わたかわ 鉄道&旅行ブログ

乗り鉄&旅好きの20代男子が全国を巡る!

中央西線で妻籠宿&奈良井宿へ! 宿場の街並みを味わう旧中山道の旅【2020-10立山黒部アルペンきっぷ1】

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みなさんこんにちは! わたかわです。

今回からは、2020年10月28日(水)~11月1日(日)の4泊5日で出かけた「立山黒部アルペンきっぷの旅」というのを複数回に分けて記事にしていきます!

もう既に旅が終わって2ヵ月以上が経過しているので、季節感など現在とはかなりズレていますが、本当に満足度の高い旅になったので各回の記事ともお楽しみいただけると思います!

 

1日目 2020年10月28日(水)

さて、今回の旅のスタート地点となる名古屋駅にやってきました。

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相変わらず立派な名古屋駅

今回は、JR東海が発売している「立山黒部アルペンきっぷ」という企画乗車券を使用して、4泊5日で中部地方をぐるっと一周観光して回るという旅になっております。

「立山黒部アルペンきっぷ」の発売について (jr-central.co.jp)

立山黒部アルペンきっぷ」とは、春から秋にかけての季節限定でJR東海から発売されている企画乗車券で、「ひだコース」と「しらさぎコース」の大きく2種類に分かれます。いずれのコースでも富山県と長野県に跨る一大観光スポット「立山黒部アルペンルート」を含み、中部地方をぐるりと一周するルートが組まれており、アルペンルート内では自由に途中下車ができます。

また、アルペンルート以外のJR区間においても一部で途中下車可能な区間が設定されており、中部地方の主要観光地をまとめて一気に訪れることができるというのがこのきっぷの大きな魅力です。

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JR東海プレスリリースを元に作成

今回私は、「名古屋市内」を発着地とする「ひだコース」の「反時計回り」できっぷを作っていただきました。アルペンルート内のほか、中央本線の中津川~洗馬駅間、大糸線の松本~信濃大町駅間、高山本線の飛騨古川~岐阜駅間も途中下車自由となる最強のフリーパスで、価格は18,950円。便宜上、名古屋~信濃大町駅間が「ゆき」とし、信濃大町アルペンルート~名古屋が「かえり」となっています。「ゆき」「かえり」それぞれで一度ずつ特急の普通車指定席を追加料金なしでつけることができ、さらに特急の普通車自由席なら後戻りしなければ何度でも追加料金なしで乗り放題という神がかったきっぷです!

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「ゆき」「かえり」の2枚

有効期間は8日間ですが、なかなか8日間もまとまった休みを取ることはできませんので、今回は5日間でこのルートを走破します(5日間でも十分長期日程ですが)。

名古屋駅の「JR全線きっぷうりば」にてこの「立山黒部アルペンきっぷ」を購入し、いよいよ旅が始まります。

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中央西線の旅がスタート!

まず名古屋駅から乗車するのは、10:00発の特急〔しなの7号〕長野行です。1日目は、中央西線を途中下車しながら松本へと向かっていきます!

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特徴的な顔の383系

特急〔しなの〕は名古屋~長野駅間を結ぶ特急で、名古屋~塩尻駅間はJR東海塩尻長野駅間はJR東日本となります。車両はJR東海383系特急電車が使用され、大きな窓から景色を眺められるということでしばしば「ワイドビューしなの」とも呼ばれます。

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かつては「日本最長の在来線特急」

現在は全列車が名古屋~長野駅間での運行ですが、2016年までは1日1往復だけ大阪発着の列車が設定されており、大阪~長野駅間での直通運転を行っていました。その距離何と441.2kmにも及び、「日本最長距離を走る在来線昼行特急」でした(現在は博多~宮崎空港駅間を走る特急〔にちりんシーガイア〕が日本最長の昼行特急)。

また現在でも、繁忙期には松本から長野方面ではなく大糸線へと入り、白馬まで運行する臨時列車が設定されることもあります。

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さっそく乗車!

それでは発車まで時間もないので早速乗車していきます!
10:00、定刻通り名古屋駅を出発。「立山黒部アルペンきっぷ」を使った壮大な中部一周の旅がいよいよスタートです!

しなの号は便によって多少停車駅が異なりますが、今回乗車している〔しなの7号〕の停車駅は千種多治見中津川南木曽木曽福島塩尻松本篠ノ井です(下線は全便が停車する駅)。このほか列車によっては金山、恵那、上松、明科、聖高原といった駅に停車するものもあるようです。今回は南木曽まで乗車していきます。

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平日とは思えない盛況ぶり

車内の混雑はといいますと、これが想定外の大混雑でして。名古屋駅の窓口で指定席を付与してもらう際に「団体のお客様がいらっしゃいまして、通路側しかお取りできないのですが…」と言われてびっくりしました。GoToトラベルの効果も大いにあったのかもしれませんね。

列車は名古屋を出てしばらく、市街地の中を抜けていきます。鶴舞、千種、大曽根など、名古屋の中心部というイメージが強いです。

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次第にのどかな景色へ

高蔵寺までは都会的な風景が続きましたが、高蔵寺を過ぎると一気に山岳路線へと様変わり。山を越えて岐阜県の多治見に到着します。私の隣にいたサラリーマンらしき方はこちらで降りていかれましたので、それ以降は通路側の私でも窓の外の景色を眺められるようになりました。

土岐市瑞浪、恵那といった各駅もそこそこの利用者数がいると思われますが、この辺りは一気に通過していきます。多治見~中津川駅間がかなり長かったなという印象ですが、名古屋を出て約1時間、10:59に南木曽駅へと到着です! 私はここで下車します。

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やや難読?

南木曽と書いて「なぎそ」と読みます。初見だと思わず「みなみきそ」と読んでしまいそうですが、おそらく意味としてはそういう意味だと思います。早くも長野県に突入しているんですよね。

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落ち着いた色合いの駅舎

駅舎は日本家屋(?)にも似た落ち着きのあるデザインで、山間の観光地の玄関口という雰囲気がとても強いです。

さて、この南木曽駅からは路線バスに乗り換え妻籠へと向かいたいのですが、バスまでまだだいぶ時間があるので、少し駅周辺を散策してみることにしました。

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桃介橋

駅から少し歩くと、「桃介橋」という歩行者専用の大きな橋があり、その先には「天白公園」があります。

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景色はまずまず

上へと上って行くとビュースポットがあり、景色はまずまずといったところ。桃介橋を俯瞰できる貴重なスポットの一つです。平日の午前中ということで全然人はいませんでしたが、河原でグランドゴルフをしている年配の方々がいらっしゃいました。

 

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ホームの跡…?

天白公園を後にし、続いては南木曽駅の南側へと歩いていきます。

中央西線の線路沿いに歩いていくと、何やらホームの跡のようなものが見えてきました。調べてもはっきりしたことはわからなかったのですが、これはもしかすると旧南木曽駅がここにあったということかもしれません。いつ頃までここに停車していたのかなどは明確ではありませんが、どう見てもこれは駅のホームですよねぇ。

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旧線上にSLが

その先へ歩いていくと、何と線路らしき場所にSLが置かれていました。どうやらこの線路が、中央線の旧線ということらしいです。SLには屋根や覆いなどはなく、車体は若干色褪せているようにも見えますが、動輪の辺りは綺麗な状態でした。いつ頃までこの旧線が使われていたのかわかりませんが、個人的には相当昔なのではないかという気がします。

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バスの本数はあまり多くない

それでは駅に戻り、南木曽にやってきた最大の目的「妻籠宿」へ向かいたいと思います!

駅を出て右に進むと、バスロータリーがあります。「おんたけ交通」という会社が運行しているようで、「保神方面」と「馬籠方面」の2方向があります。今回向かう「妻籠」はどちらのバスも経由するので、どちらに乗っても大丈夫です。その先もう一つ観光で有名な宿場「馬籠」に向かうには馬籠行を選んで乗車する必要があります。

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ガラガラのバスに乗り込む

私は南木曽駅12:40発の保神行に乗車。ちなみに同時発車で馬籠行もありますので、妻籠までの乗車ならどちらでも空いている方を選べばよさそうです。

定刻通りバスは出発。車内にはおばあさんが一人いらっしゃいましたが、ほとんど貸切に近いくらいのガラガラレベルでした。

地方のバスとしては珍しく、運賃は300円均一でした。7分間乗車し、妻籠に到着です。

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あっという間に到着

ここから歩いてすぐ、いよいよ「妻籠宿」へと到着します!

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街道沿いに宿場の街並みが広がる

妻籠宿」とは、中山道に設けられた宿場の一つで、街道沿いに趣ある宿場の建物が立ち並んでいます。現在はこの地域の主要な観光スポットの一つとして、この日も平日にも関わらずかなりの人が訪れていました。ほとんどの人は自動車でアクセスするようで、大きな駐車場も確保されています。

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ザルセット(1,000円)

ここまでまだ昼食を食べていなかったので、街道沿いにある食事処「里久」へ入り、ザルセット(1,000円)を注文。ざるそばと五平餅のセットになっており、どうやらお店でも人気の高いメニューのようでした。お蕎麦はおつゆが少し薄めのようにも感じたので、蕎麦本来の風味を味わえるように工夫されているのかもしれません。また名物の五平餅は、甘い味噌だれがたっぷりかかっていてとっても美味しかったです! お蕎麦+お餅なのでお腹いっぱいになれます。

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オススメです

妻籠宿は、食事処がたくさんあるようで実際はそんなに多くないので、お昼時は混雑しがちかもしれません。時間に余裕をもって訪れるとよさそうです。

食後は宿場内を散策していきます。

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何と現役の郵便局

妻籠郵便局」と掲げられているこちらの建物は、何と今も現役の郵便局なんです。建物の外観はものすごく古いですが、中は一般的な郵便局と同じような造りをしていてとても近代的です(笑)。

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いろいろと面白い

また郵便局内には「郵便資料館」も併設されており、無料で入館することができます。そこまで広いわけではないですが、限られたスペースにいろいろと展示されていてなかなか興味深かったです。

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妻籠宿本陣

そして、妻籠宿のことについて詳しく知るなら妻籠宿本陣」「脇本陣奥谷」「歴史資料館」には是非とも訪れておきたいところ。3館共通券が700円で販売されており、妻籠宿やこの周辺の地域について深く知ることができます。残念ながらいずれも館内の写真撮影は禁止ということで外観の写真だけですが…。江戸時代の妻籠宿の様子がとてもよくわかります。

ぼちぼち帰りのバスの時間も迫ってきたので、バス停へと戻り、14:09発のバスで南木曽駅へと戻ります。今回は時間がないので馬籠宿へは行けませんでしたが、そちらも是非またの機会に訪れたいと思います!

