わたかわ 鉄道&旅行ブログ

乗り鉄&旅好きの20代男子が全国を巡る!

【横浜→大阪】安さと快適さを両立した究極の昼行高速バス「横浜グラン昼特急大阪号」が最高すぎました…!

 

2022年2月14日(月)

今回はおなじみ横浜駅へとやってきました。これから向かうのはズバリ大阪です。

横浜~大阪間の移動手段は様々ありますが、今回は高速バスを利用していきます。

その名も「横浜グラン昼特急大阪号」。名前の通り、夜行バスではなく昼行バスとなります。

横浜駅には大きく分けて東口と西口の2つがあり、それぞれに大きなバスターミナルがあります。中でも長距離を走る高速バスは主に東口のバスターミナルを発着しており、中央通路を進んで地下街を抜けた先にあります。東口を出たすぐの地上部分は国道が走っており、そこを越えた横浜そごうの1階部分が「横浜駅東口バスターミナル」となっています。

モニターにて、今回乗車するバスの発車時刻と乗り場を確認します。改めて今回乗車するのはC14番乗り場から発車する8:50発の〔横浜グラン昼特急大阪号〕京都深草大阪駅です。

乗り場が多いのは流石ターミナルだなという印象ですが、よく見てみるとその1段下に表示されているバスはまさかの「川崎駅西口」行。そしてそのさらに1行下は山梨県の「竜王」行…と続いており、路線バスも高速バスもごちゃまぜで発車していくのがこの東口バスターミナルの面白い特徴だったりします。

乗り場へ向かうと、ちょうどバスが入線。前面に「GRANDREAM」と書かれた大きな車体で、青いJRのロゴからも分かる通り西日本JRバスによる運行です。ナンバープレートも首都圏ではあまり見ない「なにわ」の文字が刻まれており、さっそく旅の気分が高まります。

車内は3列独立シートでかなりゆとりがあります。"GRANDREAM"の文字からも分かる通り、恐らく夜行バスとしての運用を想定して設計されているのだろうと思います。また、車内の中程にはお手洗いも備わっており長時間の乗車でも安心です。

各座席にはコンセント、レッグレスト、フットレストが完備されており、また車内では当然のごとくWi-Fi環境も整っています。座席のリクライニングは座面も持ち上がるような仕組みになっており、ただ背もたれが倒れるだけの仕様とは比べ物にならないくらいゆったりとくつろぐことができます。

なお、座席は各列が3席横一列で並んでいるというわけではなく、少し前後がずれており、くつろいでいても隣の人の視線が気になることはありません。

ちなみに今回は西日本JRバス公式サイトから4,120円で予約することができました。これは通常価格よりも1,500円ほど安い「ハマの特割」という割引価格の設定が適用されており、運が良ければ新幹線の3分の1ほどの価格で乗車することができるというものです。

そして時刻は8:50となり、バスは定刻通りに横浜駅東口を発車。横浜駅東口を発車すると、まずは国道1号線をしばらく進んでいきます。箱根駅伝でもおなじみのルートです。

ちなみにこの時点で車内を見渡すと、まだ半分以上の席が空席となっています。

狩場ICからは保土ヶ谷バイパスへと入っていきます。

上部の看板は左へ進むと横須賀方面、右へ進むと八王子方面。さてこのように高速道路上に表示される地名が行く先々でどのように変化していくかも注目です。

横浜町田JCT東名高速道路へ入る…かと思いきや、ここは何と素通りして引き続き北西方向へと進んでいきます。眼下には東急田園都市線の南町田グランベリーパーク駅も見えます。

いったん一般道へと降り、やってきたのは…そう、町田駅です。この横浜グラン昼特急大阪号は横浜からまっすぐ関西方面を目指すのではなく、一度町田へと立ち寄っていきます。

9:30頃に、町田駅隣接の町田バスセンターへと到着。ただし無数の路線バスが行き交う間を縫って入っていくので、実際に町田バスセンターで停車していられる時間は限られています。この短い停車時間の間にかなりのお客さんが乗ってきて、窓側はほぼ満席になりました。

定刻通り9:54に町田バスセンターを発車。改めて横浜町田ICより東名高速道路へと入っていきます。

東名高速道路は、その名の通り京と古屋を結ぶニッポンの大動脈。神奈川県内を南西方向へと斜めに横断するように走っており、すぐに「伊勢原」「秦野」等の文字も見えてきます。まだ大阪はだいぶ先ですが、既に「名古屋」の文字も見えています。

