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[#5]相模原市を回避する救世主!? しかし全線直通列車はない…【政令指定都市を通らずに日本縦断】

 

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2023年5月2日(火)

残り 59時間54分

おはようございます。朝7時を回りました。3日目の今日は東京都にあるJR中央線日野駅からスタートです。

4月30日の15時に旭川駅からスタートし、ここまで政令指定都市へ一歩も足を踏み入れることなく南下してまいりました。チェックポイントとして定めた「人口50万人以上の政令指定都市」に関しては宇都宮・船橋・川口の3ヵ所をクリアしています。

朝食は日野駅前の松屋で「チーズ牛めし(小盛)」をいただきます。朝とはいえここからの行程もハードですから、しっかりと炭水化物でお腹を満たしておきます。

さて、それでは移動を開始していきましょう。

まずは昨晩、宿泊地の関係でギリギリたどり着けなかったチェックポイント「八王子市」へ向かわねばなりません。日野からは中央線に乗って2駅ほどですが、時間帯によっては八王子の手前にある「豊田」どまりとなる列車がある場合もありますので念のため注意しておきます。

日野7時30分発の中央線 高尾行がやってきましたので、こちらに乗車します。平日の朝ですが、ラッシュとは逆向きなのでそれほど混雑している様子はありません。

7時37分、八王子駅に到着。

チェックポイント4ヵ所目「八王子市」クリアです!

八王子市の人口は約58.0万人で、23区を除くと東京都内最大の人口を誇る自治体です。市内のターミナル駅としてはJR八王子駅のほかに京王線の終点である「京王八王子駅」もあり、両者は若干離れているものの徒歩圏内となっています。

さて、問題はこの先どう進むかです。

八王子から真南に進むとすぐに相模原市があるので、残念ながら横浜線の利用はできません。また「中央線で西に進めばよいのでは…」という考えが頭をよぎりましたが、何と高尾の先でわずかながら相模原市を通ってしまっているのです

もしくは川崎市相模原市の間にあるわずかな隙間を狙って神奈川県内へ入れないこともないですが、その先東海道線沿いに西へ進んでいくと静岡市浜松市が待ち構えています。両市の領域はいずれも広大で、ひたすら西に進むばかりではどうやっても静岡県を横断することはできません。

「中央線が相模原市内を通っている」というのは意外に知られていないことかもしれません。途中にある相模湖駅藤野駅相模原市内の駅となりますが、実はかつて両駅はそれぞれ「相模湖町」「藤野町」という別の自治体でした。このほか周辺には「津久井町」「城山町」という自治体もあり、政令指定都市へと移行する遥か前の相模原市域は今よりもずっと小さなものであったとされています。

しかし2006年から2007年にかけて4町は段階的に相模原市へと編入され、2010年に現在の形で政令指定都市としての「相模原市」が誕生しました。

中央線も横浜線も使えない…となれば、後はこれを使うしかありません。

そう、八高線です。名前の通り「王子」と「崎」を結びます。

すなわち私はこれから北へ進路をとり、高崎へと向かうことになります。北海道から九州に向かって日本縦断をしているのに「八高線を北へ進む」というのは実に不可解な移動ですが、広大な相模原市がある以上仕方ありません。八王子8時01分発の八高線 川越行へと乗車します。

列車は定刻通りに八王子駅を発車。朝の通勤通学時間帯とも重なり、4両編成の車内はやや混雑ぎみです。

朝の時間帯は比較的運行本数も多く、単線のため各駅へ停車するごとに列車の行き違いが行われます。車両こそ中距離電車でもよく見るような顔をしていますが、ワンマン運転というところにローカル線らしさを感じます。

やがて列車は拝島駅へと到着。八高線のみならず青梅線五日市線西武拝島線が乗り入れるターミナル駅で、線路は5方面へとのびています。

拝島を出ると横田基地のすぐ脇を抜け、さらに北上。沿線には住宅も多く、途中の箱根ヶ崎駅(瑞穂町)付近には多摩モノレールの延伸構想もあります。

埼玉県に入り、丘陵地を越えて東飯能駅に到着。こちらは西武池袋線との乗換駅になっています。何かうまいこと八高線のルートを変更すれば直接飯能駅に乗り入れることもできなくはない気がしますが、実は飯能市役所の最寄り駅は飯能駅ではなくこちら東飯能駅のようです。

