わたかわ 鉄道&旅行ブログ

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【速報】本日デビュー「HC85系」一番列車に乗車! グリーン車と普通車を乗り比べ

 

2022年7月1日(金)

今回やってきたのは名古屋駅。これから、JR東海24年ぶりとなる新型特急車両「HC85系」の営業一番列車に乗車していきます!!

HC85系が充当される営業一番列車は、名古屋7:43発の特急〔ひだ1号〕高山行。途中停車駅は岐阜・美濃太田下呂の3駅のみで、数あるひだ号の中でも最速達の停車パターンです。

名古屋駅構内の至るところに「Hello! NEW HIDA」と書かれたポスターがずらり。高山本線沿線の観光地の風景が色鮮やかに並べられ、とても魅力的です。

11番線ホームへ上がってみると、既に列車が入線していました!

改めて、こちらが本日デビューした新型特急車両「HC85系」です。HCとは「Hybrid Car」の略で、従来の気動車とは異なりこちらはモーターとエンジンの2種類を使いながら運行されます。

車体は白色をベースとしており、そこにJR東海のコーポレートカラーであるオレンジ色の帯が入っています。

前面の顔の形は何となく島根県一畑電車に似ているような気がします。何となくですが。

側面の行先表示器はフルカラーで視認性が高く、キハ85系の方向幕と比べるとかなり分かりやすい印象です。ドア横には「HYBRID」と書かれたHC85系ならではのロゴマークが描かれています。

ホーム上ではデビューを記念した横断幕や旗を持ったJR東海の社員の皆様が各所でお見送りのスタンバイ。ホームの端から端まで多くの鉄道ファンや乗客でごった返し、デビュー初日ならではのお祭り騒ぎとなっていました。

本日の〔ひだ1号〕は6両編成での運行。元々基本編成4両(1~4号車)のみでの運行予定でしたが、6月10日に急遽付属編成2両(5・6号車)の増結が発表されました。一番列車ということで1ヵ月前の午前10時に発売開始された指定席は瞬殺でしたが、この増結の情報を運良く手に入れることで6月10日以降に指定席を手に入れられたという人も多そうです。

では乗り比べということで、まずは名古屋からグリーン車に乗っていきます!

グリーン車1号車で、名古屋を出発する時点では先頭にあたります。ただし次の岐阜駅で列車の進行方向が変わるため、この時点では座席の向きは逆向きです。

座席のモケットは主に寒色が用いられ、背中を包み込むような形状の背もたれは見ため以上にゆとりがあります。リクライニングは東海道新幹線のN700Sと同様で、肘掛けのレバーを操作すると座面が同時に沈み込むようになっています。フルで倒すと感動の快適さです!!

座面は一瞬かなり硬いように感じましたが、ゆっくり腰掛けてみると体の形状に合わせて安定して座れるようになっており、低反発まくらと似ている感じがします。

足元にはフットレストがあり、靴のまま使える面と靴を脱いで使える面の両方があります。また各座席の肘掛け部分にコンセントが完備されているほか、車内ではJR東海のフリーWi-Fiも利用可能です。

グリーン車は座席間隔が広いということもあって、背面テーブルは出した後に手前側へスライドできるようになっています。またその上にはフックも設置されており、お弁当等を入れた袋を掛けておくのに便利で個人的にかなり有難いです!

ヘッドレストも可動式で、その横には読書灯も設置されています。読書灯は肘掛けにあるボタンでオンオフの操作ができるようになっています。

そして発車時刻となり、列車は定刻通り7:43に名古屋駅を発車!!

