わたかわ 鉄道&旅行ブログ

乗り鉄&旅好きの20代男子が全国を巡る!

(49)高校生気分ですし詰めになりながら陰陽連絡ルートで山陽へ抜ける【最長片道切符の旅2021】[鳥取→岡山]

f:id:watakawa:20220111145518j:plain

みなさんこんにちは! わたかわです。

今回は最長片道切符の旅28日目の様子をお届けしていきます。

 

2021年9月2日(木)28日目

というわけで28日目のスタートは鳥取から。宿泊していた快活CLUB鳥取吉成店をチェックアウトし、駅前までやってきました。

f:id:watakawa:20220109093142j:plain

今日の目的地は岡山。鳥取岡山駅間というと智頭急行線経由の特急〔スーパーいなば〕号が運行されていますが、途中に智頭急行線を挟むため今回の最長片道切符の旅では通ることができません。

f:id:watakawa:20220109101600p:plain

鳥取岡山駅間の移動方法としてはいくつかありますが、今回はなるべく遠回りをしながら肥前山口を目指す旅なので、上図の赤い線で描かれた「因美線姫新線経由」のルートを進んでいきます。最も一般的なルートである青色の「智頭急行線経由のルート」や紫色で描かれた「かつての急行砂丘号のルート」と比べるといかに頭のおかしい移動をしているかが一目瞭然です(笑)。こんな常軌を逸した移動を繰り返しながらもうすぐ1ヵ月が経とうとしています。

f:id:watakawa:20220109094151p:plain鳥取駅前にはおなじみの地名モニュメントのほか、二十世紀梨が栽培されていました。いくら名産品とはいえ、駅前で梨を栽培しているのは鳥取くらいなのではないでしょうか。

f:id:watakawa:20220109102504p:plain

ここで朝食代わりに、鳥取ご当地グルメを2品いただきます。とうふちくわ(195円/「日本の食」109品目)と二十世紀梨ジュース(162円/同110品目)です。どちらも駅舎内にあるお土産物屋さんで売っていました。

とうふちくわというのは初めて聞いたんですが、木綿豆腐と魚のすり身を7:3で配合しているそうです。豆腐の割合が多いのでもろいのかなと思ったんですがしっかりちくわらしい弾力もあり、そこに豆腐の香りがよくマッチしていて新感覚の味わいでした!

二十世紀梨ジュースはあっさりとしたさわやかな甘みがとても美味しかったです。

f:id:watakawa:20220109103923p:plain

今日のルートは列車本数がかなり少なく、早くに出発してもあまり接続が良くないので、午前中は鳥取駅近くにあるスタバで時間を潰すことにしました。長らくスタバのない都道府県だった鳥取ですが、2015年に県内1号店としてこのシャミネ鳥取店がオープンしたようです。

ちょうど先日知人からもらったLINEギフト700円分があったので、ここで有難く使わせてもらいました。お陰様で記事の執筆も捗りました。

f:id:watakawa:20220109104857j:plain

さて、改めて鳥取駅へと戻り、ようやく28日目の移動がスタートしていきます。

f:id:watakawa:20220109105135j:plain

まず乗車するのは、鳥取11:58発の因美線 智頭行。ホームへ上がってみると見慣れない車両が入線していましたが、これはおそらく智頭急行線の車両でしょうか。鳥取智頭駅間は全区間がJRなので、智頭急行線車両のJR線内完結運用ということのようです。

f:id:watakawa:20220109105851j:plain

列車は定刻通りに鳥取駅を発車。2両編成ですがワンマン運転のためドアは1両目しか開いていなかったので、2両目に行くとかなり空いていました。

f:id:watakawa:20220109110026j:plain

車内には、JRの各種フリーパスで智頭急行線には乗車できない旨の貼り紙が至る所に貼られていました。一方で昨秋発売された「どこでもきっぷ」では智頭急行線もフリーエリアに含まれていたので、こうした他社線がフリーエリアに含まれるか否かはフリーパスを使用する前に確認しておきたいところです。

