みなさんこんにちは! わたかわです。
今回は、引退が近いJR東日本の185系特急車両に乗車券のみで乗れる裏技をご紹介していきたいと思います!
※緊急事態宣言下ではありますが、感染対策を徹底し1都3県エリア内に限定して活動しております。
2021年1月25日(月)
さて、今回は平日夜の大船駅にやってきました。
大船駅は横浜市と鎌倉市の境目にある駅で、東海道線(上野東京ライン)・横須賀線・湘南新宿ライン・根岸線・湘南モノレールが乗り入れます。一応駅の所在地としては鎌倉市になっているようで、駅名標に「浜」の文字はありません。
今回はこの大船から185系に乗車券のみで乗車していくということになります。185系というとご存じの方も多いと思いますが、JR東日本の特急〔踊り子〕や臨時快速列車等の波動運用に就く汎用特急車両で、1981年の運行開始から既に40年が経過し、今年の春で定期運用からは引退となることが発表されているかなり古い車両です。とはいえ特急車両ですから、乗車券のみで乗れるならこれは乗り得!
それがこちら。大船20:41発の快速 小田原行です。あくまでも「快速」であり、「快速アクティー」でも「特別快速」でもありません。えぇ? 東海道線東京口にただの「快速」なんてあったっけか…?と思いますよね。
そんなことを考えているうちに、接近放送が流れてきました。
「まもなく3番線に、湘南ライナー7号、小田原行がまいります。」
そう、この「快速」というのは、つまり「湘南ライナー」のことを指していたのです!
確かに湘南ライナーは、185系が今も定期運用で活躍しています。しかし座席定員制の列車ですから、追加料金が必要では…? と思いますよね。
続けて肉声放送によるこのような案内が。
「この列車は当駅より先、快速列車として運行いたします。お手持ちの乗車券・定期券・回数券のみでご利用になれます。」
そう、つまり、東京~小田原駅間で有料列車として運行しているはずの「湘南ライナー」は、大船~小田原駅間で全車自由席・追加料金不要の快速列車として運行するのです!
そしてやはり、185系特急車両が入線してきました。前面のヘッドマークは「湘南ライナー」のままですが、確かにこの列車は「快速列車」ということで乗れるようなのでさっそく乗車していきます!
20:41に定刻通り大船を出発。これより湘南ライナー7号…もとい快速列車は、藤沢、辻堂、茅ヶ崎、平塚、二宮、国府津に停車し終点の小田原へと至ります。通過するのは大磯と鴨宮だけでほとんど各駅停車ですが、しかし快速アクティー等とも若干異なります。
ここで改めて解説させていただきます。東京~小田原駅間で平日夜に運行されている下りの〔湘南ライナー〕と、同じく新宿~小田原駅間の〔ホームライナー小田原〕は東京都内の駅から乗車する場合にライナー券520円が必要となりますが、湘南地区に入ってからはライナー券不要の快速列車として運行されるためどの駅でも自由に乗降が可能となります。下りの湘南ライナーは1日9本、ホームライナー小田原1日2本の計11本が対象となっており、湘南地区での停車駅が列車によって微妙に異なる点に注意が必要です。大船に停車する便に関しては大船~小田原駅間が快速列車としての運用ですが、中には大船を通過する列車もあり、その場合は藤沢~小田原駅間となります。
大船を出発した時点での乗車率は、窓側がほとんど埋まる程度。都内から引き続き乗車されているという方もいれば、大船から乗車券のみで乗車しているという人もかなりいます。要は前後の普通列車と同じような感覚で利用されている方が一定数おりますので、車内はビジネス客ばかりというわけでもないようです。
そしてまもなく藤沢に到着。藤沢はすべてのライナーが停車する駅で、貨物線上にライナー専用ホーム(1・2番線)があることでもおなじみですが、この列車は大船に停車してずっと旅客線を走行しているので、藤沢でも旅客線ホーム(3・4番線)に入ります。
藤沢の次に停車したのは辻堂。ここはテラスモール湘南の最寄り駅でもおなじみです。駅周辺人口は決して少なくないと思いますが、快速アクティーや湘南新宿ラインの特別快速、前回ご紹介した通勤快速はすべて通過となるため、辻堂にもある程度の本数が停車する湘南ライナーの需要は高そうです。
続いては茅ヶ崎に停車。ここもライナー列車は全列車が停車します。藤沢と同様に旅客線ホームに入るため、発車の際にサザンオールスターズの「希望の轍」が流れます。
車内の様子を見ていると、もちろん湘南地区での途中駅からの乗車もあるにはあるのですが、基本的には各駅でどんどんお客さんが降りていき、車内は空いていく傾向にあるかなと思います。
列車は相模川を越えて、次の停車駅は平塚。ここでもまたかなりの降車があり、平塚を出ると車内の乗客数は数えるほどになりました。平塚市は県西部でも大きな都市の一つですが、市内に鉄道駅がこの平塚駅ただ一つしかないためかなり集中しているのかもしれません。
大船からここ平塚までは各駅に停車してきましたが、次の大磯は通過。しかし同じく快速アクティーが通過する二宮には停車します。街の規模としては大磯駅周辺よりも二宮駅周辺の方が大きいようで、ライナーに関しても大磯は全列車通過ですが二宮には数本停車します。特急〔湘南〕運行開始後にはこの二宮も一部列車が停車するようになる見込みで、「快速は通過するのに有料特急が停車する駅」ということになりそうです。
続いて国府津にも停車。ここではあまり乗降がなかった印象です。ここは御殿場線との乗換駅で、かつて交通の要衝としても栄えましたが、駅周辺にそこまで大きな市街地が形成されているというわけでもないようで、今では単なる「ローカル線が分岐する乗換駅」という様子です。
夜で真っ暗なので海は見えず、闇夜をひた走る様子はまさに往年の夜行快速「ムーンライトながら」を彷彿とさせます。一人客が多い185系の車内で、けたたましい走行音を響かせながら夜の東海道を疾走する感覚が本当に懐かしいです!
そして終点の小田原に到着! 時刻は21:19ということで、大船からの所要時間は約40分間でした。乗車券のみで特急車両に乗れるというのは何とも面白い体験ですが、特にもうまもなく引退となる185系をお得に楽しめるのは本当に貴重な経験ですから、みなさんもぜひ利用されてみてはいかがでしょうか。
2021年3月のダイヤ改正後は、これまでのライナー列車に代わる新たな着席通勤列車として全車指定席の特急〔湘南〕がデビューします。しかしこちらは湘南地区を快速列車として運行することはしないようで、短い区間の利用でも特急料金が必要となります。185系の乗り納め、そしてこの無料区間の乗り納めはお早めに!
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