わたかわ 鉄道&旅行ブログ

乗り鉄&旅好きの20代男子が全国を巡る!

【2024年3月開業へ】北大阪急行線延伸間近! 箕面萱野まで歩いてみた

 

2023年12月31日(日)

本日は、大阪市内へとやってきました。本題に入る前に、まずは腹ごしらえをしたいと思います。

Osaka Metro堺筋線に乗って、やってきたのは日本橋。「にほんばし」ではなく「にっぽんばし」と読みます。なんばと上本町の間に位置し、Osaka Metro堺筋線千日前線のほか近鉄難波線近鉄日本橋駅)の計3路線が通ります。

大阪といえばたこ焼き、お好み焼き、串カツ…等々絶品グルメが群雄割拠する街ですが、そんな中でも私がどうしても来ておきたかったのが「東京チカラめし」です。

「東京」とつくのにどうしてこれが大阪のグルメなのか…? と疑問に思われる方もいらっしゃるかもしれません。というのも、2011年に開店した1号店は東京の池袋西口店でした。かつては首都圏・関西圏を中心に100店舗以上が存在しましたが、手間のかかる調理工程やブームの終焉、さらに新型コロナウイルス感染症拡大も災いしわずか数年で急速な閉店ラッシュを迎えることとなり、2023年11月には首都圏最後の1店舗となっていた千葉県の新鎌ヶ谷店が閉店。現在国内では残りがこの「大阪日本橋店」1店舗のみとなっています(このほか海外に数店舗展開)。

看板メニューの「焼き牛丼」をはじめ焼肉・唐揚げ系の定食、カレー等のがっつり系メニューが豊富のようです。

みそかの昼間、店内は男性客を中心に大変な混雑を見せていましたが、運良くカウンター席が目の前で空いたので入ることにしました。店内に食券機があるので、購入して店員さんに渡します。

混雑もあって10分ほどかかりましたが、こちらが看板メニューの「焼き牛丼」です。朝から何も食べていなかったので、大盛りにしてみました(600円)。味噌汁はセットでついてきます。

商品名の通り、牛肉は煮るのではなく焼かれており、カリッとジューシーで絶品です!! よくからんだたれとの相性もよく、首都圏で多数店舗があるうちにたくさん食べておきたかった…と少し後悔しました。

この「大阪日本橋店」については、現時点で閉店時期は明言されていません。しかしゆくゆくはここもなくなってしまう可能性が高いのでしょうから(推測ですが)、気になる方は是非お早めに行っておきましょう。

前置きが長くなりましたが、改めましてOsaka Metro御堂筋線なんば駅へと移動してきました。

これから御堂筋線に乗り、千里中央方面へ移動していきたいと思います。

御堂筋線はなかもずから天王寺・なんば・梅田・新大阪を通り江坂までを結ぶ地下鉄路線ですが、江坂から先も線路は続いており、「北大阪急行」という路線へ直通運転を行っています。北大阪急行は現在江坂~千里中央駅間5.9キロを結んでいますが、2024年3月23日の延伸開業が決定しており、千里中央より先の「箕面萱野」までの区間が新たに開業することになります。

開業目前に迫った今、沿線はどのような様子なのか皆様にもお伝えするべく、今回は現地へ実際に足を運んでみようと思います。

御堂筋線の行先としてもはやおなじみの「千里中央行」ですが、延伸開業後は原則として「箕面萱野行」へ変わると思われますので、これも貴重な光景です。

というわけでなんば14時14分発の御堂筋線 千里中央へと乗り込みます。御堂筋線最新型の30000系がやってきました。

ドア上部には2画面が繋がった大きなLCDもあり、なかもず~千里中央の全区間をまとめて表示することができます。ご存知の方も多いと思いますが、御堂筋線大阪市内の主要ターミナル駅を結ぶ最重要地下鉄路線でもあり、平日・土休日を問わず一日中混雑しています。淀屋橋では京阪本線と接続、また梅田はJR大阪駅と近接する等、だいたいどの駅でも何らかの乗り換え路線があります。とんでもないことです。

梅田を出て少し進むと、列車は地上へと出てきます。地下鉄とは言いつつもこの先はずっと地上区間になっており、国道423号(新御堂筋)と並走する橋を渡ると西中島南方に到着します。

