わたかわ 鉄道&旅行ブログ

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摩訶不思議な普通列車「むさしの号」で大宮から八王子へ! 運行ルートを詳しくご紹介

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みなさんこんにちは! わたかわです。

今回は、大宮~八王子駅間を武蔵野線経由で結ぶ摩訶不思議な列車「むさしの号」についてご紹介します。

運行ルートはもちろん、旅客上の取扱いも含めて解説していきます!

 

2021年4月3日(土)

さて、今回は埼玉県最大のターミナル駅である「大宮」にやってまいりました。これより、今回ご紹介する「むさしの号」が発車するホームへと向かっていきます。

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宇都宮線」の欄に表示される

大宮駅といえば地上のホームには宇都宮線高崎線京浜東北線、地下ホームには埼京線川越線、そして新幹線ホームからは東日本の各方面へと向かう新幹線が発着する大変巨大な駅ですが「武蔵野線」は埼玉県の南部をかすめるだけなので路線として大宮駅を通っているわけではありません。ではどの路線の発車標に表示されているのかというと…「宇都宮線」の発車標の中に表示がありました。今回はこちらの大宮8:53発の〔むさしの号〕八王子行に乗車していくため、3番線ホームへと向かうことになります。列車種別はあくまでも他の上野東京ラインの列車と同じく「普通」列車ですが、列車名がついているのは何だか不思議な感覚です。また、”八王子行”という行先が明らかに上野・東京・新宿・横浜方面ではないので違和感がありますね。

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わかりやすく書いてある

3・4番線ホームへと降りるエスカレーター付近には、上野東京ライン湘南新宿ラインの括弧書きと合わせてしっかりと「むさしの号」「しもうさ号」の文字があります。今回は深くはご紹介しませんが、むさしの号と同様に「しもうさ号」というのも大宮駅から武蔵野線に直通する列車で、同じく3番線から発車するようです。

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武蔵野線車両が充当される

ホームに降りてしばらくすると、列車が入線してきました。武蔵野線で使用される209系・E231系が充当されるようで、8両編成での運行となります。15両もの長大な編成が停車できるこのホームをかなり余らせて停車するため、乗車位置には注意が必要です。

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「むさしの号」の文字が線で囲われている

列車の前面および側面の行先表示にも「むさしの号」とはっきり書かれており、鉄道に詳しくない人からすると「別料金が必要な列車なのか!?」と一瞬勘違いしてしまうかもしれません。しかし繰り返すようにこの列車はあくまでも「全車自由席の普通列車」であり、オールロングシートの通勤車両で、特急料金や指定席料金等の追加料金も一切かかりません

発車の約3分前の入線ということで、入線から発車まではかなり慌ただしい印象でした。週末のこの日、始発駅であるこの大宮からは既に多くの人が乗り込み、発車直前に乗車しても着席は困難であるように見えました。

8:53、列車は定刻通り大宮を出発。そして大宮を出ると次の停車駅は武蔵野線の「北朝霞」となり、大宮~北朝霞駅間約14分間ノンストップで運行されます。大宮駅で発車を待つ間も、「次は武蔵野線北朝霞に停車します」と繰り返し案内されていました。

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むさしの号ルート図(Googleマップを元に作成)

ここで改めて、むさしの号の運行ルートを地図を用いてご説明しておきます。大宮を出るとまずは宇都宮線を走行しますが、気づかぬうちに列車は途中で武蔵野線に入ります。そこからは北朝霞・新座・新秋津方面へと進んで武蔵野線西側を通り、東京都内に入るとまもなく中央線へと乗り入れます。そして立川を経由してゴールは八王子。ちなみに北行限定で、八王子ではなく府中本町始発のむさしの号もあるようです。

ではなぜ大宮を出ると北朝霞までノンストップなのか、そしてどのようにして宇都宮線から武蔵野線に乗り入れるかを車窓とともにご紹介していきましょう。

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おじさんこんにちは

大宮を出て数分、まず車窓左手に見えてくるのが「さいたま新都心駅」のホームです。普通列車というからにはこの駅も停車する…のかと思いきや、むさしの号が走る線路上にはホームがないため颯爽と通過していきます。何と、大宮駅を出るとこのむさしの号はすぐに転線し、他の宇都宮線の列車とは異なる線路へと進んでいくのです。そのため宇都宮線が普段停車するはずのさいたま新都心駅を、この列車は通過せざるを得ないということになります。

