わたかわ 鉄道&旅行ブログ

乗り鉄&旅好きの20代男子が全国を巡る!

【悲劇】大阪駅に行きたいだけなのに…JRの助言に背いた男の末路

※本記事には一部演技を含みます。あしからずご了承ください。

 

2023年12月31日(日)

本日は、東海道新幹線新大阪駅へとやってきました。これから在来線に乗り換え、大阪駅へ移動していきたいと思います。

乗り換え改札をくぐり、在来線コンコースへと入りました。年末とあって、構内は人でごった返しています。

さて、大阪駅へ向かうにはどれに乗ればよいのか…この膨大な情報量の発車標から探していきます。

まずパッと視界に入るのは、大阪駅へは7・8のりばが便利」という文字。どうやらJR西日本としては大阪駅へ向かう乗客へ7・8番線の列車を推奨しているようです。

しかし行先を見ると、宝塚、姫路、須磨…など、関西の地理に疎い人にとってはあまり聞き馴染みのないものも。これで本当に大阪駅へ着けるのか信じがたく、不安になってきました。路線名を見ても「JR京都線」「JR神戸線」「JR宝塚線」など…天下の大阪なのに「大阪」の文字が一つとして入っていません。

一方でその左側へ目をやると、どうやら「おおさか東線」という路線もあるようです。3番線から発車する列車は明確に「大阪行」となっており、路線名にも「おおさか」の文字が入っています。

大阪行となっているのだから確実に大阪駅へ行けるはずで、須磨だの何だのよく分からない(失礼)行先の列車よりも安心では…!?

というわけで、3番線から発車する列車に乗ることにします

ホームへと降りる階段の途中にも明確に「大阪方面 for Osaka」の文字があり、誰がどう考えても確実に大阪駅へは行けるはずです。

ホームへ着くと、ちょうど列車がやってきました。11時36分発のおおさか東線 大阪行へと乗車します。

側面の行先表示器を見ても、やはり「普通 大阪」の文字。

新幹線への乗り換えの需要からここ新大阪での降車客は相当多いようですが、その流れに反するように車内へ入ります。

列車は定刻通り新大阪駅を発車。多数の並走する線路を横目に、一路大阪駅へと向かいます。

転換クロスシートの快適な車内…なのは良いとして、大阪駅に向かう列車にしては何だかガラガラすぎじゃないですかね…?

いや確かに終点の一つ手前の新大阪駅で多くの乗客が降りたのはそうなんですが、別に終点の大阪駅まで利用するお客さんだってもっと多くて不思議じゃないと思うんですよ。何せ街はずれの寂れた終着駅などではなく、天下のターミナル「大阪駅」ですよ?

ただし間違いなく列車は大阪方面へと向かっているようで、新大阪を出てしばらくするとおなじみ「淀川」を渡ります。ここまではいつも通りの光景だったのですが…。

淀川を渡ってすぐ、何と列車は先ほどまで並走していた線路から離れ、右へと進むではありませんか。

私の知る限りでは大阪方面は間違いなくあっちの線路のはずで、何かがおかしいことにようやく気付き始めました。

11時40分、列車は大阪駅に到着…。

誰もが知るあの大屋根のホームではなく、見知らぬ地下の薄暗いホームへとやってきてしまいました。ここはいったい…!?

…とまぁ茶番はこのくらいにしまして。

お気づきの方も多いかもしれませんが、こちらはJR京都線JR神戸線ではなく「おおさか東線」の大阪駅。2023年春のダイヤ改正で開業した大阪駅地下ホーム、通称”うめきた新駅”です。

JR西日本では、2023年3月18日のダイヤ改正にておおさか東線の新大阪~大阪駅間を延伸開業。従来大阪駅の西側地上を走行していた梅田貨物線を地下化し、大阪駅寄りに移設した上でその途中に地下ホームを設けました。「うめきた新駅」とも呼ばれるこのホームですがあくまでも大阪駅の一部となっており、東海道本線JR京都線JR神戸線)・大阪環状線のホームとは改札内で繋がっています。

おおさか東線の列車は奈良・久宝寺・放出方面からやってきて、ここ大阪駅地下ホームを終点とします。21~24番線が割り振られており、まさに首都圏で言うところの東京駅の「地下総武ホーム」「地下京葉ホーム」とよく似ています。

この地下ホームでは先進的な取り組みが多数行われています。例えば化粧室は入口に個室の空き状況が一目で分かる大きなモニターがあります。

改札口には、通常の自動改札機とは別に「顔認証改札」なるものも導入されています。扉のないトンネルのような形状で、事前の登録をしておけば新大阪駅(東口)と行き来する場合に限り利用することができます。現在は実証段階ですが、うまくいけば今後他の駅へも拡大していくかもしれません。なお顔認証改札には交通系ICカードの読み取り機も設置されており、通常通りICOCA等でも通過することができます。

