わたかわ 鉄道&旅行ブログ

乗り鉄&旅好きの20代男子が全国を巡る!

(12)貸切の五能線普通列車から眺める日本海の夕陽が格別だった…!【最長片道切符の旅2021】[弘前→羽後牛島]

f:id:watakawa:20210828225330j:plain

みなさんこんにちは! わたかわです。

今回は最長片道切符の旅の6日目、夕方から夜にかけての様子をご紹介していきます。

 

2021年8月8日(日)6日目③

この日は朝から新青森→盛岡→大館…と進み、16時過ぎに弘前へと到着。既にかなりの距離を移動してきて、時間的にも普通の旅行ならばホテルにチェックインする頃ですが、この旅に「普通」の2文字は通用しません。

f:id:watakawa:20210828211044j:plain

弘前駅は日英同時表記

というわけで、ここからはいよいよ夕暮れ時の五能線へと入っていきます。乗車するのは弘前16:29発の五能線 深浦行五能線といえば観光列車の「リゾートしらかみ号」が有名で、ほぼ毎日運行されており時間も合いやすいことから、これまで多くの最長片道きっぱーのみなさんも利用されていますが、残念ながら私は弘前16:06発の秋田行リゾートしらかみ最終列車にギリギリ間に合わなかったため、今回は普通列車を乗り継いで弘前から東能代方面へと向かっていきます。

f:id:watakawa:20210828211439j:plain

ヨンマル天国は過去の話

ホームに降りると、今回乗車する列車が停車中。JR東日本の最新気動車GV-E400系」2両編成での運行です。発車間際に乗り込むと車内はかなりの混雑で、多くは沿線の中高生のようでした。部活帰りなどだと思いますので、途中各駅で少しずつ減っていくことを期待しながらロングシートの端に腰掛けます。

f:id:watakawa:20210828211929j:plain

川部駅五能線の「終点」

16:29、定刻通り弘前を出発。まずは2駅先の川部まで奥羽本線を進み、川部より先はいよいよ五能線区間へと入っていきます。

川部では8分間の停車がありました。ここから五能線に入るということで、列車の進行方向が変わります。

f:id:watakawa:20210828212841j:plain

果樹園と岩木山

16:45に川部を発車し、列車は五所川原方面を目指しまず北へと進みます。途中には果樹園(りんご畑?)越しに岩木山が見え、頂上は雲で隠れているもののその雄大さを実感することができました。

f:id:watakawa:20210828213153j:plain

板柳で大量の下車

板柳では多くの中高生が降りていき、一気に列車内が空いたところで無事に海側のボックスシートを確保。ここでは6分間ほどの停車時間がありました。

f:id:watakawa:20210828213524j:plain

らぷる

ここでいただく「日本の食」26品目は弘前の定番土産「らぷる」(108円)です。直径2~3cmほどのカステラのようなふわふわの生地の中に、シャリシャリのりんごのあんがいっぱい詰まった弘前ならではのお菓子となっています。コンセプトは「やわらかいせんべい」ということで、確かに言われてみるとせんべいのような感じもしなくもありません(笑)。

f:id:watakawa:20210828213606j:plain

津軽鉄道が乗り入れる五所川原

17:17に列車は五所川原へと到着。ここまででほぼ全ての中高生が降りていき、さらに車内は空いてきました。五所川原は半年前の冬の寒い時期にも来ましたが、津軽鉄道のストーブ列車は風情があって本当にオススメなので是非一度乗ってみてください!

watakawa.hatenablog.com

f:id:watakawa:20210828213745j:plain

鰺ヶ沢リゾートしらかみと行き違い

17:45には鰺ヶ沢へと到着。ここでは5分の停車時間で、青森方面へと向かうリゾートしらかみ号とすれ違います。リゾートしらかみ号は、扱いとしては「臨時列車」ですが実質的にほぼ毎日運行があり、全国的な知名度も高い観光列車ですので、半年前にも乗りましたがまた何度でも乗ってみたいと願う列車の一つでもあります。ちょうどこの日の鰺ヶ沢ではまだ私が乗ったことのない「青池」編成との行き違いが行われました。

f:id:watakawa:20210828213834j:plain

千畳敷付近

そしてこの辺りから、いよいよ進行方向右側に日本海を望む区間へと入っていきます。さらにタイミングよく夕暮れの時間にも差し掛かってきて、これはかなりの絶景が期待できそうです。

f:id:watakawa:20210828214324j:plain

オ フ 会 0 人

この辺りになってくると列車は完全に貸切状態で、大きな窓の外に広がる雄大な景色を心ゆくまで独り占めすることができます。車内が混雑していると景色を見るために車内をあちこち移動することは憚られるものですが、この号車には誰もいない上、ワンマン運転なので車掌さんも乗務しておらず、2両目にいれば基本的に誰の迷惑になることもありません。こんなに広いスペースを独り占めするのは、リゾートしらかみでもまず不可能です。

f:id:watakawa:20210828214441j:plain

風合瀬驫木駅間

この時期最も美しく夕陽を眺めることができたのは18:25頃で、列車はちょうど風合瀬驫木駅間を走行中でした。車窓を遮る草木もほとんどなく、日本海の景色を一望できます。念のためお伝えしておきますがこれはあくまでも普通列車で、特別料金は一切発生していません。有効な乗車券を購入するのみでこの1つの号車を丸々貸し切り、これほどまでに雄大な絶景を眺められるとは思ってもいませんでした。

