わたかわ 鉄道&旅行ブログ

乗り鉄&旅好きの20代男子が全国を巡る!

(39)伊予灘を望む旧線経由で愛媛県の中心へ【最長片道切符の旅2021】[宇和島→松山]

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みなさんこんにちは! わたかわです。

今回は最長片道切符の旅22日目の後半の様子をお届けします。

 

2021年8月27日(金)22日目②

予土線にて、宇和島駅には13:29に到着。名物の鯛めしを食べ、道の駅を物色して再び改札口へと戻ってきました。

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続いて乗車するのは、宇和島16:02発の特急〔宇和海22号〕松山行です。松山~宇和島駅間では概ね1時間に1本程度の本数でこの特急宇和海号が運行されており、普通列車よりも本数が多く速達性に優れているため、途中までですが課金していくことにします。

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使用される車両はJR四国2000系気動車アンパンマンラッピングが施され、前日の特急剣山号に引き続き四国らしい編成です。2000系はかつて本州と四国の主要都市を結ぶ需要の高い区間の特急でも充当されていましたが、現在は「宇和海」や「あしずり」といった四国末端線区での特急としてのみ運用されています。

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車体の側面にもアンパンマンのイラストがカラフルに描かれていますが、よく見てみると後寄り1号車のドアには「故障中」の貼り紙が。平成初期にデビューした車両ですので、もうそろそろ年季が入ってきているように見えます。

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特急宇和海号は列車によって両数が細かく異なりますが、この22号は毎日固定でアンパンマンラッピングの車両が運用に入る2両編成での運行です。列車によっては最大4~5両での運行もあるようですが、いずれにしても四国らしく自由席主体となっており、指定席は前寄り2号車の半分程度のみとなっています。グリーン車はありません。

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列車は定刻通りに宇和島駅を発車。途中の伊予大洲駅まで乗車していきます。自由席の特急料金はわずか530円となっており、短区間でも利用しやすい料金設定です。

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また、これは以前の記事でも書きましたが、北宇和島宇和島駅間は四国最長片道切符の経路に含まれていないため、宇和島駅で隣の北宇和島までの170円の近距離切符を購入して乗車しています。途中の伊予大洲までの停車駅は伊予吉田卯之町八幡浜となっており、北宇和島に特急は停車しないため予讃線予土線を乗り継ぐ場合は北宇和島駅よりも宇和島駅での乗り換えが現実的となることの方が多そうです。

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40分ほど乗車し、16:45に伊予大洲へと到着。途中区間の車窓の画像が全然残っていなかったのでご紹介できないのが残念ですが、険しい山間部の区間をいくつものトンネルによって貫いているのが乗っていて分かりました。

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この日の目的地は松山ですので、特急宇和海号に乗車していればそのまま松山まで至ることができます。しかしわざわざ伊予大洲で下車したのには理由があります。f:id:watakawa:20211205190159p:plain

それは、この先のルートを「内子線経由」ではなく「伊予長浜経由」で進めるためです。

ここ伊予大洲より先、松山方面へと向かう線路は上図のように二手に分かれています。昔からある予讃線伊予長浜を経由する海側のルートなのに対し、後からできた内子線経由のバイパスルートの方が距離も所要時間も短いため、現在特急〔宇和海〕は全て内子線経由で運行されています。

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しかし今回の旅は「四国最長片道切符」。より長いルートを辿らなければ完遂とはいきませんので、特急の通らない伊予長浜経由のルートへわざわざ進まなければなりません。この海側ルートには「愛ある伊予灘線」という愛称がつけられているようです。

実は当初、この日は八幡浜駅から松山駅までを伊予長浜経由で運行する観光列車「伊予灘ものがたり」へと乗車する予定でした。10時打ちにてしっかり指定券を友人の分含め2枚押さえていたのですが、何と新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、運行1ヵ月前を切ってから運休が決定してしまったのです。

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ということで、この区間普通列車で移動していくことになります。伊予大洲17:07発の予讃線 松山行(伊予長浜経由)は夕方の帰宅時間帯にも関わらず何とわずか1両での運行。発車時刻が近づくにつれ、車内は次第に多くの高校生が乗り込みます。

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列車は定刻通りに伊予大洲駅を発車。まもなくすると内子方面と枝分かれしていきます。

車両は北海道でもおなじみのキハ54系ということで、道東で乗車して以来約3週間ぶりの再会となりました。しかし内装は北海道のそれとはかなり異なっており、北海道が転換クロスシートなのに対し四国のキハ54系はちょっと贅沢な感じのロングシートになっています。地域に合わせリニューアルが施されているということのようで、これはこれで快適な座り心地です。

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伊予大洲駅を出る際はたくさん乗っていた高校生も、伊予長浜駅あたりまでの間に大多数が降りていき車内はかなり空いていきました。そして伊予長浜駅を出ると…車窓左にいよいよお待ちかねの瀬戸内海(伊予灘が見えてきます!

