わたかわ 鉄道&旅行ブログ

乗り鉄&旅好きの20代男子が全国を巡る!

[#7]第2の難関・京阪神突破へ! 大移動で終える3日目【政令指定都市を通らずに日本縦断】

 

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2023年5月2日(火)

残り 51時間46分

金沢からの特急〔サンダーバード26号〕にて、15時14分に福井県敦賀駅へと到着。

2024年の北陸新幹線開業を前に、立派な駅舎はほぼ出来上がっているようです。

駅構内には、新幹線開業をPRするボードや装飾があちこちに掲げられています。現時点では「2024年3月開業」となっており、明確な開業日が決まっていないため「334日」という表記になっていました。計算してみると、どうやら「2024年3月31日」までの残り日数を示しているようです。

さて、敦賀まで来ればもう関西は目の前…と言いたいところですが、残念ながら関西も首都圏と同様に政令指定都市がいくつも集まるこの旅の難所となる地域です。次なるチェックポイント「姫路」へはJR西日本の誇る「新快速」に乗れば1本で行くことができますが、途中には京都市大阪市・神戸市といった壁が立ちはだかります。また大阪市と隣接して府内第2の都市である堺市政令指定都市です。

敦賀のすぐ南側には琵琶湖があり、その左右両岸どちらにも鉄道が敷かれています。しかしそれらはいずれも滋賀県大津市内で再合流し京都市内へと向かうため、南下するわけにはいきません。途中いったん三重県方面へ逃げるルートもありますが、遠回りとなるため制限時間のある今回の企画では厳しいものがあります。

もはや八方塞がり…かに思えましたが、実は回避の方法があります。若狭湾に沿って西へ進む「JR小浜線」です。

乗車するのは、敦賀15時48分発の小浜線舞鶴。ローカル線ですが電化されており、125系という車両が使われています。

日中の運行本数は極めて少ないものの、夕方の時間帯には概ね1時間に1本程度設定されており、今回は運良くその時間帯に合わせることができました。

列車は定刻通りに敦賀駅を発車。2両編成の車内では転換クロスシートのほぼ全区画が埋まっており、高校生の姿も目立ちます。

北陸本線の線路は敦賀駅を出てすぐに山間部へと入るのに対し、こちら小浜線はしばらく敦賀の市街地南部を走ります。沿線は緑豊かですが、車窓右側の遠くの方を見てみますと街が広がります。

ワンマン運転のため、一部の主要駅を除き「1両目の後方ドアから乗車し、1両目の前方ドアから降車」という流れになります。すなわち2両目のドアはなかなか開くこともなく、また最後部に車掌さんが乗務しているわけでもありません。後面展望を心置きなく楽しむことができます。

美浜駅では列車交換があり、また主要駅ということで全てのドアが開きます。ただ長時間の停車があるというわけではなく、2分ほどですぐに発車していきました。

美浜からさらに30分ほど進んだ上中駅でも列車交換が行われます。約1時間間隔で運行されていると考えると、約30分ごとに列車交換が行われるのも辻褄の合う話です。

新幹線駅の設置も予定されている小浜駅を出まして、しばらく進むと車窓右手には若狭湾の絶景が広がります!

小浜線の車窓から若狭湾が見えるタイミングは何度かありますが、こちらはその一つ「勢浜海水浴場」付近。若狭湾はのこぎりのような形をした「リアス式海岸」が形成されており、海岸沿いには原子力関連施設も多く建ち並びます。

そして時刻は17時となり、スタートからちょうど50時間が経過。同時に、イムリミットである「5月4日19時」までも残りちょうど50時間となりました。旭川からここまで比較的順調に来れてはいますが、この先は使い慣れない交通機関の利用も多く想定されており、油断はできません。

おおい町の中心に位置する若狭本郷駅では、列車交換が行われるとともに小浜から乗車してきた高校生の多くが下車していきます。「降りる時は一番前のドアから」「定期券は運転士にしっかりとお見せください」といった、降車時のマナーやルールが繰り返しアナウンスされていました。

