わたかわ 鉄道&旅行ブログ

乗り鉄&旅好きの20代男子が全国を巡る!

五能線「リゾートしらかみ号」くまげら編成で冬の不老ふ死温泉へ! 一生に一度は立ち寄りたい絶景「海辺の露天風呂」に入浴【2021-02冬の北東北4】

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みなさんこんにちは。わたかわです。

本題に入る前に、少しお話がございますのでお付き合いください。

 

今日は2021年3月11日、東日本大震災から10年がたちました。

この10年間は、皆様にとってどのような月日だったでしょうか。

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岩手県陸前高田市「奇跡の一本松」(2015年7月訪問)

震災当時、小学5年生だった私は、現在大学3年生となりました。

決して短い月日ではなかったように思います。

しかしその一方で、10年前のあの日、あの瞬間の記憶はいつまでも私の頭の中から離れることはありません。当時も今と同じく横浜に住んでおり、横浜で地震に遭いました。

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宮城県東松島市「旧野蒜駅跡地」(2018年9月訪問)

東北3県をはじめとする被災地域と比べれば被害はごくわずかで、何か大切な財産を失ったり身近な人を亡くしたりしたわけではありません。しかし当時小学生ながら感じた地震の記憶、震災の記憶というものは、決して忘れることはないし、忘れるべきでもないと思っています。

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福島県双葉町「帰還困難区域を示す看板」(2018年9月訪問)

それと同時に、今の自分にできることは何かを考えた際に、東北という地域の魅力を全身で体感し、その素晴らしさを一人でも多くの方々に広め、その魅力に共感してもらえる人を増やすことだと考えました。

そこで今回は、前回からの続きということで、青森県内を旅行する様子をご紹介していきます。リゾートしらかみ号に乗車して「黄金崎不老ふ死温泉」に宿泊してきました。本当に素晴らしい経験となりましたので、是非とも一人でも多くの方に興味を持っていただければ幸いです。

▼前回の記事(津軽鉄道ストーブ列車)は以下のリンクからご覧ください。

watakawa.hatenablog.com

 

2日目 2021年2月26日(金)③

さて、津軽鉄道の旅を終えていよいよ五所川原駅へと戻ってまいりました。ここからは五能線の観光列車「リゾートしらかみ号」に乗車していきます!

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青森から秋田までかなりのロングラン

乗車するのは、五所川原15:10発の快速〔リゾートしらかみ4号〕秋田行です。1997年に運行を開始した、JR東日本を代表する観光列車の一つとなっており、秋田~青森駅間を五能線経由で片道約5時間かけて結びます。全車指定席で、臨時列車のため運転日には注意が必要ですが、他の観光列車と異なりリゾートしらかみはオフシーズンの平日でも運行がなされており、乗車チャンスの多い列車といえそうです。

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乗車位置は頭上で確認

リゾートしらかみには「くまげら」「青池」「橅」と計3種類の編成があり、運転日によってどの便にどの編成が用いられるかは異なります。今回乗車するのは「くまげら」編成で、2006年にデビューをしており、現在運行されている3編成の中では最古参となります。

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くまげら編成がやってきた!

凍てつくホームで待つこと数分、いよいよくまげら編成が入線してきました! 温かみのあるオレンジ色の顔をしており、雪景色の中でとっても映えます。種車はキハ40系ということですが、パッと見ただけではその古さを感じさせません。

五所川原での停車時間はわずかなのでさっそく乗り込み、定刻通り発車。今回は1時間40分ほど乗車していきます。

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特急さながらのリクライニングシート

車内は2+2列のリクライニングシートが並び、特急さながらの居住性の高さです。また窓がとっても大きく、車窓を存分に味わうことができるように設計されております。オフシーズンの平日ということと、コロナの影響もあってか車内はかなり空いていました。

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シートピッチが広すぎる

モケットは首都圏の普通列車グリーン車にもあるような赤紫色をしています。そして驚くべきは広すぎるシートピッチで、短足の私ならピーンと前に足を伸ばすこともできるくらいでした。そのため背面テーブルの他にインアームテーブルも備え付けられています。各座席にコンセントはないようですが、車内ではJR東日本のフリーWi-Fiも飛んでいます。

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一面の雪景色の中を進む

五所川原を出ると、木造、陸奥森田鰺ヶ沢千畳敷、深浦…と停車していきます。しばらく車窓には一面の雪景色が広がり、その絶景を暖房の効いた車内から眺めるという何とも贅沢なひと時です!

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りんごチップス美味すぎる

また、車内販売もあり、青森の名産であるりんごをフリーズドライした「りんごチップス」を購入。500円となかなかいいお値段ですが、これが本当にりんごの旨みをぎゅっと凝縮していて、甘くて美味しいです!

