わたかわ 鉄道&旅行ブログ

乗り鉄&旅好きの20代男子が全国を巡る!

【終電を逃しても大丈夫】駅では案内されない「隠された真の最終列車」がありました…!

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みなさんこんにちは! わたかわです。

今回は夜遅くに岡山から鳥取へ移動する時に役立つ「真の最終列車」についてご紹介していきます。

 

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さて、今回は岡山駅へとやってきました。時刻は19時を過ぎ、辺りはもう真っ暗です。

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こんな遅い時間からですが、翌日朝早くには鳥取に居なければならないので、今夜のうちに鳥取まで移動していきたいと思います。
岡山~鳥取駅間では特急スーパーいなばが1日6往復運行されています。津山線経由ではなく智頭急行線経由で運行することで所要時間の短縮が図られており、岡山~鳥取駅間を概ね1時間50分程度で結んでいます。

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その最終便となるのが、岡山19:46発の特急〔スーパーいなば11号〕鳥取です。これより後に岡山駅を出発して鳥取駅へと向かう列車はありませんので、ホーム上でもしっかり「この列車は特急鳥取行の最終列車です」と案内されています。

スーパーいなば11号が発車する岡山駅3番線ホームには、直前まで別の列車が入線していたため、スーパーいなばは岡山始発ですがかなりギリギリの入線となりました。

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それにしてもこの車両、カッコいいですよね。一部では「特急らしくない顔」なんて言われてるみたいですが、首都圏民の私にとっては西日本に来ると目に映る何もかもが新鮮です。今回が初乗車になるので、パシャリ、パシャリとたくさん写真を撮っておきます。

しかし、次の瞬間とんでもないことが起こりました…。

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何と私が撮影に夢中になっている間に特急スーパーいなば11号鳥取行は発車時刻となり、ドアを閉めて発車していってしまったではありませんか。

私は今日中に鳥取まで行かなければならないのです。これが鳥取行の最終列車であることは、先ほどホームでも確かにアナウンスされていました。しかし初めての乗車ということで、写真撮影に夢中になり過ぎて、すっかり乗り遅れてしまったようです。

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気づいた時には既に遅し。わずか2両編成の列車はあっという間に発車していき、私には赤く照らされた尾灯をただ眺めることしかできませんでした。

はぁ…やってしまった。鳥取で宿も押さえていたのに、カード決済で満額支払っておきながらキャンセルしなければならないのでしょうか。

まだ山陰方面に向かう列車としては「特急やくも号」があります。しかしこれは鳥取方面ではなく米子・松江・出雲市方面へ向かう特急で、この直後に岡山20:05発の特急やくも27号に飛び乗っても米子駅に到着する頃には鳥取方面へ向かう山陰本線の列車は終了しており、どのみち鳥取駅へと向かうことはできない…かに思われました。

しかし乗り換え検索で調べてみると、何と最終列車であるはずのスーパーいなば11号を逃しても当日中に鳥取駅までたどり着く方法が表示されましたf:id:watakawa:20211207195420p:plain

それが上の画像の通り(Yahoo!乗換案内から)。新幹線で岡山駅から姫路駅まで移動し、そこで特急〔スーパーはくと13号〕へと乗り換えるルートです。移動距離は1.5倍ほどになる上、鳥取駅への到着時刻は予定よりも1時間以上遅くなりますが、ともかく当日中に鳥取駅までたどり着くにはこれしか手がなさそうなので新幹線ホームへと移動します。

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ということであれから約40分後、岡山駅の新幹線上りホームへとやってきました。

(念のためお伝えしておきますが、今回はこの「隠された最終列車」をご紹介すべく敢えてスーパーいなば11号には乗らず見送っています。茶番はこのくらいにして、ここからは真面目にお話していきます(笑)。)

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乗車するのは岡山20:32発の〔さくら568号〕新大阪行です。先ほど在来線ホームで「最終列車」とアナウンスされていたスーパーいなば11号よりも46分遅く岡山駅を発車します。

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23番線ホームで待っていると、列車が入線してきました。首都圏では見ることのできない、青みがかったN700系8両編成です。

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側面の帯の色も首都圏で見るN700系とは異なっており、西日本や九州に来てこれに乗る度いつもわくわくします。乗車時間は短いですので、自由席を利用していきます。

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列車は定刻通りに岡山駅を発車。自由席の車内は東海道と同じく2+3列のシートが並びます。モケットの色が東海道とは異なっており、またところどころに木が使われていて温かみのあるデザインです。

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車内では岡山駅の駅ビル内で購入したネギマヨ唐揚げ弁当をいただきます。子どもが喜びそうなこういうおかずには目がない、まだまだ舌がお子ちゃまな大学4年生です(笑)。