グリーン車付近では出発式が行われており、多くの人に見送られながら華々しいデビューとなりました。

SNS上でも話題になっていた通り、車内チャイムは「アルプスの牧場」。ワイドビューチャイムが引き継がれなかったことに一部では落胆する声も見られましたが、オルゴールの音色から鮮やかなメロディへとリメイクされ、新時代の幕開けを感じさせてくれるこの「(新)アルプスの牧場」もとても良いと思います。

客室とデッキを隔てるドアの上部には大きいモニターが設置され、どのような方法で走行しているかを随時リアルタイムで表示してくれます。ハイブリッド車両ならではの光景です。

そしてとにかく走行音が静か。これが今回乗車して最も感動したことです。従来のキハ85系が奏でるけたたましいエンジン音も旅情をかきたてるものがありましたが、それと真逆をいく驚きの静粛性で、私の中にあった〔ひだ〕のイメージが大きく覆されました。

2022年3月限りでJR東海の特急列車から「ワイドビュー」の呼称は廃止されましたが、HC85系の窓もかなり大きめで従来のワイドビュー車両とあまり遜色はない気がします。横に大きく長い窓からは太陽光が客室内にたっぷり差し込み、とても明るい車内で過ごすことができます。

駅到着時には、ドア上部のモニターに駅名が大きく表示されるほか、駅ナンバリングもしっかり表示されます。客室の一番後方からであってもこれほど見やすく表示されているので視認性は抜群です。

名古屋駅を出発して約20分、列車は最初の停車駅である岐阜駅に到着。ここで東海道本線から高山本線に入るため、列車の進行方向が変わります。

岐阜駅のホーム上では地元の皆様やちびっ子たちが旗を振ってお見送り。皆様朝早くから本当にありがとうございます!!

続いて岐阜駅からは、普通車指定席を利用していきます(上の画像は名古屋駅停車中に撮影したもの)。本日の〔ひだ1号〕では2・3・5・6号車が普通車指定席、4号車のみが普通車自由席となっています。

座席モケットの色はグリーン車と大きく異なり、オレンジや赤といった暖色を用いた温かみのある色合いです。可動式のヘッドレストはありませんが、特急ですので真っ白なヘッドカバーが掛けられています。

普通車の方ではリクライニング時に座面が沈み込む機構は備わっていませんが、背もたれの倒れ方はグリーン車とさほど変わらないような気がします。また座面の座り心地もグリーン車と大差なく、コンセント・Wi-Fi・フックもあることから普通車でもかなりクオリティが高いと感じました。

一方、普通車にはフットレスト、読書灯、テーブルが手前にスライドする機構はなく、この辺りはグリーン車と明確な差別化がなされていると感じます。グリーン車・普通車とも同じく2+2列の配置ですが、当然ながらグリーン車の方がゆとりがあり快適性は高いです。

高山本線に入り座席の向きと進行方向が同じになった〔ひだ1号〕。次の美濃太田までの区間の途中には、車窓犬山城木曽川の流れを楽しむことができ、キハ85系と同様に車窓を解説する車内放送が随時入ります。岐阜~美濃太田駅間ではこれら両方とも見えるA席がオススメです!

一つだけ残念な部分を挙げるとするならば、前面展望が楽しめなくなってしまったことでしょうか。客室内から前面が見えないほか、デッキに出て運転室のすぐ後ろの窓から覗いても窓枠などで視界が遮られ前面展望を楽しむことは難しそうです。高山本線雄大な自然を前面展望で楽しむなら、今のうちにキハ85系に乗っておきましょう!

岐阜駅からさらに20分ほどで、列車は美濃太田駅に到着。今回私はここで下車しました。

隣のホームにはちょうど高山駅を朝一番に出発した名古屋行の〔ひだ2号〕が停車しており、単線区間が続くためここで列車の行き違いを行います。一瞬でしたが新旧「ひだ」の揃い踏みとなりました!

列車は美濃太田駅でも多くの人に見送られながら、高山方面へと発車していきました。

 

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HC85系は今後順次〔ひだ〕〔南紀〕のキハ85系を置き換えていく予定になっています。特にキハ85系高山本線で楽しめるのはそう長くありませんので、乗り納めも忘れずに!

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。