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中央西線普通列車に乗車!

それでは南木曽駅から、アルペンきっぷの旅を再開していきます! 南木曽駅に停車する特急は非常に少ないので、これより先の行程は普通列車を乗り継いでいきます。南木曽14:34発の松本行に乗車。JR東海の幅広い線区で活躍することでおなじみの313系が2両編成でやってきました。

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転クロはありがたい

定刻通り南木曽を出発し、十二兼、野尻と進んでいきます。車内は転換クロスシートということで、車窓が見やすく旅の楽しみがまた一つ増えます。この辺りは中央西線中山道、そして木曽川の3本がほぼ並んで通っているので、車窓の眺めがず~っと良いなぁと思います。

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寝覚ノ床

その中でも特に景色がいいのは、倉本~上松駅間に一瞬だけ見える名勝「寝覚ノ床」です! ちょうど木々が色づいてきた頃で、より一層美しさを増していました! 普通列車でも本当に一瞬で通り過ぎてしまうので、瞬き厳禁ですよ~笑

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上松でしばらく停車

上松駅では何と10分以上も停車し、後続の長野行特急を先に通します。途中下車して寝覚ノ床へアクセスする場合はこの上松駅が最寄り駅になるかと思います。2000年代初頭に期間限定で運行された臨時特急〔あずさ木曽号〕は新宿からここ上松までの運行だったと思いますが、最近しばしば夏に運行される臨時特急〔木曽あずさ〕はこの上松駅を越えて先ほど途中下車した南木曽まで乗り入れることが多いようです。

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奈良井駅に到着!

そして南木曽駅を出てから約1時間20分、15:56に途中の奈良井駅に到着です! ここでも途中下車をします。

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趣ある看板が掲げられた奈良井駅

奈良井といえば、中山道の宿場町でもひときわ有名な「奈良井宿」がある駅で、こちらは駅を出て徒歩数秒ですぐに宿場の街並みが広がります。奈良井駅優等列車が停車することはありませんが、週末などは名古屋~奈良井駅間で臨時快速列車が設定されたりすることもあるようです。

奈良井では後続の列車まで約1時間あるので、その間で散策を楽しみます。

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より本格的な宿場の雰囲気が

奈良井宿は、先ほどの妻籠宿よりもだいぶ大きく、かなり長距離に渡って旧中山道の両側に建物が並びます。夕方4時を過ぎ、平日ということもあって観光客の姿はまばらでしたが、これはこれで静かな宿場の雰囲気を楽しめます。地元の中学生が歩いていくのも何だか和みますね。通学の途中で奈良井宿を通るのは何だか羨ましいです(笑)。

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飲食店や民宿・旅館が立ち並ぶ

街道の両側に並ぶ建物は、飲食店や民宿・旅館、また工芸品のお店や土産物屋さん等々。いつか一度こういった歴史ある宿に泊まってみたいなぁ~といつも思うのですがなかなか機会がありません。

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この辺りが奈良井宿の中心?

歩いていると、少し道幅の広いエリアに出てきました。この辺りが特に奈良井宿の中でも栄えているエリアといった感じでしょうか。時折車の往来はありますが、基本的には人も車も少なく、長屋のように立ち並ぶ古い建物とその背後の山なみが色づき始めているのが本当に美しいです!

奈良井宿は明るく賑わいのある昼間に来るもよし、夕方に来て旅館に一泊するもよし、いろんな楽しみ方ができそうですね!

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木曽の大橋

宿場の反対側、駅の東側には道の駅や「木曽の大橋」なんかもあったりして、こちらはこちらで楽しめそうです。今回はやや時間が足りず道の駅までは行けませんでしたが、時間のある方は是非訪れてみてください!

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最高地点らしい

というわけで、そろそろ列車の発車時刻が近いので奈良井駅に戻ってきました。どうやらこの奈良井駅JR東海の鉄道最高地点駅みたいですね。初めて知りました。標高何メートルなのかは書いてありませんでしたが、どうやらWikipediaによれば933.8メートルらしいです。

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再び313系に乗車

それでは、奈良井16:56発の普通列車に乗り込み、本日の最終目的地である松本を目指します! 先ほどと同様に、313系のワンマン列車が2両で入線してきました。

車内はそこまで混雑していませんでしたが、次第に乗車率が上がっていきます。それと同時に、外も暗くなってきました。

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塩尻駅を出発

塩尻からはJR東日本管内に入り、路線名も「篠ノ井線」となります。この塩尻駅からはかなりの乗車があり、帰宅時間帯ということで混雑しました。

そして17:47、定刻通り終点の松本駅に到着です!

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松本に到着!

長野県中部最大の都市、松本は、東京・新宿からの特急〔あずさ〕の終着駅でもあります。東京方面からも名古屋方面からも高頻度で特急が運行されており、鉄道ネットワークにおいて非常に重要な駅といえます。

駅到着時に「まつもとぉ~まつもとぉ~まつもとぉ~」と3回繰り返す通称「松本おばさん」の声が特徴的です。

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想像以上に都会

松本は決して県庁所在地というわけではないのですが、駅前は県庁所在地でもおかしくないくらいの都会で、人もかなり多い印象です。とりあえず今夜宿泊するホテルへと向かいます。

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デスクワークもできる広いスペース

今夜の宿は、松本駅から徒歩数分の「Hotel M Matsumoto」。いわゆるカプセルホテルですが、今回はカプセルよりもワンランク上の「キャビンタイプ」というやつを選択しました。カプセルサイズのベッドの隣にデスクがあり、着替えや荷物の整理ができるスペースも確保されています。鍵のかからないタイプではありますが、1人旅でこれほどのスペースがあれば十分といったところではないでしょうか。じゃらんからの予約で定価税込3,480円のところ、GoToトラベル適用で35%OFFとなり、2,262円に。しかも地域共通クーポンが1枚付与されるので、とってもお得です!

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おそるべし対象エリアの広さ

SNSでも話題となった、長野県発行の地域共通クーポンの利用可能エリアの広さ。何と長野県を含め計9県で利用可能です。まぁしかしいつまでも持っておいても仕方ないので、さっそく今晩の夕食で使います!

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松本からあげセンター

部屋の鍵付ロッカーに荷物を入れて、再び松本駅へ。駅ビル内にある「松本からあげセンター」へとやってきました。

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山賊焼定食(1,078円)

注文したのは松本名物の「山賊焼定食」(1,078円)。山賊焼というのはまぁ一言でいえば鶏の唐揚げをめちゃくちゃでっかくしたやつみたいな感じ(語彙力)でして、とにかくとんでもないボリュームです! 顔よりも大きいのではないかというくらい本当に大きな鶏肉がカラっと揚げてあり、マヨネーズや胡椒などいろいろな味をつけて楽しめます。鶏料理が大好きな私でもかなりしんどく、一人前の定食とは思えないくらい苦戦しましたが、何とか完食いたしました(笑)。これで約1,000円というのはめちゃくちゃ安いと思いますよ! 本当にオススメです。地域共通クーポンを使用したので、差額78円のみを現金でお支払い。 松本グルメをお得に楽しめました!

宿に戻り、ブログを編集しつつまったり過ごします。大浴場もあるので、しっかり1日目の疲れを癒すことができました!

2日目はいよいよ「立山黒部アルペンルート」へ挑むことになりますが、その様子はまた次回ご紹介していきます。

 

本日も最後までお読みいただきありがとうございました!

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LCC最大手「ジェットスター」で東京から札幌へ! 鉄道ファン目線で利便性を考察

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みなさんこんにちは! わたかわです。

今回はしばらくぶりの飛行機記事です!

昨年10月に、LCCの最大手「ジェットスター」を利用して東京から札幌へと移動してきましたので、その様子をご紹介します。

 

2020年10月13日(火)

さて、今回は成田空港第3ターミナルへとやってきました。

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かなり新しめ

成田空港には第1~3と計3つのターミナルがありますが、その中でも第3ターミナルは比較的新しめで、基本的にLCC専用となっているようです。9月の九州旅行に続き今回で2度目の利用となります。

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陸上のトラックのようなターミナル内

中へ入るとご覧のように、床には陸上のトラックのようなデザインで国内線および国際線のそれぞれの保安検査場への道のりが描かれています。その道すがらに、Jetstarやpeach春秋航空などの航空会社のチェックインカウンターがあるわけですが、それにしても成田空港のこれまでのターミナルとはだいぶ違った雰囲気がします。天井は配管むき出しで、空港というより倉庫の中にでもいるような感覚です。

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発車標(?)で確認

私はジェットスターのチェックインカウンターへと向かい、自分が搭乗する便の情報を確かめます。今回利用するのは、東京(成田)14:25発の〔GK111便〕札幌(新千歳)行で、チェックイン時間は出発時刻の2時間前から30分前ということになっています。

www.jetstar.com

航空券の予約方法はいろいろありますが、今回私は公式サイトから予約しました。トップページから発着地と利用日を入力するだけで、簡単に時刻と価格を確かめることができます。

今回は搭乗する3日前というかなりギリギリでの予約でした。大手なら国内線でも数万円という場合が多いですが、何とジェットスターでの表示は「4,390円」。いやぁこれは安い!…んですが、そこにはLCCならではのトラップがあります。

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手数料とかいろいろかかる

この4,390円というのは、純粋な運賃のみの税込み価格で、このほかに実際は座席指定料金、支払手数料、旅客施設使用料といった雑費がいろいろとかかります。大手の一般的な航空会社ならばこれらの費用はすべて運賃に含まれて表示されますので、それらに慣れている場合は注意が必要です。今回私の場合は、それぞれ600円ずつくらいかかり、結果的にジェットスターに支払った金額は6,270円となりました。もちろんこれでも一般の航空会社に比べたら圧倒的に安いんですがね…。

それから今回私は預け荷物を利用しませんでしたが、もし荷物を預ける場合はそれも別途で費用が必要となります。見かけの運賃で勘違いしないようにしましょう。

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航空券(個人情報は黒塗りにしてます)

チェックインを済ませると、このように発着地や座席番号を印字した航空券が発券されます。これをなくさないように持っておきます。

さて、少しまだ時間があるので、搭乗前にターミナル内でお昼ご飯を食べることにします。

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広々としたフードコート

第3ターミナル内には広々としたフードコートがあり、出発前にここでお腹を満たすことができます。コロナ禍のオフシーズンの平日ということでかなり閑散としていた印象です。

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美味しかったです

いろいろとあったので迷いましたが、こちらのラーメンと餃子のセットを注文。あまりにも迷いすぎて、食べ始めたのが保安検査場通過20分前というカツカツぶりでした。大急ぎでラーメンをすすり、餃子を頬張ります。とっても美味しかったです!

