わたかわ 鉄道&旅行ブログ

乗り鉄&旅好きの20代男子が全国を巡る!

(17)あれから10年…常磐線で福島浜通りを進む【最長片道切符の旅2021】[仙台→郡山]

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みなさんこんにちは! わたかわです。

今回は最長片道切符の旅、9日目の様子をお届けしていきます。

 

2021年8月11日(水)9日目①

9日目の朝は仙台よりスタート。この日の目的地は、新潟県の長岡です。

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仙台~福島をほぼ往復する形に?

途中の郡山まではご覧の赤線のルートで進んでいきます。仙台から福島まで東北新幹線で南下した後、ほぼ来た道を戻るように東北本線で再び岩沼まで北上し、改めて岩沼より常磐線へと入るルートです。この「仙台~福島~岩沼」という進み方が重複にあたるのではないか?と気になる方もいらっしゃるかもしれませんが、今回の場合は新幹線と在来線を同一路線としてみなさないケースになりますので問題はありません。

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福島に停車するのは「やまびこ」だけ

一般的に新幹線と在来線が並行している場合、任意の新幹線接続駅どうしを結ぶ区間であれば同じ営業キロが用いられます。例えば単に仙台~福島駅間を移動するだけなら、新幹線でも在来線でも営業キロは79.0km、運賃はどちらも1,340円です。

ここでのポイントは、新幹線で仙台から福島へ移動する途中に「白石蔵王」という新幹線単独駅があることです。これにより、仙台~福島駅間は同一営業キロを用いるにも関わらず「同一路線」とはみなされないことになり、仙台から福島まで新幹線で移動した後、福島から折り返すような向きで在来線にて仙台方面へ移動しても区間の重複とはならないのです。

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この旅で4回目のE5系

それでは、仙台8:21発の〔やまびこ50号〕東京行に乗り込みまずは福島へと向かいます。この列車は盛岡始発ですが、仙台で9分間停車し後続の〔はやぶさ・こまち6号〕を先に通しました。

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わずか20分でこの値段

列車は定刻通りに仙台を発車。わずか20分程度の乗車ですが、自由席の特急料金は1,870円となかなかのお値段です。最長片道切符の旅で思いのほか安くない出費がこの特急料金課金で、特に今回のように新幹線が経路に含まれる区間では必ず新幹線を利用しないと旅が成立しないので、限りある持ち金から拠出するほかありません。実は今回の場合、途中の白石蔵王で区切って発券するといくらか安くなることは知っているのですが、そこまで大きな節約にはならないということと特急券をたくさん持ち歩くことによる紛失のリスクを鑑みて分割購入はしませんでした。

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福島に到着!

8:42に福島へと到着。あっという間にやってきましたが、すぐさま在来線で引き返していきます。岩沼は宮城県なので、せっかく福島県に来たところですがこれからゆっくり折り返すことになります。

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福島で是非とも食べていただきたい2品

せっかく来たので、福島の美味しいものを食べてから先へ進みたいと思います。「日本の食」35品目は酪王カフェオレ、36品目はみそぱんです。酪王カフェオレは甘いコーヒー牛乳で、みそぱんはほんのり味噌の香りがする蒸しパンのような食感のパンです。どちらも福島駅のNewDaysで購入することができ、とってもお手軽に福島グルメを堪能することができます。

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在来線で北上

さてお腹も満たされたところで、今度は福島9:34発の東北本線 白石行です。「本線」ですが何とワンマン運転のようです。

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701系

南東北でおなじみのこの緑帯の701系へと乗り込み、列車は定刻通り福島を発車。車窓を楽しもう…かと思っていたところでしたが、何とここでスマホのメモ帳に記録している「お金の支出記録」のデータが消えていることが判明。どこで何にいくら使ったかを初日の稚内から克明に記録していましたが、全てのデータが吹っ飛んでしまいました。おそらく前の日の夜に仙台のキャビンホテルでうとうとしながらスマホをいじっていたのが原因で、「上書き保存」のマークと「削除」のマークが隣どうしにあるメモ帳アプリだったためにこのようなことが起こったようです。

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気づいたら白石

北海道からここまで、どこで何にいくら使ったかを必死に思い出しているうちに、列車はあっという間に白石へと到着。ここで向かいのホームに停車している10:17発の東北本線 仙台行へと乗り換えます。

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仙台のすぐ近く

10:43に岩沼へと到着。

岩沼は仙台市ではありませんが、仙台駅がすぐ近くにあり、生活圏内だろうと思われるくらいの非常に近い位置にあります。「また宮城県に戻ってきてしまったのか…」と思うと何だかルートを進められていないような錯覚に陥りますが、もちろんそんなことはなく着実にゴールへと近づいています。

