わたかわ 鉄道&旅行ブログ

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#7 2回もスイッチバック!? 「うずしお13号」全区間乗車【特急リレー最長片道切符の旅】

 

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watakawa.hatenablog.com

 

4日目 2022年5月4日(水)

米子から乗車した〔やくも8号〕は定刻通り10:35に終点の岡山駅へと到着。ここからはいよいよ本州を脱出し、四国へと渡ります!

1988年に瀬戸大橋が開通して以来、四国各地へと直通する列車が発着するようになった「大都会岡山」。改札口の上部にある巨大な発車標には「四国方面」の文字が光り輝いています。

そんな無数の列車が発車していく岡山駅から乗車するのは、11:05発の特急〔うずしお13号〕徳島行です。2700系気動車ということで、JR東日本JR東海JR西日本に続き、いよいよJR四国の車両にも巡り合いました!

列車は7両編成ですが、このうち前寄りの1~4号車は〔南風7号〕高知行。後寄りの6~8号車のみが徳島行の〔うずしお〕となっており、5号車は欠番になっています。

〔南風7号〕の方も同じく2700系ですが、こちらはアンパンマン車両。作者であるやなせたかしさんが高知県出身であることにちなみ、四国各地ではアンパンマンのラッピングを施した車両が数多く運行されておりちびっこに大人気です。

岡山駅で発車を待つ間、隣のホームにはちょうど松山からやってきた8000系のアンパンマンラッピング車両も入線。さらに画像には映っていませんがちょうどこの後方にある7番線には琴平行の臨時列車〔アンパンマンロッコ〕も入線しており、360°どこを見てもアンパンマンだらけ。まさに四国の玄関口であることを感じさせてくれるホームです。

それでは発車時刻も近いので乗り込みます。一応〔南風〕と〔うずしお〕の間の車内移動は可能ですが、アンパンマン車両の方に乗っていても徳島へは行けないのでしっかり確認して〔うずしお〕の方に乗り込みます。

列車は定刻通りに岡山駅を発車。ちょうど同時刻に出雲市へと向けて発車していく〔やくも9号〕と並走しながら、車内では「ぼく!アンパンマン!!!!」というおなじみのセリフが聞こえてきて車内のちびっこたちもテンション爆上げでした!

途中の停車駅は児島、宇多津、高松、栗林、志度、三本松、板野です。〔うずしお〕は基本的に高松~徳島駅間のみを結ぶ列車ですが、今回のように1日2往復限定で岡山まで乗り入れる便が存在しています。

岡山~徳島駅間を移動として最も一般的なのは、岡山~高松駅間で快速〔マリンライナー〕を利用し、高松駅で徳島行の特急〔うずしお〕に乗り換えるというもの。しかし今回乗車している〔うずしお13号〕はそのマリンライナーの運行区間をカバーする形で岡山駅始発にて運行されています。

今回の企画では、四国に入りまず高松経由で徳島方面へと向かうことで四国内の最長ルートを取れることが分かっていましたが、岡山~高松駅間は〔マリンライナー〕ばかりで特急の運行はあまりなく、この「岡山直通うずしお」を狙って乗らないと企画が成立しなくなるおそれもありました。

うずしお13号〕は3両編成のうち、先頭6号車のみが指定席。ぱっと見渡した感じだと乗車率は2~3割程度です。座席モケットの色が東海道新幹線に似ている気がします。

岡山駅を出てしばらくは高架区間が続きます。瀬戸大橋開業前は途中の茶屋町から宇野へと進み、終点の宇野駅で宇高航路に乗り換えるのが定番でしたが、今や宇野線は支線的な存在となってしまっています。

この列車の本州最後にして唯一の途中停車駅は児島。ここを境にJR西日本からJR四国へと入り、いよいよ瀬戸大橋を渡ります!

本州の児島と四国の宇多津を結ぶ瀬戸大橋。その美しい構造体の隙間からは瀬戸内海に浮かぶ島々も多数見え、とても清々しい気分です!