すぐにお膳をさげて、保安検査場へと向かいます。私が乗る便の保安検査場通過締切時刻は13:55ということでしたが、ギリギリ間に合いました! 今回はめちゃくちゃ空いていたので問題なく通過できましたが、もし混雑していたら航空会社の方々や空港の方々にご迷惑となっていたかもしれませんね…次回から気をつけます。

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175番ゲートへと進む

保安検査場を通過したら、改めてモニターにて搭乗ゲートを確認します。まさに鉄道でいうところの「改札口を通って発車標を見て、自分が乗る列車の発車番線を確認する」のと同じです。14:25発の札幌行は175番線…ではなくて175番ゲートから搭乗するようです。

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LCCの機体がたくさん並ぶ

窓の外から滑走路を見渡してみると、たくさんの飛行機が並びます…が、JALANA等のよく見るやつではなく「Jetstar」「peach」「春秋航空」が目立ちます。

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遠いいいいいい

そして175番ゲートなんですが、これがめちゃくちゃ遠かったのです…もしかしたら成田第3ターミナルの国内線で最も遠い場所にある搭乗口かもしれません。長い通路をひたすら歩き(というかもはや小走りで)ようやくたどり着くことができました。

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まもなく搭乗開始

搭乗口に到着したら、機内持ち込み荷物を計量してタグをつけてもらいしばらく待機します。

今回の便は成田14:25発→新千歳16:20着という運行ダイヤになっており、所要時間は約1時間55分となっております。ただし滑走路の状況等をみて時間が前後するのが飛行機ですので、余裕を持ったスケジュールを組んでおきましょう。

程なくして、いよいよ搭乗開始。ANAJALだと、搭乗ゲートからそのままボーディングブリッジで機体へと乗り込むことができますが、LCCの場合それは稀で、搭乗口からバスに乗り機体まで移動するということが多いように感じます。なのでLCC専用ターミナルである成田第3ターミナルにはそもそもボーディングブリッジが存在しないのではないか…?という気がしました。ただ今回はボーディングブリッジでもバスでもなく、「いったん滑走路に降りて、10メートルほど歩いてタラップを利用して機体に乗り込む」という方法でした。

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決して広くはない

機内の様子はご覧の通りで、E4系新幹線もびっくりの3+3列シートが並びます。ロゴの奇抜さとは裏腹に内装は黒を基調とした大人っぽいデザインで、シートピッチは新幹線や在来線特急と比べるとかなり狭いです。ただ、飛行機はそもそもかなり座席の間隔を詰めて設計されているものだと思うので、ANAJALと比べても段違いに狭いかと言われるとそこまででもないのかもしれません。

もちろんLCCなので、すべての座席が普通席で、プレミアムとかそういう上級座席はありません。

そして全ての乗客が乗り込み、扉が閉まります。最終的にはほぼ満席に近い状態となりました。定刻より少し早い14:20に機体はターミナルを離れ、動き出します。滑走路内を少しぐるぐると移動して、いざテイクオフ!

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あっという間に大空へ

窓の外に目をやると、もう陸地は遥か彼方に。成田空港周辺は本当に緑が多いことがよくわかります。

なお機内ですが、Wi-Fiもコンセントもなく、原則としてスマホは常時機内モードでなければいけません。つまり過ごし方に困るわけですね(笑)。よくあるのは読書とかでしょうか。あとはただひたすらに外を眺めるとかもありかもしれません。

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もう東北

離陸して30分ちょっとで、もう関東地方をとっくに抜けて東北地方へと入っていたようです。いやぁ何というか、鉄道ではありえないような速さにはいつも驚かされます。

そしてLCCということで、車内での飲食物はすべて別料金、有料となります。一応機内食やら飲み物やら、いろいろと販売はしているようなんですが、だーれも買う人はいません。だって地上で買うより高いですからね。たかだか1時間2時間のフライトなら、現地へ着いてから美味しいもの食べた方がいいと考える人が多いのでしょう。

ただ、JALANAでは当たり前となっている「ドリンクのサービス」さえもありませんので、上空で乾燥が気になる方は予めペットボトル飲料を購入してから搭乗した方がよいと思います。

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少し機体が揺れる瞬間も

しばらくすると、少し機体が上下に揺れ始めました。どうやら一時的に気流が不安定のようで、これはLCCに限らずどの飛行機でもよくあることです。

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北の大地が見えてきた!

そしてベルト着用サインが再点灯し、まもなく北の大地・北海道へと着陸します!

苫小牧市付近より眼下に陸地が見えたら、わずか数十秒で着陸となります。北海道の空の玄関口・新千歳空港は海岸というほどではありませんが、わりかし海から近い位置にあります。

無事着陸し、16:00頃に機体が停止。滑走路内が他の機体で少し混雑、渋滞していたようですが、それでも定刻より20分ほど早い時刻での到着となりました。早着というのは鉄道ではまずないのでなかなか新鮮です。

機体を降りてターミナルビル内へと入ります。搭乗時には保安検査やら手荷物の重量確認やらいろいろと手続きがありますが、到着時には特になにもなく、そのまま歩いて鉄道やバスへ乗り換えるだけでOKです。何かチケットや荷物を確認されたりということもありません。預け荷物がある場合には、ターミナルビル内に入ってからベルトコンベアで流れてくるのを受け取る必要があるので時間に余裕を持っておいた方がよさそうです。

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北海道の大きさを思い知らされる

というわけで、今回はジェットスターに関してご紹介させていただきました。

もちろん安い分、何から何まで手厚くサービスしてくれるというわけではないですが、とにかく値段重視で安く移動したいなら個人的には大いにアリかなと思います!

首都圏には緊急事態宣言も出てしまい、現在は気軽に外出しにくい状況かもしれませんが、是非遠くへ出かける際はANAJALだけでなくLCCの利用も検討してみてください!

 

今回も最後までお読みいただきありがとうございました!

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ついにJR最南端「西大山」へ! 指宿枕崎線「指宿のたまて箱」&普通列車でゴールへ【2020-10鉄道最速日本縦断7】

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みなさんこんにちは! わたかわです。

今回はいよいよ、「鉄道最速日本縦断2020」最終回となります。

前回は岡山から〔みずほ601号〕に乗車して鹿児島中央へとやってきました。

新幹線最南端の駅であるこの「鹿児島中央」は何となく”最果て感”がありますが、まだこれよりもさらに南にのびる「指宿枕崎線」という路線があるため、鹿児島中央はまだゴールではありません。

今回はついに、JR日本最南端の駅「西大山」へと向かいます。

前回の様子は以下のリンクからご覧ください!

watakawa.hatenablog.com

 

2020年10月16日(金)

山陽・九州新幹線〔みずほ601号〕は終点の鹿児島中央に9:46の到着。これより、指宿枕崎線に乗り換えます。

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在来線は3方向にのびる

乗り換え改札を通り、新幹線ホームから在来線ホームへ。ここから乗車するのは、鹿児島中央9:56発の特急〔指宿のたまて箱1号〕指宿行です。終点の指宿まで乗車していきます。

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最南端は枕崎ではなく西大山

鹿児島中央枕崎駅間を結ぶ非電化のローカル線「指宿枕崎線」は、鹿児島中央を出ると錦江湾に沿って南下し、指宿付近で進路を西向きに変え開聞岳のそばを通って枕崎へと至ります。

以前からも当ブログで繰り返しお伝えしている通り、JR日本最南端の駅は「西大山」という無人駅です。今回まさにその無人駅を目指してはるばる稚内からやってきたわけですが、なぜこの何ということはない無人駅がJR最南端になるのかというと、上の路線図の通り、指宿枕崎線は海岸沿いに大きくU字を描くように走っているからなのです。そのためJR最南端の駅は終点の「枕崎」ではなく途中の「西大山」となります。

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何とも奇抜な顔の気動車

指宿のたまて箱」は2011年の九州新幹線鹿児島ルート全線開業時に運行を開始した観光特急で、今回の日本縦断行程では唯一の観光列車です。なお、〔指宿のたまて箱1号〕は西大山の少し手前の指宿までしかいけず、この列車の6分後に鹿児島中央を発車する10:02発の枕崎行普通列車に乗車しても西大山駅に到着する時刻は一緒なのですが、どうせ同じならより多くの種類の列車に乗車したいということで乗ることにしました。

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「36ぷらす3」がまもなく運行開始

余談ですが、ホームの先端に目をやると、「36ぷらす3」デビュー記念式典の準備がなされていました。ちょうどこの2020年10月16日、ここ鹿児島中央駅12:16発の宮崎行から「36ぷらす3」がデビューということで、セレモニー的なのをやるみたいですね。ただし私はこれから西大山へ向かうため、この一番列車出発の様子は見届けられません。

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2両編成

指宿のたまて箱は2両編成で、全車指定席となっています。鹿児島中央指宿駅間で毎日3往復が運行されており、国鉄時代から使われている気動車を改造したオシャレなデザインが特徴的です。

早速乗り込み、列車は定刻通り9:56に出発! 鹿児島中央の滞在時間はわずか10分間でした。

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平日なのに満席

車内は九州でおなじみの「水戸岡デザイン」。木をふんだんに使用した暖かみのあるデザインです。座席は一般的な特急と同じような仕様の転換クロスシートの他に、車両中央部には海を向いた座席もあるようです。

