わたかわ 鉄道&旅行ブログ

乗り鉄&旅好きの20代男子が全国を巡る!

【速報】185系踊り子 下りラストランに乗車してきた!

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みなさんこんにちは。わたかわです。

今回は2021年春のダイヤ改正に関する速報記事ということで、つい先ほどラストランを迎えた185系特急踊り子号下り最終列車の様子をご紹介していきます。

新型コロナウイルス感染拡大防止対策を徹底した上で乗車してまいりましたので、ご理解のほどよろしくお願いいたします。

 

2021年3月12日(金)

さて、本日は東京駅にやってきました。これより、185系で運行される下り「踊り子号」のラストランに乗車していきます。

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発車標には185系のイラストも

185系踊り子の下り最終列車となるのは、東京12:00発の特急〔踊り子13号〕伊豆急下田修善寺です。日本国内で現存する在来線特急として最長の15両編成で運行され、前寄り10両が伊豆急下田行、後寄り5両が修善寺行となります。

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「これが日本の特急だ」

先頭車両付近はかなりの人混みで、1年前のサフィール踊り子デビューの瞬間を思い出します。

首都圏に住む方、特に東海道線高崎線沿線に住んでいたことのある方なら誰もが一度は目にしたことのあるであろう「185系」。1981年にデビューし、今年で運行開始から40周年を迎えました。JR東日本の近年の車両としてはかなり長く使われ続けた例かと思います。デビュー当初は首都圏と伊豆を結ぶ急行〔伊豆〕号で、それまで使用されてきた153系を置き換える目的で導入されました。その半年後には首都圏と伊豆を結ぶ特急〔あまぎ〕と急行〔伊豆〕という2種類の列車が特急〔踊り子〕に統合される形で廃止され、この185系が「踊り子」という列車名を背負って走り抜けることになります。

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自由席も今日で見納め

国鉄末期の1985年には〔踊り子〕の全列車が185系での運行に統一され、長らく東京と伊豆を結ぶ観光客向けの特急列車として運行されてきました。しかし車両の老朽化に伴い、2020年春のダイヤ改正からはかつて中央線特急で活躍したE257系を転用したリニューアル車両がこの〔踊り子〕に充当されるようになり、この2021年春をもって185系は踊り子号としての運用を取りやめることになります。

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多彩な編成も魅力

現在は普通車に指定席と自由席がありますが、これも今日で見納めとなり、明日からは全車指定席となります。東京駅9番線のホーム頭上には185系の多彩な両数に対応した号車札が掲げられていますが、この札も本日12:00をもって役目を終え、過去のものとなります。

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今回は修善寺行に乗車

今回は東京から修善寺まで乗車していきます。東京~三島駅間は東海道本線を走り、三島から先は伊豆箱根鉄道へと直通する編成です。「踊り子号の修善寺行」自体は明日以降も運行されますが、全列車がE257系での運行となるため昔ながらの方向幕で「修善寺」の文字を見られるのは今日が最後となりました(伊豆急下田も同様)。

自由席の最終運用を楽しもうかとも思いましたが、コロナ対策として座席数以上の人が乗り込むような密な状況になるのを防ぐため指定席を購入しました。

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拍手でお見送りを

ホーム上のアナウンスでは「踊り子13号が185系踊り子の定期運用最終列車となります」「コロナウイルス感染拡大防止のため、大きな声を出すのではなく拍手でお見送りをお願いします」という放送がなされていました。今回のラストランは、JRからはあくまでも「定期運行の最終列車」として案内されていますが、春の臨時列車プレスリリースには臨時運用を含めて明日以降の185系踊り子運用はなく、またコロナ禍ということで観光地へ向かう増発列車の需要もそこまで高いわけではないですから、実質的には定期・臨時も含めてこの列車が東京から伊豆へ向かう最後の185系となる可能性が非常に高く、40年の歴史に幕を下ろすことになるようです。

