わたかわ 鉄道&旅行ブログ

乗り鉄&旅好きの20代男子が全国を巡る!

お尻の激痛を癒すべくふかふかのベッドへ! サンライズで東京→岡山を移動【2020-10鉄道最速日本縦断5】

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みなさんこんにちは! わたかわです。

少し間が空いてしまったのですが、今回は「#鉄道最速日本縦断2020」の続編で、いよいよ東京から西に進んでいきます。

改めてどういう企画だったか軽くご説明すると、これはJR最北端「稚内駅」からJR最南端「西大山駅」まで鉄道のみを利用した最速の乗り継ぎルートで向かうというもので、前回までに稚内から特急・新幹線を乗り継いで東京へとやってきていました。

前回の記事は以下のリンクからご覧いただけます!

watakawa.hatenablog.com

今回の記事は、全行程の折り返し地点となる東京駅からスタートします。

 

10月15日(木)

稚内から特急〔サロベツ〕〔ライラック〕〔北斗〕、そして東北・北海道新幹線はやぶさ〕の4本を乗り継いで移動すること約14時間、いよいよ旅の折り返し地点となる東京駅にやってきました。稚内から西大山までの距離は3,080km、所要時間は約29時間ですから、時間的にも距離的にもこの東京駅がちょうど中間地点となるのです。

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東京に帰ってきたことをひしひしと実感する

東京駅には20:32に到着したため、1時間半ほどの乗り継ぎ時間がありました。そこでここまでの旅の疲れを癒すべく、中央線で御茶ノ水へと移動し「RAKU SPA 1010」でリフレッシュしてきました。

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人が多過ぎて”東京”を感じた

それにしても、東京というのは本当に人が多いです。ここまでかなり長いこと北海道に滞在していて、基本的にどこへ行っても「あんまり人がいない」という光景に見慣れていたこの時の私にとっては、このスーパー銭湯でのあまりの人の多さには本当に驚かされました。

これが”東京”かぁ~って感じですよね。まぁ普段から神奈川を拠点にしている私にとっては、この東京も含め「首都圏」はとっても身近なわけです。しかし今回はこの東京で旅が終わるのではなくて、あくまでも通過点、中間地点でしかありません。今ここから横浜方面に向かう普通列車へと乗車すればすぐにでも自宅へと帰れるわけですが、そんなことをしてしまっては企画崩壊ですし、ここまで最速ルートで乗り継いできたという実績が水の泡になってしまいます。

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後半戦いよいよスタート

というわけで、東京駅に戻り、いよいよ後半戦がスタート。

今回乗車するのは、東京22:00発の寝台特急サンライズ瀬戸・出雲〕高松・出雲市です。鉄道ファンにとっては今さら説明するまでもない、おなじみの列車ですよね。日本で唯一の定期夜行列車、定期寝台特急として、今も毎日東京~四国・山陰間を結んでいます。

東京から先は東海道・山陽新幹線を利用して西に進むのが最速ルートかと思うじゃないですか? でも実際はこのようになっているのです▼

【①新幹線のみを乗り継ぐ最速ルート】
東京20:51発→(のぞみ115号)→新大阪23:21着/6:00発→(みずほ601号)→鹿児島中央9:46着

【②寝台特急を用いる最速ルート】
東京22:00発→(サンライズ瀬戸・出雲)→岡山6:27着/6:51発→(みずほ601号)→鹿児島中央9:46着

というわけで、①ももちろん不可能ではないのですが、新幹線のみのルートでは新大阪の滞在時間が約6時間半となり、深夜23時過ぎにホテルへチェックインし翌朝6時の新幹線に間に合うように起床するのはなかなかハードだと考え、それならば東京からサンライズに乗っても岡山で同じ新幹線に乗り継げることは変わらないので、今回はサンライズを選択しました。

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285系が既に入線!

ホームに上がると、既にサンライズは入線しておりました! これがサンライズとして使われる寝台電車285系」です。前7両が〔サンライズ瀬戸〕高松行、後7両が〔サンライズ出雲出雲市行として、東京~岡山駅間では14両編成で運行されます。

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四国と湘南の地名が並ぶ違和感

東京駅での発車番線は9番線、東海道線のホームからとなります。かつては7~10番線の2面4線がすべて東海道線下り列車の発着ホームでしたが、2015年の上野東京ライン開業に伴い7・8番線は高崎線宇都宮線常磐線方面行のホームとなってしまいました。しかし9・10番線は今でも変わらず東海道線の下り列車が発車するホームとして使われているため、ホーム上の発車標も2015年以前からずっと同じものが使われているようです。

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今回は瀬戸号へ

今回は岡山までの乗車なので瀬戸号・出雲号どちらでもよかったのですが、瀬戸号のシングルに乗車。出雲号のシングルが何と平日にも関わらず満席とのことでした…! そんなことってあるんですね…(笑)。

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うおおおお! 2階はいいなぁ!

さっそく部屋に入り、息つく間もなく22:00になったところで列車は東京駅を出発。これから長い長い東海道・山陽の夜が始まります。

サンライズの編成中で最も部屋数の多い「シングル」は2階建てとなっており、2階部屋と1階部屋があります。またわずかながら車端部の連結付近には平屋の部屋もあるようですが、今回は2階の部屋を予約。仕事帰りのサラリーマンで混雑する駅のホームを斜め上から見下ろす恰好となります(笑)。

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寝台個室にして正解だった

いやぁそれにしても、部屋に入ってまず何よりも感じたのは、「座れる以外の方法で移動できることがこんなにも幸せなんだ」ということです。稚内から東京まで、当たり前ですが特急も新幹線もすべて「座席」です。これは言うまでもないことで、長時間の乗車でも疲れにくいように設計されているはずです。

しかし、とはいっても14時間もの間列車で移動することなど想定されていないわけです。東京駅到着時点で、私のお尻は既に痛みの限界を突破していたわけですが、このサンライズで初めて「座って移動」ではなく「寝転んで移動」ができることに至福の幸せを感じました。

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東京出発時点ではまだ空室多め?

サンライズには、この「シングル」よりもさらに安く乗れる「ノビノビ座席」というのがあるわけで、あちらなら寝台料金が不要なのでシングルよりも7,000円ほど安い値段で乗ることができます。大学生ということで、決して金銭的に余裕があるわけではないですから、ノビノビ座席に乗ろうかとも考えたのですが、この時点での疲労を考慮しシングルを取っておいて大正解でした。シングルならふかふかのベッドで寝転べるし、鍵が付いた個室なのでプライバシーも確保できます。

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曲面ガラスから都内の夜景を眺める

この列車の岡山までの停車駅は、横浜、熱海、沼津、富士、静岡、浜松、姫路です。名古屋や京阪神は深夜帯にあたるため客扱いを行わず、浜松から姫路まで約4時間ドアが開かないのが特徴的です。

シングルは乗車券+特急券+寝台券を所持することで乗車でき、個室寝台ということで扉にはしっかりと暗証番号式の鍵がかかります。部屋は物凄く広いというわけではありませんが、十分な大きさのベッドと掛布団、枕、目覚まし時計、コンセントが備わっています。また、アメニティの類ではナイトウェア、コップ、スリッパが寝台料金に含まれています。歯ブラシやタオル、その他のアメニティはシングルでは備わっていないので、事前に準備して乗り込む必要がありますが、まぁそれでもこれほどいろいろついているのは本当にありがたい。今のこの数行に書いた設備やアメニティは、ほとんどノビノビ座席には備わっていないですからね。やっぱり寝台料金7,700円を払うだけの価値はあります。

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一人晩酌

夕食は既に新幹線の中で食べているので、サンライズの車内ではひとり晩酌タイムへと突入します。東京駅のNewDaysで慌てて買ったハイボールとおつまみを片手に、夜の東海道を疾走します。いやぁこんなにものんびりとくつろげるのは、さすが寝台列車といったところ。もちろん新幹線でもお酒とおつまみくらい楽しめますが、人目を気にせず思いに耽ることができるのは寝台個室ならではでしょう。

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横浜に停車

東京を出て20分余りで、列車は最初の停車駅となる横浜に到着。まさにここが私のホームタウンですから、まぁここからならすぐ家に帰れるじゃんという思いも沸き起こりつつ、もちろん降りたりはせずに引き続き乗車を続けます。

その後戸塚、大船、藤沢、平塚などの駅を順に通過していきます。外は真っ暗で、しかも一瞬で通過するのでよく車窓を見ていないとなかなか駅を通過したことに気づかないわけですが、しかしこうして壮大な旅の途中に馴染みの深い駅をいくつも通過するというのは何だか不思議な気分だったりします。あくまでも旅の道中なので決して降りることはできませんが、しかし見慣れた駅のホームがすぐ目の前にあるわけですから。

時刻は23時を過ぎ、列車は小田原付近を走行しているというところで、車掌さんから「おやすみ放送」が入りました。これより夜遅くの走行となるため、緊急時を除き岡山到着前までアナウンスは行わないとのことです。これより先も静岡県内でいくつかの停車がありますが、駅到着時でもアナウンスは入らないため、降り過ごしには注意が必要というわけです。

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熱海駅は乗務員交代

横浜を出てからさらに約1時間、23:21には熱海に到着。これより先はJR東日本からJR東海区間へと入ります。夕方17時過ぎに新幹線で新青森駅を通り、JR東日本に突入してから約6時間。29時間のうちのほんの6時間だけですが、JR東日本様にはお世話になりました。

そして静かに熱海を出発。JR東海様には、これより約4時間ほどお世話になります。

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沼津駅E233系が停車中

次なる停車駅は、沼津です。向こうのホームにはJR東日本E233系が停車しておりました。

まだ0時前ということで、普段ならもっと遅い時間まで夜ふかしをしているところですが、今回は疲れも溜まっているので早めに就寝することにしました。ナイトウェアに着替え、ふっかふかの布団にくるまります。おやすみなさい。

 

10月16日(金)

朝5時過ぎ、窓の外から差し込む眩しい光で目が覚めました。

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気が付けば姫路に

眠い目をこすりながらブラインドを開けてみると、そこは紛れもなく兵庫県姫路駅。いや~はるばるこんなところまでやってきたんだなと思わずにはいられません。

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電光掲示板もJR西日本仕様に

朝一番の停車駅となる姫路駅ですが、ここでも到着の車内放送は流れないため、もし降りる予定の場合は注意が必要です。この姫路でどれくらいの人が降りたのかはわかりませんでしたが、朝の始発列車が動き出す時間帯なのでホームにはそこそこ人がいました。

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夜が明けてきました

その後二度寝などしているうちに、外はすっかり明るくなり、列車は高速で姫路~岡山駅間を走行中。この辺りは山陽”本線”ではあるものの、峠越えの区間となり列車本数が大幅に減る駅間もあります。

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建物が増えてきたらまもなく岡山

そして車窓には、次第にマンションやその他の建物が増えてきました。まもなく岡山となります。着替えて荷物をまとめ、降車の支度をすませます。7時間ぶりくらいの車内放送では、各方面への乗換案内をしていました。

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岡山に到着!