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ふかふかだけど…

クロスシートはご覧のような見た目で、首都圏の座席と比べるとやはりかなりふかふかで座り心地が良いなという印象です。ただし指宿枕崎線の特徴ともいえるのが、線形の悪さ故の揺れの酷さ。乗車中ずっと、体が上下左右に揺さぶられ続けます。

途中停車駅は喜入のみ。それ以外の駅はすべて通過となります。普通列車よりは若干速いようですが、特急とはいっても速達性を特に求めるわけではない、いわゆる「特に急がない列車」というやつです。

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桜島の眺め

車窓左手には、鹿児島市街地の住宅街越しにうっすらと桜島が見えました。曇り空でもこれほどはっきりと見えるというのは、やはり鹿児島のシンボルとして頷けます。9月にも一度鹿児島に来た際に城山展望台から桜島を眺めましたが、それとはまた違った角度から楽しめました。

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錦江湾に沿って走る

次第に南下していき、しばらくすると車窓には錦江湾が見えてきます。指宿枕崎線では、錦江湾の眺めを楽しめる区間がかなり長く、海岸に沿って線路もくねくねと進んでいきます。対岸にうっすらと見える陸地は大隅半島かと思いますが、それにしても24時間前の今頃は宗谷地方の何もない大平原を駆け抜けていたと思うと、現在地がめまぐるしく変わりすぎて理解が追い付きません。

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指宿温泉サイダー

観光列車ということで、1時間弱とそこまで長くない乗車時間ですが車内販売もあります。残念ながら今回指宿で温泉に立ち寄る時間はなさそうなので、せめてこの車内で「指宿温泉サイダー(260円)」を買って温泉気分を味わいます。レトロなラベルのデザインもさることながら、爽やかな炭酸の中に温泉の香りがするのが何とも独特で美味しかったです!

なお昔ながらのガラス瓶ですが、購入時にアテンダントさんが開栓して渡してくれて、飲み終わったら頃合いをみてアテンダントさんが瓶を回収してくれるので処分に困ることもありません。ただし線形があまりに悪いためにドリンクホルダーに瓶を置いても倒れて大惨事となる可能性があるので、飲み切るまでずっと瓶を手で持っておくのが賢明かと思います。

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指宿に到着!

そして鹿児島中央を出てから約50分、10:47に終点の指宿駅へと到着です!

乗り継ぎの列車まではまだ少し時間があるので、一度改札を出ることにします。

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自動改札機はない

改札口で途中下車印を貰い、外へ出ます。指宿枕崎線の途中駅としてはかなり主要な役割を果たす駅で、この駅を始発・終着とする列車も多数存在する主要駅ですが、自動改札機はないようです。ただみどりの窓口はしっかり設置されています。

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完全に南国

いやぁ…それにしても暑い…本当に暑いです。この時の指宿の気温は何と22度。28時間前に出発した稚内は気温7度でしたから、その差は何と15度もあります。日本列島って何だかんだ大きいんだなと感じさせられます。稚内駅ではみんなもこもこの暖かい服装だったのに、指宿駅前にはヤシの木が生えてますからね。

指宿といえば、「砂むし温泉」で有名で、市内各所に砂むし体験のできる温浴施設が多数存在します。しかし今回は時間が足りないので残念ながらスルー。指宿に来たのに砂むしもせず知覧へも立ち寄らず…という人はなかなか珍しいかもしれません。駅前には足湯がありましたが、なぜか使用不可になっていました。

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ここからは近距離切符で

今回の旅では、「稚内→西大山」の学割乗車券を使って旅をしておりますが、そのゴール目前にしてここ指宿からは280円の近距離切符を別途購入し西大山へと向かいます。すなわち「稚内→西大山」という長大な乗車券の区間のうち、最後の指宿~西大山駅間を放棄するわけですが、今回こうしたのは指宿枕崎線普通列車ワンマン運転となっているためです。

ワンマン列車では、駅到着時に乗車券を運賃箱に投入するか整理券をもって車内で精算するかして下車ということになりますが、さすがにこの「稚内→西大山」という長大な乗車券を記念に持ち帰らないわけにはいきません。乗車券を持ち帰る際には、駅の改札口で無効印や穴あけといった処理をしていただかないといけないのですが、無人駅ではそれができないため降車時に強制的に乗車券を没収されてしまう可能性があります。

そのため今回、指宿駅で新たにダミーの乗車券を購入し、指宿駅ではこのダミーの乗車券の入鋏を受け、西大山駅到着時にはこのダミーの乗車券のみを運賃箱に投入することで、「稚内→西大山」の乗車券を記念に持ち帰れるようにしました。”ダミー”というと何だかいけないことをしているように聞こえるかもしれませんが、取扱上特に問題はないのでこうさせていただきました。

なお、この方法は、何とあの大物鉄道系YouTuberのしろはんどさんから教えていただきました…! 本当にありがとうございます。この場をお借りして感謝申し上げます。

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発車標はしっかりとついている

それでは、この近距離切符の入鋏を受けて、この企画で最後の列車となる11:30発の枕崎行に乗車していきます。先ほども述べた通り、この列車は鹿児島中央から直通してくる列車ですので、指宿での停車時間はわずかとなっています。

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最後はキハ40系で締めます!

ホームで待っていると、青い帯を纏ったキハ40系が2両編成でやってきました! 元々白かったはずのボディも錆びが酷くなり、かなり古くなってきた様子が見てとれます。稚内からはるばる乗り継いできましたが、ついにこれが最後の列車となります。

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ボックスシート

車内はボックスシートがメインで配置されていて、とにかくふかふかで快適です! 指宿から西大山まで乗車時間はわずかなのですが、できることならこの車両で何時間も旅をしたいなという衝動に駆られます。東京近郊ではこんな理想的なボックスシートの鈍行車両はほとんど見られなくなってしまいましたが、地方へ来るとまだまだ活躍しているのである意味新鮮です。

平日の昼間ということで車内はかなり空いている状態で、指宿を出発。この先山川、大山と停車した後、今回の旅のゴールである西大山へと到着します。

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山川から先は一気に本数が少なくなる

途中の山川まではそこそこ列車本数があるのですが、それより先は一気に本数が減るので注意が必要です。車内はガラガラですが、今この列車に居合わせているどのお客さんよりも自分が遠くから来たという揺るぎない自信があります。

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開聞岳が見えればゴール間近

車窓に開聞岳が見えてくれば、もうゴールは間近です。29時間かけて稚内からここまでやってきたのが、自分でも俄かには信じられない思いです。

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ついにJR最南端到着!

11:52、列車はついにJR日本最南端の駅「西大山」に到着です。

稚内から29時間16分かけ、3,080kmを最速の乗り継ぎルートで移動してきました。

ホームの端には、「JR日本最南端の駅」の碑と、その背後に開聞岳が見えています。29時間前、まさに稚内駅で見た「JR日本最北端の駅」の碑と同じ形をしています。

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あくまでも「JR」の最南端

2003年に沖縄でモノレールが開業したことにより、この西大山駅は「日本最南端の駅」ではなくなってしまったのですが、沖縄にJRはないので現在も引き続き「JR日本最南端の駅」と表現されています。

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こうしてみると物凄い距離を移動してきた

西大山は1面1線の無人駅ですが、ホーム上にはJR最南端関連の看板等が多数設置されています。こうして見てみると、最果ての地である稚内からこの西大山まで、鉄道のみを利用してわずか29時間余りで来れてしまうというのは、ある意味凄いことなのかもしれません。

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観光客はまぁまぁいる

駅舎すらない無人駅ですが、駅前には大きな駐車場があり、観光目的でこの駅にだけ立ち寄るという人も多いようでした。JR九州としてもできることなら鉄道を利用してほしいところだとは思いますが…。レンタカーでこの駅に立ち寄っても、JRには一銭もお金が落ちないですからね。

 

まぁそんなことはさておき、これでひとまず「鉄道最速日本縦断2020」は無事成功しました!

7回に渡るブログシリーズをご覧いただき誠にありがとうございました。

最後に、この29時間16分の旅の様子を5分ほどでまとめたダイジェスト映像を作成しましたので、こちらも是非ご覧ください!

youtu.be

 

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高崎線・川越線・外房線が数分差で同じホームに!? カオスを極めた横須賀線「武蔵小杉駅」のご紹介

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みなさんこんにちは! わたかわです。

今回は、神奈川県川崎市にある「武蔵小杉」という駅についてご紹介しようと思います。

撮影に行ったのがもう半年近く前なので真夏の画像を使用していますが、本記事を通じて少しでも「武蔵小杉の凄さ、面白さ」に気づいてもらえたら嬉しいです!

 

2020年8月28日(金)

みなさんは「武蔵小杉」という駅をご存じでしょうか。首都圏、特に東京や神奈川にお住まいであれば知っている、利用したことがあるという方も少なくないと思います。

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武蔵小杉駅周辺図(Yahoo!地図データを元に作成)

武蔵小杉駅は神奈川県川崎市中原区にある駅で、JR東日本東急の2社が乗り入れています。JRでは大きく分けて「南武線」と「横須賀線」の2路線が乗り入れ、東急では「東横線」「目黒線」の2路線が乗り入れます。近くに東海道新幹線の線路がありますが、新幹線は停車しません。

これだけ聞くと、乗り入れ路線が多いとはいえよくある「主要駅」の一つに過ぎないのではないか、と思うかもしれません。

しかし、実際に行ってみるとそう単純な話でもなさそうなのです。

上記の地図をご覧ください。画面右下から左へかけて大きく左カーブを描く縞模様の路線が「南武線」です。南武線武蔵小杉駅は地上ホーム2面2線の対向式ホームで、1番線が川崎方面、2番線が立川方面となります。これは特に不思議なことではありません。

続いて画面中央やや左寄り、まっすぐ斜めに走る細い線が「東急東横線東急目黒線」です。この区間では方向別複々線となっていて並走しており、武蔵小杉駅では1・4番線が東横線、2・3番線が目黒線で島式ホームが2つ並ぶ2面4線のホームとなっています。1番線は東横線の横浜方面、2番線は目黒線の日吉方面、3番線は目黒線の目黒方面、4番線は東横線の渋谷方面となります。複数の地下鉄路線やその先の私鉄線とも相互直通運転を行っているため非常に複雑ではありますが、今回取り上げたいのはこの東急のホームではありません。