続く新大阪駅ももちろん地上ホームですので、到着前には新幹線の駅舎も望むことができます。新大阪を過ぎると車内はだいぶ空きました。

新大阪駅を出たところでは、ちょうど万博記念ラッピング車両の回送列車とすれ違いました。2025年に控えた大阪・関西万博の開幕まで残すところ1年ちょっととなります。

14時14分、列車は江坂駅に到着。御堂筋線としてはここが終点ですが、すぐに乗務員交代を行い北大阪急行線へと乗り入れます。停車時間も短く、また江坂駅を始発・終着とする列車は朝夕を除きほとんど存在していないため、御堂筋線北大阪急行線はまとめて1つの路線としての認識が強いように感じます。

御堂筋線北大阪急行線駅ナンバリングは連番になっており、アルファベットもMのまま変わりません。現在の途中駅は緑地公園桃山台の2駅のみで、いずれも地上駅です。

北大阪急行線駅名標デザインは御堂筋線とは少し異なっており、ホームドアには延伸開業を知らせるポスターも貼られています。

14時45分、終点の千里中央へと到着。1面2線構造の地下ホームですが、地上部分へ吹き抜けの構造になっており開放感があります。乗ってきた列車は1番線に入線し、折り返し「なかもず行」となるようですが、構造を見るに延伸開業後は御堂筋線方面からやってきた箕面萱野行の列車が2番線へ入線することになりそうです。

駅名標を見てもまだ終点駅の仕様で、箕面萱野方面の次の駅の表示はなく、またシールで一時的に隠されている様子もありません。今後開業までに新しいものへ交換されるものと思われます。

しかし線路は箕面萱野方面へ確実に繋がっています。この先へ進むと箕面萱野があります。

改札外の運賃表を見てみましたが、まだこちらも交換前のようで、千里中央駅が一番上の端に書かれています。Osaka Metro全域の路線図が掲載されているためレイアウトは既にギリギリですが、ここに箕面萱野までを掲載するとなるとさらにぎゅうぎゅうに文字を詰め込むレイアウトへ変更されそうです。

千里中央駅には北大阪急行線のほか、大阪空港~万博記念公園方面を結ぶ「大阪モノレール」も乗り入れます。すなわち繁華街の梅田・なんば・天王寺、新幹線と接続する新大阪だけでなく大阪空港(伊丹空港)までも乗り換えなしで移動できる超好立地で、近場から遠出まで大変便利な街だろうと思われます。駅名の通り「千里ニュータウン」の中心地で、大きなバスロータリーのほか百貨店や商業施設も併設されています。

さてこの先の延伸区間を、改めて地図上で見てみることにします。千里中央箕面萱野駅間は2.5キロで、途中には「箕面船場阪大前」という駅が設けられます。延伸区間大阪府豊中市と同府箕面市に跨り、阪急箕面線箕面駅と阪急千里線の北千里駅の間に挟まれた鉄道空白地帯の解消が期待されます。

この区間には現在路線バスが高頻度で運行されているものの、3キロ弱ですしせっかくならば沿線の様子をじっくり観察したいので、ここから箕面萱野駅まで徒歩で向かいたいと思います。

千里中央駅はやや複雑な構造で、脱出するまでに若干時間を要しましたが、ヤマダデンキの前を通り過ぎて国道423号(新御堂筋)へ出るとそこからはひたすら一本道となります。

千里中央駅を出てもすぐに地上に出るわけではなく、線路としては地下区間が続くようです。線路の真上の地上では現在もなお工事が行われており、新御堂筋の歩道の幅が少し狭くなっているようでした。

江坂~千里中央駅間の開業は1970年で、同年開催された大阪万博への会場輸送を目的としてつくられました。このため当時は千里中央駅が終点ではなくその先の「万国博中央口駅」まで開業しましたが、万博終了と同時に千里中央~万国博中央口駅間は廃止されました。

千里中央以南の開業は今から半世紀ほど前のことですから地上に線路を敷くことができたのでしょうが、今回の延伸にあたってはその大部分が地下となっています。千里中央駅を出てすぐのところに大きな団地があり、その先も建物が続く現代の大阪においてもはや「地上に線路を敷く」ということはほぼ不可能に近いと言っても過言ではありません。もとより千里中央駅自体が地下駅ですから、そのまま地下へ線路を延伸すればよい話なのです。