小浜線の旅もそろそろ終盤へ差し掛かってきたところで、車窓右手には「青葉山」という大きな山が見えてきます。周囲に高い建物もなく、夕日に照らされて幻想的な雰囲気です。

17時41分、終点の東舞鶴駅へと到着。敦賀から約2時間の旅となりました。

東舞鶴駅舞鶴市の中心駅で、いよいよ近畿地方京都府へ突入しました。

小浜線としてはここで終点ですが、引き続き舞鶴線に乗り換えることで先へ進むことができます。1面2線の高架ホーム上で接続が取られてはいるものの、小浜線舞鶴線では停車位置が大きく異なっており前方へと歩いていく必要があります。

というわけで、続いて乗車するのは舞鶴17時48分の舞鶴線 福知山行国鉄時代から活躍する113系電車です。舞鶴線自体は綾部駅までで、その先は山陰本線へと乗り入れます。綾部駅で逆方向へ乗り換えても結局京都方面へと向かうはめになりますので、終点まで乗り通したいと思います。

列車は定刻通りに東舞鶴駅を発車。舞鶴線小浜線と比べると非常に短い路線で、驚いたことに車内は大変な混雑。撮影もままならない状況で、何とか自分の立つスペースを確保し満員電車に揺られます。

東舞鶴駅を出てから30分ほどで列車は綾部駅に到着。園部・京都方面へ向かう乗客が多く降車していくため、ここで一気に車内が空きました。ほとんどの乗客は向かいのホームに停車している園部行の普通列車へと乗り換え、京都方面へと向かうようです。

綾部~福知山駅間も距離は長くなく、わずか3駅ほどです。車窓からはちょうど夕日の沈む光景も眺めることができました。

やがて線路が高架となり、福知山城が見えてきます。

18時29分、福知山駅へと到着。京都市大阪市も通ることなくやってくることができました!!

福知山駅は、北近畿における重要なターミナルとしての役割を果たす主要駅です。山陰本線のほか、福知山線と京都丹後鉄道が乗り入れます。駅は2005年から2009年にかけて順次高架化されました。

福知山駅を中心として形成される「北近畿ビッグXネットワーク」は、複数の方面から来る特急列車どうしを同一ホーム上で対面乗り換えとすることで、多種多様な移動ニーズに応えるべく接続が図られています。天橋立方面はJR西日本ではなくWILLER TRAINSの運行する「京都丹後鉄道」ですが、JRと線路が繋がっており直通列車も運行されています。

もちろん京都方面・新大阪方面のいずれに向かう特急も今回利用するわけにはいきません。乗車するのは福知山19時01分発の特急〔こうのとり17号〕豊岡行です。新大阪からやってくる列車で、ここ福知山駅には18時54分に入線し7分ほど停車します。

先に姿を現したのは、京都からやってきた特急〔きのさき13号〕。18時52分に入線し、当駅止まりの回送列車となります。

その約2分後、隣のホームに今回乗る新大阪からの〔こうのとり17号〕が入線。

京都からやってきて豊岡方面へ移動したい人は、このタイミングで先ほどの〔きのさき13号〕から乗り換えることになります。

今回の場合は〔こうのとり〕が豊岡方面へと直通する方の列車となりますが、時間帯によっては逆に〔こうのとり〕が福知山止まりとなり、〔きのさき〕がその先へ直通する方の列車となることもあります。また列車名からも分かる通り、日中は城崎温泉まで直通する特急ですが、夜の時間帯で城崎温泉まで観光客を運ぶ需要は少ないためか、手前の豊岡までの運行となっています。

無事に〔こうのとり17号〕の方へと乗り込み、列車は定刻通りに福知山駅を発車。次の和田山駅まで乗車します。4両編成で、車内は空いていました。

短い区間の利用ですから自由席を…と言いたいところですが、あいにく北近畿エリアの特急列車は2022年のダイヤ改正より全車指定席で運行されています。30分にも満たない乗車時間でありながら福知山~和田山駅間の特急料金は通常でも1,290円、今回は最繁忙期にあたるため400円増しで何と1,690円にもなってしまいます。