今回取り上げたいのは、混沌を極める「横須賀線ホーム」なのです。

画面中央やや下、えんじ色に塗られた平行四辺形の右下にあるホームが「横須賀線」です。東海道新幹線と並走し、大きく右にカーブを描いて多摩川を渡ります。ここはJRの3・4番線として割り振られており、2010年にできたばかりの新しい高架ホームとなっています。それまで新川崎西大井駅間には途中駅がなかったのですが、昨今の再開発に伴い武蔵小杉駅周辺の人口が急増したことをうけてホームが設置されました。こうした歴史的経緯から、横須賀線ホームは他のホームよりもやや離れた位置にあります。

3番線は横浜方面、4番線は東京方面です。しかしこの高架ホームには、実際には横須賀線のみならず、他にも実にさまざまな列車・路線が乗り入れカオスな状態となっているのです…。

というわけで実際に行ってきた際の画像とともに、詳しくご説明していきます。

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情報量がなかなか多い

まずはこの高架ホームの駅名標を見てみます。上り方面は「西大井」、そして下り方面は「新川崎」と「羽沢横浜国大」の二手にわかれているということがこの駅名標からよくわかります。

この武蔵小杉駅JR高架ホーム3・4番線には「横須賀線」「湘南新宿ライン」「相鉄・JR直通線」の3路線が発着します。いずれの路線でもすべての列車が必ず停車し、ほとんどの列車が短くても10両、長ければ15両の列車が高頻度で発着するホームとなっています。

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主力車両はE217系

1980年のSM分離によって横須賀線は川崎経由から品鶴線経由となり、現在のような運行系統となりました。運行系統上の「横須賀線」は東京~久里浜駅間のみですが、実際には東京より先で多くの列車が「総武線快速」へと直通し千葉方面へと向かいます。また、さらに一部の列車は千葉より先、「外房線」「内房線」「成田線」「鹿島線」に直通するものもあり、千葉より先はいくつも枝分かれしていくのです。15両か11両での運行で、全列車にグリーン車が2両ずつ連結されています。

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湘南新宿ラインもかなりややこしい

2001年には湘南新宿ラインが開業。これは東海道線横須賀線高崎線宇都宮線を新宿経由で直通する運行系統で、湘南色E231系E233系が使用されています。全列車が首都圏の南北を縦断するロングラン列車となっており、武蔵小杉駅では「普通」「快速」「特別快速」のいずれも必ず停車します。こちらは15両または10両での運行で、やはり全列車に2両ずつグリーン車が連結されています。

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「複雑」な駅が「超複雑」に

これだけでもかなり複雑なのですが、これに輪をかけてさらに複雑にしたのが2019年に開業した「相鉄・JR直通線」です。これは相鉄線の海老名から埼京線の新宿を結ぶ運行系統で、一部列車は新宿以北へも乗り入れます。横浜羽沢貨物駅に隣接して造られた「羽沢横浜国大駅」を境に運行事業者が変わり、羽沢横浜国大~武蔵小杉駅間はJRの貨物線を経由して運行されています。同区間では約15分間全列車がノンストップで運行され、途中に停車駅がありません。相鉄12000系・20000系または埼京線233系が使用され、全列車が10両編成でグリーン車は連結されていません。

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情報量が多いいいいい

…と、首都圏の鉄道に詳しくない人にとってはここまでの説明で既に情報過多で「なんのこっちゃ」状態だと思うのですが、それでは肝心の発車標を見てみることとしましょう。

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千葉県に混じって埼玉県

平日朝7時台の、上りホームがこちら。さすがに「横須賀線ホーム」と呼ばれるだけあって、横須賀線の列車が割合的には最も多いわけですが、しかし驚くべき運転間隔ですよね。朝ラッシュということで、7:26発の千葉行、7:29発の武蔵浦和行、7:31発の津田沼行が立て続けに発車していきます。横須賀線が5分差というだけでもなかなかの高頻度運転ですが、その間に埼京線直通を入れ込んでしまうという秒刻みのダイヤが実現しています。ちなみに横須賀線は横浜方面からの列車ですが、埼京線直通は横浜駅を通らず相鉄線海老名方面からの直通列車で、ここ武蔵小杉で初めて合流するわけですから、少しでもどれかが遅れればこの緻密なダイヤは崩壊することになります。

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さすがの混雑

平日朝なので主に4番線(上りホーム)が混雑しているわけですが、3番線(下りホーム)も一大ターミナルの横浜駅へと向かう列車が発着するわけですからそこそこ混んでいます。ほぼ常時、上り下りどちらかのホームで接近アナウンスが流れているような状態です。

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こっちもワケわかんない

下りホームもかなり混沌を極めております。まず7:37発の大船行と7:44発の久里浜行はどちらも「15両」で、大船まで同じ所要時分で各駅に停車をしていきますが、大船行は「湘南新宿ライン」、久里浜行は「横須賀線」なので、同じ15両編成でもグリーン車の停車位置が異なります。また久里浜行の2分後に続行する海老名行は相鉄線直通の列車なので横浜方面へは向かわず、ここ武蔵小杉を出ると15分間ノンストップとなります。また「相鉄線内特急」と書いてあるので羽沢横浜国大、西谷、二俣川、大和、海老名以外は通過となります。7:37発と7:46発は新宿方面からの列車で、その間にある7:44発は東京方面からの列車ということになります。

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合間にはライナーも通過

こんなにも混沌とした中ですが、何とこのホームでは平日朝の時間帯に運行される「湘南ライナー」「おはようライナー新宿」も通過していきます。列車によっては川崎経由のものもありますので全てのライナーが武蔵小杉を通過するわけではないのですが、国鉄時代から続く185系の通過を見ることができるというわけです。

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うかうかしてると一気にカオス度が高まった

そして湘南ライナーの通過した上りホームは、さらに混沌を極めていました。現在表示されているのは7:43発、7:45発、7:48発です。いやぁここまで高頻度の運転間隔ってJRではなかなか珍しい気がします。

先発7:43発の津田沼行は横須賀線なので、横浜方面からやってきて東京方面へと向かう列車です。その2分後にやってくる高崎行は湘南新宿ラインなので、横浜方面からやってきて新宿方面へと向かう列車です。そのさらに3分後、大宮行は埼京線直通列車なので横浜方面ではなく相鉄線海老名方面からやってきて、新宿方面へと向かいます。7:45発と7:48発はどちらも新宿・大宮方面行ですが、途中池袋~大宮駅間は運行ルートが異なり、また7:45発が通過する西大井駅に7:48発は停車するなど、この発車標からは読み取れない両者の違いがたくさんあります。湘南新宿ラインは大宮駅地上ホーム発着ですが、埼京線は大宮駅地下ホーム発着ですので注意しましょう。

7:45発にはグリーン車が連結されていますが、7:48発には連結されていないため、グリーン券を所持して新宿方面に向かいたい場合は7:45発に乗車する必要があります。もっとも、この平日朝のラッシュ時間帯に武蔵小杉から座れるとは到底思えませんが。

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215系も通過

先ほどの185系湘南ライナーに続いて、今度は215系のライナーも通過していきました。通過とはいっても前後に列車が詰まっているので、たいしてスピードが出ているわけでもありませんが。東京方面行なのか新宿方面行なのかまではちょっとわかりかねます。

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究極の3列車

そしてさらに少し待ってみると、上りホームはご覧のような表示に。8:21発は湘南新宿ライン高崎線直通の快速高崎行、その2分後に出る8:23発は埼京線川越線直通の川越行、その3分後に出る8:26発は総武線快速外房線直通の上総一ノ宮行です。これら3本が同じホームから出ていくの、なかなかにヤバすぎませんかね?

 この画像をツイートしたらややバズったのを今でも覚えています。

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乗車位置案内もカラフル

これだけたくさんの運転系統が乗り入れるホームですから、足元を見てみるとかなり乗車位置目標もカラフルです。上りホームでは「湘南新宿ライン」と「埼京線直通」が同じ整列位置になっていますが、これはどちらも同じ「新宿方面行」だからでしょう。また下りホームでは、「サフィール踊り子」や「踊り子」の乗車位置目標も貼られていました。

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ホーム新設工事中

そんな武蔵小杉駅高架ホームは、現行の島式1面2線のみでは人を捌ききれないということで、現在下りホームの新設工事が進められています。おそらく現在の3番線はフェンスか壁でも立てて乗降不可とし、東側に下りホームを新設することで下り列車の乗降はそちらから行うということかと思います。実現すれば現在の京急線横浜駅のような構造になるのでしょう。上り下りが同じ一つの島で発着する光景はもう数年で見納めとなりますから、早いうちに記録してみてはいかがでしょうか。

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時代は「○○線直通」

ということで、今回は混沌を極める武蔵小杉駅の様子をご紹介しました。どことなく名鉄名古屋駅に近いものを感じるのですが、名古屋のみなさんどうでしょうか。いやそれでも名駅には及ばないのかもしれませんが…。

 

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。

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企画開始から24時間突破! 贅沢な指定席の新幹線「みずほ601号」で九州突入【2020-10鉄道最速日本縦断6】

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みなさんこんにちは! わたかわです。

今回は2020年10月に実施した「鉄道最速日本縦断2020」ということで、2日目の朝の岡山駅からスタートです。

前回の記事は以下のリンクからご覧ください。

watakawa.hatenablog.com

 

2020年10月16日(金)

稚内を出てから約24時間、ここまでまとまった休息を取ることもなく、ひたすらに列車を乗り継ぎ続け、岡山へとやってきました。

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首都圏では見れない列車名も並ぶ

続いて乗車するのは、岡山6:51発の〔みずほ601号〕鹿児島中央です。山陽新幹線から九州新幹線へと直通する最速達種別で、新大阪発の下り朝一番の新幹線となっています。

サンライズが岡山に到着してからみずほ601号が発車するまでには24分間あるので焦らず乗り換えができることもあり、この列車はサンライズを利用して西日本・九州の主要駅へスムーズに移動する際に重宝される列車となっています。今回はこれに乗車し、一気に終点の鹿児島中央へと向かっていきます!