横浜を出て約2時間、10:55頃にバスは足柄SAへと到着。ここで1回目の休憩となります。東名高速道路屈指の規模を誇るSAですが、滞在時間はわずか20分程度。町田へ寄り道をしていたこともあり、ようやく静岡県に突入したといったところです。

11:15頃に足柄SAを出発し、ここからはいよいよ静岡県内を横断していきます。

ちょうど車窓右手には立派な富士山も見えました! あいにくの曇天ではありますが、特に静岡県内に入ってすぐの区間は大迫力で楽しめます。

御殿場ICからは新東名高速道路へと入ります。古くからある東名高速道路よりも内陸側を走りますが、より高いところを走るため、ちょうど車窓左手側では手前に東名高速道路が見えます。また、奥の方には駿河湾伊豆半島も確認でき、思いがけないパノラマビューとなりました。

富士市付近では煙がもくもくと上がっている様子もしっかりと確認できます。製紙工場をはじめ様々な工場が集結している地域です。

東名高速道路とつながる新清水JCTを越え、トンネルを出たり入ったり…を繰り返しながら、静岡市付近までやってきました。ここまでとは比べ物にならないくらいはっきりと市街地の高層ビル群が林立していることも確認できます。

横浜を出て約4時間、12:40頃に遠州森町PAへと到着。ここが2回目の休憩地点となります。浜松市も程近く、何と静岡県内で2回目の休憩となります。静岡県恐るべし大きさ…。

バスヲタではないのでSAとPAの違いはよく分かりませんが、ここ遠州森町PAは外観が和風な造りになっていました。館内にはフードコートもあり、ちょうどお昼時なので地元グルメでも食べていきたい…ところですが、ここもやはり20分程度しか停車時間がないため乗り遅れのリスクを鑑みやめておくことにしました。

13:00頃に遠州森町PAを出発。うなぎパイで有名な「春華堂」が製造しているご当地銘菓「みそまん」がありましたので、車内でいただくことにします。これならば特段匂いが強いわけでもなく、また隣の席とを仕切るカーテンもあるので視線が気になることもありません(そもそも隣席は人が来なかったですが)。

浜松いなさJCTを過ぎると、バスはいよいよ静岡県を抜けて愛知県へと入っていきます。三遠南信道などといった聞き馴染みのない高速道路も出てくると、かなり遠くまでやってきたことを実感します。「名古屋」の文字も大きくなってきました。

愛知県に入り、引き続き新東名を走る…かと思いきや、ここ新城ICで何といったん高速道路を降りるとのこと。まだまだ大阪は遥か先のはずですが、はていったい…?

13:30頃、バスは一般道沿いにある「道の駅もっくる新城」へと到着。そう、ここでは何と運転手交代が行われるのです。

この道の駅もっくる新城は、国道151号線沿いに設けられた道の駅。同時にここにはジェイアールバスの支店もあり、長距離を走る高速バスの運転手がここで待機した後、スムーズに交代できるようになっているのです。

併せて、ここ新城では乗降の取扱いも行います。2021年10月よりグラン昼特急や青春昼特急といった東京・横浜~大阪間を結ぶ昼行高速バスが停車するようになったそうです。尤も乗客の大半は首都圏~関西間を移動したい場合がほとんどで、今回の停車の際にも乗車・降車客ともに一人もいませんでした。なお遠州森町PAで休憩したばかりですので、ここでは休憩等の目的でいったん降車することはできません。

13:39に道の駅もっくる新城を出発。すぐに再び先ほどの新城ICから新東名へと入ります。

安城市の手前付近までは引き続き山の中といった様子でしたが、次第に辺りが開けてきました。ちょうど東海道新幹線三河安城付近を通過する際に見える開けた田園風景に近いものをここでも眺めることができます。

長らく続いてきた新東名も豊田JCTで終わり、この先は伊勢湾岸自動車道へと入っていきます。名古屋より先にある「四日市」「新名神」の文字も見えてきました。

ただしこのバスは名古屋が目的地というわけではありませんので、名古屋の市街地中心部へと入っていくわけではありません。市街地よりもやや南にある名古屋港に架かる橋を豪快に渡っていきます。多数の工場がある埋立地の間に橋が渡してあり、交通量もかなり多いです。

