みなさんこんにちは! わたかわです。
今回は、2020年に出かけた九州旅行の第13弾記事ということで、最終日(4日目)の旅の様子を続きからご紹介していきます。
前回は博多から、1日1本限定の山陽新幹線直通の「つばめ」に乗車して小倉へとやってきました。その様子は以下のリンクから是非ご覧ください!
4日目 2020年9月14日(月)②
博多から乗車した〔つばめ306号〕は小倉駅に8:25に到着。ここでいったん途中下車をし、別途運賃をSuicaにて支払い、門司港に立ち寄っていきたいと思います!
小倉駅は、山陽新幹線および鹿児島本線、山陽本線、日豊本線、日田彦山線、そして北九州モノレールが乗り入れる九州の主要駅の一つで、北九州市の代表駅でもあります。「博多駅-福岡市」のように、こちらも「小倉駅-北九州市」と、代表駅と都市名が異なることから、九州から遠く離れた地に住んでいて日本地理に疎い方はそもそも小倉駅の存在すら知らない、ここにこれほど大きな駅があることを知らないという方もいらっしゃるかもしれません。ただ鉄道ファンなら誰もが知る通り、この小倉駅は新幹線・在来線を問わずすべての列車が停車する一大ターミナル駅です。
小倉駅の在来線改札口付近には大きな広場のようなスペースがあり、天井には大きな円が描かれています。日本の駅というよりはヨーロッパの美術館のようなデザインで、とても印象的です。
小倉駅からは、8:54発の鹿児島本線 門司港行に乗車していきます。本州へ渡る普通列車も数多く発着している小倉駅ですが、今回は普通列車で本州へは渡らず、鹿児島本線の起点駅へ向かおうというわけです。
使用されている車両は、415系4両編成。白地の車体に青い帯を纏った国鉄型の普通列車です。交流・直流の両方に対応した車両として下関~小倉駅間で運用されているイメージが強いですが、門司港方面にも乗り入れているんですねぇ~。
昔ながらの幕式ですが、フォントが比較的新しいように見えたのでJRになってから取り替えられたという感じでしょうか。車内はボックスシートが基本で、首都圏ではまず見ることのできなくなったとっても味のある国鉄ボックスです。
それでは定刻通り、小倉を出発! 列車は門司、小森江と停車していきます。
平日の午前中ということで、車内はかなり空いています。鹿児島「本線」ではありますが、門司駅から本州方面へのびる「山陽本線」があるため、現在ではどちらかといえばこの門司港方面が支線のような扱いになっています(もっとも、関門トンネルを通る長距離の在来線旅客列車も今では存在しないわけですが)。
15分ほど列車に揺られ、9:08に終点の門司港駅に到着です!
門司港駅はたくさんの頭端式ホームが並ぶ列車の始発・終着駅で、これより先に続くJRの線路はありません。故にホームから改札口までがすべて同一平面上にあり、駅構内に全く階段がないのです。1,2,4,5番線があり、島式ホームが2本並ぶ2面4線の造りとなっています。
この門司港駅というのは、写真の通り昔ながらの趣を今にそのまま残す貴重な駅で、駅名標やホームの番線表示などかなり前からのもののように見えます。ちょうど、私が乗ってきた門司港行を含め3本の415系が並び、まさに「国鉄門司港駅」の言葉がぴったりな光景に。とてもじゃないけど2020年の景色には見えません。
改札口は車止めの先に一カ所だけですが、しっかりとICカードに対応した自動改札機が並び、ここは最新設備といった様子。また頭上の発車標はフルカラー(?)で発色がよく、とっても見やすいです。しかし一方で、その自動改札機の横にはかつて使用されていたと思われる有人改札が並んでいます。よりスムーズに多くのお客さんを捌くためならこういう古い設備はあっさり撤去して少しでも自動改札機を多く設置できるように…と考えがちですが、きっとこれも貴重なものとして敢えて残しているのでしょう。今でもこの有人改札が実際に使われることは果たしてあるのでしょうか…? 中に人が入れば使えなくはない気もしますが。
改札口を出てすぐ左に曲がると、「関門連絡船通路」の跡があります。現在は新幹線も在来線も、本州と九州をつなぐ「関門トンネル」がありますが、この関門トンネルができる前まではこの門司港駅と下関駅の間が鉄道連絡船で結ばれていたのです。鉄道と船をスムーズに乗り換えられるようにするため、門司港駅では駅構内から連絡船の発着場所までを結ぶ地下通路が整備されており、本州へ渡る人はみなこの地下通路を通って関門連絡船に乗り継いでいたというわけなのです。1942年に関門トンネルが開通した後もしばらく関門連絡船の運航は続けられていましたが、時代の流れには逆らえず1964年についに航路が廃止となったのです。
この地下通路は、今では大きなパネルで封鎖されその先には進めないようになっていますが、中がどうなっているのかは非常に気になるところです。
かつてはこの関門連絡船の他にも、岡山県から香川県へと渡る「宇高連絡船」や青森と函館を結ぶ「青函連絡船」などさまざまな鉄道連絡船が島国のニッポンを支えていましたが、海底トンネルや橋が次々に完成して本州と各地が鉄路で繋がったことにより、今ではほぼ全滅となってしまいました。
またその隣には、何やら緑色の骨組みのようなものが。これはかつて、門司港駅まで自動車や人力車で来た人が利用する乗降場の屋根に使われていた骨組みなのだそうです。塗装などは当時のような鮮やかな緑色に塗り直したのでしょうが、これ自体はレプリカではなく本物だというから驚きです。
駅舎内部には、券売機やみどりの窓口など基本的な設備が整っていますが、それにしても本当に格式高い造りをしています。券売機の左側にある、かつての乗車券販売窓口のようなものは今でも使えるのでしょうか? それとも昔使っていたものを取り壊さずに保存しているということなのか…どちらにしても凄すぎです。
目を見張るほど広く天井の高いこちらの部屋は、元々一等車・二等車を利用する乗客向けの待合室でした。現在はみどりの窓口として誰でも立ち入ることができますが、当時私のような人間がふらふら~っと立ち入ろうものなら全力で阻止されたことでしょう(笑)。
そしてその向かいには三等待合室がありますが、こちらは何とスタバに大変身しておりました! まぁこのスタバでコーヒーを飲みながら列車を待つ人もいるでしょうから、ある意味では今も待合室なのかも…?
そして駅舎の外に出てきてみました。2019年3月に修復工事が完了してからは初めて見ることができました。優等列車の発着もほとんどなく、ほぼ支線の終点のような位置づけになりつつある門司港駅ですが、こうした立派な駅舎を見るにやはり九州の鉄道はここから始まるといっても過言ではないと思います。昨年2月に来訪した際は修復工事が大詰めといったところでしたが、完成後の現在は駅前広場が綺麗に整備されました。
この後は時間をかけて門司港観光をしていきますが、その様子はまた次回ご紹介していきます!
今回も最後までお読みいただきありがとうございました!
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