f:id:watakawa:20210828214519j:plain

夕暮れ時に乗って本当に良かった

当初五能線は、8月8日(日)の夕方ではなく翌9日(月)の午前中に乗車する予定でした。しかし迫りくる台風9号の影響でスケジュールが乱れるリスクを鑑みて無理やり8日の夕方に五能線をねじ込んだのですが、この判断は大正解だったように思います。もちろん夕暮れ時でなくても五能線沿線の景色は本当に素晴らしいものだと思いますが、この夕陽に勝るものはないでしょう。

f:id:watakawa:20210828214620j:plain

深浦に到着

気づけば編成全体を通じて乗客は私一人だけだったようで、18:41に列車は終点の深浦へと到着。この先さらに東能代方面へ向かう列車へと乗り継ぎますが、だいたい40分ほどの待ち時間があるので駅周辺を散策してみることにします。

f:id:watakawa:20210828214701j:plain

この時間は無人

五能線の多くの列車の始発・終着駅となっている深浦駅ですが、この夜の時間帯は無人駅。ホーム上にも待合スペースにも乗客は全くおらず、接続列車の運転手さん同士が交わす軽い雑談の声だけがこの辺りで聞こえる唯一の音です。

f:id:watakawa:20210828214804j:plain

列車を降りても綺麗な景色

青森県深浦町日本海に面した漁港のある小さな町で、この時間になると駅前でも出歩いている人はまずいません。しかしそんな駅前には穏やかな時間が流れ、先ほど車窓から眺めたよりもさらに陽が傾いてきましたが本当に美しい景色が目の前に広がります。

f:id:watakawa:20210828215932j:plain

大岩

駅から少し歩いたところには「大岩」と呼ばれるちょっとした名所があり、ごつごつとした岩を無料で登ることができます。夜の暗くなってきた時間ということで足元に気をつけながらではありますが上ってみて、久しぶりに子どものころのような「全身を使って新たな発見をする」という体験ができたように思います(何言ってんだこいつ)。

f:id:watakawa:20210828220315j:plain

またもGV-E400

それでは駅に戻り、深浦19:23発の五能線 東能代へと乗り込みます。先ほどと同じく車両はGV-E400系ですが、今度は1両編成での運行。これが深浦駅から発車する東能代方面行の最終列車となります。

f:id:watakawa:20210828220508j:plain

もちろん貸切

しかしそれでも案の定車内には誰もおらず貸切の状態で、定刻通り深浦を出発。まぁそりゃさっきの列車に私しか乗ってこなかったのですから、深浦町の地元の方が乗ってくるわけでなければ相変わらず私一人になるのは当然でもあります。

f:id:watakawa:20210828220758j:plain

YouTubeで暇を潰す

先ほどの区間ではちょうど夕暮れ時でしたが、すっかり辺りが真っ暗になってしまうと本当に何も見えないので、車内ではYouTubeでも見て時間を潰します。あきた白神までは本当に貸切状態でしたが、その後は若干名の乗車がありました。

f:id:watakawa:20210828221458j:plain

東能代に到着!

そして20:55にようやく終点の東能代へと到着。弘前を出てから実に4時間半もかかりましたが、何とか普通列車でも五能線を走破することができました。

f:id:watakawa:20210828221934j:plain

奥羽本線で秋田へ

…とは言うものの五能線を走破した余韻に浸っている暇もなく、すぐさま接続する21:02発の奥羽本線 秋田行へと乗り換えます。この日は秋田駅の一つ先にある「羽後牛島」という駅まで行かなければならないため、夜の遅い時間では1本乗り遅れるだけでも命とりです。

f:id:watakawa:20210828222233j:plain

秋田到着!

東能代秋田駅間って実は結構距離があるのですが、1時間ほど乗車し22:01に定刻通り終点の秋田へと到着。秋田駅へは半年ぶり2回目の来訪です。

f:id:watakawa:20210828222505j:plain

さらにもう1駅だけ進みます

もう時刻は夜10時を過ぎていて、普通ならいい加減そろそろ秋田駅近くのホテルにでもチェックインするというところだと思いますが、今回スケジュールを急遽調整したこともあり秋田周辺で宿は取れていません。ということはすなわち”高級ホテル”(快活CLUB)になるわけですが、秋田駅周辺の快活CLUBはどこも距離があるためあまり使い勝手がよくありません。

f:id:watakawa:20210828222958j:plain

1駅移動

というわけで、秋田22:27発の羽後本荘行に1駅だけ乗車し、羽後牛島にやってきました。この駅からなら徒歩圏内に「快活CLUB秋田牛島店」があるということで、6日目の移動はここまでとなります。

f:id:watakawa:20210828223710j:plain

湯の台食堂監修「冷たい中華そば」

盛岡からずっと移動続きでまともな夕食を取れておらず、秋田駅周辺でも22時を過ぎるとほとんど飲食店はやっていないので、秋田駅近くのコンビニで買った「日本の食」27品目となる「湯の台食堂監修 冷たい中華そば」(530円)をいただきます。湯の台食堂というのは秋田県にかほ市にあるラーメン屋さんだそうで、まぁきわどいところですがご当地グルメにカウントさせてください。ちぢれ太麺がスープによく絡み、コンビニクオリティながらとっても美味しかったです!

f:id:watakawa:20210828224125j:plain

バター餅

また、これも同じくコンビニで買った「日本の食」28品目は秋田県の郷土菓子「バター餅」(346円)です。バターの程よい風味と甘みがもっちりとした食感で味わえて、何個でもぱくぱくいけてしまいます!

 

こうして最長片道切符の旅6日目が終了。タフな移動が続きましたが、やはりこういう過酷なことも経験してこその最長片道切符という気がしました。

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。