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大部分の座席が埋まった状態で出発

そして時刻は12:00となり、列車は定刻通り東京を出発。当然ですがラストランなので車内も大変混雑しており、東京を出発した時点で大部分の席が埋まっているようです。ホームからの拍手はまばらなようでしたが、まぁ多くの鉄道ファンはカメラを構えて撮影しているので手が塞がっていて拍手するのも難しかったのかもしれません。私が確認する限りでは罵声が飛び交うような酷い状態にはなっていなかったようなので一安心です。

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品川に停車

列車は東京を出ると、品川、川崎、横浜、大船、小田原、湯河原、熱海…の順に停車していきます。東海道線内、特に神奈川県東部ではかなりこまめに停車駅が設定されているのが特徴です。華やかな鉄道唱歌のオルゴールが流れ、伊豆に向かってラストダンスの始まりです。

品川や川崎からも少しずつ乗車があり、徐々に車内は満席に近づいていきます。品川から乗車された、伊豆旅行にでも出かけると思われる老夫婦(鉄道ファンではないっぽい)は、そのあまりの混雑ぶりに驚いていらっしゃいました。いや逆に185系の踊り子下りラストランと知らずにこの列車の特急券を取れたのならそれこそすごいことですが。

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在来線特急の「15号車」はもう見れない?

修善寺編成は11号車と12号車のみ自由席で、13~15号車が指定席となっています。グリーン車はありません。わずか1週間前に急に思い立って乗ることにしたので、既に窓側は確保できませんでしたが、それでも「15号車」と印字された特急券を手に入れることができたのが何とも言えない嬉しさです。明日からの踊り子(E257系)は最長でも14両編成、また他にサンライズも14両編成ですが、15両以上の在来線特急というのは今日いっぱいで日本国内からなくなるでしょうから、新幹線でなく在来線特急で「15号車」に乗れる貴重な機会となりました。

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時代の変わり目にいることを実感

車両前方の広告は「START!新しい東海道線特急」のキャッチコピーでおなじみのポスターが掲示されており、まさに自分が今時代の変わり目にいることを実感します。40年間続いてきた列車の一つの歴史が、まさに今終わろうとしているわけですから。

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横浜でも多数の人

12:23には横浜に到着。ここでもわずかながら乗降があり、またホームの鉄道ファンの数もものすごいことになっています。私が中高生の頃だと、もっぱら国鉄特急といえば183・189・485系あたりが注目されていたような印象で、誰も185系には目もくれず、季節臨で185系が来ると誰もが肩を落とすということが多かったように思いますが、185系にたくさんのカメラが向けられているのを見ると、やはり時代は移り変わっていくのだと実感します。

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遥か先まで見渡す

大船の手前では大きく列車が右にカーブを描きます。窓枠にピントが合ってしまったので車両がぼやけてますが、15両編成というと全長およそ300メートルほどになると思いますから、後ろの車両からこのように前方を見渡せるわけです。E257系に置き換えられた後も最長14両編成ですからこのような楽しみ方はできると思いますが、185系でこのような光景を見られるのも今日が最後になりそうです。

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スカレンジとすれ違い

大船駅では、ちょうど横須賀線E235系も停車していました。昨年12月にデビューしたばかりの”スカレンジ”を185系の窓から見ることができる貴重な機会となりました。

東京から大船までは比較的こまめに停車してきて、まともに通過したのは新橋と戸塚くらいでしたが、大船を出ると次は小田原までノンストップとなり特急らしい走りを見せてくれます。

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相模川を渡る

かつては藤沢、茅ヶ崎、平塚といった駅にも停車していたようなのですが、まぁ流石に湘南エリアまでこまめに停まってしまうといよいよ特急と普通列車の区別がつかなくなってしまうので通過もやむを得ないといったところでしょうか。平塚は2000年代に入ってからも特急〔東海〕が停車していました。

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左手に海が見えてきた

小田原を発車し、しばらくすると車窓左手には海が見えてきます! 本日はあいにくの曇天、ともすれば小雨が降っているようですが、「♪思い出は~いつの日も~雨~」ですからね。思い返せば昨年春のダイヤ改正当日も雨だったように記憶しています。雨が降るということは、今日が忘れられない一日になることを意味しているように思います。

