わたかわ 鉄道&旅行ブログ

乗り鉄&旅好きの20代男子が全国を巡る!

[#4]立入禁止が多すぎる! 難所・首都圏を攻略せよ【政令指定都市を通らずに日本縦断】

 

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2023年5月1日(月)

残り 77時間2分

山形新幹線〔つばさ140号〕にて、13時58分に宇都宮駅へと到着。無事にチェックポイントの1ヵ所目「宇都宮市」への訪問をクリアしました。

次なる壁は「さいたま市」です。2001年に浦和市・大宮市・与野市が合併して誕生し、その後2003年に政令指定都市へと移行しました。2005年にはさらに岩槻市編入し、現在の人口は約134.0万人にも上ります。

現在いる宇都宮から、何とかしてさいたま市を避けつつ都心方面へ突入しなければなりません。単に「政令指定都市を回避」するだけでよいのならJR両毛線で群馬方面へ移動してしまえばよいのですが、人口の多い関東では宇都宮市のように「人口50万人以上の政令指定都市」がいくつもあり、今回の企画ではここを全て訪問しなければならないのです。

もちろん東北新幹線JR宇都宮線でまっすぐ南下してしまっては、大宮方面へと向かうためさいたま市を直撃することになります。一方で手前の小山駅からJR水戸線を利用して東に逃げ、JR常磐線関東鉄道常総線つくばエクスプレス等を利用して都心方面へ向かうという方法もありますが…遠回りで列車の本数も少なく、かなりの時間を要してしまうことでしょう。

JR宇都宮駅にいてはなかなかピンとくるルートが見つからないので…駅西口を出て少し歩き始めることにしました。宇都宮といえば名物の餃子ですが、今回はあいにく食べている時間もなさそうです。

歩くこと約2km、「東武宇都宮駅」に到着。

そう、実は宇都宮には「JR」だけでなく東武」という選択肢もあるのです!

東武宇都宮駅は、東武日光線新栃木駅から分岐する支線「東武宇都宮線」の終点にあたります。JRの宇都宮駅と比較するとそれほど人もおらず、閑散としています。やってくるのは短編成の普通列車ばかりです。

乗車するのは東武宇都宮14時50分発の普通 新栃木行ワンマン運転となっています。

東武鉄道は首都圏で広大な路線網を形成しておりますので、今回は事前に金券ショップで株主優待乗車証を仕込み、なるべく東武で移動できる区間はそうしていこうと思います。

なぜ私がこれほどまでに「東武」での移動にこだわるのか。

それは、宇都宮から東武を利用することで、2ヵ所目のチェックポイントである船橋」までさいたま市を回避しつつ東武のみで行けてしまうからなのです!

東武線でさいたま市を通るのは「東武アーバンパークライン」の春日部以西の区間のみ。すなわちここさえ回避すれば、東武スカイツリーラインで浅草方面へ行くもよし、東武アーバンパークラインで柏・船橋方面へ抜けるもよし。さいたま市を回避しながらも効率的な移動ができるのです。

東武宇都宮線でひときわ異彩を放つのが、安塚~国谷駅間にある「おもちゃのまち」駅。近年流行りの(?)キラキラ駅名の類かと思いきや、どうも1965年の駅開業時からこの駅名のようです。駅近くには「壬生町おもちゃ博物館」や「おもちゃのまちバンダイミュージアム」といった玩具にまつわる観光スポットも数多くあり、まさに文字通り街全体がおもちゃで溢れているようです。

14時25分、終点の新栃木駅に到着。すぐ向かいのホームには東武日光線の列車が待ち構えており、同一ホームでスムーズに乗り換えられるよう接続が考慮されています。

1駅だけ乗車し、15時31分に栃木駅へと到着。ここでさらに乗り換えです。

栃木県には県庁所在地の「宇都宮市」とは別にこの「栃木市」もあります。栃木市の人口は約15.3万人で、宇都宮市ほどではないもののそれなりの人口を擁します。

決して小さい街ではない…ということは、そう。この栃木駅には特急が停車します。

栃木15時37分発の特急〔リバティけごん36号〕浅草行へと乗り込み、一気に南下していきます!

