2022年5月5日(木)
GW最終日。今年は2019年以来3年ぶりに緊急事態宣言・蔓延防止等重点措置の発出されていないGWということもあり、昨年・一昨年と比べて人の動きが非常に活発だったと各所で報じられています。
かく言う私もこの連休中は「特急リレー最長片道切符の旅」という企画を実施し、大変多くの反響をいただきました。その様子はぼちぼち記事にしていきますのでご期待ください。
ちょうどその企画からの帰り、宇和島12:55発の特急〔宇和海16号〕に乗車し松山へと向かっています。松山駅からはさらに特急へと乗り換え、本州方面へ乗り継ぐ予定になっています。
宇和海16号は3両編成で、このうち後寄り2号車と1号車が自由席。GW最終日にふさわしく(?)かなり混雑しており、満席に近い状態で松山駅へと入線していきます。
14:16に松山駅へと到着。ここ松山駅では〔しおかぜ〕と〔宇和海〕が長い1番線のホームで縦列停車をするため、みなホームの前の方へと歩いていきます。短い時間でも同一平面上で乗り換えができるよう工夫がなされているのです。
松山から乗車するのは14:23発の特急〔しおかぜ22号〕岡山行です。宇和海16号が到着した時にはもう乗り込めるようになっているかと思いきや、まだ車内清掃を行っていました。恐らく繁忙期で乗客が多いため、松山駅到着後の降車に時間がかかるなどして清掃作業の終了時刻が長引いているのかもしれません。
乗り込めるようになったのは発車の2分前ほど。ホームにいた大勢の乗客が一斉に車内へと吸い込まれていきます。
「お近くのドアからご乗車くださいー。岡山行、特急しおかぜ22号まもなく発車いたします。」
そんな車掌さんのアナウンスとともに、列車は慌ただしくドアを閉めて定刻通り松山駅を発車していきます。
列車は8両編成で、前から8号車、7号車…と続きます。通常ダイヤではこの8両のうち前寄りの3両(8~6号車)が〔いしづち22号〕高松行として連結して運行されますが、今回は繁忙期ということで8両全てが岡山行として運行されています。高松方面へはこの先の宇多津駅で乗り換えが必要になります。
自由席は7~5号車の3両。私は幸運にも6号車の窓側座席に腰掛けることができました。
余談ですが、〔宇和海〕と〔しおかぜ・いしづち〕を松山駅で乗り継ぐ場合に1列車とみなして特急料金が通算される特例があります。さらに岡山から先は新幹線の特急券を同時購入していたため、乗継割引が適用され半額に。宇和島~岡山駅間の自由席特急券をたったの1,320円という破格の安さで手に入れることができました。
途中の停車駅は今治、壬生川、伊予西条、新居浜、伊予三島、川之江、観音寺、多度津、丸亀、宇多津、児島。首都圏民の私には聞き馴染みのない駅名もいくつかありますが、どの駅からも多数のお客さんが乗車してきます。
最繁忙期を実感するアナウンス pic.twitter.com/TfULrrR0dA
— わたかわ (@e235yokoso) 2022年5月5日
車内放送では「本日全ての座席が発売済み、満席となっております」と繰り返し案内されています。また「本日4号車は指定席となっております」というアナウンスも繰り返しなされていました。通常4号車は自由席ですが、JR四国ではGWの着席ニーズ増加に応えるべく指定席を増やしており、どうやら間違って自由席特急券を所持した乗客が4号車の空席に掛けてしまうというケースも散見されたようです。
松山を出てからずっと空いていた私の隣の席も、新居浜で埋まりました。この時点で6号車の座席に空席は見当たらず、デッキも相当数の乗客で溢れかえっていたものと思われます。「座席には荷物を置かないでくださいー!!!」「車内中ほどまでお進みくださいーー!!」と強い口調での車内アナウンスがなされています。
伊予三島駅ではちょうど上下特急の行き違いが行われました。ホームに入線していく時のお客さんの表情を見ると「どんだけ混んでるんだ…」と絶望の表情を浮かべています。指定席でも予約していない限りは、この辺りからの着席はまず不可能とみてよいでしょう。
一応付け加えておきますが、今回乗車したこのしおかぜ22号は最終列車でも何でもなく、まだ明るい時間の便にすぎません。このあと夕方から夜にかけてまだまだ何本も列車は運行されています。それでもこの混雑ですから、やはりGWのUターンラッシュがかつてのように復活してきたことを実感せずにはいられません。天井からアンパンマンたちがほくそ笑むようにこちらを見下ろしています。知らんけど。
列車は宇多津駅に到着。ここが岡山方面と高松方面分岐点になります。通常ここでは切り離し作業が行われるため長めの停車時間が設けられていますが、本日は切り離しではなく対面乗り換え。高松方面へは隣のホームに停車中の〔いしづち22号〕へと乗り換えです。やはり多少の降車はみられたものの、車内が大きく空くといった様子は見られません。
乗降に時間を要し、宇多津駅を2分ほど遅れて16:37頃に発車。そして列車はいよいよ瀬戸大橋を渡っていきます。「次は本州・岡山県の児島にとまります」というロマン溢れるアナウンスが、絶望に満ちた自由席車内の空気を少しばかり癒してくれるように感じました。
17:11に列車は定刻通り終点の岡山駅へと到着。ホームは大変な数の人で溢れかえっていました。
岡山駅の新幹線乗り換え改札口は大変な人だかりで、通るのにも一苦労という感じでした。乗り換え時間が短かった人の中には、新幹線の指定席を抑えていながらあまりの混雑に発車時刻までにホームへたどり着けず渋々後続列車の自由席に乗ったという方もいるかもしれません。
というわけで、今回はGW最終日に猛烈な混雑を見せるしおかぜ号のご紹介でした。
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。