わたかわ 鉄道&旅行ブログ

乗り鉄&旅好きの20代男子が全国を巡る!

(48)大雨で列車が先に進めない!? 行程が大崩壊した北近畿綱渡り【最長片道切符の旅2021】[三ノ宮→鳥取]

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みなさんこんにちは! わたかわです。

今回は最長片道切符の旅27日目の後半の様子をお届けしていきます。

 

2021年9月1日(水)27日目②

三ノ宮駅からは引き続き新快速で東へと向かっていきます。

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乗車するのは三ノ宮14:52発の新快速 敦賀。その前後にも列車が多数運行されており、流石は全国一の複々線区間であることを実感します。「JR神戸線」と一括りに呼ぶものの、実質的には首都圏で言うところの東海道線京浜東北線の違いのようなものなので、新快速と快速・普通はそれぞれ別の線路をずっと走ります。

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阪急ホーム越しに入線する223系。たくさんの線路が並ぶ光景はいかにも三ノ宮らしさを感じます。

列車は定刻通りに三ノ宮駅を発車。大阪駅まで乗車してしまうと数日前の行程に重なってしまうので、その一つ手前の尼崎駅まで乗車していきます。

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外側線をトップスピード近くで走る新快速は、内側線を走る普通列車をものすごい勢いで追い抜いていきます。ここ数日間はずっと関西地区を出たり入ったりするルートでしたが、もうまもなく関西地区ともお別れかと思うと寂しさがこみ上げてきます。

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15:07に尼崎駅へと到着。こちらでは何と貧乏鉄くん@JHS_Poortravel)が駆けつけてくれました! 平日の忙しい中にも関わらず、本当にありがとうございます!!

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尼崎から続いて乗車するのは、15:18発の特急〔こうのとり15号〕福知山行福知山線はそれなりに距離があるため特急で一気に抜けていきたいと思います。

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列車は定刻通りに尼崎駅を発車。JR神戸線の線路を一気に跨ぎ、大きく右へカーブを描いて宝塚・福知山方面へと向かっていきます。

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大阪~北近畿方面を結ぶこうのとり号は自由席が少なめで、今回乗車しているこの列車も4両編成のうち自由席は最後部の4号車ただ1両のみでした。今度のダイヤ改正では全車指定席となる予定のようで、観光客輸送も大きな役割の一つであることから自由席よりも指定席の需要が高い列車なのかもしれません。

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福知山線のうち、途中の篠山口までの区間につけられている路線愛称が「JR宝塚線」です。阪急でも似たような区間を走る「阪急宝塚線」があり、区別するために「JR」を冠して案内されることが多いようです。宝塚周辺までは住宅街が続く車窓でしたが、その先はだんだんと緑も多くなってきました。

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篠山口駅を過ぎると、車窓右手には篠山川が見えてきます。この辺りまで来るともう宝塚市街地の賑わいとはうって変わって大自然の中を走るローカル線という趣が強くなってきます。

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列車は16:46に終点の福知山駅へと到着。この先は山陰本線へと進むルートになっていますが、こうのとり15号は福知山どまりなので向かいのホームに待ち構える特急へとすぐに乗り換えます。こちらは京都からやってきた16:48発の特急〔きのさき9号〕城崎温泉です。ちょうど同じような編成なので自由席車両の向かいに自由席車両が到着しており、わずか2分の乗り換え時間でしたが何とか乗り換えることができました。

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なお2本の列車を乗り継いでいますが、特急券は通しで発券することができ、料金も通算されるという特例があるため尼崎から城崎温泉まで1枚の自由席特急券になっています。1枚の特急券に2つの入鋏印が押されるというのは何とも面白い光景です。

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午後のおやつに、車内では貧乏鉄くんからいただいた御座候(「日本の食」108品目)をいただきます!

これは…そう、何と呼ぶかでSNSが大盛り上がり(大騒ぎ)することでおなじみだったりします。一応当地に配慮して御座候と書きましたが、私に言わせればこれは紛れもなく「今川焼」ですからね!!!! 関東の方は分かってくださる方多いんじゃないかなと思います。

だいたいこの手の議論は「今川焼」「大判焼」「回転焼」「御座候」あたりで意見が分かれるところでしょうか。御座候は商品名なので、御座候ブランドのものを買った場合はそう呼ぶのが一番平和なのかもしれませんね。

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17:19には途中の和田山駅へ到着。しかしここで緊急事態が発生しました。

何とこの先の和田山城崎温泉駅間は、局地的な大雨の影響で運転見合わせになってしまったのです。本来ならばすぐに発車するはずだったこのきのさき9号ですが、運転再開までしばらくここ和田山駅に停車することになりました。

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ちょうど手持ちの飲料が底をつきかけていたのでどうしようかと思いましたが、幸い和田山駅のホームに自動販売機があったのでお茶を調達することができました。

停車中は常にドアが開いた状態でしたので乗客は自由にホームへも降りれる状態のまま運転見合わせとなっていました。列車内でのアナウンスによれば、大雨が止んでから線路に異常がないことを確認しての運転再開となるため、再開までには相当な時間を要する見込みであるとのこと。ちょうど車掌さんが巡回され、お客さん一人ひとりに「今日最終的にどこまで行く予定ですか」と尋ねていらっしゃったので「鳥取です」と伝えました。おそらく他の乗客のみなさんはほとんどが豊岡や城崎温泉でしょうから「鳥取」と答えたのは私くらいかもしれません。