f:id:watakawa:20220109110429j:plain

途中の郡家駅からは若桜鉄道が分岐しています。かつてはこの路線も国鉄線でしたが、JR化後の1987年10月に転換されました。

f:id:watakawa:20220109110653j:plain

今日は朝から雨が降ったりやんだりで、遠くの方を見渡しても山に雲がかかっています。あまり安定しない天気のようです。

f:id:watakawa:20220109110833j:plain

12:48に終点の智頭駅へと到着。ここがJRから智頭急行線が分岐する地点となります…がもちろんそちらへは進めません。線形の良い智頭急行線という新線があるにも関わらず、敢えて線形の悪い昔ながらのローカル線を進んでいきます。

f:id:watakawa:20220109111725j:plain

続いて乗車するのは智頭12:54発の因美線 津山行。こちらはJR西日本おなじみのキハ120形です。

f:id:watakawa:20220109112222j:plain

列車は定刻通りに智頭駅を発車。すぐに智頭急行線の線路と分かれていきます。あちらは無機質な高規格の新線で高速走行が可能ですが、こちらは軌道の緑地化が熱心に行われており高速走行はできません(笑)。

f:id:watakawa:20220109112033j:plain

キハ120形は数日前に関西本線でも乗車しましたが、あちらはオールロングシートだったのに対し今回はロングシートボックスシートが混在しています。

f:id:watakawa:20220109112510j:plain

線路沿いを見ていると、「25」と書かれた看板があちこちに見えます。これは文字通り25km/hまでしか出せない区間を意味しており、JR西日本おなじみの”必殺徐行”と呼ばれたりします。スピードを犠牲にする代わりに軌道の保守・整備にかけるコストを削減しているというわけです。

f:id:watakawa:20220109112908j:plain

特にあまりこれといって注目されることは多くない因美線ですが、途中にはなかなか眺めのよい区間もあり、ゆっくり走る分景色を存分に楽しめる路線でもあります。

f:id:watakawa:20220109113239j:plain

13:57に終点津山の一つ手前、東津山駅へと到着。私はここで下車します。津山~東津山駅間は因美線とこの後乗車する姫新線の両方が運行されているため、東津山で乗り換えないと乗車区間が重複してしまうのです(正式には津山~東津山駅間は姫新線のみ)。

f:id:watakawa:20220109114039j:plain

駅前には幹線道路が走り、周辺には大型商業施設やチェーン店もある一方で、東津山駅自体は普通列車がぽつぽつと停車するだけの無人駅。クルマ社会の縮図のような街です。

f:id:watakawa:20220109114426p:plain

ここでようやくお昼ご飯。鳥取駅で購入しておいた駅弁「元祖かに寿し」(1,280円/「日本の食」111品目)を東津山駅の待合室でいただきます。長万部の「かなやのかにめし」、福井の「越前かにめし」に続き3回目となるかにの駅弁ですが、先に紹介した2つと異なりこちらは「寿し」なのでご飯が寿司飯になっています。これがかにとの相性抜群で、かなりボリュームもあり3つの中では個人的に一番好きなかにの駅弁です!

f:id:watakawa:20220109115218j:plain

さておなかも満たされたところで、今度は姫路方面へと向かっていきます。乗車するのは東津山14:35発の姫新線 佐用です。一つ手前の津山駅からやってきているので車内は高校生でそれなりに混雑していますが、何とか乗り込むことができました。

一駅、また一駅と進むごとに高校生は少しずつ降りていくので車内は空いていきます。美作江見までで車内は一転してガラガラになりました。

f:id:watakawa:20220111113425j:plain

15:28に終点の佐用駅へと到着。再び兵庫県に入りました。

f:id:watakawa:20220111114414j:plain

佐用駅はJR姫新線智頭急行線が交差する駅で、駅舎や改札口は共同で使用しています。細かい駅の構造等は異なるものの、JR飯山線北越急行ほくほく線が交差する十日町駅に似たような関係性で、JRの特急〔スーパーはくと〕〔スーパーいなば〕が智頭急行線のホームに停車します。

