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2023年8月12日(土)
長崎旅行3日目、いよいよ最終日の朝を迎えました。
本日は午前中に引き続き長崎市内を観光しつつ、午後は陸路で少し移動しながら空路にて帰りたいと思います。
まずはホテルの目の前にある「長崎新地中華街」を歩いて通り抜けます。朝早い時間帯ということでお店はやっていませんが、その豪華絢爛な門や通りの様子は一見の価値ありです。
横浜や神戸の中華街と比べるとそれほど規模は大きくありませんが、ちょうど1年前の2022年8月来訪時に食べ歩きをして楽しんだのを思い出しました。
長崎2日目の夜は長崎新地中華街で食べ歩き!
— わたかわ (@e235yokoso) 2022年8月12日
小籠包で無事に口の中がパニックになりました😇 pic.twitter.com/7Uj3Wr6ysi
そんな新地中華街からもすぐ近くにあるのが、長崎の歴史を語る上では絶対に外せない観光スポット「出島」です。かつて日本が鎖国をしていた頃、西欧に向け開かれていた唯一の窓口として機能したおうぎ形の島です。現在は長崎市街地の一角に溶け込んでいますが、その中では貴重な建物や文化が保存されており、1922年に国の史跡に指定されました。
まずは正面から、門をくぐって出島へと入っていきます。中島川に架けられた「出島表門橋」という橋は近代的な造りで、江戸時代当時に架けられていた石橋とは別のようです。この付近は川の変流工事があったそうで、当時よりも橋の距離が長くなっています。
入場料は大人520円。営業時間は8:00~21:00とかなり長く、他の観光施設が閉まっている早朝や夜の時間帯でも楽しめます。
出島はキリスト教の布教を行うポルトガル人を収容する目的で、1636年に完成。その後ポルトガル船の来航禁止に伴い、1641年に当時平戸にあったオランダ商館がここ出島へ移転してくると、日本の近代化に必要な西洋の文化や知識がここへ集まるようになりました。
敷地内には戦後造られた「ミニ出島」と呼ばれる出島の模型があり、その全容を俯瞰することができます。今でこそ市街地の中に埋もれるように塀で仕切られている出島ですが、当時は湾に突き出た港のような造りで、おうぎ形の孤にあたる部分は全て海に面していました。
島内にある建物の多くは戦後復元されたものですが、中には明治期に建てられた貴重な建造物も残っています。その一つ、鮮やかなスカイブルーの建物は「旧出島神学校」です。日本最古のプロテスタントの神学校となっており、1878年に建てられました。
一方こちら、戦後復元された「二番蔵」という建物の館内では、当時オランダとの貿易によって輸入されたガラス製品や輸出された陶磁器等が展示されています。他にも意外なところでは胡椒・砂糖等も輸入しており、現在との文化の違いが窺えます。
江戸時代末期の1859年、出島にあったオランダ商館が廃止され、同時に長崎開港を果たします。出島が西洋との窓口としての役割を果たしていたのはここまでの218年間のことで、以降は外国人居留地に組み込まれました。
敷地内にはミュージアムショップもあり、ここで出島のお土産を調達することも可能です。
出島を後にし、国道499号線を歩き南下します。続いて向かうのはオランダ坂です。
長崎市内ではあちこちに観光地が点在しており、場所によってはバスや路面電車を待つよりも歩いてしまった方が早いことがあります。3日目ということで疲労も溜まり暑さがさらに堪えますが、本日はひたすら歩いていくことにします。
途中、長崎みなとメディカルセンターの前には「鉄道発祥の地」の碑がありました。これは1872年に新橋~横浜間に鉄道が開業するよりも前の1865年にトーマス・グラバーがここで機関車を走らせたことにちなんだものだそうです。総延長は600メートルほどの軽便鉄道で、営業運転こそ行っていないものの、日本という鉄道大国において最初に「鉄道が走った」のはこの地であるということもできそうです。
幹線道路を離れ、少し坂を上ると「オランダ坂」があります。かつての長崎では東洋人以外の人を「オランダさん」と呼んでおり、「オランダさんが通る坂」という意味で「オランダ坂」と呼ばれるようになったそうです。
石畳が敷かれた細い坂道は風情がある一方で「がっかり観光名所」の一つに数えられることもありますが、地元の方が日常的に利用される生活道路であるだけにこればかりは仕方ありません。
さらに歩き、路面電車の線路を越えて大浦天主堂近くまでやってきました。
この付近も急な坂が続き、その道の両側には土産物店等が立ち並びます。
坂を上ると見えてくるのが、「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」として世界遺産にも登録されている国宝「大浦天主堂」です。現存する国内最古のキリスト教建築物で、聖堂内のステンドグラスが有名です。
その大浦天主堂のすぐそばにあるのが、これまた長崎観光では有名な「グラバー園」です。入場料は大人620円、営業時間は8:00~18:00となっています。
屋根付きの長い「動く歩道」を2本乗り継ぎ頂上まで上がってくると、見えてくるのは「旧三菱第2ドックハウス」です。明治期は元々別の場所にありましたが、移築され現在に至ります。
建物の2階に上がってみると、目の前に広がる湾を一望することができます。港町であるだけでなく、造船所や工場群のクレーンが林立しているところがまた長崎らしさの一つでもあります。
そしてこちらが、グラバー園内で最も有名な「旧グラバー住宅」です。現存する国内最古の木造洋風建築であるとされており、「明治日本の産業革命遺産」を構成する要素の一つとして世界遺産に登録されています。
グラバー園全体を隅々まで見て回るとかなりの時間を要しますが、ギラギラと太陽が照り付け暑さが厳しかったので、今回は程々にしておきました。
ちなみにグラバー園を順路通り進むと最後に「長崎伝統芸能館」という無料の施設があり、「長崎くんち」というお祭りで使用される山車を見ることができます。
朝からあちこち歩きまわって疲れたので、ここで一休み。大浦天主堂・グラバー園へと続く坂の途中にある「長崎南山手プリン」で「南山手ステンドグラスプリン」(450円)をいただきました!
ガラスの瓶に入ったプリンはキンキンに冷えており、とっても濃厚な味わいで美味しかったです。
良くも悪くも(?)食べ始めると止まらないというものでして、他にも長崎名物「角煮まんじゅう」(479円)もいただきました! ふわふわの生地に大きな豚の角煮が挟まった贅沢な逸品で、新地中華街等でも食べることができます。出来立てアツアツで、これまたとっても美味しかったです。
何やかんやしながら坂を下りてきまして、こちらは長崎水辺の森公園です。湾に面した位置にある大きな公園で、敷地内には長崎県美術館や長崎シビックホール等もあります。
公園を抜けて歩いていくと、長崎出島ワーフが見えてきました。ここでお昼ご飯をいただくことにします。
港町ということで、「サーモンまぐろ赤身丼」(1,200円)。ただのまぐろと侮るなかれ、対馬産の本まぐろを贅沢に使用した一品です!!
目にも鮮やかなまぐろの赤身とサーモンはとろける美味しさで、一気に体力が復活しました!
出島付近まで戻ってくると、もう路面電車やバスを待つほどでもないなという感覚でしたので、歩いて長崎駅までもどってきました。この後は長崎市内を離れますが、その模様はまた次回お届けします。
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。