これは流石に高すぎる…と思っていましたが、何と「トク特チケットレス」という企画特急券があることを知り急遽購入。乗車日前日~発車直前の間にインターネット予約サービス「e5489」で当該商品を予約・決済することで、対象列車・区間の特急料金がたったの一律500円で購入できてしまうという、超お得な企画券です。

なお「チケットレス」での乗車を想定したものですが、紙の乗車券として発券することもできます。イレギュラー時のみの特別な対応というわけではなく、合法的に(?)行うことができるようです。鉄道ファンとしては、特急券なら紙のきっぷとして手元に残る方が記念になりますよね。

暗闇の中を走り続け、19時29分に和田山駅へと到着。京都府内の滞在もそこそこに、早くも兵庫県へと入りました。

もう辺りはすっかり真っ暗。和田山駅朝来市の中心ですからホテルがないこともないのですが、明日の行程のことも考え今夜はさらに移動していきます。

乗車するのは、和田山19時37分発の播但線 寺前行。そう、本日は最後に播但線を全区間乗り通し、チェックポイントである姫路を目指したいと思います!

このキハ40系の車内には、昔懐かしいボックスシートが並んでいます。たった1両での運行で、乗客は地元の方ばかりのようでした。

姫路と和田山を結ぶ播但線では、1日3往復のみ特急も運行されています。ただ和田山から姫路方面へと向かう特急の最終列車は和田山17時56分発でしたので、今回はあいにく間に合わせることができず普通列車での移動となっています。

途中の駅間はかなり長く、特に新井~生野駅間は約15分を要します。ちょうどこの列車の運行区間にあたる和田山寺前駅間は非電化となっており、いかにも山間部を走るローカル線といった様相でこの時間帯に車窓から見えるものは特にありません。

20時30分、終点の寺前駅へと到着。ここで向かいのホームの列車へと乗り換えます。ホーム上には発車標がありましたが、なぜか稼働していませんでした。

本日最後の乗車となるのは、寺前20時38分発の播但線 姫路行。ついに本日の目的地、かつチェックポイントである「姫路」の文字が見えました…!

運用に就くのはこれまた貴重な103系電車で、現在は播但線に合わせた塗装となっています。

列車は定刻通りに寺前駅を発車。ボックスシートではありませんが、窪みのないふかふかの青いモケットに懐かしさを感じます!

2両編成の車内ははじめのうちこそガラガラでしたが、姫路が近づくにつれ乗客もかなり増えてきました。福崎なども姫路の生活圏のようで、みるみるうちに「山間部のローカル線」から「都市部の近郊路線」へと雰囲気を変えていきます。

21時25分、終点の姫路駅へと到着。

これにてチェックポイント5ヵ所目「姫路市」クリアです!!

宇都宮・船橋・川口・八王子とここまで4ヵ所のチェックポイントが全て首都圏でしたので、チェックポイント到達はこの日の朝にクリアした八王子以来約14時間ぶりとなります。

姫路市の人口は約52.5万人で、県庁所在地である神戸市(約151.0万人)に次ぐ県内第2の都市となっています。山陽新幹線では一部の〔のぞみ〕〔みずほ〕も停車するほどの主要駅で、街としての大きさを考えれば納得がいきます。

駅前広場からまっすぐ続く「大手前通り」の先には、世界文化遺産に登録されている国宝「姫路城」の雄姿を眺めることができます。夜間はライトアップされており、遠くからでも肉眼でその姿をはっきりと捉えることができます。

そして何とこんな夜遅い時間でありながら現地のフォロワーさんも応援に駆けつけてくださり、本当に有難い限りです…!! 励みになります!!

今回の宿は、駅前にある「Tabist カプセルホテルAPODS姫路駅前」。最近よく見る新しくて清潔感のある簡易宿泊施設で、お値段は1泊4,590円でした。ゴールデンウィーク後半を翌日に控えた祝日前夜と考えるとリーズナブルなお値段です。

しかし夜も遅く、駅周辺の飲食店はどこも店じまいといった様子でしたので、今夜はセブンイレブンのお弁当で夕食にします。共用のラウンジは広く、コンセントもあってワークスペースとしても便利な環境でした。

 

さて明日はさらに移動を続けていきますが、今回はここまで。

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。