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地下の貨物線を走行

京浜東北線与野駅を通過してすぐの辺りで、列車は他の線路と分かれ、地下に潜っていきます。これこそが宇都宮線武蔵野線を直通で結ぶ短絡ルートで、一般的な路線図には描かれることのない線路となります。この短絡線に入るため、大宮を出てすぐに転線をしなければならなかったというわけなのです。

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埼京線中浦和駅の真下を通る

地下区間はものの1~2分で、すぐに再び地上へ出ると列車は高架線の真下をくぐります。ここはちょうど埼京線中浦和駅の真下にあたりますが、現在走行している貨物線の線路上にはホームがなく、中浦和駅にも停車することなく素通りしていきます。

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南越谷方面へ線路が分岐

そしてまもなくすると、この貨物線が左右二手に分かれることになります。むさしの号は北朝霞方面ということで右側へと進み西側へ入りますが、左側へと進むのはしもうさ号等で使用される線路で、こちらは南越谷・西船橋方面へとつながっています。どちらに進んでも武蔵野線ですが、ちょうどここがデルタ線になっているのです。

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並走するが合流はしない

そうしてまもなくむさしの号は武蔵野線に合流…かと思いきや、いったん武蔵野線の線路を跨ぎ、武蔵野線の線路とはまた別の線路でひたすら武蔵野線と並走していきます。何だか路線別複々線のようで、”並走はするが合流はしない”状態です。

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ブレッブレですみません

車窓右側の線路とはしばらく合流する気配もなく、列車は武蔵野線西浦和駅を通過。既に武蔵野線区間に突入しているにも関わらず、線路が合流まではいかず並走状態なのでこのむさしの号が走る線路上にはホームがなく、この西浦和駅には停車できません。

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ようやく北朝霞に到着

そして西浦和を通過した後にようやく隣の武蔵野線の線路と合流し、9:07に列車は北朝霞へと到着。繰り返しますがここが大宮を出て最初の停車駅です。2019年に開業した相鉄・JR直通線が羽沢横浜国大~武蔵小杉駅間をトイレ無し列車で約15分間ノンストップというのがやや話題にもなりましたが、こちらの武蔵野線車両にもトイレはないので状況的には非常によく似ています。

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括弧書きの黒文字駅には停車しないが「通過扱い」(Googleマップを元に作成)

ここまでの区間について、実際の運行ルートと旅客取扱上の運行ルートを比較してみます。列車は与野駅付近を通過するとすぐに地下へ潜りスムーズに武蔵野線へ入りましたが、この与野~西浦和駅間を結ぶ線路は貨物線のため市販の路線図には掲載されておらず、営業キロも設定されていません。ではどのルートの営業キロを用いるのか、これがすなわち「旅客取扱上の運行ルート」となるわけですが、何と南浦和を経由する(上図の青い線のルート)という扱いになっています。南浦和駅では武蔵野線宇都宮線等と直交する駅構造のため線路はつながっていませんが、旅客取扱上は「南浦和から武蔵野線に入る」テイで営業キロを算出します。

このため例えば、埼京線で都心方面から大宮に向かい、大宮でむさしの号へと乗り換えるというのは、一見すると同じ駅を二度通っていないように見えますが、旅客取扱上では武蔵浦和駅を二度通っていることになるため不正乗車となります(中浦和駅も二度通るように見えるが、こちらはむさしの号が通過扱いとならないのでセーフ)。大回り乗車等でむさしの号を利用する際には注意が必要です。

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武蔵野線内は順調に停車

北朝霞を出発すると、列車は新座、東所沢、新秋津、新小平と各駅に停車していきます。武蔵野線の車両が武蔵野線内の各駅に停車しながら走る、ごく当たり前の光景といえます。各駅もとそれなりの乗降があり、列車はずっと程よい混雑を見せていました。

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新小平を出ると「次は国立」の文字が

そして武蔵野線内での最後の停車駅「新小平」を出発すると、車内の電光掲示板には「次は 国立」の文字が現れました。そう、この先は武蔵野線から中央線に直通することになります。新小平駅停車中に車内アナウンスでも「次は中央線の国立にとまります~」という案内がありました。

