みなさんこんにちは! わたかわです。
今年一年、「わたかわ 鉄道&旅行ブログ」をご覧いただきまして誠にありがとうございました。
今年4月のブログ開設以降、本当に多くの方々にご覧いただけるようになりまして、現在までの累計アクセス数は何と2万を超えております!
今まで一度でもこのブログを見てくださり、そして鉄道・旅行って面白いなと思ってくださる方が一人でも多くいらっしゃれば、こんなに嬉しいことはありません。
本日は大みそかということで、2020年最後の記事になります。
1年の締めくくりにふさわしい話題ということで、今回は先日運行されたE655系「なごみ」上野→仙台の様子をご紹介していきます!
2020年12月19日(土)
さて、今回の旅のスタート地点は東京・上野駅です。
ご存じの方も多いと思いますが、かつてこの上野駅は「北の玄関口」として、東北・上信越方面からの長距離列車の終着駅、またそれらの方面へと出発する始発駅でした。新幹線が網の目のように張り巡らされ、ブルートレインや在来線長距離列車が消えた今、上野駅を「北の玄関口」と呼ぶのは少々場違いな感も否めませんが、しかし駅舎には確実にその当時の面影がしっかり残されています。
今回この上野駅から乗車するのは、E655系ハイグレード車両「なごみ(和)」です。主に皇族の方々が都心から那須や伊豆等の首都圏近郊へお出かけされる際に使用される特別車両で、一般民間人が乗車できる機会はまずありません。JR東日本が1編成のみ所有する車両で、定期運用にはついておらず臨時列車やイベント列車として運用されることもまずないため、そもそも見たことがない、聞いたことがないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
しかし今回は、そんな超特別列車に乗れることになりました!!
というのも実は、びゅうトラベルサービスが主催する鉄道ファン向け団体ツアーで、この日一日片道限定で、上野から仙台まで東北本線経由で運行されることになったのです!!
これは今回12月19日(土)~20日(日)の1泊2日で、往路はE655系、復路は新幹線として仙台市内に1泊するツアーということで、列車のみで乗車できるわけではなく、ツアーへ申し込むことで乗車する機会に恵まれたというわけです。旅行代金は往復交通費、宿泊代、その他諸々込みで1人60,000円。そこからGoToトラベル適用で、支払い実費は1人46,000円となりました。2日間の旅費としてはかなりのお値段ではありますが、「この金額を払えばなごみに乗れる」と思えば安いものです。それくらい、めったに乗る機会には恵まれない、それどころか見る機会すらなかなかない車両なのです。
上野駅は地平ホーム15番線からの出発ということで、さっそく行ってみると…いました!
そこには既に、今回乗車する「E655系」が5両編成で停車中です! 濃いめの紫色をした独特の車体で、前面は丸みを帯びた顔、そしてライトは高い位置に左右一つずつついています。真ん中には金色の三本線が入っており、何ともいえない高級感が漂います。
側面の行先表示器には、グリーン車を示す四つ葉のマークと号車表示、そして「団体」の文字が表示されています。”ハイグレード車両”の名に恥じず、全車両がグリーン車指定席相当の扱いとされているようです。まぁ基本的には団体列車としての運用がほとんどなので、ここは多くの場合このように表示されているのでしょうが、それ以外にどんな表示が可能なのかも気になるところではあります。
上野駅の発車時刻は8:03ということですが、発車準備のために8:00には扉が閉まるということで、急いで乗り込みます!
今回は2号車を利用します。座席は1+2列ということでグリーン車の名に恥じない座席配置で、とてもゆとりがあります。荷物棚は飛行機のようなハットラック形式で、JR東日本の車両としては珍しい設備のように感じます。
ツアー申込段階では座席の指定はできず、当日受付にて座席がわかるのですが、今回私は1人での申込ということで1列の方を割り当てていただきました。モケットは紫とピンクのチェック柄で、丸みを帯びた背もたれが特徴的です。
続いては、座席をいろいろと見ていきます。肘掛けのところには2種類のボタンがあり、背もたれのリクライニングに加えフットレストも調整できるのです! 限界まで倒すと寝台にも近いような状態になりとても快適です。また当然のようにコンセント、読書灯、Wi-Fiも完備。なおインアームテーブルはかなり小さめですが、ビジネスでの利用はあまり想定されていないためかと思います。
余談ですが上野駅の朝8:00といえば、常磐線の特急〔ひたち3号〕仙台行が発車していく時刻です。今回はそれとほぼ時を同じくして、東北本線経由の特急(?)仙台行も発車していくというのが、何ともロマンがありますよねぇ~。
そして時刻は8:03となり、列車は定刻通り上野を出発! これより大宮・宇都宮・福島経由で仙台へと向かっていきます。
発車して数分で、車窓左手には尾久の車両基地が見えてきました。四季島も停車しており、豪華車両どうしのすれ違い(?)となりました!