そして東京を出てから約8時間半、6:27に列車は岡山駅へと到着です!

新幹線なら東京から3時間20分程度で行ける距離ですが、寝台列車で行くのも悪くないですよ~!

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岡山から先は別々の列車として発車

岡山駅にて瀬戸号と出雲号が切り離しを行います。前方の瀬戸号から先に発車、続いて数分差で出雲号も発車していくことになります。少しでも寝坊や降り過ごしのリスクがある人は岡山までの乗車であっても出雲号に乗った方が良いでしょうが…まぁあんまり変わらないですかね(笑)。

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恒例儀式

一応、岡山の恒例儀式「切り離し」も見届けておきます。なお、先に発車する瀬戸号は切り離しと同時にそのまま発車となり、この先も引き続き瀬戸号に乗車する場合は切り離しを見届けることができないのでご注意ください。

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国鉄車両もまだまだ活躍

岡山駅では、少し時間があったので、他のホームも見てみることに。

山陽本線赤穂線宇野線伯備線瀬戸大橋線津山線吉備線と、在来線だけでも多数の路線が乗り入れる一大ターミナル駅である岡山では、各ホームから実にバラエティ豊かな列車が発車していきます。瀬戸大橋線の快速〔マリンライナー〕などは比較的新しめの車両ですが、一方で国鉄時代からずっと現役で活躍しているであろう昔ながらの気動車まで、本当に見ていて飽きません。

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24時間が経過

そして、このタイミングで稚内を出発してからちょうど24時間が経過しました。24時間ほとんど同じ場所に留まって休憩することなく、ぶっ続けで鉄道に乗り続けるという経験はなかなかないもので、どこからどこまでが1日なのかがわからなくなってきます。サンライズでしっかりぐっすり眠れたので体力は復活しているのですが、やはり一晩経っても前日のお尻の痛みが完全になくなってはいないというのが少々不安です。

ゴールの西大山まではあと約5時間、もうひと踏ん張りです!

続きは後日ご紹介します。

 

今回も最後までお読みいただきありがとうございました!

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極上の空間! 東海道新幹線「N700S」グリーン車で小田原へ【2020-12鉄道トレンド旅5】

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みなさんこんにちは! わたかわです。

今回は2020年を代表する鉄道ニュースを巡る旅の第5弾、いよいよ最終回となります。

ここまでサフィール踊り子仙台ひたち36ぷらす3ひのとりの4つをご紹介してきましたが、新幹線でも大きなニュースがあったのを覚えていますでしょうか?

そう! 東海道新幹線の新型車両「N700S」のデビューです!

当ブログでは以前にもN700Sについてご紹介しておりますが、その際は普通車自由席についてご紹介したので、今回は「グリーン車」についてご紹介してまいります!!

 

2020年12月11日(金)

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ぜ~んぶ東京行

さてさて、今回のスタート地点は名古屋駅からです。

これより、2020年7月1日にデビューした東海道新幹線「N700S」に乗車して、神奈川へ帰りたいと思います!

本日N700Sが充当される列車の一つは、名古屋16:38発の〔こだま738号〕東京行です。今回はこのこだまのグリーン車に乗って、小田原へと向かいたいと思います!

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どんどん発車していく

さっそく新幹線の上りホームへと上がります。こだま738号の発車まではまだあと10分近くありますが、その前にひかりとのぞみが立て続けに数分差で発車していくということで、天下の東海道新幹線の本数の凄まじさを感じますね。

今まさに目の前で発車していくのぞみやひかりに乗車すれば、あっという間に新横浜まで帰れてしまうのですが、それらはすべて現在の主力車両「N700A」での運行ですから、面白みに欠けてしまいます。

しばらくすると、15番線に列車が入線してきました! ここ名古屋を始発とするこだま738号、ピッカピカのN700Sでの運行となります。

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デュアルスプリームウイング!

従来のN700Aと似ているようで微妙に違う、この伸びやかな顔の形は「デュアルスプリームウイング型」と呼ばれます。いやぁN700Sには今回2度目の乗車ですが、何度見てもカッコいい! もちろん既存のN700Aもカッコいいのですが、新しい新幹線はよりカッコよく見えます。

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初!グリーン車

側面の行先表示器は、N700Aのものとあまり違いはないように見えますが、その下の金色に輝く「Supreme」のロゴがやはりカッコいいです!

東海道新幹線は全列車が16両という長大な編成での運行ですが、のぞみ・ひかり・こだまのいずれであってもグリーン車は1編成につき何と3両も組み込まれています。こだま号では東京寄りから順に16~13・6~1号車が自由席、12~11・7号車が指定席、そして10~8号車がグリーン車となっています。3両もあるのは、やはり東海道にはそれだけのニーズがあるということなのでしょう。

実は今回私は新幹線のグリーン車へは初乗車となります! さっそく乗車していきます。

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重厚感のある座席

うおおお! なんじゃこりゃ! とっても重厚感のある座席が並んでいます。モケットの色は濃いめの茶色といったところでしょうか。普通車の明るい青のモケットとはかなり違った印象を受けます。

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2+2列のシート

新幹線のグリーン車ということで、座席は2+2列の配置となっており、これは他の新幹線と基本的に変わりありません。ただやはり、これは普通車でもそうでしたが、窓枠から荷棚にかけてのカーブを描くような造形が特徴的ですよね。”未来の乗り物”感が凄いです。

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おなじみの大画面

そして列車は定刻となり、名古屋駅を出発。こだま号ということでこれより各駅に停車しながら、終点の東京へと向かっていきます。名古屋を出発した時点では、私の乗車していた8号車は何と貸切でした!

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さすがグリーン車の設備

続いて、N700Sのグリーン車の座席に関していろいろとご紹介していきます。当然ながらコンセントは1人1つ完備で、中央の肘掛けのところに2人分あります。またフットレストは靴のまま使う面と靴を脱いで使う面の2通りの使い方ができます。

肘掛けには2種類のボタンがあり、上を押すと座席上部にある読書灯が点灯、下のボタンは何と座席から温風が出てくる仕様になっています。もちろんリクライニングも驚くほど倒れますので、後ろに人がいる場合は十分ご注意を! 今回はガラガラだったので、私はいっぱいまで倒して寛ぎました。

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N700S in 三河安城

名古屋を出てから10分、16:48に三河安城へと到着。ここでは4分間の停車となり、後続の列車を待避します。5か月前の「JR東海最長片道切符の旅」では、三河安城駅前のドーミーインに宿泊したのが懐かしいですね。あそこの温泉はよかったですよ。

三河安城はこだま号しか停車しない駅ということで、まだN700Sがこのホームで停車をした実績はそこまで多くない気がします。少なくとも1日1回見れるか見れないかといった程度の貴重な光景ですので、なかなかに新鮮です。

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愛知県最後の駅

続いて17:04に、愛知県内最後の停車駅となる豊橋駅に到着。もう辺りはすっかり真っ暗となり、冬を感じますね。ここでは5分間の停車となります。このようにこだま号は、各駅で数分程度停車しながら後続ののぞみ・ひかりを待避するため、かなりの所要時間がかかるのです。豊橋からはグリーン車にもそこそこ人が乗ってきました。

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静岡県に突入

続いての停車駅は、浜松駅です。17:21に到着し、ここでも4分間停車します。7月のJR東海最長片道切符では、楽器博物館に行こうと楽しみに浜松へやってきたらあいにくの休館日だったためやることがなくなり、おまけにアクトシティで迷子になったのは今となっては良い思い出です(笑)。

watakawa.hatenablog.com

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いつか天竜浜名湖鉄道も…

続いて17:37には、掛川駅に到着。この駅にも待避設備はありますが、この列車はここでの待避を行わず、すぐの発車となります。この掛川もこだま号しか停車しない駅ですが、東海道線の他に「天竜浜名湖鉄道」も乗り入れており、いつか乗ってみたい路線の一つです。

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県都静岡!

名古屋を出てから1時間余り、17:52にようやく県庁所在地の静岡駅へと到着。ここでは5分間の停車となります。やはり静岡駅ともなると旅客の流動がかなりありますね。

他の駅もそうですが静岡県内の新幹線駅のホームはかなり広いのが印象的です。ただまぁ…四六時中人で埋め尽くされているというわけでもないようですが。

静岡といえば安倍川餅静岡おでん等々美味しいものがたくさんあります。謎めいた鉄道系YouTuberさんもこの辺りが地元だったりするのでしょうか。

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東海道唯一の”新幹線単独駅”

18:07には新富士駅へと到着。ここもこだま号のみの停車駅で、のぞみ・ひかりは例外なく全列車通過となります。ここでは何と6分間も停車します。

この新富士駅は、東海道新幹線で唯一の「新幹線単独駅」となっています。近接する富士駅から身延線の線路を延長することもできそうな気がしますがどうなんでしょうか。ちなみに新幹線単独駅(もしくはそれに準ずる駅)は往々にして秘境駅と化している例が全国各地でありますが(安中榛名奥津軽いまべつ等)、新富士の場合はどうなのか気になります。天下の東海道新幹線ですからそこまでではないのでは…?

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熱海はすぐに発車

続いて三島熱海とこまめに停車していきます。三島では5分間停車しますが、熱海駅はすぐに発車。というのも、有名な話ですが熱海駅東海道新幹線で唯一2面2線の対向式ホームということで列車の待避ができず、長時間停車を行うことができないのです。

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いよいよ小田原!

熱海を出ると、長かった静岡県もついに終わり、いよいよ神奈川県へと突入。そして名古屋を出てから約2時間、18:42についに小田原駅へと到着です!

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小田原ぁぁぁぁぁ

というわけで、N700Sのグリーン車を初めて利用したわけですが、これは2時間乗っても全く疲れない最高の座席だなというのが一番の感想です。今まで普通車しか利用してこなかった私は、「新幹線なんて普通車で十分だろ、プラス何千円もかけてグリーン車にするなんてもったいない」と思っていましたが、全くそんなことはなく、やはり料金を余分に支払っただけの価値はあるなと確かに実感しました。かといって毎度毎度グリーン車というわけにもいきませんが、たまの贅沢にはいいかもしれませんね。

そして、グリーン車に乗るならやはりのぞみ・ひかりよりもこだまがいいでしょう。のぞみはグリーン特急料金がひかり・こだまよりも若干割高で、なおかつ停車駅が少ないため楽しめる時間も短くなります。一番はやはりこだまのグリーン車で、安くたっぷり楽しむのがオススメです! みなさんも是非参考にしてみてください。

 

今回も最後までお読みいただきありがとうございました!

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【おまけ】

小田原駅からは在来線に乗り換えです。

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ちょうちん復活!