わずか3両編成の車内は大混雑。大型連休中ですから無理もありません。外国人観光客の方も大変多く、ほぼ満席状態でした。

この列車が始発駅である東武日光駅を発車したのは14時57分。私が東武宇都宮駅特急券を購入した際はもう既に発車の10分前ほどでしたから、窓側を取れたのは奇跡という感じがします。春日部駅までの特急料金は950円で、乗車時間は30分程度しかありません。

栃木の名物といえば…レモン牛乳。今回はおやつに「レモン牛乳どらやき」をいただきます。

中の餡がほんのりレモン牛乳風味で、美味しかったです!

東武動物公園駅を通過し、列車は東武スカイツリーラインへと入ります。

ここからあとほんの数キロほど南西方向に進むとさいたま市内に入ってしまうため、注意しながら(?)進んでいきます。

16時11分、列車は春日部駅へと到着。なお特急券にも記載の通り、開くドアは2号車のみですので注意が必要です。

春日部駅から船橋駅までは、東武アーバンパークラインを利用します。

正式な路線名は「東武野田線」ですが、2014年よりこの路線愛称が導入されました。大宮から春日部、柏を経由して船橋へと至る全長62.7kmの長大な路線で、JRでいうところの「東京メガループ横浜線南武線京葉線武蔵野線)」のように東京都心部を通ることなく埼玉県内・千葉県内をぐるっと回るルートを通ります。

春日部16時19分発の東武アーバンパークライン 普通 柏行へと乗り込みます。やってきた車両は8000系で、何と今年でデビューから60周年を迎える形式だそうです。

定刻通りに春日部駅を発車し、東武スカイツリーラインの線路を跨ぐようにして浅草方面と分岐していきます。

驚いたことに、何とこの先途中の運河駅までは単線区間となっているようです。大手私鉄で、かつ末端の支線というわけでもなく主要駅間を結ぶ近郊路線でありながら単線とは驚きです…。

もちろん途中駅には行き違いの設備があり、見ているとほとんどどの駅でも列車の行き違いを行っています。沿線人口の多さを考えれば全区間複線でも十分妥当だと思うのですが、線路ギリギリまで建物や民家が密集しているのを見ると用地の取得は難しそうです。

途中にある七光台駅は、2022年のダイヤ改正以降「日本一遅い時刻に終電のやってくる駅」としても知られています。柏発七光台行の最終列車(七光台1時16分着)だそうで、駅周辺に宿泊施設等はないため万が一寝過ごしてここまで来てしまうと悲惨な結末が待っています。

途中の野田市駅付近は高架区間となっており、野田市駅では改良工事も進められています。現在は1面2線の島式ホームですが、その左側にはもう1つ新しいホームの建設が進められており、今年度中には供用開始となる予定です。

すぐに地上線へと戻り、列車は運河駅に到着。春日部駅から続いた単線区間もここまでです。

運河を出ると複線となり、線形もよく走りやすそうです。途中の流山おおたかの森駅つくばエクスプレスとの乗換駅にもなっており、かなりの乗車がありました。

まもなく列車は大きく左にカーブを描き、柏駅へと入っていきます。ちょうど東京メトロ千代田線の車両も見え、見慣れた東京の車両に安心感を覚えます。

17時03分、列車は終点の柏駅に到着! JR常磐線も乗り入れる主要駅です。

柏市の人口は約43.2万人で、今回のチェックポイントの基準である50万人まではあと一歩といったところ。県庁所在地では高松市富山市よりも少し多いくらいです。

東武アーバンパークラインのホームは2面4線の頭端式で、大宮方面・船橋方面いずれの列車も同じ方向へ発車していきます。1・21番線が大宮方面、3・4番線が船橋方面と分かれているようです。

今回は3番線から発車する柏17時12分発の東武アーバンパークライン 急行 船橋へと乗り換えます。次なるチェックポイント「船橋」の文字が行先にいよいよ現れました!