あちこち日本全国を飛び回っている私ですが、実は瀬戸大橋を渡るのは2014年(中学3年生)の夏以来約8年ぶり。今よりもお金も知識も経験もなかった当時の私は、青春18きっぷ片手に今はなき「岡山発琴平行」の普通列車に乗って瀬戸大橋を渡りました。しかしその時はあいにくの曇天で、霞んだ景色がいまひとつだったのを覚えています。

あれから8年後、私は社会人になりました。改めて美しい瀬戸大橋からの眺めを楽しむことができ、当時のリベンジを果たせました。そして特急へもある程度気兼ねなく乗ることができるようになった自分の成長を感じながら、万感の思いでいよいよ四国へ突入していきます。

四国に入り、〔マリンライナー〕と同じくデルタ線を左へ進む…かと思いきや、何とこの列車はへ進んでいきます。このままだと高松・徳島方面へは行けないですが…?

11:41に宇多津駅へと到着。そう、〔南風7号〕と〔うずしお13号〕の切り離し作業を行うため、ここ宇多津にいったん停車する必要があったのです。連結面には多くのギャラリーが集まっています。

本来〔うずしお13号〕は〔マリンライナー〕や〔サンライズ瀬戸〕と同様に岡山から高松方面へと向かう列車ですから、宇多津駅ホームを通らない短絡線を進めばスイッチバックの必要はないはずです。しかしそれでは〔南風7号〕との切り離しを行えないということで、「せっかく短絡線があるのにあえて使わずいったん宇多津駅に立ち寄る」という何とも奇妙なルートを通ります。

なお、上図の水色の短絡線を通る列車であっても運賃計算上は宇多津駅構内を通過している扱いとなっており、赤矢印と水色矢印で運賃に違いが出ることはありません。

無事に切り離しも完了し、11:44に〔南風7号〕が先に宇多津駅を発車。去っていく車両を見ると、アンパンマンばいきんまんが手を振っているような感じがします。

そして続けて11:46に〔うずしお13号〕が高松方面へと発車。南風7号とは逆方向に発車することになり、こちらはいったん座席の向きが逆向きになります。

宇多津~高松駅間はノンストップ。〔サンライズ瀬戸〕をはじめほぼ全ての列車が停車する坂出駅さえもこの列車は通過してしまいます。

そして12:03に高松駅へと到着。高松駅頭端式ホームとなっており、ここで約20分ぶり2度目のスイッチバックを行います。

高松駅を跨いで運行される列車は極めて少ないですが、この〔うずしお13号〕の停車時間はわずか2分。手際よく乗務員交代作業が行われ、12:05に高松駅を発車です。

高松駅で再び座席の向きと進行方向が同じになりました。逆向きとなるのは一時的なので、特に転換しようとする方の姿は見られませんでした。

高徳線はローカル線のイメージがありましたが、思いのほかスピードを出して走ります。実は今回乗車している〔うずしお13号〕は高松~徳島駅間をわずか59分で結ぶ最速達便で、高徳線内の途中停車駅も4駅のみですからかなり絞られています。ほとんどの列車が停車する屋島や引田をも通過し、1時間切りという驚異のタイムを叩き出しています。

鳴門線との分岐駅である池谷駅。ここにも大多数の〔うずしお〕が停車しますが、今回は通過です。

昨夏の最長片道切符の旅では高松~池谷駅間で〔うずしお〕を利用しましたが、その際に車掌さんからいただいた直筆のメッセージカードが今でも忘れられません。

岡山を出て約2時間、13:04に列車は終点の徳島駅へと到着。本州からここまで乗り換えなしでやってくることができるのは改めて感動です!!

徳島からはその先徳島線方面へと特急を乗り継ぐ予定になっています。佐古~徳島駅間が重複するため本来は改札外へ出られないのですが、実は次に乗車する列車まで何と約5時間も空いており、その間ずっと徳島駅構内で時間を潰すのは現実的ではないので、佐古~徳島駅間の乗り越し運賃を精算し改札の外へ出ることにしました。

せっかく徳島へ来たので、駅から歩いてすぐの「阿波踊り会館」へ。眉山ロープウェイに乗り、山頂を目指します。

山頂からは徳島市街地を一望できます。午後になり少し雲がでてきたようですが、特に天候が崩れることもなく良い眺めです。

いっそのこと4日目はこのまま徳島に泊まってしまおうか…とも思いましたが、本日はまだまだこの先移動が続きます。その様子はまた次回お届けします。

 

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。