わたかわ 鉄道&旅行ブログ

乗り鉄&旅好きの20代男子が全国を巡る!

#6 令和の世に蘇った懐かしき国鉄特急で本州最終章【特急リレー最長片道切符の旅】

 

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4日目 2022年5月4日(水)

仙台駅から始まった「特急リレー最長片道切符の旅」もいよいよ4日目に突入。本日のスタートは鳥取駅からとなります。

昨晩は一時絶体絶命のピンチに追い込まれましたが、何とか一命をとりとめて清々しい朝を迎えることができました。改めて東横INN鳥取駅南口様には感謝の思いでいっぱいです。

東横INNの朝食バイキングは朝6時30分からということで、あわよくば朝食もいただいてしまおうかと思いましたが、さすがは満室というだけあって朝食会場はオープンと同時にかなりの混雑。優雅に食べていると予定の列車に乗り遅れるおそれがあったので泣く泣く諦めチェックアウトしてきました。

改札をくぐり、発車標にて番線を確認します。5月1日の仙台出発から数えて通算11本目となる今回の列車は鳥取7:04発の特急〔スーパーまつかぜ1号〕益田行です。

朝7時…はえぇよぉ…(笑)。

鳥取には今回わずか8時間半程度しか滞在していません。というかいつもただ眠るためだけに鳥取の地に降り立つことが多いので、まともな観光をしたこともなくいつも慌ただしく去っている気がします。

ホームへ上がると、朝日に照らされた2両編成キハ187系気動車が停車中。顔の形状はあまり特急車両らしくありませんが、これこそが山陰地区で広く活躍する代表的な特急車両となっています。

側面には島根県の花である「牡丹」が描かれ、山陰らしさを感じることができます。

さっそく乗り込み、列車は定刻通りに鳥取駅を発車。西へと向かう朝一番の特急なだけあってかお客さんはそこそこ乗っています。

わずか2両編成の特急列車と聞いて首都圏に住む私としてはかなりびっくりですが、シンプルに1号車が指定席で2号車が自由席となっているのでとても分かりやすいです。グリーン車は連結されていません。

朝ご飯を食べ損ねていたので、鳥取駅構内のセブンで購入した「高菜やきめし」のおにぎりをいただきます。どうやら地域限定商品のようですが、山陰では有名なんでしょうか。とても美味しかったです!

4日目の今日も朝から快晴。ちょこちょこハプニングこそ起こりますが、今回の企画はとにかく天候に恵まれた日が多くて何よりです。

まもなくすると列車は途中の倉吉駅に到着。現在関西~鳥取間の主要アクセスルートとして知られる〔スーパーはくと〕はここ倉吉駅を始発・終着としています。乗り入れ路線は山陰本線のみですが主要駅ということもあってかそれなりの乗車がありました。

車窓右側では、ところどころで海も見渡すことができます。昨晩の〔はまかぜ〕では夜遅くにつき日本海の景色を眺めることができなかったので、この列車が最初で最後に日本海の眺めを楽しむことのできる列車といえそうです。

一方で車窓左側に目をやると険しい山々が連なっており、海と山に挟まれた地帯であることが確認できます。山陰「本線」と呼ぶ割に特急の本数が少なく編成も短いのは一見すると違和感かもしれませんが、むしろこれほど自然豊かな地域に少ないながらも特急が運行されていることはある意味とてもありがたいことなのかもしれません。

鳥取駅を出て約1時間、列車は8:06に米子駅へと到着。鳥取県西部最大の都市で、隣の安来駅はもうお隣の島根県に入ってしまうくらい県境ギリギリの街です。

ここ米子で岡山方面へと乗り換えます。2方向の線路は本来は伯耆大山という駅で合流しているのですが、例によって「分岐駅通過の特例」に基づき米子駅の改札口を出なければ特急を利用して伯耆大山米子駅間を往復乗車できます。

米子駅は現在絶賛工事中。かつての駅舎はかなりの部分が取り壊されており、米子のひそかな名物でもある「海、山、旅のドラマは米子駅から」と書かれた味のある跨線橋もじきに見れなくなってしまうのでしょうか。

先述の通り特例を利用しているため米子駅の改札外に出ることはできませんが、乗り継ぎの列車はすぐにやってくるので特段問題はありません。続いて乗車するのは米子8:19発の特急〔やくも8号〕岡山行です。昨晩いったん播但線経由で山陽から山陰へとやってきましたが、今度は伯備線経由にて再び山陽へと戻ります。

この〔やくも8号〕こそ、今回の企画において私が特に楽しみにしていた列車の一つでもあります。というのも…。

何とこちら、先日大きな話題ともなった「国鉄色リバイバル編成」にて運行されているのです!!