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岡山は本当に大都会だと思います

鉄道に興味のない人や地理に疎い人からすれば「岡山って何があるの」などとよく言われがちですが、͡新幹線・在来線とも全列車が停車し、東京・名古屋・大阪・広島・福岡・鹿児島などの主要都市へ乗り換えなしで行ける新幹線が高頻度で発着し、山陰方面や四国各県へ向かう特急もすべてこの岡山がターミナル駅となっていることを考えれば、正真正銘の「大都会」なのではないかと思います。

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N700系が入線!

そんなことを考えているうちに、みずほ601号が入線してきました! 山陽~九州直通仕様のN700系で、8両編成で運用されます。

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オレンジ色の列車名表示

新大阪を6:00に出発する列車なので岡山はあくまでも途中停車駅。停車時間はわずかなので、急いで乗り込み、定刻通り6:51に岡山を発車しました。終点の鹿児島中央までは約3時間の道のりです。

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普通車で2+2列は贅沢

岡山を出ると、広島、小倉、博多、熊本と停車して終点の鹿児島中央に至ります。だいたい沿線上の政令指定都市のみに停車していくような感じで、横に長い山口県は完全スルーします。

みずほ号は、前から順に1~3号車が自由席、4~8号車が指定席(6号車は半室グリーン)となっています。今回利用したのは5号車の普通車指定席ですが、何と驚くべきことに新幹線の普通車であるにも関わらず2+2列のシートでグリーン車並みのゆとりがあるのです!

そう、この〔みずほ〕〔さくら〕を中心に運用される8両編成のN700系は、自由席こそ5列シートですが、指定席は普通車でも4列シートということで、東海道新幹線N700系よりもかなり居住性の高い空間となっているのです。同じ普通車でも、指定席料金を払うだけで着席保証を受けられるだけでなく座席の快適性が上がるというのはかなりイイですよね!

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いいとこ鶏(900円)

2日目の朝食は、岡山駅にて購入した駅弁「いいとこ鶏」(900円)。ご飯の上に、一口大にカットした鶏の唐揚げや照り焼き等がごろごろとのったお弁当です。あまり岡山らしさは感じにくい(?)かもしれませんが、美味しければ何でもいいんです。そしてこれくらいボリュームのあるお弁当でないと、残り5時間もちませんからね。鶏肉好きの私には本当に美味しいお弁当でした。

美味しい鶏肉を味わっている間にも列車はハイスピードで進み、広島を発車。一部の〔のぞみ〕〔みずほ〕も停車する新山口さえ、今回は通過となります。

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ついに九州突入!

そして午前8時過ぎ、ついに関門トンネルを抜けて本州から九州へと突入しました! 前日の夕方5時頃に青函トンネルを抜けて本州へ突入してから早15時間、いよいよ旅も大詰めです。

列車内はかなり混雑が激しく、指定席も自由席も通路側の一部の席がぽつぽつと空いている程度でした。これは指定を取っておいてよかった…! 朝一番で関西や山陽地区から九州方面へ向かいたい人にとっては本当に重宝する列車でしょうし、博多の到着が朝8時半頃ということでビジネスにもちょうど良い時間の到着といえそうです。

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この辺りでようやくTwitter復旧

小倉、博多と立て続けに停車した後は、JR西日本が終わりいよいよJR九州九州新幹線へと突入です。2011年に開業した鹿児島ルートの最速達列車こそ、この今回乗車している「みずほ号」ということで、数多の駅を通過しながら進んでいきます。博多~鹿児島中央駅間の途中停車駅は熊本のみとなっています。

2004年に開業した新八代鹿児島中央駅間は特に険しい山々が続き、トンネルの連続となります。沿線の景色をめいっぱい楽しめるというわけではありませんが、それと引きかえにこれほど速く進めるのですから、やっぱり新幹線の凄まじさを感じずにはいられません。

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新幹線ではここが最南端だけど…

そして9:46、ついに終点の鹿児島中央駅へと到着です! 文字通り鹿児島県の中心となる駅で、北からずっと続く新幹線網の終点でもあります。これより先は錦江湾ですから、新幹線がのびることは決してあり得ません。

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どばーっと下車

新幹線駅ではここ鹿児島中央が最南端ですが、さらに南にのびる在来線がありますから、続いてそちらへ乗り換えていき、ゴールの西大山駅を目指します。

今回はここまで! 次回でいよいよ「鉄道最速日本縦断」は最終回になります(多分)。

 

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2021年の初日の出は海芝浦駅から! 新春鶴見初日の出×初詣×初風呂の旅

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みなさん、明けましておめでとうございます! わたかわです。

2021年も「わたかわ 鉄道&旅行ブログ」を宜しくお願い致します!

今回は、新年一発目ということで、本日早朝に出かけてきたばかりの「元旦旅」の様子をご紹介します。

 

2021年1月1日(金・祝)

さて、新年一発目、今回の旅のスタートはもちろんいつもの横浜駅からです。

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10時間ぶりの横浜駅

お正月は家でまったりされる方、ガンガン出かける方など様々だと思うのですが、私はどちらかといえば後者でして、特に毎年元旦は日本のどこかで初日の出を見ようとスケジュールを調整しています。

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2019年1月1日未明 「特急犬吠初日の出5号」銚子行(新宿駅にて)

2019年の元旦は新宿から銚子まで臨時特急「犬吠初日の出号」に乗車し、銚子市犬吠埼で「日本一早い初日の出」を見届けました。また、2020年の元旦は未明に神戸から高松へ「ジャンボフェリー」の深夜便で渡り、高松から高徳線に乗り換えて香川県さぬき市の「津田の松原」という海岸で初日の出を見届けた思い出があります。

今年は新型コロナウイルスの影響で、鉄道各社の終夜運転および初日の出臨時列車の運行が取りやめとなったことで、元日未明に動けるエリアが大きく限られてしまっています。しかしその中でも、「何とか初日の出を見に行きたい!」ということで、2021年元旦の初日の出は鶴見線の海芝浦駅にて見届けることにしました。

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まずは京浜東北線に乗車

まずは横浜駅より京浜東北線に乗車し、鶴見駅へと向かいます。ちなみに余談ですが、私は前日の大みそか夜8時頃まで横浜駅近くの某所でアルバイトがありまして、へとへとの状態で帰宅し、紅白歌合戦を見て、年越しの瞬間に立ち会って、そこから仮眠をとった上で翌朝午前6時には再び横浜駅に戻ってきているという変態っぷりです。私の頭の辞書の中に「年末年始はゆっくり過ごす」という文字はないようです。

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おなじみE233系

それでは、やってきた6:11発の大宮行に乗り込みます。車内はまぁまぁ空いていて、余裕で座ることができました。ちなみにこの時既に初日の出の時刻までは1時間を切っており、新子安付近を走行中に既に東の空が明るくなってきているのがはっきりとわかりました。

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ちょっと古そうなサインを発見

6:22に鶴見駅へと到着。ここからは鶴見線に乗り換え、終点の海芝浦を目指します。

京浜東北線のホームには、白黒の「鶴見線のりかえ」の看板が。JR初期の頃に造ったような、やや古さを感じる20世紀臭いデザインです。

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中間改札がある

京浜東北線鶴見線はどちらもJR東日本の路線ですが、乗り換え口には中間改札が設置されています。これは鶴見線内の各駅が無人駅となっており、不正乗車を防ぐためのものです。鶴見駅で運賃が分割されるというわけではなく、あくまでも運賃は通算ですが鶴見駅を経由したことをICカードや紙の乗車券が認識できるようになっています。

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鶴見線は3方向に分かれる

鶴見線の起点駅は鶴見で、ざっくりいうと京浜工業地帯を目指す路線ですが、その線路は大きく3方向に分かれます。鶴見~扇町駅間を結ぶ「本線」、途中の浅野で分岐する「海芝浦支線」、その次の安善で分岐する「大川支線」の3路線です。いくつも支線をもち、駅数もそこそこあるように見えますが、鶴見線はすべて合わせても路線の総延長が10kmにも満たないのです。駅間距離は非常に短く、平日朝晩の通勤客輸送がメインとなっています。

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6:30発に乗車

今回は海芝浦駅を目指すので、6:30発の列車に乗り込みます。いっちょまえに駅ナンバリングなんぞ導入されていますが、短い支線がいくつもある鶴見線でナンバリングはどこまで役に立つのか…?

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205系が今も現役

鶴見線では、懐かしの205系が今も現役で運用されています。昨年10月には武蔵野線205系のラストランが大きな話題となりましたが、まだまだ神奈川県内では鶴見線、南部支線、そして相模線で205系がバリバリ活躍中ですので、乗るなら早いうちに是非!

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行先表示器は幕ではなく電光表示

列車は3両編成での運行で、車内はかなり混雑していました。おそらくほぼ全員が海芝浦駅での初日の出見物客かと思われます。鉄道ファンも一部にはいますが、そうでない人の方が圧倒的に多いです。まさかここまで人が多いとは…。密を避けるつもりで2021年の初日の出は海芝浦駅を選んだのですが、これは予想外でした。

座席は満席、立ち客も多数ですがぎゅうぎゅうとまではいかないくらいの混雑率で、定刻通り鶴見駅を発車。しばらく高架区間を走りますが、既に外はもうかなり明るいです。

この列車が海芝浦支線の始発列車だからということもあるのか、途中駅でも若干の乗降はありました。しかし混雑率は一切変化することがないまま、浅野駅でカーブするホームに入り、支線へ。

支線区間の駅は途中に「新芝浦」と終点の「海芝浦」の2つがありますが、その駅名からもわかる通り、この海芝浦支線が走る埋め立て地には東芝の工場があります。人工島の淵を沿うように走っており、新芝浦駅は駅の外に出られますが海芝浦駅は駅の出口が東芝の施設と直結しているため一般旅客は駅の外に出ることができません東芝社員が利用するのはわかるとして、これが「誰でも利用できる一般的な鉄道路線」としての扱いを受けているのが不思議に思えるくらいです。

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1面1線なので折り返すのみ

6:41に終点の海芝浦駅へと到着。広い運河に面した1面1線のホームに、大量のお客さんが放出されます。

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ホームが人で溢れかえる

ホームが運河に面しているため、みなさんホーム上で初日の出を眺めることになります。乗ってきた列車は15分後に折り返しの鶴見行として発車しますが、みなさんこれは見送って初日の出を見届けるということになります。

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もうあと数分?