車両は先ほどの8000系よりも少し新しい10030型で、かつて伊勢崎線等で運用されていたものから塗装を変更し野田線では2013年から運用されています。

定刻通りに柏駅を発車。先ほど来たのと同じ方向へ発車しますが、すぐにポイントを渡り船橋方面へと進みます。

これより先の区間では単線区間はなく、急行列車らしいスピードで快調に飛ばしていきます。

途中の停車駅は高柳、新鎌ヶ谷のみ。高柳駅ではさっそく前を走る普通列車に追いつき、緩急接続を行いました。

新鎌ヶ谷駅新京成線北総線と乗り換えができる主要駅。成田空港へも乗り換えなしで移動することができ、最近では京成スカイライナーの一部列車も停車するようになりました。

17時31分、列車は終点の船橋駅に到着。

これにてチェックポイント2ヵ所目「船橋市」訪問完了です!

船橋市の人口は約64.6万人で、政令指定都市を除いた日本国内の市町村では最大の人口を誇ります。ちょうど夕方の帰宅時間帯に差し掛かったこともあり、駅構内や駅前はどこも人、人、人だらけ…。並大抵の県庁所在地とは比べ物にならないくらい賑わっています。

千葉県内で最大の人口を誇る市町村「千葉市」は人口約97.9万人で、ギリギリ百万都市に届かない政令指定都市です。今回もちろん立ち入ることはできませんが、船橋から見て南東方向にあり、ここから都心方面へ進めば難なく回避できます。

一方で首都圏にはまだチェックポイントとして「川口市」「八王子市」が残っており、これらをクリアせずして西へ進むわけにはいきません。幸い東京都内には政令指定都市がないため自由に動けるものの、川口市のすぐ北側にはさいたま市が鎮座しており、また八王子市の近くには人口約72.7万人相模原市が待ち構えています。もちろん横浜市(約377.2万人)川崎市(約154.1万人)も巨大な政令指定都市ですから立ち入るわけにはいきません。

ただそうはいっても、交通手段の限られる北海道・東北地方とは異なり首都圏では足も豊富で、打つ手はいくらでもあります。東京都多摩地方を目指しつつ、なるべくテンポよく乗り換えながらチェックポイントをクリアしていきたいと思います。

乗車するのは、船橋17時48分発の総武線 三鷹都心部を目指し移動していきます!

ちなみに東京23区は政令指定都市のように見えますが、あれはあくまでも「特別区」であって政令指定都市ではないため、今回の企画では立ち入り可能としています。また逆にこの特別区の中には「人口50万人以上を擁する区」も複数存在しますが、市町村とは根本的に性質の異なるもののためチェックポイントには含めていません。

総武線内は快速線緩行線複々線をなし、黄色い総武線緩行線の方を走行していきます。快速列車とは頻繁にすれ違い、また追い抜かれ、高度に発達した交通網を肌で感じることができます。

江戸川を越えて東京都に突入。右手には夕日に照らされた東京スカイツリーが見えてきます。いくつものビルや架線に阻まれ、なかなかその姿全体を綺麗にカメラに収めることは難しいですが、それもまた東京らしさと言えるのではないでしょうか。

やがて列車は錦糸町駅に到着。ホームドア越しに大勢の乗客が待ち構えます。

錦糸町駅を過ぎると、快速列車は東京方面へ向け地下へと潜ります。その一方で各駅停車は中央線へと直通するべく、まっすぐ西へ向かいます。

かつての総武線のターミナル、両国駅を発車。古風な駅舎とその背後に見える両国のシンボル「国技館」「江戸東京博物館」を横目に進んでいきます

目の前に迫るビル群、商業施設の大きな看板…これぞ日本一の”urban”(都市)でありましょう。いよいよ大都会東京へ上陸です。

18時20分、秋葉原駅に到着。

企画開始から27時間20分、いよいよ東京23区へ上陸です!!