8時57分、高麗川駅に到着。列車はこの先川越線へと乗り入れ川越まで向かいますが、私はここで下車します。

高麗川駅のホームには、このあと乗車するキハ110系や八王子方面へと向かう八高線の列車がそろい踏みする圧巻の光景も見ることができました。

高麗川駅から乗車するのは、9時20分発の八高線 高崎行。先ほど乗車していた列車はそのまま川越線へと直通するのに対し、八高線全線を直通する列車は現在1本も設定されていません。

その理由はご覧の通り、高麗川を境に南側が「電化」されているのに対し北側は「非電化」となっているためです。一方で高麗川~大宮駅間を結ぶ川越線は電化されているため、八高線の”電車”は高崎方面ではなくこちらへ直通します。ただしその川越線も川越を境に運行系統が分断されているため、八王子方面からの列車は川越までの運行となり川越駅では原則乗り換えが必須となります。

非電化区間では、当然ながら”電車”は走行できないため、走行に際し電力を動力としない「気動車」が用いられます。東北地方の非電化路線でも幅広く活躍するキハ110系ですが、実は首都圏でもこの八高線高麗川以北のように乗車できるケースがあったりするのです。

9時20分、列車は定刻通り高麗川駅を発車。右手には架線の張られた川越線が分岐していきます。

実は高麗川から高崎への移動に関しては、八高線で行くよりも川越線・新幹線経由で向かう方が所要時間が短い場合が多いです。しかしその場合だと大宮駅を通ってしまう、すなわちさいたま市へと立ち入ることになってしまうため、今回そのルートは断念せざるを得ません。川越線で途中の川越から東武東上線に乗り換えることもできますが、その先小川町・寄居で結局八高線とぶつかるのでそれならば高麗川から気動車1本で北上した方が効率がよいでしょう。

非電化区間に入ると、より一層車窓がのどかになってきます。列車本数は電化区間と比べるとさらに少なく、高麗川高崎駅間を直通する列車は日中概ね1~2時間に1本程度です。

10時02分、寄居駅に到着。東武東上線秩父鉄道が乗り入れる大きな駅です。向こうに見えている銀色の車体はおそらく秩父鉄道でしょう。

10時19分、児玉駅に到着。ここでは何と12分間停車します。列車の行き違いと時間調整を兼ねてのことでしょう。車内は観光客や地元の方でやや混雑ぎみでしたので、車外に出て気分転換をします。

程なくして児玉駅を発車。まもなく列車は埼玉県を抜け、群馬県へと入ります。車窓右手に見える山は「赤城山」でしょうか。

昨晩から何度もさいたま市に行く手を阻まれつつ、そのたびに工夫を凝らして何とか切り抜けてきた埼玉県。裏を返せばそれほどこの「さいたま市」がヒト・モノ・カネの集まる大きな街であることの表れでもあります。埼玉県ともいよいよお別れの時です。

高崎線との合流地点が近づいてきたところで、車窓に目をやると新幹線の高架橋が見えてきます。高崎はもうすぐです。

倉賀野駅に到着。同じホームを高崎線も使用するため、駅の構造がさっきまでよりも圧倒的に立派になりました。「八高線」としての区間はここまでで、最後の1駅間だけは高崎線へ乗り入れる扱いとなります。

11時01分、列車はようやく終点の高崎駅へと到着。乗り継ぎ時間も含め、八王子から合計3時間を要しました。

高崎駅八高線ホームは切り欠き式になっており、改札口へと続く階段までは少し距離があります。

高崎市の人口は約37.0万人で、県庁所在地である前橋市(約32.9万人)を凌ぎ県下最大となっています。鉄道や高速道路といった交通網の多くは高崎市へ集まるようになっており、県庁所在地ではないながらも重要な役割を果たしています。

 

さらに移動を続けていきますが、また長くなりそうなので今回はここまで。

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。