ここで愛知県から三重県に入り、すぐ左手に見えてきたのはナガシマスパーランド木曽川揖斐川に挟まれた地帯にある広大な遊園地で、付近には温泉施設やアウトレット等もある一大観光リゾートエリアです。

本当に人間の手によって造られたのかと目を疑うほどくねくねと曲がったジェットコースター…その恐ろしさはバスの車内からでもひしひしと感じることができます。

四日市JCTからは新名神高速道路へと入ります。ついにこのバスの目的地である「京都」「大阪」の文字が見えてきました!!

東海道新幹線東海道本線は大垣・関ヶ原の方を通りますが、こちら高速道路の大動脈は三重県内陸部から滋賀県へと入っていきます。どちらかといえば関西本線に近いルートになっています。

横浜を出て早6時間半、15:20頃にバスは滋賀県甲南PAへと到着。ここが3回目にして最後の休憩地点となります。

この辺りは忍者が有名なようで、建物にも忍者のイラストが描かれています。

15:40頃に甲南PAを出発し、あとは京都・大阪へと向かうのみ。草津JCT関ヶ原側を走ってきた名神高速道路と合流すれば、京都はもう目と鼻の先です。

京都府内の停車バス停は「京都深草」。名神高速道路上に設けられたバス停で、京阪本線藤森駅から徒歩圏内にあるようです。

16:12頃、京都深草バス停へと到着。西日本JRバス故か、駅名標(?)もJR西日本と酷似したデザインが特徴的です。京都の市街地からは直線距離で5kmほど離れており、このバスは京都の中心部まで乗り入れることはしません。ご丁寧に次のバス停が駅名標のごとく3つほど書かれていますが、横浜グラン昼特急大阪号はこのどれにも停車せずまっすぐ大阪へと向かいます。

京都深草を出発し、引き続き名神高速で大阪方面を目指します。頭上の電光掲示板には気になる渋滞情報も出ていますが、いかんせん土地勘がないもので「表示されている渋滞区間はこのバスがこれから通る区間なのか否か」がさっぱり分かりません(笑)。

山崎付近では名神高速東海道新幹線のすぐそばを通っており、物凄い勢いで抜かされていきます。あれがもしのぞみならば、東京駅を出たのは14時頃のはず。私の乗るバスよりも5時間ほど遅く出発していても、あっけなく抜かされてしまいます。

狩場ICから長く続いた高速道路もここまで。吹田ICで名神高速を降り、ここからは一般道を通って大阪駅へと向かいます。

吹田ICのすぐそばには万博記念公園があります。ちょうど車窓右手からは1970年の大阪万博を象徴する「太陽の塔」も見えました。初めて生で見ましたが、なかなか強烈なインパクトです(笑)。大阪へ来たことを実感します。

千里中央からは国道423号線へと入り、北大阪急行の線路とぴったりくっつくように南下していきます。交通量が多い夕方の時間帯へと差し掛かっていることもあり、道路はやや渋滞気味です。

どっかの駅の脇を通過していきます。次の駅はどっかの駅です(笑)。

北大阪急行Osaka Metro御堂筋線との相互直通運転を行っています。

新大阪駅を通り過ぎ、ここはおそらく西中島南方駅でしょうか。淀川を渡ればすぐに大阪駅というところですので、背後には梅田の無数の高層ビル群が待ち構えています。

いよいよ終点「大阪駅JR高速バスターミナル」が近づいてきました。長時間の乗車ですので全く疲れていないということはありませんが、やはり3列独立シートは快適そのもの。乗り心地自体は新幹線の普通車よりも高いと思います。

17:06頃、終点の大阪駅JR高速バスターミナルへと到着。時刻表上は17:20到着予定でしたので、名神高速を降りてから渋滞に巻き込まれたものの14分ほどの早着となりました。

 

8時間以上もかけて高速バスで横浜から大阪へ行く…と聞くと身構えてしまう人も多いかもしれませんが、実際に乗車してみると快適そのもの。1日がかりの移動となるため時間に余裕がない社会人などは厳しいかもしれませんが、学生さんなどで時間に余裕のある方は是非利用してみてください!

 

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。