わたかわ 鉄道&旅行ブログ

乗り鉄&旅好きの20代男子が全国を巡る!

お正月ならではのルートで走る! 新春初詣やまどり号乗車記

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みなさんこんにちは! わたかわです。

今回はお正月限定で運行された、とある珍しい臨時列車をご紹介します。

 

2022年1月2日(日)

今回やってきたのは群馬県高崎駅。県庁所在地ではありませんが、県内最大のターミナル駅です。

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お正月というと、みなさんはどのように過ごされるでしょうか。ご自宅や帰省先等で特に予定を入れずのんびりと過ごす人、新年早々出勤がある人等様々でしょうが、時間があれば是非とも初詣に行っておきたいところですよね。

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そんな方向けに運行された列車がこちら。高崎7:14発の快速〔新春初詣やまどり〕高尾行です。485系ジョイフルトレイン「リゾートやまどり」を使用し、高崎から高尾までを結ぶロングラン列車です。今回はこれに乗車していきます。

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発車時刻の数分前に8番線に列車が入線。始発駅ですが停車時間はわずかです。色合いや顔の形は往年の国鉄特急485系と大きく異なりますが、モーター音を聞くとやはり国鉄時代から走る485系であることを実感します。

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側面の行先表示器には「臨時」という表示がなされています。以前は大宮~長野原草津口駅間等で頻繁に運行されていましたが、近年はそれもなくなってしまったためこの表示で走る機会も多いのではないでしょうか。

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列車は定刻通りに高崎駅を発車。まずは高崎線の大宮方面へと走っていきます。

駅の発車標にもある通り、この列車は全車指定席。シートピッチが大変広く、在来線特急のグリーン車並みのゆとりがあるのが大きな特徴です。JR東日本では珍しく1+2列で、かつフットレストもついています。もちろん背面テーブルも備わっているので、首都圏でも指折りの乗り得列車といえます。

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また編成内にはラウンジスペースやキッズルームもあり、観光地への家族連れの利用も想定されていそうです。一方で近年では車両運用上の貴重さもあって車内は私を含め鉄道ファンが多く、キッズルームが使われる機会も少なそうです。

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こんなに豪華な仕様の列車ですが、あくまでも快速の指定席なので乗車券にプラス530円の指定席券のみで乗車できます。非常に人気が高く、乗車日1ヵ月前の発売開始と同時に満席となってしまうことも多いですが、その後のキャンセルを狙い私も何とかえきねっとにて予約することができました。

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窓の外を見てみると、穏やかな冬晴れの朝を迎えています。雲一つない澄んだ空が本当に綺麗です。北海道が記録的な大雪であるなどこの景色からは想像もつきません。

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途中の大宮までの停車駅は本庄、深谷、熊谷、鴻巣、北本、桶川、上尾となっています。特急あかぎ・スワローあかぎ号と同じくらいの停車駅があり、高崎駅からだけでなく高崎線沿線の主要各駅からの乗客を少しずつ拾いながら高尾へ直通する意図があるようです。高崎駅出発時は乗車率50%ほどでしたが、各停車駅から少しずつ乗車がありました。

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普通列車の行先でよく見る「籠原」もこの列車は通過。よく籠原どまりで高崎へ行けない列車を指して「カゴハラスメント」→「カゴハラ」と言ったりしますが、新春初詣やまどり号ならそんなハラスメントとも無縁です。

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新幹線や秩父鉄道と接続する熊谷駅には7:52に到着。快速とは言っても、普通列車とあまり所要時間は大差ありません。

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上尾を過ぎ、まもなく大宮が近づいてくると車窓右手には鉄道博物館が見えてきました。屋外に展示されている車両は既に引退したものばかりですが、まさに今走っている列車の車窓から見えるので何とも不思議な気持ちになります。

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8:30に列車は大宮駅へと到着。ここでは2分ほどの停車時間があります。2つ隣のホームにはリニューアルされたE257系の姿もありました。お正月の三が日は初詣客・帰省客の需要があり各方面へ臨時列車が運行されますから、あれもその一つかもしれません。

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そしてドアが閉まり、列車は大宮駅を出発。次の停車駅は、何と終点の高尾です

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この新春初詣やまどり号の最大の特徴は、大宮を出ると次は終点の高尾まで降りられないという点にあります。東京都心部を経由せずに武蔵野線や各種短絡線を通って東京都西部に入り、中央線に入ってからも一切の客扱い停車を行いません。

詳細な経由路線の解説は今回は省略しますが、以前ご紹介した「むさしの号」と同じです。ただし今回の列車では大宮駅のホームが3・4番線ではなく7番線からの発車となりました。

watakawa.hatenablog.com

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右手にはさいたまスーパーアリーナを望みながら、さいたま新都心駅を通過していきます。私の隣の席は高崎を出てからずっと空席で、大宮を出ても誰も来なかったのですが、車内放送で「本日この列車は満席です」と言っていたのでもしかすると乗り遅れてしまったのかもしれません。

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埼京線中浦和駅付近を通り、列車はデルタ線を通って武蔵野線へと入っていきます。

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武蔵野線内では、多少速度を緩めることはあっても特に運転停車は行われませんでした。むさしの号やしもうさ号は武蔵野線内で各駅に停車しますし、臨時列車でも北朝霞や新秋津等には停車することが多いので、武蔵野線内の駅を全て通過する旅客列車というのはかなり珍しい気がします。

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武蔵野線新小平駅を通過すると、列車は大きく右にカーブを描いて中央線へと合流します。一応この短絡線は西国分寺駅を通過している扱いですが、実際には西国分寺駅の構造上武蔵野線ホームと中央線ホームが直交しているためその手前で分岐する必要があります。

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ほぼ全ての列車が停車する立川駅ですが、ここでは客扱いこそ行わないもののわずかな運転停車の時間がありました。ホームの発車標には「JR」とだけ表示されています。リゾートやまどり号は窓が大きいこともあり、ホームで後続の中央線の列車を待っているお客さんと目が合ってとても気まずい雰囲気になりました(笑)。

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いつも中央線に乗っていると、この辺りでだいぶのどかになってきたなぁと思うものですが、今回は東京都心部を通らずに高崎線から中央線へと入っているため、景色の変化はそこまで大きくありません。ただし窓から見える方角はかなり変わっています。

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そして特急列車でさえも全て停車する八王子駅をこの新春初詣やまどり号は通過していきます。これはなかなか見られる景色ではありません。

恐らくですが、立川や八王子といった中央線の途中駅で客扱いの停車をしてしまうと大回り乗車での短区間利用が多発してしまうため、それを防止する目的があるものと思われます。八王子より西の東京近郊区間は中央線一本道のため大回り乗車で通ることはできません。

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そして高崎駅を出てから2時間13分、9:27に列車は終点の高尾駅へと到着!

高尾駅駅名標と「リゾートやまどり」のロゴが並ぶ光景もなかなか珍しいと思います。

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あまり長時間停車してしまっても後続の中央線の列車が入線できなくなってしまうので、列車はすぐに相模湖方面へ回送されていきました。

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今回も最後までお読みいただきありがとうございました。