下通りの目の前を通過し、渋谷の街並みを左手に望みながら最初の停車駅である渋谷に到着。ライナー時代は乗車専用駅としての停車で、一部のドアしか開かなかったのですが、現在は単なる途中停車駅の一つとなりました。なので極端な話、新宿~渋谷駅間のみの特急券というのも発券可能なのですが、しかし一般客でそんな乗り方をする人はいないでしょうね(笑)。

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渋谷からかなりの乗車

意外にも、渋谷駅からはかなりの乗車がありました。新宿駅からなら湘南方面には小田急の選択肢もあるのに対し、渋谷からだと湘南方面に直通する私鉄はありませんからね。湘南新宿ラインの列車にしても、池袋や新宿で既に超満員の状態でこの渋谷へと入線しますから、そう考えると「渋谷からも確実に座れる」という意味でニーズは小さくないのでしょう。

19:36に定刻通り渋谷を出発すると、何と45分間ノンストップとなり、次に停車するのは藤沢となります。あくまでも東京都心対湘南地区間の移動をターゲットにした列車ですから、川崎や横浜は停車しないどころかホームすら通過しません。

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大崎を通過

湘南新宿ライン埼京線の全列車が停車する大崎を通過し、山手線と分かれ短絡線に入って蛇窪信号場からは横須賀線と合流します。この辺りが本当にあっという間で、気づいたら西大井を通過していました。

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多摩川を渡る

多摩川を渡り、まもなく高層タワマンが見えてきたら武蔵小杉となります。もちろんここも通過。武蔵小杉を出ると、横須賀線の線路と分岐しますが、しかし新川崎が見える位置で通過していきます。貨物線に入りましたが、引き続き横須賀線の線路とほぼ同じルートを通って鶴見へと向かうのです。

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地下へ潜る

外も暗いので自分がどこを走っているのか見当もつかないわけですが、Googleマップを見るとちょうど鶴見付近を走行中のようです。京急花月総持寺駅付近を左手に望んだ直後、列車は地下に潜っていきます。相鉄・JR直通線と同じルートを通り、JR貨物の横浜羽沢駅方面へと向かうのです。

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価格は1,020円

湘南号の特急料金は新宿~藤沢駅間で1,020円(普通車)となっています。この区間は57.8kmということで、ギリギリ51km以上となりやや割高感は否めません。ただし前回の記事でもご紹介した通り、新たに導入されたチケットレスシステムなら期間限定で720円ということになり、これならロマンスカーと大差ありません。

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横浜羽沢を通過

トンネルを出ると、車窓左手には多数のコンテナが並びます。こちらがJR貨物の横浜羽沢駅ということで、旅客列車はもちろん全て通過となります。すぐ近くに相鉄・JR直通線の羽沢横浜国大駅というのがありますが、あちらは地下ホームなのでこの列車は通りません。羽沢に到着する直前に貨物の線路と分岐し、相鉄は再び地下へ潜ることになります。

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東戸塚駅を通過

広大な貨物の敷地を抜けると再びトンネルに入り、何も見えない区間が続きますが、ようやく外の景色が見える場所へ出るとそこは何と東戸塚でした。横浜駅を通過するどころか、経由すらせずに横浜市南部まで来れてしまうのです。これが貨物線経由のライナー…もとい特急湘南となります。新宿発着の特急湘南は上り3本、下り2本の全列車がこの貨物線経由となります。

東戸塚以降も旅客線と合流することはなく、ひたすらに貨物線の線路を使って走ります。戸塚・大船とも、貨物線上にはホームがないため通過となります。

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藤沢に到着!

そしてようやくドアが開き、神奈川県の藤沢駅に到着です! 時刻は20:21ということで、新宿でロマンスカーの発車を見届けてから1時間以上が経過していますが、果たして先回りはできたのでしょうか…?

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い、いる…

…残念! ロマンスカーは既に藤沢駅に到着済みでした! 既にお客さんを全て降ろし、回送幕となっています。先回りは失敗です。

どうやらホームウェイ83号は、この終点の藤沢に20:20に到着したようで、1分差でこの湘南号の方が遅く到着したようです。本当に僅差ではありましたが、しかし新宿で見送ったVSEの車体が藤沢駅に入線してくる様子を出迎えることはできませんでした。

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やはり特急湘南しか勝たん

しかし、もう一度よく考えてみてください。新宿駅を発車する時点では、ホームウェイ83号が湘南21号に15分先行していたのです。ホームウェイ83号の所要時間は1時間5分なのに対し、遅れをとって発車した湘南21号の所要時間はわずか51分。つまり所要時間で見れば湘南21号の方が14分短いということになるのです。やっぱ特急湘南しか勝たん!(笑)

ロマンスカーも特急湘南も、列車によって微妙に所要時間が異なりますので何とも言えませんが、どうやら見たところロマンスカーはギリギリ1時間を越えるくらい、特急湘南はギリギリ1時間を切ることが多いようです。運賃と特急料金はどちらも小田急の方が安いですから、その面では小田急が有利といえますが、しかし時間は僅差ですから、新宿~藤沢駅間で特急湘南がロマンスカーを追い越せる例はどうやらないようですね。

それでも両者がどちらも便利なことには変わりありませんから、目的に応じてうまく使いわけてみてください!

 

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