運転見合わせから約30分、続報が入りました。何と運転再開見込みは18:45頃とのこと。まだあと1時間ほど待たなければならないのか…と思うとどっと疲れが襲ってきます。まだ鳥取までは相当離れていますから、これでは今日中に辿り着けるかも怪しいかもしれません。

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運転見合わせから約1時間、18:20頃に隣のホームへ普通列車城崎温泉行が入線してきました。もちろんあの列車もここで抑止を喰らうことになるのですが、普通列車が前を走る特急に追いついてしまうという何とも面白い(笑えない)光景です。

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そして定刻よりも1時間12分遅れて、18:32頃にようやく運転再開しました! 辺りはだいぶ暗くなってきています。最初にアナウンスされた再開時刻よりは少し早くに動き出しました。

城崎温泉より先は普通列車を乗り継がなければならないためうまくルートを進められるか不安でしたが、何と車掌さんが城崎温泉から先の接続を個別に連絡してくださいました。どうやら普通列車が接続を取ってくれるようです。

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19:29頃にようやく終点の城崎温泉駅へと到着。辺りはすっかり真っ暗で、そこまで強くはないものの雨もまだ降り続いています。定刻であれば18:00には到着しているはずだったので、1時間29分もの遅れをもっての到着となりました。

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階段を渡って隣のホームに急いで向かいます。続いて乗車するのは18:53発の山陰本線 浜坂行。発車時刻はとっくに過ぎていますが、接続をとって待ってくれているようでした。

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本当はこの53分間の滞在時間のうちに城崎温泉でエクストリーム入浴でもしたかったのですが、残念ながらそれは叶いませんでした。特急と同じく和田山で抑止を喰らっていた後続の普通列車からの乗り換え客も待って、19:46頃に城崎温泉を発車。何と定刻よりも53分遅れでの出発です。

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キハ47形2両編成での運行で、車内には昔ながらの国鉄ボックスシートが並びます。全くの空気輸送というわけでもありませんでしたが、半分くらいの区画に人がいる程度で比較的空いてはいました。

関西~城崎温泉間はそれなりの本数で特急が運行されていますが、城崎温泉鳥取駅間はぐっと減って1日わずか数本になります。一応山陰”本線”ではあるのですが、鳥取まで走る特急は1日わずか1往復しかないので普通列車で進む方が無難です。一応城崎温泉でもうしばらく待てば大阪から播但線経由で鳥取へと乗り入れる特急はまかぜ号がやってくるはずですが、この状況ではどこかで運転打ち切りになってしまう可能性もあるため少しでも先を急ぐことにしました。

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真っ暗闇の中を進み、終点の浜坂駅には20:45頃に到着。あまり遅延時分は回復せず、定刻よりも47分遅れでの到着となりました。

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城崎温泉駅の発車標では「鳥取行連絡」との表示があったのですが、何とここ浜坂駅で接続するはずだった20:07発の普通列車は発車済みでした。まぁ40分以上も遅れての到着になったので無理もないですが…

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浜坂駅の駅前には「歓迎 湯村温泉浜坂温泉郷」の看板が煌々と光っています。しかしこの夜9時前ともなると街は真っ暗で、雨も降っているのでとても駅周辺を散策する気になどなれません。

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駅には発車標も特にないので、壁に貼られた時刻表で次の列車を確認します。乗る予定だった20:07発を逃してしまいましたが、その後は21:19発、22:00発(特急)、23:03発ということでまだ当日中に鳥取へ行ける列車が3本あるようです。何とか浜坂で野宿せずにすみそうです。

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30分ほど待ち、ようやく列車がやってきました。浜坂21:19発の山陰本線 鳥取です。先ほどと同じく朱色のキハ47形2両編成で、真っ暗な夜の浜坂駅のホームにひっそりと停車しています。辺りは依然として雨が降り続いていますが、何とか今日の目的地である鳥取へたどり着けそうです。

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無事に乗り込み、列車は定刻通りに浜坂駅を発車。車内は自分を含め3~4人程度で、ほぼ全員が私と同じように先ほどの列車から乗り継いできたお客さんのようでした。

もしかすると山陰本線ですので途中に日本海のすぐそばを走る区間もあるのかもしれませんが、とにかく真っ暗闇なので何も分かりません。特にやることもないので、ただひたすらのんびりと過ごします。

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そして22:06にようやく終点の鳥取へと到着!

最長片道切符の旅27日目の行程はここまでとします。

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鳥取駅は2面4線の高架ホームで一見すると近代的に見えるかもしれませんが、やってくる普通列車国鉄型車両ばかり。このギャップがある意味鳥取らしさかもしれません。高架化は意外に古く、国鉄時代の1978年のことだそうです。

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まだ夜10時過ぎ、新宿や渋谷なら多くの人が出歩いていて駅周辺も賑わっている時間帯ですが、かたやこの鳥取駅では全く人の気配がありません。自動改札機もなく、都内とはまるで異なります。

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鳥取駅周辺にはいくつもホテルがありますが、節約のため今夜はネットカフェに泊まります。

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というわけで毎度おなじみ「快活CLUB」。今夜は鳥取吉成店です。鳥取駅から雨の中傘をさして約2km歩いてきました。道に迷うことはありませんが、かなり過酷でした…。

 

27日目はここまで。

続きは次回お届けしていきます。

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。