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車両前方にはラウンジもある

また編成の最前部と最後部にはラウンジもあり、前面展望・後面展望も楽しむことができます。本来は乗車記念のスタンプを押せるようですが、コロナ対策のため撤去されていました。

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鰺ヶ沢は猛吹雪

15:34に、日本海沿岸部の町である鰺ヶ沢へと到着。岩木山を車窓左側に望みながら(といっても実際は猛吹雪で見えない)、これより先はいよいよ日本海沿岸部を進むこととなります。画像からもお分かりいただける通り、外は本当に凄まじい吹雪となっています。

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日本海が見えてきた!

北金ヶ沢を出ると特に景色が素晴らしい区間へと入っていきます! 車窓右手に日本海がしっかりと見えてきました。空は曇っていてあいにくの天気ですが、水平線もはっきりと確認できます。目の前には五能線と並走する国道がありますが、車通りはまばらのようです。

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千畳敷では15分間停車

15:58には途中の千畳敷へと到着。1面1線の棒線駅ですが、ここでは15分間の停車時間が設けられており、駅前の千畳敷海岸を散策できるようになっています。本来は列車を降車して駅の外に出ると指定券は前途無効となりますが、無人駅ということで黙認されているようです。

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寒すぎる!!

千畳敷海岸はかなり長く、15分間の停車時間でくまなく散策することは難しいのですが、それにしても外に出ると本当に寒く、気温の低さに加え海風もあいまって凍えそうです。防寒対策をしっかりしていたとしても冬の千畳敷海岸を15分も歩くのはかなりハードに見えます。ごつごつとした岩のあたりまで歩いてみたかったですが、海水がかなり手前まで迫っていたので少し厳しそうでした。

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とんでもない場所に設置されたホーム

また後ろを振り返ると、千畳敷駅自体もかなり過酷なロケーションに設けられていることが分かります。目の前は断崖絶壁で、真っ白な氷柱が美しいというか何というか…この地域の自然環境の厳しさを物語っています。

発車3分前になると警笛が3回鳴るので、これが聞こえたら列車へと戻りましょう。こんな寒空の下で放置されたらひとたまりもないですからね。定刻通り16:13に発車です。

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遠くまで見渡せる

千畳敷を出てからも、列車はひたすら日本海沿岸を走っていきます。海岸線がくねくねとしているのに合わせて線路も右へ左へと曲がりくねっており、「快速」ではありますがあまりスピードを出すことはありません。

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日本海ギリギリを走る!

特に一部区間では、波打ち際ギリギリを走り抜けていきます。圧倒的な臨場感、そしてまるで生きているかのような荒波の勢いを目の前で感じることができます。

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五能線最大の途中駅?

16:37には深浦駅に到着。ここでは上下列車の行き違いが行われました。青森方面へと向かう列車は、リゾートしらかみ「橅」編成のようです。普通列車は基本的にこの深浦で系統分割がなされており、五能線の運行において最も主要な途中駅の一つでもあります。

そしてこの深浦を出ると、次が今回下車する「ウェスパ椿山駅」となります。終点の秋田まで一気に向かってもいいのですが、今回の旅で最も楽しみにしていた「黄金崎不老ふ死温泉」へと立ち寄るためここで下車します。

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ウェスパ椿山駅に到着!

16:53にウェスパ椿山へと到着。まだ明るい時間ですが本日の鉄道移動はここまでとし、ここからは不老ふ死温泉へと向かう無料シャトルバスへと乗り換えます。私を含めこの駅で下車した3人全員がシャトルバスへと乗り込みました。バスは乗り込み次第すぐに発車します。

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本日の宿泊先に到着!

5分ほどの乗車で、本日の宿泊先である「黄金崎不老ふ死温泉」に到着です!

フロントでチェックインを済ませ、まずはお部屋に案内していただきます。

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1人は広すぎる和洋室

今回は1人での宿泊ということで、シングル洋室を予約していたのですが、お部屋に余裕があったようで、無料アップグレードをしてくださり、こんなに広々としたツインの和洋室に1人で泊まらせていただけることになりました!! いやぁ~これは贅沢すぎやしませんか!?

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部屋の窓からも日本海

お部屋の窓からも、しっかりと日本海を望むことができます。窓も自由に開閉することができますが、あまりにも寒すぎるので一瞬で閉めました(笑)。

この黄金崎不老ふ死温泉は、温泉に浸かりながら日本海に沈む夕陽を眺めることのできる最高のロケーションとなっており、宿泊のみならず日帰りでも温泉を楽しめることで人気があります。まだ夕食の前ですが、部屋に荷物を置いて先に温泉に行ってみます!