コンクリートの打ちっぱなしのような無機質な駅舎ですが、機能面重視といったところでしょうか。

f:id:watakawa:20220111114739j:plain

時刻表を見てみると、やはり特急の停車がある分だけ智頭急行線の方が列車本数も多いようです。両路線とも普通列車の本数は1日を通じて1時間に1本あるかないかですが、これに加えて智頭急行線では〔スーパーはくと〕〔スーパーいなば〕の少なくともどちらか1本が停車する時間帯が多いようで、山陽・山陰方面のいずれにも出やすそうです。明らかに姫新線よりも智頭急行線の方が陰陽連絡ルートの役割を担っています。

f:id:watakawa:20220111115908j:plain

佐用では1時間弱の待ち時間の後、16:22発の姫新線 播磨新宮行へと乗り込みます。先ほどよりも新しいキハ127という気動車で、1両での運行のようです。

しかしこれが想像を絶するほどの混雑でした…。ちょうど駅の近くにある佐用高校の下校時刻と重なり、発車の約30分前には既にすし詰めの超満員状態。そのほとんどが高校生で、私のような高校生以外の乗客は見たところ2~3名程度しかいないようです。

そしてなお発車まで時間があるため、もう乗り切れないだろというレベルまで車内が混雑しているにも関わらずまだまだ高校生がホームへと上がってきます。高校の先生らしき方や地域の地域の方々により「もっと中へ詰めて~~~」という声かけが何度も繰り返しなされています。またホームで友達を待っていたと思われる子に対しては「乗れなくなっちゃうから早く乗りな!」と促していました。発車間際に乗ろうと思っても確かにこれでは乗れる保証がありません。

f:id:watakawa:20220111121616j:plain

特段高校生の子たちのマナーが悪いとかそういうことはなかったので不快な思いをすることはありませんでしたが、それにしても大変だなーと同情せずにはいられません。あいにく雨模様だったこともあり「普段は自転車で通学するが今日は姫新線を利用した」という子もそれなりにいるのかもしれません。コロナの影響で部活動が制限されているので、普段はもっと遅い時間に帰る子でも乗り合わせていたという事情もあるようです。

首都圏の通勤ラッシュの最混雑区間と肩を並べるほどぎっしり人が乗り込んだ状態で、何とか定刻通りに列車は佐用駅を出発。手を振る高校の先生方の顔には「やっと一仕事終えた」という達成感と疲れが見えていたような気がしました。

佐用から播磨新宮までは約30分。恐らく途中駅で降りたかった子もいたでしょうが、ちゃんと降りられたのは運よくドアの近くに居れた子だけだったようです。なので車内は終点までほとんど空くこともなく、ずっと満員状態でした。途中で降りたい子はいったん播磨新宮まで行ってからの折り返し乗車が黙認されているようでした。

f:id:watakawa:20220111125234j:plain

16:50に終点の播磨新宮駅へと到着。乗っていた高校生の子たちが一気にホームへ放出されます。

f:id:watakawa:20220111130238j:plain

播磨新宮駅ではちょうど向かいのホームに乗り換え列車がやってくるので、これに乗車していきます。17:06発の姫新線 姫路行です。何度も何度も乗り換えを繰り返してきましたが、これでようやく山陽へと出られるようです。

f:id:watakawa:20220111130513j:plain

先ほどと同じキハ127系ですが、1両ではなく2両編成のため車内の混雑は先ほどに比べれば相当マシです。定刻通りに播磨新宮駅を発車していきました。

f:id:watakawa:20220111130753j:plain

この播磨新宮~姫路駅間に関してはたつの市姫路市の市街地を走る区間も多く、久しぶりに山がちな車窓から人口の多い都市郊外へと進んでいくのが分かります。先ほどの佐用からの高校生で引き続きこちらを利用している子も多いようですが、本竜野でかなり一気にごっそり降りていきました。