ここから東海道線に乗り、国府津へと移動。そしてさらに20分ほど歩き、アミューズメント施設「コロナワールド」へやってきました。

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歩いて来るようなところじゃない

今年春以降、新型コロナウイルス感染症の拡大により「コロナホテル」「コロナワールド」「コロナビール」「コロナ(自動車)」などといった”コロナ”の文字の入った施設や商品が相次いで風評被害を受けましたが、今回は2020年の暮れということでこのコロナワールドにある「コロナの湯」でひとっ風呂浴びて、4日間の旅を締めくくりました!

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最高でした!

特に露天風呂がめちゃくちゃ広くて最高! 金曜夜でしたのでやや混みという感じではありましたが、土日ほどでもないので旅の疲れを癒せました!

首都圏民が近鉄特急「ひのとり」に乗ったら驚きの連続だった!【2020-12鉄道トレンド旅4】

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みなさんこんにちは! わたかわです。

最近ブログの更新が不定期で本当にすみません💦

基本的には19時更新を徹底していきたいと思っているので、原則として19時を過ぎても新着記事がなければその日の更新はないものと思っていただいて大丈夫です。

 

2020年の鉄道界を彩った話題を乗り継ぐ「鉄道トレンド旅」第4弾は近鉄の特急【ひのとり】についてご紹介していきます!

JRではなかなか味わえない、近鉄ならではの驚きのサービスが続々登場していきますのでどうぞ最後までお楽しみください!

 

2020年12月11日(金)

さて、今回やってきたのは大阪ミナミのターミナル「大阪難波駅」です。

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とにかくいろんな方面へのびる

関西のターミナルの地名ってなかなか首都圏民にはピンとこないものもあると思うんですが、だいたいこの「難波」は東京でいうところの「新宿」みたいな感じかなと思います。路線によって駅名の表記は多少異なりますが、近鉄阪神が「大阪難波」、南海や地下鉄が「なんば」、そしてJRは「JR難波」と表記することが多いように感じます。

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特急多すぎてわけわからん

今回ここから乗車するのは、大阪難波11:00発の特急〔ひのとり〕近鉄名古屋です! 2020年3月14日のダイヤ改正から運行を開始した、近鉄が誇る新たな名阪特急車両で、急速な普及が進み現在は何と大阪~名古屋間を1時間に1本のペースで結んでいます。

そもそも私はあまり近鉄に乗ったことがないためいろいろと新鮮なのですが、2020年の鉄道界を象徴する列車の一つといえるこの列車に乗車して、大阪難波から近鉄名古屋へと向かっていきたいと思います!

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どんどん発車していくホーム

さっそくホームに降ります。大阪難波駅は地下ホームで、この駅を境に近鉄阪神相互直通運転を行っています。特急はすべてこの大阪難波が始発駅ですが、その他の列車は多くが阪神の尼崎・西九条方面から直通して大和西大寺近鉄奈良方面へ抜けていくようです。

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ヤバいかっこよすぎる…!

さて、そしてこちらが今回乗車する「特急ひのとり」で使用される近鉄80000系です! 流線型の顔に大きな窓、そして深みのある赤と黒を基調とした高級感のあるフォルムは、地下ホームで異様な存在感を放っています。

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もちろんフルカラーの行先表示

車両側面にはフルカラーの行先表示器が設置されており、行先と列車名が交互に表示されます。行先は「名古屋」と表示されており、案内上は頭に「近鉄」とはつかないみたいですね(どうでもいい)

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側面のエンブレムが特徴的

車体側面には、ひのとりのエンブレムが描かれています。こうしてみてみると、これまで多くの近鉄特急はオレンジを基調とする車両が多かったのに対して、この深みのある赤色の車両というのは何とも斬新ですよね。そして、列車愛称が旅客案内上で全面的に使用される例というのも近鉄では少ないような気がします。

さっそく乗り込み、定刻通り11:00に大阪難波駅を出発です!

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レギュラーシートは2+2列

特急ひのとりには「レギュラーシート」と「プレミアムシート」の2種類がありますが、今回はレギュラーを利用します。レギュラーは2+2列の座席配置で、まさにJRの特急でいうところの”普通車”相当ではあるのですが、何といっても特徴的なのは全ての座席にバックシェルがついている点です。リクライニングをしても後ろの座席の人に迷惑がかからないスグレモノですが、全国的には普及しているとは言い難く、JRでいうとせいぜい新幹線のグランクラス相当でないと備わっていない設備になります。これが近鉄のひのとりではレギュラーシートでも備わっているわけですから、本当に革新的です!

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淡いグレーのシートモケット

座席指定を受ける際に、気兼ねなくリクライニングしてくつろぎたいと考え、車両の最後部の座席を取ったわけですが、冷静に考えればバックシェルがあるので関係なかったですね(笑)。

座席は淡いグレーのモケットで、特段シートピッチが広めになっているというほどでもないようですが、ふかふかで快適です。

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スワローサービス…ではない

各座席の頭上には、写真のように空席状況を示すランプが設置されており、予約済みであれば緑、空席ならば青のランプで点灯するようになっているみたいです。近鉄特急はひのとりを含めすべての列車が全車指定席なので、首都圏のJRの特急にあるような”座席未指定券”のサービスはないと思いますが、検札を省略するためとかでしょうか。

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わかりやすすぎるモニター

各車両の前方と後方には、大きなモニターが設置されており、次の停車駅を表示しています。今回乗車している列車は大阪難波を出ると、大阪上本町、鶴橋、津のみに停車して終点の近鉄名古屋へと至ります。近鉄の名阪特急には速達タイプと停車タイプの2種類があり、最新鋭のひのとりに関しては基本的に速達タイプでの運行となるということで、限界まで停車駅が絞られているようです。

大阪上本町と鶴橋は、それぞれ大阪難波を出てからすぐの駅ですが、鶴橋を出ると三重県の津まで停車しないというのは何とも驚きです。大和八木に関しては、速達タイプの列車の中でも停車するものとしないものがあるようですが、この大阪難波11:00発に関しては通過ということになっています。停車タイプの列車であれば、このほかに名張や白子など、さらに多くの停車駅が設定されています。

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フットレスト

そして今回乗車中のレギュラーシート、何とフットレストまでついています! まぁ正直私は首都圏住みということもあってあまりフットレストは使い慣れておらず、使う癖がないのですが、これは必要な人にとってはありがたいでしょうね。

もちろん当たり前のように、全席にコンセントが設置されているほか、フリーWi-Fiにも接続してインターネット通信を利用できます。

ちなみにこの「ひのとり」のレギュラーシートは、他の近鉄特急の特急料金にプラス200円の特別料金がかかります。また今回は利用しませんでしたが、プレミアムシートに関してはこの特別料金が900円となるようで、その差は700円ということになります。いや~しかし、他の特急にプラス200円からの追加でこれほどの設備が利用できるのは本当に良すぎます!!

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鶴橋を発車

列車は大阪環状線と交差する鶴橋を発車し、近鉄大阪線へと入っていきます。ここまで大阪難波を出てからわずか6分程度ですが、これより先は津まで1時間以上ノンストップで運行されます。奈良県はガンスルーということになりますね(笑)。

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景色もきれい

大阪の中心部を離れると、次第に景色ものどかになってきました。ひのとりは窓がとっても大きく、外の景色を存分に味わえます。決して観光客のみをターゲットに設計された特急車両というわけでもなく、むしろ名阪間での運行ということでビジネス利用が非常に多い列車だと思いますが、それでこの窓の大きさは首都圏ではあまり考えられないですね。

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ロッカーとフリースペース

ここで少し、車内の探検をしてみます。車端部には何とロッカーが設置されており、大きな荷物もここで収納できるようになっています。交通系ICカードが鍵代わりになるということで、何ともよくできたスグレモノです。各座席の上部にも荷物棚がありますが、持ち上げるのが難しい重い荷物の際には積極的に利用していきたいですね。

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カフェスポットまで!

そして! 私が最も感動したのはこちらの「カフェスポット」です。デッキ部分にコーヒーサーバーが設置されており、1杯200円で挽きたてのブレンドコーヒーを味わえます。またその横にはお菓子やひのとりオリジナルグッズを販売する自販機もあり、ここで購入して自席へ持っていくことで優雅にくつろぐことができるというわけです。お弁当やおにぎり等のガッツリお腹に溜まる系のものは販売していませんが、それでも全国的に車内販売が絶滅危機にある中でこれは本当に画期的な設備です。人が歩いて売るのは人件費がかかるということで、無人の設備としたわけですが、本当に頭いいなと思います。

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優雅すぎる時間

席に戻り、コーヒーを片手に車窓を眺めながら、ゆったりと過ごします。自分はこんなにくつろいでいても、列車はハイスピードで名古屋を目指しているわけですからこんな幸せなことはありません。

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次第に山間部へ

車窓は次第に、田園風景から山間部へと変化してきました。特に名張から津にかけての区間が沿線人口の少ないエリアとなっているようで、青山高原榊原温泉など、いかにも地方路線といった様相を見せます。もちろんひのとりはこの辺りの駅に目もくれず走り抜けていくわけですが、こうした車窓の変化というのも非常に興味深いです。

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近鉄特急に乗ったらやっぱりこれ

さてそろそろお昼ご飯ということで、今回もたなかの「柿の葉寿司」を用意しておきました。大阪難波駅の発車直前、南海なんば駅直結のタカシマヤ食料品フロアにて1,047円でした。前夜に堺市内のホテルでゲットした地域共通クーポンを使い、支払実費は何と47円のみです(笑)。

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どっちもウマい!

今回はさば4貫、さけ3貫の計7貫のセットです。いやぁ本当に美味しいですよねこれが。特に脂ののったさばは酢飯との相性も抜群です。押し寿司なので1貫のボリュームがかなりあるのですが、7貫ペロリとたいらげてしまいました。

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短絡線を通る

列車は伊勢中川の短絡線を通り、大阪線から名古屋線へと入ります。ボーっとしてると一瞬で通り過ぎてしまいますが、この大きなカーブを経て列車は北向きに進んでいきます。画面奥側が伊勢中川・宇治山田・賢島方面となっており、時間帯によっては名阪間の移動でも伊勢中川駅での乗り換えが便利となることもあるようですね。

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三重県の中心・津に到着

そして鶴橋を出てから約1時間20分ぶりの停車となるのが、この津駅です。津は今年7月のJR東海最長片道切符の旅でもお世話になりました。JRと近鉄が中間改札を挟まずに駅構内で乗り換えられる、何とも特徴的な駅ですよね。近鉄はほとんどすべての列車が停車しますが、ホームは1面2線のようで、横須賀線の武蔵小杉のように次々に列車が発車していきます。ホームがたくさん並ぶターミナル駅もいいですが、こういう少ないホームで大量の列車を捌く忙しい駅も主要駅らしく結構好きな光景だったりします。

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名古屋が近づいてきた

津を出ると、次が終点の近鉄名古屋となります。三重県は縦に長く、津から名古屋の間にも四日市や桑名などの主要都市が多数連続しますから、そういう駅をすべて通過していく光景は何とも圧巻です。

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終点・名古屋に到着!