6:49頃の空の様子は上の写真の通り。既に地表近くが真っ赤に染まっています。もうご来光の瞬間までは分刻みといったところで、これでも十分景色としては綺麗なのですが、決定的瞬間を捉えるべく寒空の下、体を震わせながら待ちます。ちょうど見えている対岸の工場群は扇島で、少し視線を右にずらすと鶴見つばさ橋も見えます。工場の景色と初日の出とは、何とも豪華な組み合わせです…!

そして、海芝浦駅で待つこと16分、ついに6:57頃、ご来光の瞬間です!

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ついにご来光の瞬間!

工場の合間から差し込む一筋の光、その瞬間の感動は言葉ではなかなか言い表せないものがあります。2020年は世の中が暗いばかりで「明るさ」「光」を感じる瞬間が少なかったわけですが、今この瞬間、2021年は少しでも明るい年になってほしい、いや間違いなく明るい年になる、と心のどこかで強く感じることができました。

ご来光がご来光として綺麗に見えるのはものの2~3分で、太陽はどんどん高く昇っていくため次第に周りもすっかり明るくなっていきます。

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元旦は早朝からオープン

先ほども述べた通り、一般旅客は海芝浦駅の外に出ることができませんが、駅構内に公園が併設されており、元旦は初日の出客のために暗い時間から解放されていました。こちらにもかなり人が流れてきていたので、今年海芝浦駅で初日の出を見物した人は少なくとも100人以上いたと思います。

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駅構内に簡易タッチ機がある

駅構内には、ICカードの簡易タッチ機があります。これを「出場→入場」の順でタッチすればOKです。まぁ実際には駅の外に出てないのに”出場”扱いになるのは何とも不思議な気がしますが。というかこれ、私のような鉄道ファンなら当然わかりますが、そうでない一般の人は意味がわかるのかな…?

なお券売機やチャージ機は設置されていないので、紙のきっぷで乗る場合は「乗車駅証明書」を取って乗車します。

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今度はHMつき

しばし待っていると、折り返し鶴見行となる列車が入線してきましたのでこれに乗車します。海芝浦駅には待合室や寒さを凌げる場所がないので、おそらくほとんどの人がこれに乗り込んだと思います。どうやら鶴見線は開業90周年のようで、記念のヘッドマークが取り付けられた編成で入線してきました。

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すっかり明るくなった

所定だと7:17発のはずのこの列車、入線が遅れたため発車も遅れ、結局3分ほど遅れ7:20頃に発車となりました。基本的に鶴見6:30発の列車でやってきた人がほぼ全員乗り込むので、混雑率は先ほどと同様かなり高い状態です。

再び十数分揺られ、鶴見駅に戻ってきました。

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まだ朝の7時半

再び中間改札を通って乗り換えや出口へと向かうわけですが、案の定というか何というか、ほとんどの人が中間改札でエラーとなり、有人改札へと回っていました。恐らく海芝浦駅でタッチしなかったということなんでしょうね。ただこれは不正乗車を目論んでということではなくて、そもそも鶴見線各駅が無人駅であることや簡易タッチ機の存在、使い方を知らない人が多いのだと思いますから仕方のないことです。普通は海芝浦駅に着いて、カードをどこにも触れず折り返し列車に乗車することがおかしなことであるという風には気づいていただきたいところですが…。

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總持寺

私は一度鶴見駅を出て、松屋で新年最初の朝食を食べ、続いて曹洞宗大本山總持寺へやってきました。ここで初詣としたいと思います。

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「謹賀新年」の文字を見るとお正月を感じる

總持寺といえば、横浜市民なら一度くらいは聞いたことのある有名なお寺ですから、元旦の初詣は物凄い人になるんじゃないかと恐れていたのですが、案外そこまででもなく、まぁ普通に人は来ているがのんびり歩いても全く問題なし、三密も避けられるくらい人はぽつぽつといった様子でした。しきりに「分散参拝」が呼びかけられていたこともあって、功を奏したというところでしょうか。

もちろん感染防止対策は厳重で、境内ではマスクの着用必須や参詣順路の設定、また混雑時に使用すると思われる参詣整列位置のテープが地面に貼られていました。

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おみくじは「末吉」

おみくじの結果は「末吉」。旅行は「さしつかえない」とのことなのでありがたい限りですが、一方で恋愛については「今はまだ駄目です」ときっぱり言われてしまいました(笑)。今年で22歳になるのですが、私にもいつか春はやってくるのでしょうか…?

病気は「気を強くもてば安心」ということなので、今年は「コロナに罹るまい」という強い気持ちで生きていきたいと思います。

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鶴見はスパ・サウナの激戦区らしい

そうして初日の出と初詣を済ませた後は、「初風呂」ということで、今回は「ファンタジースパ・おふろの国」で新年早々ゆっくりお風呂に浸かってきました! 總持寺からだと歩いて25分くらい、鶴見駅からだと歩いて20分くらいかと思います。バスでも行けますが少し回り道をするため15~20分くらいかかり、所要時間はそこまで変わりません。

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ここはめっちゃオススメです

鶴見にはスーパー銭湯やサウナが数店密集しているエリアがあるらしく、この「おふろの国」もその一角にあります。入浴料は休日800円で、設備がとっても充実しており、いかにもスーパー銭湯といった様子です。ただしいい意味での設備の古さや独特の雰囲気はどこか町の銭湯にも似たものを感じ、両者のいいところをうまく合わせたコスパ最強のお風呂屋さんではないでしょうか!

元旦は朝8時から営業しているようで、私が行った際には既にかなり混雑していました。ただ浴場はかなり広いので、人が多いとはいえ寛げないということはなく、ゆっくりできました。おまけに露天風呂まであるので、私がお風呂屋さんに求める設備がほとんど揃っているといっても過言ではないでしょう。

特にサウナが有名のようなんですが、私はサウナは入らないので今回はスルーしました。

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帰りはバスで

1時間以上ゆっくり寛ぎ、帰りはバスを利用します。うたた寝してたらあっという間に鶴見駅西口へと戻ってきていました。

 

というわけで、かなりいつもの記事よりも雑になってしまったかもしれませんが、これにて2021年の元旦旅は以上となります!

今年一年どんな年になるのか、まだ全然予想もつきませんが、少しずつでもかつての日常を取り戻していけたらと思います。

改めて、本年も当ブログをどうぞよろしくお願いします!

 

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。

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E655系ハイグレード車両「なごみ(和)」で冬の仙台へ! 在来線特急気分を味わう2020年の旅納め

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みなさんこんにちは! わたかわです。

今年一年、「わたかわ 鉄道&旅行ブログ」をご覧いただきまして誠にありがとうございました。

今年4月のブログ開設以降、本当に多くの方々にご覧いただけるようになりまして、現在までの累計アクセス数は何と2万を超えております

今まで一度でもこのブログを見てくださり、そして鉄道・旅行って面白いなと思ってくださる方が一人でも多くいらっしゃれば、こんなに嬉しいことはありません。

本日は大みそかということで、2020年最後の記事になります。

1年の締めくくりにふさわしい話題ということで、今回は先日運行されたE655系「なごみ」上野→仙台の様子をご紹介していきます!

 

2020年12月19日(土)

さて、今回の旅のスタート地点は東京・上野駅です。

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昔の面影を残す上野駅

ご存じの方も多いと思いますが、かつてこの上野駅は「北の玄関口」として、東北・上信越方面からの長距離列車の終着駅、またそれらの方面へと出発する始発駅でした。新幹線が網の目のように張り巡らされ、ブルートレインや在来線長距離列車が消えた今、上野駅を「北の玄関口」と呼ぶのは少々場違いな感も否めませんが、しかし駅舎には確実にその当時の面影がしっかり残されています。

今回この上野駅から乗車するのは、E655系ハイグレード車両「なごみ(和)」です。主に皇族の方々が都心から那須や伊豆等の首都圏近郊へお出かけされる際に使用される特別車両で、一般民間人が乗車できる機会はまずありません。JR東日本が1編成のみ所有する車両で、定期運用にはついておらず臨時列車やイベント列車として運用されることもまずないため、そもそも見たことがない、聞いたことがないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

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発車標は「団体」の表示

しかし今回は、そんな超特別列車に乗れることになりました!!

というのも実は、びゅうトラベルサービスが主催する鉄道ファン向け団体ツアーで、この日一日片道限定で、上野から仙台まで東北本線経由で運行されることになったのです!!

これは今回12月19日(土)~20日(日)の1泊2日で、往路はE655系、復路は新幹線として仙台市内に1泊するツアーということで、列車のみで乗車できるわけではなく、ツアーへ申し込むことで乗車する機会に恵まれたというわけです。旅行代金は往復交通費、宿泊代、その他諸々込みで1人60,000円。そこからGoToトラベル適用で、支払い実費は1人46,000円となりました。2日間の旅費としてはかなりのお値段ではありますが、「この金額を払えばなごみに乗れる」と思えば安いものです。それくらい、めったに乗る機会には恵まれない、それどころか見る機会すらなかなかない車両なのです。

上野駅は地平ホーム15番線からの出発ということで、さっそく行ってみると…いました!

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濃い紫色の独特な車体

そこには既に、今回乗車する「E655系」が5両編成で停車中です! 濃いめの紫色をした独特の車体で、前面は丸みを帯びた顔、そしてライトは高い位置に左右一つずつついています。真ん中には金色の三本線が入っており、何ともいえない高級感が漂います。

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側面には四つ葉のマークと「団体」表記

側面の行先表示器には、グリーン車を示す四つ葉のマークと号車表示、そして「団体」の文字が表示されています。”ハイグレード車両”の名に恥じず、全車両がグリーン車指定席相当の扱いとされているようです。まぁ基本的には団体列車としての運用がほとんどなので、ここは多くの場合このように表示されているのでしょうが、それ以外にどんな表示が可能なのかも気になるところではあります。

上野駅の発車時刻は8:03ということですが、発車準備のために8:00には扉が閉まるということで、急いで乗り込みます!