岡山~出雲市駅間を伯備線経由で結ぶ特急〔やくも〕は1972年に運行開始。今年デビュー50周年を記念し、381系1編成が赤と白のカラーリングからこちらの国鉄色へと変更されました。

381系は現在わが国で運行されているJRの特急車両としては最古参のものになります。今では珍しくなったヘッドマークもここでは現役です。

車体前面のみならず、側面も鮮やかな赤とクリーム色の塗装。これはテンションが上がります!

さっそく乗車していきます!

列車は定刻通りに米子駅を発車。残念ながら私の指定した座席は窓割りガチャに失敗したハズレ席でしたが、これはこれで古い車両をリニューアルしながら長く使い続けていることの証でもありますので、特に自由席に移ったりはせずこのまま乗っていこうと思います。

先ほどは通過した伯耆大山駅に停車し、山陰本線と分かれていよいよ伯備線へ入っていきます。

内装に関しては他の381系と特に違いはありません。GW期間中ということで混雑を恐れていましたが、中日ということもあってか車内は空いていました。また、私と同じ鉄道ファンらしき乗客も複数名見受けられました。

岡山までの途中停車駅は伯耆大山根雨、新見、備中高梁、倉敷です。列車によって停車駅が若干異なり、米子~岡山駅間で全ての列車が必ず停車する駅は新見、備中高梁、倉敷のみです。このほか生山や総社に停車するものもあります。

こどもの日も近いということで、車窓からはたくさんのこいのぼりが空を泳ぐ姿も。とっても立派です。

江尾駅は停車駅ではありませんが、1分ほど運転停車を行いました。

ここでは何と、下りの寝台特急サンライズ出雲とすれ違い。昨晩21:50に東京駅を出発してきた列車です。

かつてのブルートレイン「出雲」は京都から山陰本線に入るルートで運行されていましたが、サンライズ出雲に関しては〔やくも〕と重なる伯備線経由での運行となっています。1998年から2006年までの8年間は「出雲」と「サンライズ出雲」の両方が存在しており、方向幕に「伯備線経由」と書かれているのはそのためです。

1982年に全線電化が完了し、現在に至るまで陰陽連絡の主要ルートとして大きな役割を果たしている伯備線。ただ多くの区間が単線で、とってものどかな車窓が続きます。私自身この伯備線には何度か乗ったことがあり、晴れの日や雨の日、時に大雪の日もありましたが、どれをとっても本当に素晴らしい景色が広がっています。

途中のどっかの駅では下りの〔やくも〕との行き違いもありました。あちらが現在広く運用されている一般的な塗装の381系です。次の駅はどっかの駅です。

伯備線のほか姫新線芸備線が乗り入れる新見駅に到着。伯備線内の途中駅としては最も主要な駅で、山陽と山陰のほぼ中間に位置しています。新見からはそれなりの乗車がありました。

新見を過ぎてからも美しい車窓は続きます。車窓に広がる高梁川がこれまた絶景で、見ていて飽きません。

備中高梁駅を過ぎると、線路が複線になります。だんだんと岡山が近づいているのを実感します。

駅到着前、車内では鉄道唱歌のオルゴールチャイムが流れました!

倉敷駅に到着。ここから先は山陽本線へと入ります。ホームにあしらわれた蔵造の模様もこの駅の名物の一つです。

米子を出て約2時間、10:35に終点の岡山駅へと到着。「大都会岡山」というだけあって大変人が多いです!

国鉄色リバイバル編成の381系は運用が固定化されており、基本的にやくも8・9・24・25号に充当されています。8号からの折り返し11:05発が9号となりますので、季節や区間を問わず明るい時間帯に乗車される場合は8号か9号がオススメです!

 

このあとはいよいよ四国へと突入していきますが、その様子はまた次回お届けします。

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。