そして13:05、列車は終点の近鉄名古屋に到着です!

名古屋も大阪難波と同様に地下ホームで薄暗い感じではありますが、やはりひのとりの車両は映えますね。

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急いで授業を受けます

この後私は、13:20より大学のオンライン授業(ライブ配信)があるため、急いで近くのカフェへ駆け込みました。名古屋駅は大迷宮ですが何とかたどり着くことができ、無事に授業へも間に合いました。

ということで今回は近鉄特急「ひのとり」のご紹介でした。これは紛れもなく、2020年を象徴する列車の一つに数えていいと思います。豊富な設備が整っていて快適で、そしてこの安さですから、これならば名阪間の移動は新幹線よりひのとりをチョイスしたくなるのも頷けます!

 

今回も最後までお読みいただきありがとうございました!

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特急つばめ号16年ぶり復活!? 黒い787系「36ぷらす3」木曜コース”赤の路”の旅【2020-12鉄道トレンド旅3】

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みなさんこんにちは! わたかわです。

2020年の鉄道界を彩った列車を乗り継ぐ旅ということで、今回はJR九州の新たなD&S列車【36ぷらす3】に乗車してきましたのでその様子をご紹介します!

 

12月10日(木)

おはようございます。本日の旅は、九州最大のターミナル「博多駅」からスタートです。

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画角に入りきらないことでおなじみの博多駅()

巨大な駅ビルを構える博多駅は、言わずもがな九州地方最大のターミナルということで、毎日数多くの列車が発着しています。新幹線やら在来線やら、私もこれまでに何度も利用してきました。

今回乗車するのは、2020年10月にデビューした九州の新たなD&S列車「36ぷらす3」です。これは「新たな九州一周の旅」と題して、5日間かけて九州を一周する長距離観光列車で、車両は水戸岡鋭治さんがデザインした「黒い787系」が使用されます。

曜日ごとに運行ルートが決まっており、クルーズトレイン「ななつ星in九州」のように沿線各所でおもてなしを受けられますが、5日間通して一気に乗る必要はなく、きっぷは1日ごとに区切って発売されます。クルーズトレインよりもリーズナブルに、かつ気軽に列車の旅を楽しめるのです。

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木曜ルート図(https://www.jrkyushu-36plus3.jp/

5つあるルートの中で、今回私が乗車したのは木曜ルート「赤の路」です。これは博多から鹿児島本線で南下し熊本・八代へ、その先は肥薩おれんじ鉄道にも乗り入れながら鹿児島中央に至るという壮大なルートになっております。2011年に九州新幹線(鹿児島ルート)が全通し、在来線については福岡/熊本/肥薩おれんじ鉄道/鹿児島のそれぞれエリアごとに設定されている普通列車の運行が大半を占めますが、新幹線開業前は博多~西鹿児島駅間の特急〔つばめ〕が高頻度で運行されていました。

今回「36ぷらす3」のために改造された列車は、まさに2004年まで特急つばめ号で活躍していた787系で、その豪華な設備とともに「特急つばめの復活」として鉄道ファンからも大きな期待が寄せられました。

しかし今年7月、九州を襲った豪雨災害の影響で、木曜ルートの一部であった「肥薩おれんじ鉄道」が大きな被害を受け、木曜ルートのみ運行を休止した状態で36ぷらす3がデビュー。10月15日に木曜ルートからデビューするはずだったのですが、一番列車が運休となり、翌10月16日の鹿児島中央から宮崎へと向かう金曜ルート「黒の路」からのデビューとなったのです。

それから遅れること約1ヵ月、11月に入り肥薩おれんじ鉄道が全線で運行を再開し、11月19日に満を持して木曜ルート「赤の路」の運行も開始しました! 各ルート週1回のみの運行ですから、鉄道ファンからの人気も高い「赤の路」のチケットをゲットするのは至難の業でしたが、今回たまたまJR九州のネット予約から座席を確保することができたのです!

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博多駅在来線に「鹿児島中央」の文字!

博多駅の出発は9:52で、終点の鹿児島中央までは約6時間半かかります。どう考えても移動手段としては効率が悪いわけで、早く行きたいなら新幹線を使えというわけですが、もちろんそこはあえてゆっくり進みながら列車の旅を楽しめるということで、新幹線とはまた違った役割があるわけです。

博多駅の電光掲示板にはもちろん「鹿児島中央」という行先が示されています。2004年の新幹線開業後、博多駅から鹿児島中央駅までを結ぶ在来線列車は運行されたことがなかったはずですし、さらに新幹線開業前まで鹿児島中央は「西鹿児島」という駅名でしたので、博多駅の在来線ホームで「鹿児島中央」という行先を見れるのはこの「36ぷらす3」が歴史上初となります。

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みずほ並みの停車駅

ホームに上がり、列車の入線を待ちます。私は今回「6号車」を利用しますが、36ぷらす3は1週ごとに先頭車両が1号車の日と6号車の日があり、今回は6号車が先頭の日でした。実はこれ、博多から博多へ、九州を反時計回りに一周する途中、門司港で一度だけ列車のスイッチバックを行うために、博多駅をスタートして次に博多駅に戻って来る時に列車の先頭車両と最後部車両が逆になってしまうためなんです。

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今週の乗車位置は「B」

そのため博多駅6番線には「A」と「B」の2種類の乗車位置目標があり、Aは1号車が先頭の日、Bは6号車が先頭の日の乗車位置案内としての役割を果たします。これまでの長い鉄道史を振り返れば、スタート地点からぐるっと一周してまた同じ駅に戻ってくる列車は数多くありますが、その際に先頭車両が運行日によって異なるという例はまずありません

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黒い787系眩しすぎる!!

そして先行の普通列車が発車した直後、6番線に入線してきました!! 真っ黒に光り輝くこの列車こそ、博多9:52発の特急〔36ぷらす3〕鹿児島中央となります。顔の形はおなじみ787系ですが、車体の黒色が従来よりも濃くなっており、光沢があります。ギラリと光り輝くライトもあって、何だかラスボス感が物凄いです(笑)。

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行先表示はとっても見やすい

列車の側面には、フルカラーの行先表示器が取り付けられていてとても見やすいです。列車名の表示はもちろん「36ぷらす3」。まさか電光掲示板で足し算をする日が来るとは思いもしませんでした(関西の某大物鉄道系YouTuber風)。

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ピカピカすぎてめっちゃ反射する

それにしても車体の光沢が凄いですね…。ホームにいる人の姿がわりかしはっきりと映ります(笑)。

36ぷらす3は全車グリーン車で、6・5号車がグリーン座席、2・1号車がグリーン個室となっています。4号車はマルチカー、3号車には何とビュッフェも備えた豪華編成です。

今回は6号車なので、グリーン席となります。この列車は旅行商品と一般発売の2通りでの乗車方法がありますが、一般発売で乗車可能なのはグリーン席のみとなっています。旅行商品では豪華な食事つきのプランがあるようですが、私は今回乗車のみのプランを選択しました。

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畳敷きの床!

それではいざ、6号車へ。何といってもまず驚いたのは、床が畳敷きになっており、靴を脱いで上がる仕様になっている点です。これは編成中でも1号車と6号車のみのようで、かなり運がよかったです!

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下足箱さえも美しい…

6号車の後方にある下足箱はこんな感じ。座席番号ごとに一つずつ小さな蓋つきの箱になっており、他の人と取り違える心配もありません。靴を脱いで過ごす列車といえば”お座敷列車”を思い浮かべますが、まさかリクライニングシートの定期特急列車でもそのようなスタイルの列車が登場するとは驚きです。

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800系のような座席

座席はご覧の通り、800系新幹線を思わせる華やかなモケットです。2+1列の座席配置なのでかなりゆとりがあり、リクライニングもかなり深く倒れます。肘掛けが大きいので、隣の人と譲り合う必要もありません。

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たくさんのポケットがついた背面

座席背面はご覧の通り。背面テーブルはなく、代わりにドリンクホルダーとたくさんのポケットがついています。そのポケットには、ビュッフェのメニューが入っていますね…! 後程ご紹介します。

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設備は最新特急並み

また、各座席にはコンセント、読書灯、インアームテーブルも完備されており、フリーWi-Fiも接続可能です。787系自体は登場から30年近い車両ですが、今回の改造を受けて設備は最新特急車両並みといえそうです。

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窓には障子

窓を見てみると、障子があり、その障子を開けるとフリーストップ式の簾が設置されています。一つひとつの細工が本当に細かいというのと、和を感じる内装がとても新鮮です。障子は左右にスライドするため、最大でも外の景色が窓の半分程度しか視界に入らず、窓がやや小さくなってしまうというのが若干難点のようにも思いますが、まぁ景色を見る上で不自由することはありません。

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九州新幹線の下を走る

9:52、列車は定刻通り博多を出発。これより鹿児島本線でひたすらに南下していきます。車窓左手には福岡の市街地と九州新幹線の高架橋が見え、いかにも都市部らしい風景が広がります。

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何もない場所で運転停車!?

しかし十数分もすれば、車窓には畑も見えてきました。何と水城~都府楼南駅間の線路上で運転停車を行い、後続の特急を追い越したようでした。恐らく博多9:55発の特急〔かもめ13号〕長崎行かと思います。

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リーフレットが配られる

まもなくするとアテンダントさんがご挨拶に回り、手のひらサイズのリーフレットが配られます。沿線の見どころや記念スタンプのスペースがあり、これを見ればルートの魅力を余すところなく知ることができます。

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鳥栖は重要な分岐点

博多を出て約30分、10:19に列車は鳥栖運転停車となります。熊本・鹿児島方面と佐賀・長崎方面の分岐点にあたる超重要な駅ですが、客扱いはなく扉は開きません。これも鉄道史的に見てかなり珍しいことなのではないでしょうか。

4分ほどの運転停車をしたのち、鳥栖駅を発車。続いて筑後川を渡り、その先には久留米駅がありますが、ここは運転停車さえもすることなく颯爽と通過していきます。未だかつて久留米駅に停車しない在来線の列車があったのでしょうか…。新幹線でさえも「さくら」と「つばめ」の全列車が停車する主要駅ですから、これも36ぷらす3ならではの体験です。

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大牟田駅にも運転停車

博多を出てから1時間、10:52には大牟田に到着。ここでも扉は開かず、3分間ほどの運転停車となりました。

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黒光りがハンパないデッキ

ここで少し、車内探検に出てみます。デッキにはコロナ対策として消毒用のジェルが置かれていますが、それ以外は何だか全体的に光沢のある真っ黒で異様な空間です(笑)。壁や扉、窓などいろんなところに自分が反射している気がします。

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マルチカー

4号車は「マルチカー」と呼ばれる号車になっており。木をふんだんに使ったデザインのラウンジスペースとなっています。乗客はだいたいいつでも利用できるほか、隣のビュッフェカーで買った飲食物をここで食べながら過ごすこともできます。WEST EXPRESS銀河のフリースペースとは異なり、席数の制限やパーテイションの設置等は行われていないみたいです(銀河は乗ったことありませんが)。

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表示は「次は、玉名」

デッキと客室の間の扉の上部には、次の停車駅を表示する電光掲示板があります。これは改造前から引き続き使われているものだと思いますが、そこに表示されているのは「次は、玉名」の文字。時刻表上、この36ぷらす3「赤の路」の途中停車駅は熊本のみのはずなんですが…。

これはどういうことかというと、実は玉名駅で停車し、ホームに降りて地元の方々からのおもてなしを受けることができるというわけなんです!