余韻に浸る間もなく、さらに乗り換えていきます。続いては秋葉原18時24分発の京浜東北線 南浦和。当然ですが平日18時台ともなると混雑必至です。

御徒町、上野、鶯谷、日暮里…と停車していきますが、あまりの人の多さにここはカメラを取り出すことができませんでした。

日暮里を出ると少し混雑も落ち着いてきた印象で、荒川を越えて再び埼玉県へと入ります。

18時49分、列車は川口駅へと到着。

チェックポイント3ヵ所目「川口市」クリアです!!

川口市の人口は約59.2万人。東京23区とは荒川を挟んで隣接した位置にあり、都心部への通勤通学需要が極めて大きい街です。市内には京浜東北線のほかに埼玉高速鉄道埼玉スタジアム線)も通っており、川口元郷東川口駅間が川口市内にあります。埼玉スタジアム線東京メトロ南北線東急目黒線相鉄線…とこれまた長大な直通ネットワークをなしており、首都圏おそるべし…といった感じがします。

最近よく話題に上がるのは、川口駅への「JR中距離電車停車を実現させよう」という動き。京浜東北線の線路のすぐ横を上野東京ライン宇都宮線高崎線)・湘南新宿ラインが通過しており、ホームは京浜東北線にのみある状況です。確かに首都圏の他の50万人規模の人口を誇る都市のターミナル駅を比べてみると、船橋・八王子・松戸・市川…といずれも中距離電車が停車しています。

しかし川口駅はそうした他の都市と比較しても都心部への距離が圧倒的に近く、またホーム設置のための用地取得も困難であるため、現在のところ設置へ向けた具体的な動きはあまり見られません。

次なるチェックポイントへと移動するべく、川口18時55分発の京浜東北線 蒲田行へと乗り込み来た道を戻ります。4分ほど遅延しており、18時59分頃に発車しました。そのまま蕨方面へ北上してしまうとすぐにさいたま市へ突入してしまいますので、ここは来た道を引き返すしかありません。

赤羽駅京浜東北線を降り、今度は中央線に乗るべく新宿方面へと移動します。

赤羽から池袋・新宿方面へは埼京線湘南新宿ラインの2通りがありますが、距離が短いのは埼京線です。

赤羽19時07分発の埼京線 新木場行に乗車。ラッシュとは逆方向なので、それほど混雑はしていません。

15分ほど乗車し、19時22分に新宿駅へ到着。世界一乗降客数の多いターミナル駅へとやってきました。

本日は宿泊地の関係であいにく八王子までは行けないのですが、その手前の日野まで移動していきます。

最後に乗車するのは中央線の快速電車。どうも西八王子駅で非常停止ボタンが扱われたようで、各列車とも遅延&混雑しているようです。

ようやく列車が入線。新宿19時27分発の中央線 快速 高尾行です。

新宿駅は5分ほど遅れての発車となりました。

途中、高円寺駅でも非常停止ボタンが扱われ、安全確認のため列車はしばらく停車。どんどん遅延が増大していきます。中央線沿線の方にとってはこんな混雑と遅延も日常茶飯事といったところでしょうか…。

20時21分頃、日野駅に到着。本日の移動はここまでとします。

定刻よりも9分ほど遅れての到着となりました。

夕食は、駅前にあったやよい軒で「4種のチーズハンバーグ定食」。ただのチェーン店かと思うかもしれませんが、実はこの「やよい軒」は19世紀に東京・日本橋茅場町で操業した西洋料理店「彌生軒」が起源となっています。なので東京のご当地グルメと呼んで差し支えないはずです!(だいぶ強引)

お宿は、日野駅前にある「ホテルブーゲンビリア日野」。大型連休中ということで23区内のホテルはどこも満室だらけで残りの部屋も高騰しており、郊外まで逃げてきたというわけです。こちらでは1泊5,800円で、クーポンを使用し1泊4,800円で泊まることができました。

昨晩はシルバーフェリーの夜行便での移動だったこともあり、実は旭川を出発してからちゃんとしたホテルに泊まるのはこれが初。しっかり体を休めたいと思います。

 

明日は八王子へ、そしていよいよ西日本へ!

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。