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20:52に姫路駅へと到着。岡山駅からわずか20分、本当にあっという間でした。

ここ姫路駅では、岡山駅を4分後に発車した後続の〔のぞみ64号〕東京行を先に通します。のぞみ号の中には姫路駅に停車する便もありますが、64号に関しては岡山駅を出ると次は新神戸駅までとまらないので、くれぐれも某鬼ごっこのように「ちょまてまてまて、おーい!!!」とならないように注意しましょう(笑)。

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姫路駅にて、新幹線ホームから在来線ホームへと移動していきます。

姫路駅から乗車するのは21:08発の特急〔スーパーはくと13号〕鳥取岡山駅で逃したはずの「鳥取行」ですが、約1時間半ぶりに目にすることになりました。

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まもなくすると、奥の方からゆっくりと列車が入線してきました。5両編成のHOT7000系気動車へと乗り込んでいきます。私と入れ替わりにここ姫路駅で降りていかれる方の姿も多く、京阪神地区から姫路方面への帰宅需要にも応えているようでした。

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列車は定刻通り21:08に姫路駅を発車。自由席車両へと乗り込みます。

スーパーはくと号は前寄り1・2号車が自由席、後寄り3~5号車が指定席となっています。1号車の先頭部分からは前面展望が楽しめる構造になっているのですが、夜間はただ車内の様子が窓に反射するだけですのであまり先頭にこだわることもないかもしれません。

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1994年に運行が開始されたこのHOT7000系。決して真新しい車両とは言えませんが、近年リニューアルが加えられたことで、客室内には停車駅を表示するモニターやフリーWi-Fi、コンセントまで整備されています。

姫路を出ると、次の停車駅は上郡。ここでJRをいったん離れ、智頭急行線へと入ります。

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改めて、今回の両ルートを地図で比較してみます。赤ルートが岡山駅でアナウンスされていた「見かけの終電」、青ルートが今回実際に乗車している「隠された真の終電」です。青ルートの方が明らかに遠回りであることが分かりますが、スーパーいなば号よりもスーパーはくと号の方が夜遅くまで運行されているため、こうした”終電のバグ”が発生するのです。

ちなみに今回乗車している青ルートでは、途中に相生駅を2回通ります。さくら568号とスーパーはくと13号の両者とも通過しているため相生での乗り換えはできないのですが、同じ駅を2度通っていることになるため青ルートでは岡山~鳥取駅間で運賃を通算できず、姫路駅等で一度区切る必要があります。姫路駅で乗継割引が有効になるためスーパーはくと号の特急料金は半額になりますが、それでもトータルでは赤ルートよりもかなり多く運賃・料金がかかってしまいますので、費用を抑えたい場合はさくら568号よりも4分早く岡山駅を発車する山陽本線の上り普通列車(姫路行)に乗車することをオススメします。普通列車岡山駅発車時刻は20:28でこれでも「見かけの終電」より42分遅い上、この普通列車上郡駅でちょうど同じく京都方面からやってきたスーパーはくと13号へと乗り継げるため、運賃が通算可能なだけでなく特急の乗車区間が短いためにむしろ「見かけの終電」よりも安く移動することができます。

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智頭急行線内は比較的線形が良いものの、辺りに特に明かりも少ないのでこの時間の移動は少々退屈に感じるかもしれません。いくつもの直線的なトンネルで、地形をものともせずぐんぐん進んでいきます。東日本で言うところの北越急行ほくほく線とよく似ています。

智頭駅からは再びJRへと入り、鳥取駅までラストスパートです。ちょうど運転席と客室を隔てる窓ガラスから乗務員交代の様子も見え、交代の際にはこちらに向かってお辞儀をする姿が印象的でした。

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列車はJR因美線内を順調に走り、定刻通り22:43に終点の鳥取へと到着。見かけの終電であるスーパーいなば11号からは1時間以上の遅れを許したものの、無事に「終電よりも遅い列車」で鳥取駅へとたどり着くことができました。

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鳥取駅では向かいのホームに、スーパーはくと13号からの接続を取る形で22:47発の普通列車 倉吉行が停車していました。実は下りのスーパーはくと号は、今回乗車した13号以外の全ての列車が鳥取どまりではなくさらに先の倉吉まで運行されているため、むしろ「スーパーはくと号の鳥取行」というのは意外にレアだったりします。右側の赤い普通列車に乗り継げば当日中に倉吉までは辿り着けるようになっています。

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この22:47発の倉吉行をもって、この日鳥取駅から発車する列車は全て終了となります。東京都心ならまだ23時前というと駅前にもかなり人がいますが、鳥取駅周辺では人影が全くありません。

かなり遅い時間の到着にはなりますが、もし万が一岡山からのスーパーいなば号最終列車に乗り遅れてしまった場合には是非試してみてください!

 

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。