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787系が玉名にやってきた!

11:10、博多を出てから約1時間20分で熊本県玉名駅へと到着です! 現在では特急の発着が1本もなくなった玉名駅に、787系が停車しております!

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特産品や地域の魅力をPR

ホーム上では、地元の皆様による特産品の販売や観光PR等が行われておりました。こういうのを見てしまうと、20分間の停車どころではなく数時間滞在してじっくりその土地を見て回りたいと思ったりもするわけですが、せめて玉名にお金を落としていこうと思い、ハニーローザショートブレッド(300円)を購入しました(後程ご紹介します)。

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玉名駅の発車標にも表示が!

玉名駅は、時刻表上では一応通過扱いということになっているので、この駅から乗車することはできないのですが、発車標にはしっかりと「36ぷらす3」が表示されていました! 玉名駅に特急の文字…何とも感動的です。しかも「鹿児島中央」ですからね。新幹線は玉名駅ではなく少し離れた「新玉名」という駅を通るので、玉名駅から鹿児島方面へ抜けられるのもおそらく2004年以来ということになるのではないでしょうか。

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編成全体を映せる!

ホームの反対側に移動し、改めて編成全体を眺めてみます。恐らく特急つばめ号時代に、この玉名駅は停車駅になっていたと思いますから、その際に787系が頻繁に発着していたと思いますが、しかし今回の「黒い787系」となると話は変わってきます。やはりかなりの存在感ですよね。

発車3分前になると、アテンダントさんが鐘を鳴らし、乗り遅れないよう促します。そして11:30に、定刻通り玉名を出発。次の停車駅は、熊本となります。発車時に車掌さんが「それでは、列車の旅を続けましょう」と渋い声でアナウンスしたのがとても印象的です。

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ハニーローザショートブレッド

車内では、先ほど玉名駅のホームで購入した「ハニーローザショートブレッド」をいただきます。ハニーローザというのは玉名市を含む熊本県玉東地域で採れる”すもも”のことで、他のフルーツにはなかなかない独特の甘みがとっても美味しかったです! パイの実よりもひとまわり大きいくらいのサイズが2個入りで300円ですからややお値段は高めですが、玉名に関する知識がまた一つ増えたと思えば安いものです。

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建物が見えてきたら熊本

玉名から熊本までは比較的近く、気がつけば西南戦争の激戦地である田原坂をあっさりと通過していきます。そして車窓には熊本市街地の建物群や高いマンションが見えてきました。

博多を出てから約2時間、11:50に列車は途中の熊本へと到着です!

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ここが唯一の客扱い駅

先ほども申し上げた通り、「赤の路」ではこの熊本駅が唯一客扱いを行う停車駅となります。要はこの駅を出発、または到着とする特急券については発売可能というわけです(博多→熊本、熊本→鹿児島中央)。大半の人は博多から鹿児島中央まで全区間乗り通すようですが、ここ熊本での入れ替わりもわずかながらありました。

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熊本駅高架ホームに787系

熊本駅では、2011年に新幹線が開業した後、在来線ホームについても2015年以降順次高架化されていき、2018年に全面高架化が完了しました。この駅を787系が現役で発着していた頃は地上ホームだったため、熊本駅の高架ホームに787系が入線する光景は非常に貴重なものといえそうです。それもただの787系ではなく「黒い787系」ですからね。

隣には、三角線に入る気動車が停車していました。古臭さを感じさせる昔ながらの鈍行気動車と、豪華なピッカピカの特急電車が並ぶギャップは何ともたまりません。

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熊本駅での停車時間はわずか

熊本駅での停車時間はわずか10分で、ここでは特に玉名駅のような物販は行われません。ただ、地元の方々が横断幕を掲げて全力でお見送りをしてくださいました! ありがとうございます。

区切りよくちょうど12:00となり、列車は熊本駅を定刻通り出発。これより九州地方南部へと差し掛かっていきます。本州民からすると、熊本は博多と鹿児島中央のちょうど中間地点のような気もしてしまいますが、実際はこの先、熊本~鹿児島中央駅間の在来線は海に沿ってくねくねと走る区間が長く、所要時間でいえばまだ3分の1程度となっています。

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博多彩時記弁当(1,000円)

熊本駅を出発したところで、いよいよお昼ご飯タイム! 私は乗車のみのプランということで豪華な食事が提供されるわけではないので、今回は事前に博多駅で買っておいた駅弁「博多彩時記弁当」をいただきます。ちょうど税込1,000円ということで、地域共通クーポンで買いました。

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ご、豪華すぎるぅぅぅぅ!

蓋を開けてみると…おおお! 幕の内の超豪華バージョンといったところでしょうか。おせちのように華やかなお弁当です。海老、煮物、焼き鯖、白身フライのマリネ等、全体的に和風なテイストが強いですね。お肉系はミートボールや鶏のから揚げ、そして豚肉と玉ねぎの串カツなど、とにかく本当に品数が多いです。おそらく博多駅に行けばいつでも買える駅弁なのかなとは思いますが、36ぷらす3の車内で食べるとより一層特別感が増し、とっても美味しいです!

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八代駅からはいよいよ「肥薩おれんじ鉄道」へ

熊本から先もしばらくはJRを走り、12:27に八代へと到着。ここでは約11分間の運転停車の後、いよいよ「肥薩おれんじ鉄道」へと入っていきます。

2004年の九州新幹線新八代鹿児島中央駅間先行開業にあわせ、JR鹿児島本線の八代~川内駅間が経営分離され第三セクター鉄道肥薩おれんじ鉄道」となりました。この区間では基本的にすべての列車が気動車での運行となっていますが、電化設備は貨物列車のために現在も維持されています。電化設備に関してはJR貨物が維持費を負担することでおれんじ鉄道は経費削減に努めているということで、旅客列車でおれんじ鉄道線内の電化設備が使われることはまずないわけですが、今回36ぷらす3の運行があるということで久しぶりにそれが使われたということになります。

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ハニーローザアイスクリーム(390円)

また、12:30から13:30までの1時間は、ビュッフェカーへの立ち入りが禁止となります。これは「各号車でゆっくりとお食事をお楽しみいただくため」ということで、グリーン個室ならグリーン個室で、グリーン席ならグリーン席で過ごす時間ということのようです。ビュッフェカーに立ち入れない代わりに、この時間帯はビュッフェカーで販売している商品の一部を車内販売としてアテンダントさんが巡回しています。私は食後のデザートとして「ハニーローザアイスクリーム(390円)」を購入。先ほどのショートブレッドよりもさらに甘いです! とても美味しいので、少々お値段は張りますが是非ご賞味あれ。

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右手に不知火海

ちょうどその頃、列車は運転停車していた日奈久温泉を出発し、車窓右手に不知火海が見えてきました! これからおれんじ鉄道線内では断続的にオーシャンビューを楽しめる車窓がありますが、まさにこれこそが新幹線では味わえない旅の楽しみの一つといえそうです。私の座席は進行方向左側だったので、すぐにデッキに出て海を眺めます。この上田浦駅付近はそこそこ長い時間海岸沿いを走るので、やはりオススメは進行方向右側の座席です。

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水俣駅

続いて、水俣、袋、出水、野田郷と列車は立て続けに運転停車をしていきます。いずれも上下列車の行き違いや時間調整のためですが、この辺りは特に高頻度で運転停車をするあたり、ダイヤにねじ込む苦労を感じます。かつて運行されていた寝台特急北斗星〕と青い森・IGRの関係のように、JRの長距離列車が第三セクターに乗り入れることで、自然に運賃収入が増えるという良い面もありますが、乗務員やダイヤの調整が簡単ではないという一面もありそうです。

おれんじ鉄道線内では、単線ということもあって全体的にかなりゆっくりとした走りで進んでいきます。D&S列車ということを考えればさほど違和感はないのですが、やはり往年の特急つばめ号ほど勇ましい走りではないというのが率直なところ。それでも787系で三セク区間に乗車するという経験はそうそうできることではないので、一瞬一瞬を楽しみながら進んでいきます。

そしていよいよ、列車は2回目のおもてなし停車駅「牛ノ浜」に到着です!

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牛ノ浜に到着!

時刻は14:27、博多を出てから約4時間半が経過しました。牛ノ浜では約18分間停車しますが、ホームが短いため後方3~1号車はドアカットされます。よりにもよってグリーン個室のお客さんの車両がカットされるとは…仕方ないですが(笑)。

牛ノ浜駅はホームのすぐ目の前まで海が迫る無人駅で、玉名駅のような物販に加え、地元の方々による演舞の披露もあり、普段人気(ひとけ)の少なそうな無人駅がこの瞬間だけかなり賑やかになります。今年はコロナ禍で数々のイベントやお祭りが中止され、人の盛り上がりや賑わいというのを目にする機会がなかなかありませんでしたが、こうして町のみなさんが全力で歓迎してくださるのを目の当たりにすると感動です!

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なかなか訪れる機会もない

少しばかり買い物をして、列車に戻ります。今後いつかこの牛ノ浜駅に来る機会があるかはわかりませんが、肥薩おれんじ鉄道には他にも魅力的な駅や列車がたくさんありますから、また改めてじっくり訪れられたらと思います。

14:45に牛ノ浜駅を発車。次にドアが開くのは鹿児島中央となります。

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ビュッフェカー復活!

鹿児島中央まであと1時間半ほどに迫ったところで、忘れぬうちに「ビュッフェカー」も堪能しておきます! ドーム状の屋根が特徴的な3号車は、特急つばめ時代に供食設備を備えた「ビュッフェカー」として、いわば立ち食いレストランともいえる車両が連結されていたそうなのですが、新幹線開業後の787系ではこれが廃止され、3号車も座席車となっていました。しかし36ぷらす3として改造されるにあたり、再び大きなカウンターを備えた「ビュッフェカー」として復活したのです!