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西国分寺は「通過扱い」で貨物線経由(Googleマップを元に作成)

こちらも先ほどの大宮~北朝霞駅間と同様に、実際の運行ルートと旅客取扱上の運行ルートが異なる区間となります。武蔵野線と中央線は西国分寺で乗り換えられますが、やはりホームは十字に交差しているためここまで行ってしまうと武蔵野線から中央線へ列車が直通することはできません。そこで武蔵野線の新小平を発車してしばらくすると線路が左に分岐し、この分岐した線路が短絡ルートとなって西国分寺駅のホームを通らずに直接中央線へと入ることができるようになっています。ただしやはりこちらも短絡ルートに営業キロが設定されていないため、旅客取扱上は西国分寺を経由するものとして(上図の青い線の通りに通るものとして)営業キロを算出します。

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気づいたら真横に中央線の線路が

新小平駅付近は武蔵野線の線路が地上よりも低い位置を通っており、新小平を出発するとすぐに地下区間となるため、府中本町方面から国立方面が分岐する瞬間というのはとてもわかりにくいです。分岐後もしばらく武蔵野線と並走するようなルートですが、まもなくすると列車は右に急カーブを描き、再び太陽の光が見えてくる頃にはすぐ隣に中央線の線路が出てきています。

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中央線の国立駅に到着

そして列車は何事もなかったかのように、中央線の国立へと到着。新小平~国立駅間の所要時間も長いように見えますがここは7分程度なので大宮~北朝霞駅間ほどではありません。

中央線内ではこの列車の前後にオレンジの帯を纏った中央線E233系が走る中、武蔵野線の車両も形式や両数こそ違えど帯にオレンジ色が入っているので思ったほどの違和感はないかも…?

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終点八王子に到着!

そして立川、日野、豊田と停車し、終点の八王子には9:45の到着。大宮からの所要時間は1時間弱といったところでした。

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5分後には再び折り返しの運用に就く

八王子に到着するやいなや、この列車は再びすぐに「むさしの号」大宮行として折り返しの運用に就くようです。「中央線 普通 大宮行」と見るとかなりの違和感がありますよね。そもそも武蔵野線や中央線では「普通」ではなく「各駅停車」という表現が一般的に使われるため、これらの各駅で「普通」という表示が見れるのもかなり特殊かもしれません。

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「♪待ち合わせはJR駅の階段~」

というわけで、今回は宇都宮線武蔵野線・中央線の3路線を跨いで運行される摩訶不思議な普通列車「むさしの号」についてご紹介してまいりました。大宮~八王子駅間は都心を経由すると1時間30分以上はかかりますから、このむさしの号は乗り換えなしですばやく移動できる便利な列車であることは間違いなさそうです。

埼玉県方面から中央線の特急で甲府・松本方面に向かう場合、新宿から乗るよりもむさしの号で立川・八王子まで出てそこから特急に乗ることで時間と特急料金の節約にもなりますし、逆に東京多摩地域から東北・上越等各新幹線に乗車する場合も大宮までむさしの号を利用することで高額な新幹線特急料金をいくらか節約できます。実はこのむさしの号はデビュー当時の1997年、現在の「むさしの号」という列車名ではなく「こまちリレー号」という名称で大宮駅で秋田新幹線に接続する列車として運行を開始した一面もあるくらいです。

最後に、2021年ダイヤ改正現在でのむさしの号の時刻表を下記に示しておきますのでご参照ください。

【平日】大宮方面(北行
府中本町7:35→大宮8:15
府中本町8:07→大宮8:44
八王子16:55→大宮17:45
八王子18:44→大宮19:43

【平日】八王子方面(南行
大宮8:49→八王子9:44
大宮18:47→八王子19:47
大宮20:31→八王子21:25

【土休日】大宮方面(北行
八王子7:19→大宮8:12
府中本町8:26→大宮9:04
八王子9:50→大宮10:40
八王子16:56→大宮17:45
八王子17:47→大宮18:36

【土休日】八王子方面(南行
大宮8:53→八王子9:45
大宮18:22→八王子19:16
大宮19:52→八王子20:43

今回も最後までお読みいただきありがとうございました!!