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さっきと同じ形式

岩沼駅では橋を渡って乗り換え、ここからは常磐線の旅がいよいよ始まります。仙台地区の常磐線の列車は全て東北本線へと乗り入れ仙台まで直通していますが、今回岩沼~仙台駅間を乗車してしまうとルートの重複になってしまうため(別途運賃を払えば可)、岩沼から乗車していきます。岩沼10:58発の常磐線 原ノ町は先ほど福島から白石まで乗車した東北本線と同じく701系です。

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再整備された山下駅

岩沼から原ノ町にかけては、途中に2011年の東日本大震災による大津波で甚大な被害を受けた地域を通ります。かつての線路や駅が流され、高架駅として新たに開業した山下駅の周辺ではかなり駅前の再整備が進んでいるように見えました。一方で列車内からは見えにくい場所でまだまだ復興は道半ば…ということもあるのだろうと思います。

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上野からやってくる特急を待つ

日立木駅では対向列車行き違いのためしばらく停車します。上野を8:00に出発した仙台行の特急ひたち3号のようですが、少し遅れていたためこちらも遅れて日立木を発車することとなりました。

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首都圏の顔

終点の原ノ町駅には11:56着予定のところ、5分程遅れて12:01に到着。乗り換え予定の11:59発の常磐線 いわき行は発車時刻を過ぎていましたが、しっかり接続を取ってくれました。原ノ町から乗車する常磐線は、いよいよ首都圏でも見慣れた顔のE531です。まだ本格的に首都圏へ入るのは少し先のことになりますが、刻一刻と近づいているのを実感します。

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広すぎるE531系の運行エリア

列車は定刻より5分程遅れて12:04頃に原ノ町を発車。ドア上部の路線図を見てみると、E531系の運行エリアの広さがよく分かります。常磐線の品川~原ノ町駅間、水戸線の小山~友部駅間、それと直接繋がっていないので路線図にはありませんが東北本線の黒磯~新白河駅間でも運用されています。

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浪江町は2018年に訪問

言うまでもないことですが、この区間は2011年の東日本大震災による大津波により甚大な被害を受け、またそれにより発生した福島第一原発事故の影響で今もこの辺りでは一部地区への立ち入りが制限されています。私も2018年に富岡町浪江町などを訪問し、自分の目で被災地の今を見るということをしましたが、今年で震災から10年が経過し、街の様子や現地のみなさんの暮らしがどのように変化しているのかは気になるところです。今回時間があれば途中下車しておきたいと思っていたのですが、残念ながら列車の接続の関係でそのような機会を設けられなかったので、また必ず近いうちに訪れたいと思います。

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線路が剥がされた双葉駅

また、一部区間は複線の用地を維持したまま片側の線路を剥がした単線区間となっています。双葉駅でも駅舎側のホームが潰されて線路が剥がされているのがよく分かります。これは、万が一線路上でトラブルが発生し緊急車両が線路脇に乗り付けなければならなくなった際に、線路上以外は除染が進んでおらず付近の道路から沿線へは自動車の到達が困難なためです。

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いわきに到着

13:24頃に列車は終点のいわき駅へと到着。単線区間が続いたためなかなか遅れを回復できず、8分遅れとなりました。常磐線の線路はこの先都心方面へと続きますが、ここから先は磐越東線へと乗り換えていきます。

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バタバタの乗り換え

いわき13:21発の磐越東線 郡山行へと乗り換えます。発車時刻を過ぎていましたが、常磐線の列車からの接続を取ってくれました。磐越東線はやはり本数が少なく、13:21発を逃すと次は15:48発まで2時間半待たなければならず、この後の行程が大崩壊する恐れもあったため無事に接続を取ってくれて何よりです。

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ゆうゆうあぶくまライン

ゆうゆうあぶくまライン」の愛称でも親しまれる磐越東線が結ぶのは「いわき」と「郡山」という県内有数の大都市どうしです。それならば列車本数は多くてしかるべき…と思うのが普通の感覚ですが、実際には1日わずか6往復小野新町乗り換えを含む)しか運行されておらず、ほとんどの人が自動車か高速バスを利用するものと思われます。

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素晴らしい景色

SLやカフェ列車が走る華々しい磐越西線と比べ、定期的な観光列車の運行もなく沿線に有名な観光地も特にない磐越東線ですが、窓の外には素晴らしい景色が広がります。最長片道切符の旅の醍醐味の一つとして、なかなか乗る機会の少ないこうしたローカル線にも積極的に乗れるというのはとても意義があることのように思います。

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郡山に到着!

14:56に列車は終点の郡山へと到着です。6分遅れでいわきを出発しましたが郡山に定刻で到着したのは凄いことのような気がします。

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GReeeeNの街

この後は引き続き磐越西線方面へと乗り継いで行きますが、いったん今回はここで区切っておきたいと思います。

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。