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そして行く手に待ち構える駅のホームには、大変な人だかりができているのが分かります。そう、ここは近年絶景スポットの一つに数えられる灘駅です。

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おそらくこのホームにいる人の多くは、下灘駅まで車でやってきて、列車に乗るわけでもなく写真だけ撮影して帰っていく人かと思われます。下灘駅無人駅なので都市部の駅と異なり入場料金を徴収することもできず、このように実質無法地帯(?)と化しているわけで、その様子は度々SNSでも話題になっているようです。

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個人的に私がこの件に深く首を突っ込むのはやめておきますが、この辺りはちょうど国道378号線と愛ある伊予灘線が並走しており、車窓からの海の眺めもとっても綺麗です。是非下灘駅へお越しの際は、愛ある伊予灘線をご利用ください!

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そして向井原駅の手前で線路が再び合流。後面展望を覗いているとその様子がよく分かりました。

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伊予市駅には18:11に到着。ここでは16分間も停車し、内子線経由の特急〔宇和海24号〕松山行を先に通します。特急に乗り換えれば松山駅へは15分ほど早く着けるのですが、そこまで急ぐ理由もないので今回我々は乗り換えずにそのまま普通列車で行きたいと思います。

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そして18:50に終点の松山駅へと到着! 22日目の移動はここまでとします。

伊予灘ものがたりに乗れなかったのは残念ですが、それでも無事にここまでルートを進めることができたので今後の予定に大きく響くことはなさそうで良かったです。

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松山駅は立派な地上駅舎が構える愛媛県の中心駅。とは言っても実際はJRの松山駅よりも伊予鉄松山「市」駅の方が利用者数も多く、JR駅の方は街の中心というよりは他県からの玄関口といった印象です。

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松山駅構内にある立ち食いうどん屋さんでささっと夕食にします。「日本の食」86品目は名物のじゃこ天が入った「冷やしじゃこ天うどん」(580円)です。

「天」というからには天ぷらを連想してしまいますが、こちらはそうではなく「練り物」を指すのだそうです。これが見た目以上に食べ応えがあり、正直「たかが練り物だろうな」と高をくくっていたのですが見事に裏切られました(良い意味で)。とにかく厚みとボリュームがあり、大満足の一杯です。

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松山駅から宿の近くまでは、伊予鉄の市内線(路面電車)を利用していきます。「電車のりば」という表現は、JR松山駅が非電化だった頃の名残なのでしょう。

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15分ほど揺られ、勝山町停留所で下車。今夜は「ネストホテル松山」に泊まります。

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昨晩に引き続き今夜も同行する友人がおりましたので、ツインルームを予約。2名1室利用で1人あたり2,450円とかなりお安く泊まることができました。

実は今回、せっかく松山に来たので道後温泉にも立ち寄りたいと思っていたのですが、残念ながら新型コロナウイルス感染症拡大防止のため臨時休館となっており、こちらも泣く泣く諦めざるを得ませんでした。まぁリスケもあり当初の予定より松山到着が遅くなってしまったので、ここにさらに道後温泉を付け加えるのは時間的にちょっと厳しかったかもしれませんが、今後機会があれば是非行きたいなと思っております。

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ほっと一息ついたところで、宇和島の道の駅で買ってきたみかんジュースをいただきます(「日本の食」87品目)。

愛媛県は全国有数の柑橘類の生産地ということで、今回は宇和島みかん」「愛媛きよみ」「愛媛不知火」「愛媛河内晩柑」の4種類をそれぞれコップに注いで飲み比べしてみることに。紙パックなので注いでみると分かりますが、それぞれ少しずつ色も違います。まず晩柑は他の3種類と明らかに異なり、グレープフルーツのような甘酸っぱさがありました。不知火は酸味強めで、少し大人向けの味かもしれません。宇和島みかんと愛媛きよみはどちらも甘さ強めで、見た目も味もかなり似ている気がしました。目隠しして飲んでも多分区別付かないです(味覚音痴なだけかも)。

 

そんなわけで最長片道切符の旅22日目はこれにて終了です。

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。