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大浴場イメージ(公式HPより引用)

大浴場内では写真を撮れないので公式HPのものを引用させていただきますが、いやこれが本当に素晴らしい景色でして。一面ガラス張りの浴場から、徐々に暗くなっていく日本海を一望できるベストタイミングでした。あいにくの曇り空ということで美しい夕陽を眺めることは叶いませんでしたが、どっちにしても最高の気分です!!

泉質は「ナトリウム・マグネシウム塩化物強塩泉」と呼ぶそうで、鉄のような独特の匂いがします。また内湯だけでなく露天風呂もすぐ隣にあり、こちらはより素晴らしい景色を眺めることができます!あまりにも寒すぎて濡れた髪が凍りそうですが、贅沢なひと時を過ごすことができました。

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多過ぎて到底食べきれ…(以下省略)

そして夕食のお時間となりましたので、食事会場へ向かいます。夕食はさまざまなプランがありましたが、今回は最もスタンダードなプランで予約。それでも品数の多さに驚かされます。やはり土地柄もあり海の幸をふんだんに使ったメニューが並び、多すぎて到底食べきれない…かと思いきや、どれも美味しすぎるので箸が止まらなくなり、気づいたら完食しておりました! お刺身に帆立のバター焼きに鮭のちゃんちゃん焼き、立派な有頭海老まで入った鍋など、ボリュームも満点です。デザートの雪人参アイスも含め、すべて美味しくいただきました。

食後は部屋でゆっくり過ごします。建物はやや古そうですが、内装はリニューアルされていて、まるで最近できたかのような新しさがあり、水回りなどもとても清潔です。しいて言うならば部屋にWi-Fiがないですが、まぁデジタルデトックスにもちょうどいいかもしれません。

絶景を堪能する温泉に浸かり、美味しい夕食をいただき、部屋でゆっくり過ごす――。普段はなかなかできない贅沢を味わいます。修学旅行のように、大人数で来たらより一層楽しいでしょうが、昨今の情勢を踏まえれば私のような若者がそのような行動を取ることが世の中から叩かれることは目に見えているので、またの楽しみにとっておきます。

 

3日目 2021年2月27日(土)①

さて、3日目の朝を迎えました。朝食は昨晩と同じ食事会場で7~9時の好きな時間にどうぞということだったので、少し早起きをして朝風呂に向かいます。

昨晩の内湯・露天風呂ももちろん素晴らしかったのですが、不老ふ死温泉に来たら是非とも一度は入っておきたいのがこの「海辺の露天風呂」です!

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海辺の露天風呂!(Wikipediaより引用)

不老ふ死温泉の代名詞ともなっている、大自然の中に造られたひょうたん型の露天風呂は日の出から日没までの間のみ入ることができる露天風呂で、混浴と女性専用の2つに分かれています。もちろん撮影はできないので画像はWikipediaから拝借しましたが、男性専用がないのでなかなか勇気がいりますよね(笑)。実際私も少しヒヤヒヤしていたのですが、実際行ってみると朝早くということもあって空いており、おじさんが一人入られているだけでしたのでラッキースケベとはなりませんでした。おそらく夕暮れ時が一番混雑しているのでしょう。こちらのお湯も鉄の匂いがする泉質で、外が極寒のため感じにくいですが実はかなり高温とのこと。長湯は禁物です。

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朝食はバイキング

朝食はバイキングとなります。朝からお刺身やら何やら贅沢を味わうことができるのも、海沿いの町ならでは。青森県産のりんごを使ったりんごジュースも本当に美味しかったです!

私のように一人で宿泊している人もいれば、数人程度のグループ客もいましたが、複数人で食事をされているご年配の方でも対角線上に座るなどしてしっかりコロナへの対策意識を持たれているお客さんが多かったように思います。

 

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北海道へ向かうフェリー?

食後は部屋でゆっくり過ごしつつ、時間となったのでチェックアウト。後払い制で、部屋の鍵についているICチップを自動精算機にかざして宿泊料金を支払います。インターネット予約で割引となり、今回は諸税込で8,950円。これだけ贅沢な時間を過ごすことができて1万円を切るのなら決して高くはないように思います。本音をいえばGoToトラベルがあるとなおよかったかもしれませんが、しかしGoToトラベルがなかったからこそ宿泊客がモラルの高い方々ばかりだったともいえるかもしれません。

何にしてもGoToトラベルがあろうとなかろうと、もう一度泊まりたいと心の底から思いました。次に来る時は大学で仲の良い友人や、あるいは大切な人(夢のまた夢)と来れたらいいですね!

 

本日も最後までお読みいただきありがとうございました!

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