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名物のお酒やジュースがずらり

ビュッフェカーの一角には冷蔵ケースがあり、飲み物も豊富に取り扱っています。こういうのって普通はコンビニや居酒屋にあるやつですよね…! 列車の車内に積んでいるとは驚きです。

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かなり豊富なビュッフェカーのメニュー

各座席に入っているメニューはご覧の通り。お菓子・おつまみや飲み物、オリジナルグッズ等が中心ですが、何と往年の食堂車を彷彿とさせる「軽食」もあるのだとか! 既にお昼ご飯は食べ終えていてそこまでお腹は空いていなかったのですが、せっかくの機会なので「五島手延べうどん『七椿』」(450円)を注文。

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細い麺が特徴的

容器は使い捨てですが、確かに温かいうどんがでてきました! 五島手延べうどん「七椿」はそうめんのように細い麺が特徴で、揚げ玉と海苔がのっています。車内にキッチンがあるわけではなさそうなので、おそらくレンチンだとは思いますがやっぱり美味しいです。昼食後でもするするっと完食しました。

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大迫力の海を見ながらの食事…

ビュッフェカーの窓から広い海を眺める…こんな贅沢を2020年にできるなんて、誰が想像したでしょうか。

牛ノ浜出発後、4号車マルチカーでは予約制の車内イベントが開かれていたようなのですが、今回は参加を見送ります。鹿児島中央まで、最後のひとときをじっくり味わうことにしました。

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上川内でも運転停車

肥薩おれんじ鉄道の終点一つ手前となる上川内駅では、何と14分も運転停車。14分もあるならドアを開けてくれてもいいのに…とも思いますが、一度乗客をホームに解き放つとアテンダントさんの業務が増えてしまいますし、仕方ないですね。

そして川内駅でもわずかながら運転停車を行い、列車は再びJRへと入っていきます。

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港町たい焼き(300円)

忘れないうちに、牛ノ浜駅のおもてなし停車中に買った「港町たい焼き(300円)」もいただきます! さっきからお前どんだけ食うんだよって感じですが、あまり時間を置いてしまうと味が落ちてしまうと思いますから、鹿児島中央到着前に美味しくいただきました。尾びれのところに「39」と書かれた焼き印がしてありますが、これは恐らく「36+3=39」ということでしょう。とってもボリュームがあって美味しかったです!

鹿児島本線の末端で現在もJRの区間となっている川内~鹿児島中央駅間は、今でこそ普通列車のみの運行ですが、数年前までは通勤客向けの特急〔川内エクスプレス〕というのが走っていました。今回36ぷらす3が設定されたことで、川内~鹿児島中央駅間の在来線特急というと数年ぶりということになるのでしょう。新幹線なら1駅ですが、在来線は険しい山越え区間となるためかなりの距離があります。

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終点・鹿児島中央に到着!

そしていよいよ、列車は16:24に終点の鹿児島中央駅へと到着。博多から317.1km、6時間半にも及ぶ往年の特急「つばめ号」の旅も、ついにここまでとなります。

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787系はやはり九州の顔

今回の旅を通じて、改めてこの「36ぷらす3」という列車の凄さを、身をもって実感することができました。長距離を走る特急列車が全国的にも減少傾向にある中で、この列車は既に新幹線が高頻度で運行されている博多~熊本~鹿児島中央駅間に新たな在来線特急列車としてデビューしたわけです。そこにあるのは、単なる移動「手段」としての長距離特急ではなく、移動そのものが「目的」となる2020年代の新たな特急の姿にも思えます。一見全く新しい発想にも思えますが、その中には往年の鉄道史に刻まれてきた数々の名列車の存在を感じさせ、やはり鉄道の歴史というものは今日まで1日たりとも途切れることなく刻まれ続けてきた、しかしまたその中でも進化を続けてきたのだというのを強く実感しました。

新型コロナウイルス感染症が再び拡大を続ける昨今、遠くへ出かけることや時間・お金をかけた旅行というものをしづらいと考える人も少なからずいらっしゃると思います。ですからすぐにとは言いませんが、みなさんもご予定が合えば、是非とも一度この「36ぷらす3」に乗ってみていただきたいと強く感じます。特急つばめ号の足跡を辿る木曜日コース以外にも、曜日によって日豊本線長崎本線でのコースも設定されていますから、是非気になるコースを36ぷらす3で巡ってみてはいかがでしょうか。今まで何度も九州に足を運んだことがあるという方も、そうでない方も、必ずや新たな発見があるはずです。

今はまだデビュー後間もない時期ということで発売直後に満席となってしまうこともあるようですので、ご旅行の計画はお早めに!

▼最新情報は以下のリンクからもご覧いただけます!

www.jrkyushu-36plus3.jp

 

今回は大変長い記事となりましたが、最後までお読みいただき誠にありがとうございました!

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【速報】横須賀線・総武線快速E235系一番列車に乗ってきた!

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みなさんこんにちは! わたかわです。

今回は当ブログ史上初の「速報記事」ということで、2020年12月21日【本日】運行を開始した横須賀線総武線快速E235系の一番列車の様子をご紹介します!!

 

※おことわり

撮影に際しては、新型コロナウイルスおよびインフルエンザ等への感染予防対策を厳重に行っております。

また、鉄道会社の皆様や一般のお客様へのご迷惑とならないよう、節度をもって乗車・記録しておりますので、ご理解の程宜しくお願いします。

 

2020年12月21日(月)

今回やってきたのは、横須賀線大船駅。これより、横須賀線総武線快速26年ぶりの新型車両となる「E235系」の運行初日一番列車に乗車していきます。

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大船駅名物

E235系一番列車として充当されるのは、大船16:51発の君津行です。初日の一番列車からいきなり内房線まで直通するということで、なかなかのロングラン運用に入ることになりました。

当初JR東日本としてはE235系の運用を非公開にして進めていたようなのですが、なぜか今朝になってネット上では「大船16:51発から運用開始」という情報が出回るようになり、それは実際本当だったようです。

この16:51発君津行は、通常5番線からの発車ということですが、本日に限り発車番線が7番線へと変更になっていました。直前に変更されたようで、おそらくホーム上に多くの鉄道ファンが集まっていたためと思われます。

私は16時半頃に大船駅へやってきたのですが、既に7・8番線の島が多くの鉄道ファンで埋め尽くされていました。ホーム先端部分はもちろんのこと、それ以外の中間付近であってもかなりの人だかり。ホーム上では他の人との距離を保ち続けることができないと考え、新型コロナ感染リスクを鑑み、なるべく直前までホーム上ではなくコンコースで待機することにしました。

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本日に限り7番線から発車

そこから少し時間が経過したところで、いよいよホームへ。7・8番線は通常鎌倉・逗子・久里浜方面の列車が発車していくホームで、横浜・東京方面行の列車が発車することはまずありません。

そして16:40を過ぎたあたりで、いよいよ鎌倉方面からE235系が入線してきました!

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先端では出発式も

ホームの先端部分では、”ハマの電チャン”も出動して出発式が行われているようでした! 予想通り物凄い人ではありますが、罵声が飛び交ったり大騒ぎしたりする人はおらず、みなさん静かに撮影しています。

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フルカラーの行先表示器

そして側面の行先表示器が従来のE217系とは大きく異なり、フルカラーとなっています。また、E217系では行先の駅名のみでしたが、E235系では種別も表示されるようになりました横須賀線内では全て「普通」として運転されるものと思いますが、総武線に入るとここが「快速」に切り替わるのでしょう。

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側面から違いは分かる…?

列車の側面のデザインは、E217系と大きくは変わらないように見えます。山手線のE235系では緑の帯が縦に入り、ホームドアがあっても見やすいようにという配慮がなされましたが、横須賀線総武線快速ではホームドアが普及していないからか従来のE217系と同じく横に2色の帯が入る形となりました。

ステンレスの輝き方がE217系とは異なるため、鉄道ファンならホームに入線してきた際に「新型車両だ!」と気づくと思いますが、一般の方が乗車する際に気づくかは何ともいえないところです(笑)。

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暗くなってきたのでスポットライトも用意

反対側に回ってくると、出発式の様子もしっかり確認できました。既に辺りは暗くなってきており、ライトで照らしながら式典が行われているようです。

発表当時は賛否両論だったE235系の顔のデザインですが、こうして見てみれば案外悪くないのかなという気もします。これからはこの青とクリーム色のE235系が、次世代の横須賀線総武線快速として活躍していくことになります。

それでは、短い区間となりますが大船から東戸塚まで乗車していきます!

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大きすぎるモニター

車内に入ると、まず何よりも目に飛び込んでくるのはドア上部の大きなモニターです。E217系ではドット表示だったため、そもそもモニターが横須賀線総武線快速では初ということになりますが、それに加えかなり画面が大きいというのも特徴の一つ。一体何インチあるんでしょうね…。

それでは時間となり、列車は定刻通り16:51に大船駅を出発!

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モニターマシマシ

私は中間部分の車両に乗車しましたが、大混雑とはいかないまでもかなり多くの鉄道ファンが乗車していました。先頭車両はおそらくとんでもないことになっていたと思われます。混雑した車両からコロナ感染者がでないと良いのですが…。もちろん一般の方も多数乗車されていました。

ドア上部のみならず、座席上方の広告もすべてモニターが並んでいます。普通車はオールロングシートで、7人がけの座席の上にそれぞれ3枚ずつモニターが設置されています。

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いやはや感動

いやぁ、それにしても本当に感動です。この大きなモニターが、ついに横須賀線にもやってきたのですから。横浜駅を発着する中距離電車東海道線横須賀線湘南新宿ライン)が昨日まですべてドット表示でしたから、横須賀線をよく利用する私としてはこれが本当に嬉しいのです。

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編成図に四つ葉のマークも

列車はまもなく、大船を出て一つ目の停車駅である戸塚に到着します。到着時にはご覧の通り、ホーム上の階段やエレベータの位置が示されるわけですが、この編成図にしっかりとグリーン車のマークも刻まれているというのがとても新鮮です。よく考えたら首都圏の普通列車グリーン車を連結した車両でモニターが設置されたのはおそらくこの横須賀線総武線快速E235系が初めて…ですよね!?

列車は戸塚をほぼ定刻通り出発。次が私の下車する「東戸塚」となります。ここまで特に緊急停止等はしておらず、順調に進んでいるようです。

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何かカッコいい

モケットのデザインはご覧の通り。特段柔らかいとかではないですが、背もたれの三角形のデザインが何だかカッコいいですよね。何とも洒落ているなと思います。

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まもなく東戸塚

そして列車は、まもなく東戸塚に到着します。そういえば増1~4の文字がモニターに映るのも新鮮な光景ですよね。今までモニターを搭載した通勤車両で「増」の文字を使う号車はなかったですもんね(おそらく)。

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次は是非グリーン車も!

そして列車は、定刻通り東戸塚に到着。

今回は普通車で移動しましたが、首都圏の普通列車グリーン車では初めて「Wi-Fi」と「コンセント」が完備されているということで、グリーン車の方もかなり注目が高いです。

平日夕方の上りにも関わらず、こちらも多くの鉄道ファンでほぼ満席となっていました。これからE235系に乗る機会は嫌というほどあるはずですから、是非一度こちらにも乗ってみたいなと思います。

 

というわけで、本日の記事は超速報でお届けしてまいりました!