上野駅を発車してすぐ、添乗員さんから乗車記念品が配られました。E655系があしらわれたポストカードとハンカチですね。おそらくなかなか手に入らない貴重な代物だと思うので、大切に保管しておきます!
この列車は5両編成での運行ですが、編成中央の3号車はVIPカーということで、他の号車の人は立ち入れないようです。中にどんな設備があるのか、ちょっと見てみたい気もしますよね(笑)
今回のツアーでは、受付時に上野駅でご覧のようなネックストラップが配布されております。これが乗車券・特急券代わりになるもので、座席番号が記載されております。これも記念に持ち帰れるということで、大切に保管しておきます!
また受付時には、上野~仙台駅間各駅の停車・通過予定時刻の一覧ももらうことができました! 団体列車で各駅の時刻が詳細に記載されている時刻表が配られるというのはやはり鉄道ファン向けの企画ならではですね。これを見ると、大宮、宇都宮、黒磯、郡山、福島にのみ停車をするようで、あとはすべて通過とのこと。往年の名特急にも引けを取らない走りに見えますが、仙台駅の到着時刻は13:15ということで所要時間は5時間超、つまり常磐線回り(約4時間半)よりも時間がかかるようです。
列車は埼玉県に入り、さいたまスーパーアリーナ付近を通過。今年は新型コロナの影響で、きっとここが多くのお客さんで賑わうということもあまりなかったのでしょうね。2021は再びさいたまスーパーアリーナ含め全国各地でさまざまなイベントが開かれることを願っております。
上野を出て26分、8:29に大宮駅へと到着です。ここでは1分間の運転停車となり、扉は開きません。今回のツアーは出発地が上野のみとなっているため、大宮等の途中駅からの乗車プランは設定されていないようです。
大宮駅はすぐに発車し、これより宇都宮方面へと向かっていきます。
列車は大宮を出て、しばらくすると東北新幹線の高架橋とも分かれていきます。大宮まではひたすらにビルや住宅が密集していましたが、大宮を過ぎれば各駅周辺以外は閑静な住宅街や田畑も見られるようになってきます。
列車の速度はだいたい70km/h前後といったところで、そこまで速度は出していません。定期列車の合間を縫った運行ということで、下手にどこかで普通列車を追い越すこともできず、実質的には各駅に停車するのとほぼ同じ評定速度で走っているといった感じではないでしょうか。
ここで添乗員の方から、地域共通クーポンの配布がなされました。今回の旅では宮城県発行扱いの地域共通クーポンが6,000円分配布されるので、これを2日間で使い切らなければなりません。というか仙台の滞在時間は26時間程度なので、この間に6枚を使い切るのはなかなかハードだったりします(笑)
そして9:41には宇都宮駅に到着。ここでも1分間の運転停車ということで、あくまでも時間調整のようです。E655系というのは要はめちゃくちゃ上質な特急車両という感じですから、「新特急なすの」を知らない私どもの世代にとっては特急車両で上野から宇都宮へと来れているだけでもかなり貴重な体験なのですが、もちろん列車はさらに北へと進んでいきます。
宇都宮を過ぎると、彼方には美しい雪山も見えてきました。沿線で雪が積もっている様子はありませんが、標高の高い山間部では既に本格的な雪景色となっているようですね。遮るものもないので、暖房の効いたぽかぽかの列車内からとても美しく見えます!
