わたかわ 鉄道&旅行ブログ

乗り鉄&旅好きの20代男子が全国を巡る!

流れる景色と福島県産スイーツに舌鼓! フルーティアふくしまの旅【仙台→郡山】

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2022年2月5日(土)

今回は宮城県の仙台駅から、観光列車「フルーティアふくしま」へ乗車していきます。

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「フルーティアふくしま」は2015年に運行開始した団体臨時観光列車。春から秋にかけては磐越西線の郡山~喜多方駅間で運行されていますが、冬は東北本線の郡山~仙台駅間で運行されます。仙台駅からの出発ですが上り列車ということで、号数は偶数の「92号」となっており、復路にあたるため午後の運行です。

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仙台駅の5番線へと降りる階段の脇には、フルーティアふくしまの発車ホームがしっかり案内されていました。木目調のぬくもりある番線表示に溶け込むデザインです。

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使用される車両は719系特別仕様車。かつて719系といえば東北本線普通列車としても運用されていましたが、2020年に撤退してからはこのフルーティアふくしまが東北本線を走る唯一の719系となっています。

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「フルーティア」(FruiTea)の語源は"Fruits"+"Tea"。車体側面にもティーポットの形をしたかわいいロゴが描かれています。改造にあたり3ドア→2ドアへと変更されたようで、真ん中のドアは埋められた跡がありました。

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列車は2両編成。1号車が客室となっており、車内にはテーブルとソファ席が並んでいます。コロナ対策でアクリル板が設置されているためやや圧迫感は否めませんが、いずれにせよ従来の719系からは想像もつかない特別感のあるデザインです。

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座席は2人用ボックス席と4人用ボックス席があります。乗車定員の少ない列車ではありますが、乗客は全体で6~7名ほどしかおらず非常にガラガラでした。

14:56、列車は定刻通りに仙台駅を発車。終点の郡山駅まで乗車していきます。

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出発してすぐに、お待ちかねのスイーツが運ばれてきました! 今回は福島県産のとちおとめを贅沢に使った「抹茶ムースのタルト」と「チョコショート」の2品です。福島県産の桃100%のストレートジュースもセットでついてきます。

どちらもいちごがたっぷり乗っていて、最高すぎます…!

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また、各種ドリンクも飲み放題。あったかいコーヒーや紅茶はアテンダントさんに言えばすぐに持ってきてくださいます。

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優雅にケーキとジュースを味わっている間にも、列車は猛スピードで東北本線を上っていきます。さすが「本線」というだけあり、磐越西線と比べ線形もよいことが景色の流れる速さから伝わってきます。常磐線が分岐する岩沼駅運転停車さえもすることなく通過していきました。

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車内検札では、希望すればフルーティアオリジナルの入鋏印を貰うこともできます。乗車記念スタンプなどは観光列車でよくありますが、記念の入鋏印というのはやや珍しい気がします。

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白石駅では1分ほど運転停車普通列車の場合はここで乗り換えとなることも多いです。

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時間があるので、ここで隣の号車も見てみます。2号車は座席として発売されないカフェカウンターの車両になっており、ここで追加の注文(別途有料)も可能なほか、カウンター席に腰掛けて流れる車窓を楽しむこともできます。

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アイスコーヒー・アイスティーは自由に注いで飲むことができます。ホットドリンクと同様にこちらも飲み放題というのが凄いですよね。装飾もなかなかお洒落です。

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このカフェカウンターがある2号車の車番は「クシ718-701」となっています。「」というのはつまり「食堂車」を意味しており、寝台列車や新幹線の食堂車が相次いで廃止され供食設備をもつ車両が極めて少なくなった現代の我が国ではかなり希少な表記です。

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仙台を出て1時間余り、16:04に列車は途中の福島駅へと到着。郡山まで乗車せずにこの福島で降りるプランも用意されており、料金はいくらか安くなっています。先ほどもご紹介した通り、スイーツは仙台駅を発車してすぐ運ばれてくるので、もし福島までの乗車で申し込んだ場合でも焦らずゆっくり食べきれると思います。

福島駅では東口改札に面した1番線ホームに入線しました。ホーム上の方々が「何だこの列車は…!?」と言わんばかりに目を丸くしてこちらを見ていました(笑)。

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福島を発車し、引き続き東北本線を上っていきます。2月ということで区間によっては雪景色も楽しむことができ、寒い屋外とは対照的に空調の効いた快適な車内で過ごす時間は格別です。

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本宮駅では5分ほどの運転停車の時間がありました。ここまで来ると郡山まではもうすぐです。

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仙台を出て約2時間、16:50に終点の郡山駅へと到着。2時間と言わずに、このまま東京までずっと乗っていたいと思える素晴らしい列車でした。

なお、お値段は大人1名6,100円です(仙台~郡山駅間片道/運賃・料金・食事代金込み)。びゅうトラベルサービスからの予約となるツアー列車ではありますが、列車単体で申し込めるため柔軟に旅程を組み立てたいという場合でも組み込めると思います。

近年は古い種車を改造してデビューした観光列車が相次いで引退を迎えており、東北地方でもここ最近「とれいゆつばさ」「リゾートみのり」などが姿を消しています。フルーティアふくしまの719系ももう先は長くないと思いますので、乗車はお早めにどうぞ!

 

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。