(急いでタイピングしているため手がめちゃくちゃ痛いです)

あまり本文のチェック等しっかりと行えていないため、誤字脱字やミスがありましたらご容赦ください。

今回も最後までお読みいただきありがとうございました!

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常磐線9年ぶり全線運転再開! 奇跡の復活を果たした「仙台ひたち」に全区間乗車【2020-12鉄道トレンド旅2】

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みなさんこんにちは! わたかわです。

「2020鉄道トレンド旅」第2弾は、今年3月に全線で運転を再開した常磐線を全区間走破する通称「仙台ひたち」に乗ってきた様子をご紹介します!

 

12月9日(水)

さて、今回やってきたのは東京の上野駅。かつて東北・上信越・北陸の各方面へ多数の長距離列車が発着した「北の玄関口」です。

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上野駅といえば広小路口

今回はここから、常磐線経由で仙台まで運行される在来線の特急〔ひたち3号〕に乗車していきます!!

2020年の鉄道界でもひときわ大きな話題となった、3月14日の常磐線全線運転再開。2011年の東日本大震災およびそれに伴う福島第一原発事故の影響で、長らく一部区間が不通状態となっていましたが、今年9年ぶりに運転を再開し、東京都心~仙台駅間を直通する特急列車の運行も復活したのです。

東京から仙台へ移動する際、ほとんどの人は東北新幹線を使うと思います。しかし、この特急「ひたち号」は東北本線経由ではなく常磐線経由。つまり、茨城県内や福島県浜通りの需要を拾いながら、東京と仙台を結びます。全区間を通しで利用することが想定されているというよりは、東京都心⇔茨城⇔福島浜通り⇔仙台の各地域相互間での利用が想定された列車となっています。

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「仙台」の文字が輝かしい

改札をくぐり、発車標を見上げます。常磐線の特急といえば、大半は「いわき」か「勝田」ですが、その中に一つとんでもない行先が混じってますね(笑)。上野9:30発までは上野始発で運行されるということで、私が今回乗車する上野8:00発の特急〔ひたち3号〕仙台行も上野始発となっています。

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特急専用ホーム仕様の駅名標

この9年の間に、常磐線の特急は大きく様変わりしました。2013年には、それまでの651系に代わり新型車両E657系が導入され、程なくして651系常磐線特急から引退。2015年には上野東京ラインの開業により、多くの特急列車が東京・品川へと乗り入れるようになりました。また、かつて列車名は〔スーパーひたち〕〔フレッシュひたち〕でしたが、2015年の品川乗り入れに合わせ〔ひたち〕〔ときわ〕へと一新されました。

2020年3月14日、東京都心と仙台を1日3往復する通称”仙台ひたち”が設定されましたが、そのうち2.5往復は品川発着となっています。つまりこの朝の下り1本のみが、かつての「ロングランスーパーひたち」の面影を残す「上野発仙台行」となっているのです。

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今回も17番線からの発車!

ひたち3号は、上野駅17番線からの発車となります。13~17番線は、終着駅の趣を残す頭端式のホームで、スーパーひたち・フレッシュひたちが発着していた時代には中間改札があり、ここで特急券の検札を受けることでホームへ立ち入れるようになっていました。

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堂々10両編成で仙台へ

常磐特急に使用されるE657系は、10両の固定編成ということで、上野から仙台の全区間が10両編成にて運行されます。震災前の仙台直通の際は、上野~いわき駅間を11両編成で運行して、その先は基本編成7両を切り離し付属編成4両のみで仙台まで向かっていたようですので、震災前と比べてもかなりの輸送力を保ったまま仙台まで向かうことになります。

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本当はもう存在していないはずだった

側面の行先表示器にはしっかりと「仙台」の文字が刻まれています。実は元々、震災がなければ2012年の秋をめどに常磐線特急はいわきで運転系統が分割される計画が進められており、スーパーひたちの運行区間を上野~いわき駅間のみとして、いわき~仙台駅間ではE653系を使用した別の特急を新たに設定する予定でした。しかし2011年の震災の影響で常磐線浜通り区間が不通となったことでこの「いわき~仙台駅間の特急」の計画は白紙となり、ここで使用されるはずだったE653系は2015年の北陸新幹線開業にあわせ新潟地区でデビューした特急〔しらゆき〕に使用されることになりました。

その後、2020年春に常磐線が全線で運転再開するとなった際、元々の2012年秋の計画もあって、「東京都心~仙台駅間直通の特急が復活することはないだろう」と誰もが考えていたところ、JR東日本から1日3往復の東京都心~仙台直通特急の復活が発表され、いわば「奇跡の復活」ともなったわけです。

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いよいよ乗車!

それでは、前置きがかなり長くなりましたが、いよいよ乗車していきます! ホーム上でのアナウンスで、駅員さんが「17番線の列車は、常磐線回りの特別急行ひたち3号、仙台行です」 と案内していたのがめちゃくちゃアツかったです!! 

上野駅地平ホームを、定刻通り8:00に出発。仙台までの所要時間は約4時間半となっています。

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黒いモケットが特徴的な車内

今回は普通車に乗車中。常磐線特急は2015年より全車指定席での運行となっており、座席上方のランプが緑色になっていればその座席が発売済みとなっていることを示します。黒いモケットで大人な雰囲気を漂わせる車内は、平日の朝ということもあってビジネス客が多いように見えます。満席というほどではないですが、窓側は大半が埋まっているように見えました。主に茨城方面への出張等での利用が大部分を占めるということかと思います。おそらく終点仙台まで利用するのは私くらいかな…なんて思ったりします。

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スカイツリーも見える!

列車は鶯谷、日暮里と通過し、日暮里から大きく右にカーブを描き常磐線へと入っていきます。この辺りは南千住、北千住、松戸といった乗降客数の多い駅が連続しますが、そこはやはり「特別急行」ということで一気に通過していきます。

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我孫子車両基地?も通過

ひたち3号は上野を出ると、柏、土浦、水戸、勝田、常陸多賀、日立、磯原、泉、湯本、いわき、広野、富岡、大野、双葉、浪江、原ノ町、相馬と停車して仙台へ至ります。列車によっては上野~水戸駅間ノンストップのひたちもありますから、水戸までの間に柏と土浦に停車するのはやや停車駅多めといえるかもしれませんが、特に柏からはかなりの乗車がありました。

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土浦を発車

上野~水戸駅間では、一部区間で最高時速130kmを出して走るということで、何とも素晴らしい走りを見せてくれました! これまで当該区間を利用する際は普通列車がほとんどだったので細かく停車していっててとても長く疲れるという印象でしたが、特急ならとってもらくちんですね(笑)。当たり前ですが。

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茨城県の中心に到着

9:18に、列車は途中の水戸駅へと到着。言わずもがな県庁所在地ということで、やはりここで多くの人が降りていきました。また少しばかり乗車もありましたが、ここから乗る人は仙台まで利用するのか…? 可能性はあると思います。

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勝田にもすべての列車が停車する

水戸駅を定刻通り発車し、列車はさらに北を目指します。程なくして次の勝田駅にも停車。ここは水戸市のお隣、ひたちなか市の中心だったかと思いますが、なぜ勝田駅にもすべての特急が停車するのかは以前からちょっと不思議に思ったりします。〔ときわ〕についてはほとんどがこの勝田駅を終着駅としており、これより先は特急の本数が半減します。

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一瞬海も見える!

茨城県北部では、常磐線の線路がわりかし海沿いを走る区間も多く、車窓からはオーシャンビューも楽しめるようになります! 日立や磯原といったいくつかの駅に停車していきますが、意外にもびっくりしたのは、高萩は通過なんですね。もちろん時間帯によっては停車するものもあるでしょうが。

大津港を過ぎると、列車は福島県へと入っていきます。勿来の辺りで再び海を眺めながら、さらに北上していきます。

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ハワイアンズの最寄駅

泉や湯本といった駅には、すべての特急が停車するようです。湯本駅といえば「スパリゾートハワイアンズ」の最寄駅のようですが、湯本駅で二次交通への乗り換えが必要なことを考えると、わざわざ特急で行く人はどれくらいいるのでしょうか…東京都心から直通のバスの方が便利ですもんね。

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ついに特急復活区間へ…

上野を出てから2時間あまり、10:23に列車は福島県いわき駅に到着。これより先が、いよいよ特急としての運行が復活した区間となります。現在でも大半のひたち号がいわきどまりですが、この列車は上野からの10両という輸送力をしっかり保ったまま、福島浜通りへと突入していきます。車内販売の営業はこのいわきまでとなっています。

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広野駅に停車

いわきを出ると、次の停車駅は広野となります。この辺りは海に近いのはもちろんですが、鉄道の復旧自体は比較的早かったように記憶しています。駅の東側には、最近新しくできたと思われる建物がいくつか確認できます。

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晴れてきた!

列車は比較的海に近い場所をずっと走っていきます。車窓右手を見てみると、だんだんと雲が晴れてきて海が綺麗に見えてきました! 線路の東側は海までほとんど遮るものがなく、田園風景といった様子ですが、震災前からこのような景色だったのかは気になります。もしかすると震災前はもっと民家やら建物があって、津波で流された後は更地のまま…なんてこともあるのかもしれません。余所者の私には確かなことはわからないので明言は避けますが。

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富岡~浪江駅間が最後の復旧区間

そして列車は広野の次、富岡にも停車。これより突入する富岡~浪江駅間放射線量が特に高く、2020年3月13日まで不通区間として残っていた部分になります。朝晩は同区間代行バスが走っていましたが、途中の町にはノンストップで、走行中はバスの窓を決して開けないよう厳重な警告がありました。現在では特急でも途中の大野、双葉に停車します。

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大野駅(わかりにくいですが)

富岡を出てさらに数分すると、大野駅に到着。ここは1面1線の駅ですが、すべての特急が停車します。2020年3月の鉄道復旧にあわせ、震災前よりもだいぶ駅の設備が簡素化されたように見えますが、しっかり10両編成の特急がホームに収まる姿は圧巻です。駅前のロータリーのすぐ脇には帰還困難区域への立入禁止を示す看板が見え、未だ復興は道半ばであると痛感させられます。

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廃線跡が緊急用の道路に?