f:id:watakawa:20220111133108j:plain

17:37に列車は終点の姫路駅へと到着。東津山から続いてきた姫新線の移動はここで(いったん)終わりです。明日また別の区間を乗車します。

f:id:watakawa:20220111133457j:plain

姫路駅といえば食べておきたいのがまねきのえきそば(「日本の食」112品目)です。日本で一番有名な駅そばと言っても過言ではありません。そば粉を使った麺ではなく中華麺が使用されており、これが関西のつゆによく合います。

ここ姫路駅でも同世代のフォロワーさんにお出迎え頂き、お茶ときびだんごの差し入れをいただいてしまいました…! お忙しいところありがとうございました!

f:id:watakawa:20220111135946j:plain

姫路駅からは山陽本線に乗り換え、本日の目的地である岡山を目指します。新幹線と同一路線扱いなので課金して一気に岡山まで行くこともできるのですが、料金節約のために普通列車で行くことにします。

f:id:watakawa:20220111140219j:plain

乗車するのは姫路18:06発の山陽本線 三原行。近代的な高架ホームに国鉄型の車両がやってくる光景は何とも違和感があります。岡山地区で活躍する113系4両編成です。

列車は定刻で姫路駅を発車。当駅どまりの新快速からの乗り換え客も多く、初めのうちはかなり車内が混んでいましたが数駅進むうちにどんどん降りていきました。

f:id:watakawa:20220111140803j:plain

道中の画像がなくて一気にワープしたみたいになっていますが、1時間半ほど列車に揺られ19:31に岡山駅へと到着。28日目の移動はここまでとします。

f:id:watakawa:20220111141756j:plain

こちら大都会岡山では、お世話になっているアラレ500系さん@alale500_perc)にお出迎えいただきました! 食料等いろいろ差し入れしていただき大変感謝です。

また、最長片道切符1日目の夜に北海道旭川市郊外でお会いしたパスケースさんと約1ヵ月ぶりにお会いし、少しの時間ですが立ち話をさせていただきました! 普通列車で延々西へと移動をされている道中にちょうど時間が重なったようで、お会いしたのは8月3日以来となります。

f:id:watakawa:20220111142400j:plain

今夜は岡山駅から歩いて約1kmほどのところにあるザ・ワンファイブ岡山に泊まります。直前の予約でしたが2,204円とかなりリーズナブルに泊まれました。路面電車もあるので乗ろうかと思いましたが、待っている間に歩いた方が早い可能性もあるのとお金を節約する意味も込めて雨の中を歩いてきました。

f:id:watakawa:20220111143406j:plain

夕食は岡山のご当地B級グルメであるえびめし(「日本の食」113品目)をいただきます。岡山駅周辺でこの夜遅い時間帯にえびめしを食べられるお店がなくどうしようかと困っていましたが、テイクアウトのえびめしをアラレさんから差し入れでいただいてしまいました…! 本当にありがとうございます。

えびめしというのはその名の通り中にぷりぷりのえびがたくさん入っているのですが、それよりも驚くのはこの真っ黒な見ためをしたご飯です。これは焦げているとかではなくてターメリックライスみたいなやつで、しっかり味がついていてとっても美味しかったです!

f:id:watakawa:20220111144050p:plain

また、先ほどの姫路から岡山へと向かう普通列車の車内でよしさんに再びお会いし、伊勢名物の赤福(「日本の食」114品目)を差し入れしていただきました! 三重県を通ったのはもう何日も前ですが、三重県ご当地グルメを食べ損ねていたのでこれはカウントさせていただきます。本当にありがとうございます!

 

今回はここまで。

次回は29日目、津山線へとルートを進めていきます。

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。