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豪華な1+2の配列

今回は2号車を利用します。座席は1+2列ということでグリーン車の名に恥じない座席配置で、とてもゆとりがあります。荷物棚は飛行機のようなハットラック形式で、JR東日本の車両としては珍しい設備のように感じます。

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モケットは淡い紫を基調としたチェック模様

ツアー申込段階では座席の指定はできず、当日受付にて座席がわかるのですが、今回私は1人での申込ということで1列の方を割り当てていただきました。モケットは紫とピンクのチェック柄で、丸みを帯びた背もたれが特徴的です。

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いろいろ完備

続いては、座席をいろいろと見ていきます。肘掛けのところには2種類のボタンがあり、背もたれのリクライニングに加えフットレストも調整できるのです! 限界まで倒すと寝台にも近いような状態になりとても快適です。また当然のようにコンセント、読書灯、Wi-Fiも完備。なおインアームテーブルはかなり小さめですが、ビジネスでの利用はあまり想定されていないためかと思います。

余談ですが上野駅の朝8:00といえば、常磐線の特急〔ひたち3号〕仙台行が発車していく時刻です。今回はそれとほぼ時を同じくして、東北本線経由の特急(?)仙台行も発車していくというのが、何ともロマンがありますよねぇ~。

そして時刻は8:03となり、列車は定刻通り上野を出発! これより大宮・宇都宮・福島経由で仙台へと向かっていきます。

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四季島ァァァァ

発車して数分で、車窓左手には尾久の車両基地が見えてきました。四季島も停車しており、豪華車両どうしのすれ違い(?)となりました!

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なごみ限定グッズ

上野駅を発車してすぐ、添乗員さんから乗車記念品が配られました。E655系があしらわれたポストカードとハンカチですね。おそらくなかなか手に入らない貴重な代物だと思うので、大切に保管しておきます!

この列車は5両編成での運行ですが、編成中央の3号車はVIPカーということで、他の号車の人は立ち入れないようです。中にどんな設備があるのか、ちょっと見てみたい気もしますよね(笑)

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乗車券代わりのネックストラップ

今回のツアーでは、受付時に上野駅でご覧のようなネックストラップが配布されております。これが乗車券・特急券代わりになるもので、座席番号が記載されております。これも記念に持ち帰れるということで、大切に保管しておきます!

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各駅通過時刻も掲載

また受付時には、上野~仙台駅間各駅の停車・通過予定時刻の一覧ももらうことができました! 団体列車で各駅の時刻が詳細に記載されている時刻表が配られるというのはやはり鉄道ファン向けの企画ならではですね。これを見ると、大宮、宇都宮、黒磯、郡山、福島にのみ停車をするようで、あとはすべて通過とのこと。往年の名特急にも引けを取らない走りに見えますが、仙台駅の到着時刻は13:15ということで所要時間は5時間超、つまり常磐線回り(約4時間半)よりも時間がかかるようです。

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さいたま新都心付近を通過

列車は埼玉県に入り、さいたまスーパーアリーナ付近を通過。今年は新型コロナの影響で、きっとここが多くのお客さんで賑わうということもあまりなかったのでしょうね。2021は再びさいたまスーパーアリーナ含め全国各地でさまざまなイベントが開かれることを願っております。

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大宮に到着

上野を出て26分、8:29に大宮駅へと到着です。ここでは1分間の運転停車となり、扉は開きません。今回のツアーは出発地が上野のみとなっているため、大宮等の途中駅からの乗車プランは設定されていないようです。

大宮駅はすぐに発車し、これより宇都宮方面へと向かっていきます。

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大宮を過ぎると長閑な景色も

列車は大宮を出て、しばらくすると東北新幹線の高架橋とも分かれていきます。大宮まではひたすらにビルや住宅が密集していましたが、大宮を過ぎれば各駅周辺以外は閑静な住宅街や田畑も見られるようになってきます。

列車の速度はだいたい70km/h前後といったところで、そこまで速度は出していません。定期列車の合間を縫った運行ということで、下手にどこかで普通列車を追い越すこともできず、実質的には各駅に停車するのとほぼ同じ評定速度で走っているといった感じではないでしょうか。

ここで添乗員の方から、地域共通クーポンの配布がなされました。今回の旅では宮城県発行扱いの地域共通クーポンが6,000円分配布されるので、これを2日間で使い切らなければなりません。というか仙台の滞在時間は26時間程度なので、この間に6枚を使い切るのはなかなかハードだったりします(笑)

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宇都宮も運転停車

そして9:41には宇都宮駅に到着。ここでも1分間の運転停車ということで、あくまでも時間調整のようです。E655系というのは要はめちゃくちゃ上質な特急車両という感じですから、「新特急なすの」を知らない私どもの世代にとっては特急車両で上野から宇都宮へと来れているだけでもかなり貴重な体験なのですが、もちろん列車はさらに北へと進んでいきます。

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彼方に見える雪山は日光か那須

宇都宮を過ぎると、彼方には美しい雪山も見えてきました。沿線で雪が積もっている様子はありませんが、標高の高い山間部では既に本格的な雪景色となっているようですね。遮るものもないので、暖房の効いたぽかぽかの列車内からとても美しく見えます!

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黒磯で乗り換え不要はなかなかない

そして上野を出てから2時間余り、10:21には黒磯駅に到着です。ここでは少し長めの11分間の停車ですが、相変わらず扉の開かない運転停車となります。何が珍しいって、この黒磯駅を跨いで運行する定期旅客列車は北斗星カシオペア以来長らく設定されていないはずですから、今回は団体列車とはいえ本当に貴重な経験ができていると感じます。

黒磯駅を定刻通り発車し、列車はいよいよ栃木県から福島県へと突入していきます。この辺りからはもう本当に長いこと定期の昼行特急が運行されていない区間のはずですから、低速とはいえ各駅を通過していく列車はとても気分がいいです(笑)

白河、矢吹、須賀川といった福島県南部の都市にはかつての東北本線優等列車が停車していたでしょうが、それらの駅も颯爽と通過していきます。

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郡山にE655系が入線する貴重な光景!

上野を出てから3時間余り、11:18には郡山駅に到着! ここでは10分間の停車時間が設けられており、上野~仙台駅間で唯一列車の外に出ることができます。まぁ特にホーム上でイベントが行われたりするわけでもなく、売店があったりするわけでもないので基本的にはファン向けの撮影タイムといったところでしょうか。

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E721系との並びも

反対のホームにはE721系普通列車が停車中です。気温0度とかなり冷え込んでおり、積雪はありませんが雪が舞っているのが写真からもはっきりわかると思います。上野もまぁまぁ寒かったですが、こちらはめちゃくちゃ寒いです。

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発車標には「団体 仙台」

ホーム上の発車標には、「団体 11:28 仙台」の文字が。またその下のスクロール文字やホーム上のアナウンスにて、「一般のお客様はご乗車になれません」という案内が繰り返しなされていました。まぁ明らかに普通列車の見た目ではないですがね(笑)

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郡山に特急型車両が入線する光景

程なくして発車時刻となり、列車は郡山駅を出発。さらに北を目指します。

郡山を出たところで、少し早いですがお昼ご飯タイムへ。今回のツアーでは、1日目の昼食に特製弁当が配られます!

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限定掛け紙!

この日限定の掛け紙のお弁当で、日本ばし大増さんが作ってくださいました。日付もしっかり入っていますから、ビリビリに破くわけにはいきませんね。

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いやぁぁぁ美味しいいいいいい

中身は和食のおかずがたくさん入っていて、煮物やらお赤飯やら何とも豪華なラインナップです! 美味しくないわけがないですね。というか、最近はこの手の幕の内系駅弁を食べる機会が多いような気がしますが、一つひとついろんな楽しみ方がありますから飽きないですね~。

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一面の銀世界!

そして気がつけば、車窓は真っ白な雪景色に変わっています! あいにくの曇り空なので暗めの景色ではありますが、郡山とは異なりしっかりと雪が積もっています。12月上旬、東北地方の広い範囲で大雪が降ったようで、それが溶けきっていないというところでしょうか。例年どのくらい雪が降る地域なのかはわかりませんが、まさか今回なごみの車窓からこんな銀世界の眺めを味わえるとは思っていなかったので感激です!

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福島駅を発車

12:04には福島駅に到着。上野を出てから4時間が経過していますが、特に疲れは感じません。やはりグリーン車の広々とした座席が本当に快適な証拠でしょう。

福島駅では5分間の運転停車ののち、定刻通り発車。ここまでくるとかなり多くの鉄道ファンの方々がホームで写真撮影をされているようでした。そうですよね、こんな機会なかなかないですからね。

そして列車はいよいよ宮城県へと突入していきます。

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こちらではあまり積雪はしていない?

宮城県に入り、白石市付近では先ほどまでの雪景色が嘘のように車窓が大きく変化していました。この辺りではさほど雪が積もらなかったのか、それとも気温が高くすぐに雪が溶けたのか…? わかりませんが、東北本線のこの短い時間の中でこれほどの車窓の変化を味わえるのは何とも興味深いです。

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高架橋が見えてくれば仙台はもうすぐ

そして視界に東北新幹線の高架橋が見えてきて、建物が増えてきたらまもなく終点の仙台となります。仙台市内では雪が若干溶け残っているようでした。

大きなカーブを描きながら、在来線のホームへと入線していきます。

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ついに仙台へ到着!

そして上野を出てから約5時間、13:15に列車はようやく終点の仙台駅へと到着です! 何と東北本線ではなく、仙山線が発着する7番線に入線しました。

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5時間のロングランお疲れ様でした

ホームはそこまで広くないというのもあり、多くの人で賑わっています。結論から言ってしまえば、この5時間の乗車というのは本当にあっという間でした。体感としては常磐線回りの仙台ひたちよりも短く感じました。それくらい夢のようなひとときで、なおかつ疲れも感じることなく、348.2kmの長旅を満喫することができました!

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雪が残る仙台駅前

この後は翌日の仙台駅再集合まで各自自由行動となりますので、仙台近郊を観光してきました! その様子はまた後日ご紹介できればと思います。

 

 

というわけで、本日の記事はここまでとなります。

改めて、今年一年間当ブログをご覧くださいまして誠にありがとうございました!

来年もどうぞよろしくお願いいたします。

皆様よいお年をお迎えください!

 

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