そしてふと窓の外を見ると、線路にぴったり沿うように道路ができています。これはかつて使われていた上りの線路を剥がして道路としているもので、線路上を走る列車に何かあった際に緊急車両が通れるようにということでこのような仕様になっています。震災前は複線でしたが、現在この原発に近いエリアの線路は単線での運行となっており、このひたち3号もこの後の桃内駅運転停車をして対向列車との行き違いを行いました。おそらく、2020年春の運転再開に間に合わせるべく、取り急ぎJRが保有する線路沿いのわずかな敷地のみを除染したというところなのかなと思います。周辺一帯は今も放射線量が高い地域ですから、何かあった際に一般道では駆け付けられないのだろうと思います(間違っていたらすみません)。

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双葉駅には線路のないホームが

続いては双葉駅に停車。この辺りは本当に停車駅が多いですが、単線区間ということで駅舎側のホームにあったはずの線路は剥がされています。駅舎側のみをホームとして残せば階段のないバリアフリー構造となったはずですが、そのようにできなかった理由があるのでしょう。

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浪江は2年前に来訪

そして浪江駅にも停車していきます。この富岡、大野、双葉、浪江といった各駅は非常に近い距離にありますが、いずれの駅にもすべての特急が停車するということで、これこそが実は”仙台ひたち”復活の意図なのかもしれない、なんて思ったりします。この辺りの自治体は震災以降、急激な人口流出が続いており、除染が進んで自由な人の立ち入りができるようになった地区であっても未だに人の姿がなく閑散としているところが多いのが現実です。そうした町のひとつひとつへ、東京都心から直通する特急が1日3本出ているというのは決して小さいことではないはずです。観光にも、ビジネスにも、品川・東京・上野駅から乗り換えなしで行けるわけです。3時間ほどですから決して近いとはいえなくても、乗り換えなしで行けるのなら心理的に近いというのは感じるはず。今はコロナもあって積極的に東京からの人を呼び込むことは難しいのかもしれませんが、今後の観光PR等にも期待したいところです。

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かつては原ノ町発着のスーパーひたちもあった

続いては原ノ町駅に停車。ここはかなりの主要駅で、普通列車の運行系統はここを境に仙台方面といわき方面へと分かれています。いわき方面へはE531系が使われており、首都圏の常磐線と同じ車両ということでまだまだ東北は先なのかと勘違いしてしまいそうです(笑)。

震災前は、この原ノ町発着のスーパーひたちも設定されていました。2011年3月11日の14時46分、この原ノ町駅で発車を待つ始発の特急〔スーパーひたち50号〕上野行がありましたが、地震発生により車内にいた乗客は避難し、乗客の荷物が車内に残されたまま5年もの間原ノ町駅構内に留置されていました。2016年に車両は撤去され、解体されたようです。

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相馬駅が最後の停車駅

原ノ町を出ると、次の停車駅は相馬となります。ここが仙台に到着する前の最後の停車駅となり、相馬~仙台駅間は約40分間ノンストップとなります。1日1往復だけ、亘理と岩沼にも停車するひたち号があるようです。

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お昼ご飯たーいむ

相馬を出たところで、ようやくお昼ご飯です! 今回は上野駅売店で買った「東北復興弁当(1,200円)」です。震災からの復興の象徴ともいえる”仙台ひたち”に乗車しているということで、いつもより少し奮発しました(笑)。

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豪華なおかずの数々!

蓋を開けると、そこには東北の食材を使った豪華なおかずが何と20種類も! 聞いたことのない名前のおかずばかりだったので一つひとつじっくり味わいました。いやぁこれは贅沢、濃いめの味付けの者が多いのでお酒ともよく合いそうです。

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いよいよ宮城県

お弁当を味わっているうちに、気づけば列車は福島県を抜けて宮城県へと突入していました。新地・坂元・山下駅の辺りは震災後高架化され、ピッカピカの駅舎やホームが再建されたため、何だか新路線の様相を呈しております。この辺りも甚大な津波被害に見舞われたエリアですが、そこを再び東京都心からの特急が走っているというのは何とも驚くべき組み合わせです。

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いよいよ終点「仙台」へ

そして気づけば列車は岩沼で東北本線に合流し、車内のディスプレイには「まもなく終点仙台」の文字が。いやぁ何とも感動的というか、上野からずっと1本の在来線特急でここまでやってきたことが俄かには信じられない、謎の高揚感に包まれています。

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仙台駅のホームが見えてきた!

大きく右にカーブを描きながら、いよいよ杜の都・仙台へと入線していきます! たくさん並ぶ在来線地上ホームが、いかにもターミナル駅といった様子です。

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仙台駅にE657系が入線!

そして12:31、ついにひたち3号は終点の仙台駅に到着! 上野から4時間31分、距離にして何と363.5kmにも及ぶロングランとなりました。東海道本線でいうとほぼ東京~名古屋駅間の距離に匹敵することを考えれば、いかに壮大な距離かがわかります。

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ひとまず回送列車となる

この後、ここまでやってきたE657系はいったん回送となりどこかへ引き上げるようです。すぐに折り返し品川行の特急となることはないようで、上り特急まではまだ少し時間があるみたいです。

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時間がかかっても構わない

仙台には今まで何度か来ていますが、”仙台ひたち”で都心から4時間半というのが特に苦痛になることはありませんでした。新幹線の3倍もの時間をかけているわけですが、みなさんも是非一度乗ってみていただきたいです。今は1日3往復の運行体制が維持されていますが、今後利用者が低迷すれば減便や乗り入れ終了というのも十分考えられると思いますから、常磐線沿線に用事がある際は是非積極的に活用してみてください!

 

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21分で3,310円! 豪華特急「サフィール踊り子」プレミアムグリーンに少しだけ乗車【2020-12鉄道トレンド旅1】

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みなさんこんにちは! わたかわです。

「鉄道最速日本縦断2020」のシリーズがまだ途中ですが、今回から「2020鉄道トレンド旅」と題し、年末特別企画をお届けしてまいります!

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気づけばもう12月。今年もいろんなことがありました。

新型コロナに振り回され、世の中がずっと、どんよりしていたように思います。

しかしそんな中でも、今年一年を振り返れば、明るい鉄道ニュースがたくさんありました!

今回はそんな2020年の鉄道ニュースから、特に大きく話題になった5つのトレンドを厳選してお届けしていきます!

 

2020年12月8日(火)

さて、やってきたのはいつもの横浜駅

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いつもの横浜駅

今回はここ横浜駅から、2020年を象徴する列車の1本目、「サフィール踊り子」に乗車していきます!

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今回は東京まで

特急〔サフィール踊り子〕は、2020年3月のダイヤ改正より運行を開始した伊豆方面の特急列車です。30年に渡り運行されてきた「スーパービュー踊り子」が引退し、その後継列車としてE261系が新造され〔サフィール踊り子〕として華々しくデビューしました。

伊豆への観光客向け列車として毎日運行されていますが、今までなかなか乗る機会もなく、今回ついに初乗車となります! 区間は横浜から東京まで、わずか21分間ですが存分にその雰囲気を味わっていきたいと思います。

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うぉぉぉ!サフィールだ!

横浜駅7番線で待っていると、さっそく入線! こちらが伊豆急下田からやってきた、横浜16:28発の特急〔サフィール踊り子2号〕東京行です。丸みを帯びた先頭車両が印象的な8両編成の特急列車です。

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行先表示器もフルカラーで見やすい

上り列車なので、横浜駅はほとんど降車客向けの停車ですが、周りの視線をよそに乗り込みます! わずかな停車時間ののち、ドアが閉まり発車。

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これが…プレミアムグリーン!!

サフィール踊り子には「グリーン車」「プレミアムグリーン車」「グリーン個室」の3タイプがあり、最低ランクがグリーン車という何とも恐ろしい列車です。今回はサフィールのウリの一つともいえる「プレミアムグリーン」を確保しておきました!

プレミアムグリーンは上り列車だと最後尾1号車にあたり、座席配置は何と4列でも3列でもなく2列という豪華すぎる空間の使い方。全身を包み込むようにバックシェルで覆われており、リクライニングをしても後ろの人に迷惑がかからないようになっています。

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全自動の操作パネル

そのリクライニングですが、何と肘掛けに備え付けの操作パネルで、ボタンを押すと自動で調整してくれます。背もたれのみならずフットレストもボタン一つで起き上がってくるので、すべて動かすとかなり寛げる体勢になります。

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巨大すぎるインアームテーブル

各座席にはインアームテーブルのみ備わっており、背面テーブルはありません。インアームテーブルというとどうしてもコンパクトサイズで、大きな物は置けないイメージがありますが、プレミアムグリーンの場合はそんなこともなく、背面テーブルレベルの大きなテーブルが肘掛けから出てきます。「肘掛けからこのサイズが出てくるとは!」とかなり驚きました(笑)。

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大きな天窓も

そして車両側面の窓とは別に、天井には大きな天窓もあります。残念ながらもう夕方ということで、日も短くなってきていて外が暗かったので明かりが差し込む開放感は味わえませんでしたが、それにしても鉄道車両で天窓ってなかなか珍しくないですか!?

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もちろんコンセントも完備

2020年の最新車両ということで、もちろんコンセントも完備。まぁこれほど豪華特急ですからスマホで暇を潰すまでもなく、あっという間に時間が過ぎていきそうですが。

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前面のディスプレイも見やすい

いろいろと見物しているうちに、列車はあっという間に品川に到着。車両前方に設置されているこのディスプレイもとても大きくて見やすいです。何だか新幹線みたいですね。

品川を定刻通り発車し、次が終点の東京となります。いや、まってくれ、早すぎる…。

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一度は乗りたいグリーン個室

時間はあまりありませんが、他の車両も見物してみることに。プレミアムグリーンの隣にはグリーン個室の車両が2両連結されており、各車両に4人用個室と6人用個室が2部屋ずつ備わっています。人のいない部屋を外から覗いて、少しだけ写真を撮らせていただきました。

最近では定員数確保などもあって新幹線や特急の個室は絶滅危惧種になっていますが、そんな中でも令和の時代にデビューした車両に個室が設けられたことを嬉しく思います。まぁ個室は個室でも「グリーン」個室ですから、そうやすやすと乗れるわけではなく、また特に週末などは発売開始と同時に売り切れてしまいそうですが、いつか誰かと乗る機会があれば是非乗ってみたいものです。

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寝台列車みたい

個室車両の通路は、どことなく寝台列車の通路のような雰囲気もありながら、しかしここにも長い天窓が取り付けられていて、イマドキな感じもあります。車両が新しいということもありますが、内装が白系統の淡い色で洗練されていてとにかく綺麗ですね。

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これぞブルジョワの極み

横浜~東京駅間21分間で、特急料金・グリーン料金あわせて3,310円という究極のブルジョワ旅もまもなく終わりが近づいてきました。っていうかまず横浜~東京駅間を21分で走破するのが凄すぎます。

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乗換案内も示してくれる

そしてサフィールチャイムが流れ、16:49に列車は終点の東京駅に到着。この後は回送列車となります。

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あぁ…もう東京だぁぁぁ

先ほど記事の冒頭で「スーパービュー踊り子の後継」という言い方をしましたが、明らかにスーパービュー踊り子とは格の違う列車であると感じました。近頃は日本のどこでも豪華列車がブームですが、一般発売される列車としては、この「サフィール踊り子」は東日本で最も豪華な列車といっても過言ではないでしょう。

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輝かしいダイヤモンドマークとお別れ

次は是非とも、この列車で伊豆・下田方面へ出かけたいと強く思いました!

 

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