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熱海に到着

東京を出てから1時間20分、13:20に途中の熱海へと到着です。列車はここで切り離しを行い、伊豆急下田方面と修善寺方面の二手に分かれます。先に前10両が切り離され発車していきますが、その際に後5両が少し後退する必要があるため、開いていた後5両のドアがいったん閉まりました。切り離し作業完了後まもなく、後5両のドアが再び開くとともに前10両が発車、そして程なくして後5両も発車していきます。熱海駅では最後の185系切り離し作業ということで多くの鉄道ファンが詰めかけていたようですが、なるべく密になるのを避けるため私は連結部分へは行かずすぐに車内へと戻りました。E257系に置き換えられてからはこの切り離し作業の手順が変わったりするのかも気になるところです。

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185系うしのすれ違い

反対側のホームには、ちょうど東京行の特急〔踊り子8号〕が停車しており、この熱海駅ですれ違う形になりました。あちらは先に修善寺からの編成が到着して、伊豆急下田からの編成が連結するのを待っていたようです。

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丹那トンネルを爆走

13:25に熱海を出発し、私が乗る修善寺行は引き続き東海道本線を進みます。とはいってもこれより先はJR東海区間に突入するため、乗務員さんも交代されたようです。列車は長い丹那トンネルへと入っていきます。あいにくこの15号車というのはモーターを積んでいる車両ではなかったようで、走行音は比較的静かなのですが、それでも国鉄時代からの車両で丹那トンネルをくぐれるだけでもテンションが上がります。

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三島駅ではJRのホームに入る

13:38には三島へと到着。わずかでしたがJR東海はここまでとなり、これより先は再び鉄道会社が変わり伊豆箱根鉄道へと入っていきます。この三島~修善寺駅間は全車自由席の快速列車として運行されるため、三島からはかなりの乗車があり、車内の混雑度合いはやや増したような印象を受けました。

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えぐれたホームから分岐

三島で乗務員さんが交代となり、JRの1番線ホームを発車して伊豆箱根鉄道の線路へと分岐していきます。配線の都合でホームの途中から分岐するため、列車がホームにぶつかることなく分岐できるように1番線は少しホームがえぐれています。

伊豆箱根鉄道に入り、途中の停車駅は三島田町、大場、伊豆長岡、大仁、そして終点の修善寺となります。全区間が単線ですが、だいたいどの駅も列車の行き違いができるようになっているらしく、頻繁に普通列車とすれ違います。

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三島田町駅に停車

伊豆箱根鉄道に入ってから改めて、車掌さんからこの列車が最終列車である旨を伝えるアナウンスがありました。通過駅もありますからこの伊豆箱根鉄道線内でも普通列車より所要時間は短いようなのですが、しかし単線ということもあり特急らしからぬゆったりとした走りで進んでいきます。

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改めてちゃんと来たい

私恥ずかしながら伊豆箱根鉄道は生まれて初めて乗ったのですが、住宅街から開けた土地まで様々な車窓が楽しめて、いい路線だなという印象です。これはまた改めて時間のある時に修善寺方面へも旅行してみたいですね。

世界遺産韮山反射炉の最寄り駅である伊豆長岡、そして次の大仁も発車し、次がいよいよ終点の修善寺となります。車掌さんからのさよなら放送とともに、列車はゆっくりとホームに入っていきます。

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修善寺駅に到着!

東京を出てから2時間余り、14:06に終点の修善寺へと到着です。列車はこの後折り返し15:39発の特急〔踊り子16号〕東京行の運用に入りますが、下りの185系踊り子についてはこれが最後となりました。もう185系で伊豆方面へ旅ができることはないと思うと、何だかまだ実感が湧きません。

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普通列車と並ぶ

以前、東海道線でE257系特急車両が185系を置き換える旨がJRから発表された際に、「修善寺踊り子はどうなるんだ」と一時期話題にもなりました。修善寺発着は廃止され、東京~伊豆急下田駅間のみの運行に一本化されるのではという見方もありましたが、幸いにも明日以降もE257系で運行が継続されますから、沿線の観光地などはかなりホッとされたのではないでしょうか。

 

というわけで、今回は185系踊り子下りラストランとなった「踊り子13号」の模様を速報でお届けしてまいりました。

 

本日も最後までお読みいただきありがとうございました!

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