そして上野を出てから2時間余り、10:21には黒磯駅に到着です。ここでは少し長めの11分間の停車ですが、相変わらず扉の開かない運転停車となります。何が珍しいって、この黒磯駅を跨いで運行する定期旅客列車は北斗星・カシオペア以来長らく設定されていないはずですから、今回は団体列車とはいえ本当に貴重な経験ができていると感じます。
黒磯駅を定刻通り発車し、列車はいよいよ栃木県から福島県へと突入していきます。この辺りからはもう本当に長いこと定期の昼行特急が運行されていない区間のはずですから、低速とはいえ各駅を通過していく列車はとても気分がいいです(笑)
白河、矢吹、須賀川といった福島県南部の都市にはかつての東北本線優等列車が停車していたでしょうが、それらの駅も颯爽と通過していきます。
上野を出てから3時間余り、11:18には郡山駅に到着! ここでは10分間の停車時間が設けられており、上野~仙台駅間で唯一列車の外に出ることができます。まぁ特にホーム上でイベントが行われたりするわけでもなく、売店があったりするわけでもないので基本的にはファン向けの撮影タイムといったところでしょうか。
反対のホームにはE721系普通列車が停車中です。気温0度とかなり冷え込んでおり、積雪はありませんが雪が舞っているのが写真からもはっきりわかると思います。上野もまぁまぁ寒かったですが、こちらはめちゃくちゃ寒いです。
ホーム上の発車標には、「団体 11:28 仙台」の文字が。またその下のスクロール文字やホーム上のアナウンスにて、「一般のお客様はご乗車になれません」という案内が繰り返しなされていました。まぁ明らかに普通列車の見た目ではないですがね(笑)
程なくして発車時刻となり、列車は郡山駅を出発。さらに北を目指します。
郡山を出たところで、少し早いですがお昼ご飯タイムへ。今回のツアーでは、1日目の昼食に特製弁当が配られます!
この日限定の掛け紙のお弁当で、日本ばし大増さんが作ってくださいました。日付もしっかり入っていますから、ビリビリに破くわけにはいきませんね。
中身は和食のおかずがたくさん入っていて、煮物やらお赤飯やら何とも豪華なラインナップです! 美味しくないわけがないですね。というか、最近はこの手の幕の内系駅弁を食べる機会が多いような気がしますが、一つひとついろんな楽しみ方がありますから飽きないですね~。
そして気がつけば、車窓は真っ白な雪景色に変わっています! あいにくの曇り空なので暗めの景色ではありますが、郡山とは異なりしっかりと雪が積もっています。12月上旬、東北地方の広い範囲で大雪が降ったようで、それが溶けきっていないというところでしょうか。例年どのくらい雪が降る地域なのかはわかりませんが、まさか今回なごみの車窓からこんな銀世界の眺めを味わえるとは思っていなかったので感激です!
12:04には福島駅に到着。上野を出てから4時間が経過していますが、特に疲れは感じません。やはりグリーン車の広々とした座席が本当に快適な証拠でしょう。
福島駅では5分間の運転停車ののち、定刻通り発車。ここまでくるとかなり多くの鉄道ファンの方々がホームで写真撮影をされているようでした。そうですよね、こんな機会なかなかないですからね。
そして列車はいよいよ宮城県へと突入していきます。
宮城県に入り、白石市付近では先ほどまでの雪景色が嘘のように車窓が大きく変化していました。この辺りではさほど雪が積もらなかったのか、それとも気温が高くすぐに雪が溶けたのか…? わかりませんが、東北本線のこの短い時間の中でこれほどの車窓の変化を味わえるのは何とも興味深いです。
そして視界に東北新幹線の高架橋が見えてきて、建物が増えてきたらまもなく終点の仙台となります。仙台市内では雪が若干溶け残っているようでした。
大きなカーブを描きながら、在来線のホームへと入線していきます。
そして上野を出てから約5時間、13:15に列車はようやく終点の仙台駅へと到着です! 何と東北本線ではなく、仙山線が発着する7番線に入線しました。
ホームはそこまで広くないというのもあり、多くの人で賑わっています。結論から言ってしまえば、この5時間の乗車というのは本当にあっという間でした。体感としては常磐線回りの仙台ひたちよりも短く感じました。それくらい夢のようなひとときで、なおかつ疲れも感じることなく、348.2kmの長旅を満喫することができました!
この後は翌日の仙台駅再集合まで各自自由行動となりますので、仙台近郊を観光してきました! その様子はまた後日ご紹介できればと思います。
というわけで、本日の記事はここまでとなります。
改めて、今年一年間当ブログをご覧くださいまして誠にありがとうございました!
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