いったん改札口を出場し、地上へと上がってきました。「うめきた地下口」という呼称が用いられており、そこかしこで再開発工事が進められています。画像中央部に見えるのはグランフロント大阪です。

そしてちょうど目の前は大阪駅JR高速バスターミナル大阪駅高架ホームが並んでおり、ここでようやく大阪駅にやってきていたことを実感することができます。

周辺は交通量こそ多いものの、あまり人通りがあるようには見えません。尤も本日は大みそか、しかも天候もあまり良くないため、あまり参考にはならないかもしれませんが…。

再び先ほどのうめきた地下改札へと戻ってきました。もう少しいろいろと見ておきたいものがあるので、改めて改札内へと入ります。

今回実使用はしませんでしたが、うめきた新駅にはこんな面白いものもあります。自動券売機で発券できる「通行証」で、うめきた地下口~西口間を通過利用する場合に限り利用することができます。発行料は0円、ただし旅客列車内への立ち入りはもちろんのことホームへ降りることもできません。また発券から20分以内に使用することが求められており、入場券とは様々ルールが異なります。

今回はホームへ立ち入りたかったので、通行証とは別に入場券を購入。高架ホームからはかなり離れていますが、券面にはしっかり「大阪駅」と印字されています。うめきたの改札で入場し、地上の橋上改札等で出場することも可能です。

このホームで何としても見ておきたかったのが、21番線に設置されているフルスクリーン式ホームドア。このうめきた新駅はおおさか東線だけでなく在来線特急〔はるか〕〔くろしお〕も使用しており、21番線は関西空港・和歌山・新宮方面へと向かう列車の発車ホームにもなっています。

従来だと梅田貨物線は大阪駅を横目に見ながら通過せざるを得ず、〔はるか〕〔くろしお〕は大阪駅に停車しないというのがお決まりでした。しかしついにこれらの特急も大阪駅へ停車できるようになったというわけです。

特急列車は車両・号車によりドアの位置が変則的ですが、この21番線ではホームドアの位置を自在に変えることができ、透明なドア部分の開閉だけでなく大型のモニター自体もドアに合わせて左右に動くことで様々な編成の列車に対応できるようになっています。

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そのためホームドアの前で待つ、というよりもホームドアの上部に取り付けられた横書きの乗車位置案内を見て整列するのが正解で、位置によっては入線前にドアがなく大型モニターで阻まれていてもドアが開くタイミングでしっかりとモニター自体が動くので心配はいりません。

なお22~24番線にはホームドアはありませんので、おおさか東線の列車のほか〔はるか〕〔くろしお〕でも京都方面に向かう列車についてはホームドアのないホームから乗り込むことになります。

再びコンコース階へと戻ってきました。うめきたエリア付近にコンビニ等は見当たりませんが、無人の駅弁自動販売機があります。光っているボックスの中の駅弁は販売中で、種類は限られますが関空・和歌山方面への特急列車での移動の際には便利かもしれません。

最後は大阪駅西口方面へ、改札内を移動してみたいと思います。

うめきた地下口から入場した場合であっても、高架ホーム各線へ向かうことは可能です。うめきたコンコース内に発車標が取り付けられています。

やはりイメージとしては東京駅の総武線京葉線ホームに近いものがあります。しかし京葉線ほど離れてはおらず、途中に動く歩道はありません。エスカレーター・階段で少しアップダウンがあるくらいです。

その先へ進むと高架ホームへそれぞれつながるエスカレーターがあり、おなじみの各番線へとつながっています。うめきたエリアからは少し離れた「大阪駅西口」エリアで、うめきた新駅開業に合わせて乗り換えのために整備されました。

大阪駅西口の改札で出場しました。先ほどご紹介した「通行証」の場合は必ずここで出場しなければなりません。

西口改札外には、2024年が大阪~神戸間鉄道開業150周年の節目となるのを祝う路線図アートが施されています。一見普通の路線図のように見えますが、よく見ると2024年の干支になぞらえ「龍」の形をしています。

西口の出入口自体は昼間でも薄暗く、あまり人通りは多くないようです。これもまた大みそかなのであまり参考にはならないかもしれませんが…。

西口を出て道なりに歩いていくと、そのまま横断歩道を渡って桜橋口へと繋がっています。

 

というわけで、今回は2023年3月に開業した大阪駅地下ホームのご紹介でした。

どんどん便利になっていく一方で、大阪~新大阪駅間の移動はあくまでもJR京都線推奨です!

お間違えの無いように!

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。