新御堂筋はしばらく上り坂が続き、足腰に負担がかかります。

坂を上り切ると少し視界が開け、遠くの方には箕面の山々が見えてきます。幹線道路沿いとあって商業施設やマンション等が立ち並びます。

この地域は「コムアートヒル」と名付けられた商業団地が広がり、古くから繊維産業をはじめ大阪の物流や商業を支える一大地域となっています。

この”船場”エリアに新たに誕生するのが箕面船場阪大前駅です。箕面市立文化芸能劇場に隣接し、既に地上部分の駅舎はほぼ完成しているようです。

駅名の通り「大阪大学箕面キャンパス」の最寄駅ともなり、また劇場・大学だけでなく駅周辺には高校・病院・温泉施設など様々な公共施設が揃っています。これまでも路線バスを利用してアクセスすることはできましたが、鉄道開業による利便性の向上は計り知れません。

後方を振り返ると、新御堂筋を跨ぐ新たな歩道橋には既に「箕面船場阪大前駅」の文字が隠されることなく掲げられていました。この歩道橋自体はまだ通行はできないようでしたが、間違いなくこの地下の部分に駅ができていることを感じさせてくれます。

さらにその先へ歩き進めていくと、今度は箕面方面に向かって下り坂になっています。山々がさらに近くまで迫ってきており、その谷間の部分に開業するのが終点の箕面萱野駅です。

この付近でも工事は続けられていますが、仮設の歩道が整備されているので線路に近い場所を歩くことができます。そしてついに…この辺りで新たな線路が顔を出しました!!

千里中央方面から続く長い地下区間はここで終わり、この先は何と高架区間に入ります。

地下区間から一気に高架区間へと出てくるのは、何も線路の勾配が激しいわけではなく、むしろ土地の起伏が激しいため。ここからは頭上に延伸区間の線路を見上げながら、箕面萱野まで歩いていきます。

歩道は仮設のため車道が狭くなっていますが、この辺りも現在細かな工事が進められている様子。真新しいピカピカの高架橋が印象的です。

そして萱野の交差点までやってくると、目の前に見えてくるのが終点の箕面萱野駅です。まずは駅の東側へ回り込んでみます。

高架ホームの駅舎はほぼ完成しているようですが、駅東側に広がるロータリーはまだ建設中の様子です。ちょうどロータリーの屋根の骨組みなどがあらかたできているようで、開業に向け急ピッチで作業が進められているものと思われます。

この場所には「みのおキューズモール」と呼ばれる大型商業施設があり、箕面萱野駅はここに隣接して設けられる形となります。エントランスには北大阪急行線延伸開業カウントダウンボードがあり、大みそか時点では開業まであと「83日」となっていました。

モールの建物どうしを繋ぐ歩道橋に上がってみると、箕面萱野駅の改札口があります。現在は工事の囲いで覆われており中を詳しく窺い知ることはできませんが、ここが改札口であることはほぼ間違いないでしょう。2003年に開業したこのモールは、これまでも「かやの中央」エリアの拠点として賑わってきましたが、ここにようやく鉄道路線が到達することとなります。

駅西側がちょうど新御堂筋と面する位置になっており、現在の公共交通の拠点である「かやの中央」バス停はここにあります。

千里中央へと向かうバスは日中毎時6本ほど運行されているようで、平日朝には何と1時間に10本運行される時間帯もあります。それほどこの区間の移動の需要がこれまでも高かったということでしょう。

来た道をまた歩いて帰るのも大変なので、帰りは路線バスで帰ることにします。かやの中央15時54分発の阪急バス20系統 千里中央です。阪急箕面線箕面駅から来ているバスで、色合いが我が故郷横浜の市営バスとも似ています。

千里中央駅までは10分ほどで戻ってくることができました。千里中央16時17分発の北大阪急行線に乗車し、大阪市内へ戻ります。

開業まであと2ヵ月ほどに迫った北大阪急行線箕面萱野延伸、開業したらまた改めて足を運びたいと思います!

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。