わたかわ 鉄道&旅行ブログ

乗り鉄&旅好きの20代男子が全国を巡る!

3時間で門司港レトロを全力観光! 九州鉄道記念館から関門海峡ミュージアムまで一気に堪能する【2020-09九州14】

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みなさんこんにちは! わたかわです。

今回は、2020年9月に出かけた九州旅行の最終日(4日目)の旅の様子を前回の続きからご紹介していきます。

前回は国鉄415系普通列車門司港駅に到着し、レトロな門司港駅舎の内部をいろいろと探検して回りましたので、そちらの様子は以下のリンクから是非ご覧ください!

watakawa.hatenablog.com

 

4日目 2020年9月14日(月)③

門司港周辺に興味深い観光地は数多かれど、ここに立ち寄らないわけにはいきません。

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九州鉄道記念館

門司港駅に隣接する「九州鉄道記念館」です。2003年に開業した九州最大級の鉄道テーマパークで、実は私も2019年2月に一度訪れています。今回、九州を一周して各県をしっかり味わうというテーマの元で旅をしてきたわけで、その九州の鉄道の原点であるこの「九州鉄道記念館」に足を運ばないわけにはいかないと思い、1年半ぶり2度目の来訪となりました。

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九州鉄道記念館公式HP(http://www.k-rhm.jp/)より

入館料は大人300円とただでさえ激安ですが、何と「帰りのJR乗車券提示で入館料20%割引」という神ルールが存在します。細かく定義がどのようになっているかはわかりませんが、今回私が所持していた「福岡市内→横浜市内」の乗車券でも割引を受け、240円で入館することができました。単にSuica等の交通系ICカードを提示するだけでは割引は受けられないと思いますが、福岡県内のどこかが出発地になっていればよいということなのでしょうか。少なくとも、券面に「門司港」と書かれていなければいけないわけではないようです。

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車両展示場

ゲートをくぐると、まず目の前には、屋根のついた長い長いプラットホームに留置されているたくさんの車両が連なっている光景が広がります。機関車、客車、電車などなど、九州を拠点に活躍したバラエティ豊かな車両が勢ぞろいです。

この中でも個人的に特に激アツなのは、上段右の481系特急電車〔にちりん〕、下段左の581系電車寝台〔月光〕、下段右の14系寝台客車〔さくら〕ですかね。どれも現役当時に生でその列車が走る姿を見ることは叶いませんでしたが、だからこそ今この場所で見れることがとても感動的です。この3車両はいずれも製造から約半世紀が経過しており、その意味では内外装の劣化は進んでいますが、しかしこの展示スペースはしっかりと屋根がついていて雨風の影響をあまり受けることなく、保存状態はとても良いといえそうです。

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方向幕&サボもアツい!

また、各車両の側面には、列車名や行先を示す「方向幕」や「サボプレート」というものがありました。現在ではLEDの発車標が主流ですが、かつては手作業で行先を差し替えたり、いちいち幕をくるくる回して列車名を表示していたのです。現代のLED表示と比べると、イレギュラーへの対応が難しいというデメリットはありますが、一方でそこに使われる通称「国鉄フォント」とよばれる味のある独特の書体が、今でも多くの鉄道ファンを魅了しているのは間違いないでしょう。かく言う私もその一人です(笑)。

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一度でいいからここで寝てみたい

この九州鉄道記念館の車両展示場では、多くの列車で「実際に車内に入れる」としていたのが特徴の一つでもありましたが、新型コロナウイルス感染拡大に伴い、三密防止や接触感染リスク軽減の観点から、いずれの車両も車内への立ち入りは禁止されていました。なので外からじっくり舐めまわすように車内を観察します(笑)。14系の開放寝台など、特に綺麗な状態で保存されており、動かなくてもいいから一度この車内で寝てみたいなぁ…という思いに駆り立てられます。

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続いて本館へ

続いて階段を上り、「本館」へと進んでいきます。レンガ造りの建物内で屋内展示が行われているわけですが、何とこの建物「旧九州鉄道本社屋」なのです! 「九州鉄道」とは、1888年に九州初の鉄道会社として設立され、翌1891年より博多の方で営業運転を開始した鉄道会社です。1891年には門司(現・門司港)~高瀬(現・玉名)駅間で営業運転が開始されたのに伴い本社がここに建てられたということで、この建物はもう約130年もの歴史をもっていることになります。もちろん数多の修繕がなされているはずですが、それにしても130年前の建物に今でも入れるというのが本当に驚きです。

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貴重な資料がたくさん

館内は2階建てになっており、まずエントランスをくぐると明治期の客車(復元)が置かれ、その手前には当時の鉄道風景を再現した人形も置かれています。この客車内にはコロナ禍の今も実際に入ることができ、中では座面に畳が使用された何とも硬くて窮屈そうなボックスシートが並んでいます。背もたれの概念はありません(笑)。

そこから2階へ上がると、まず目に飛び込んでくるのは長い長い年表。九州を中心とした100年以上にも及ぶ長い鉄道の歴史が1枚の年表にまとめられています。これだけでもしばらくじっくり見ていられるのですが、あまり時間を掛けすぎても後半が慌ただしくなるのでさくさく見ていきます。

年表の先にあるのは、時代を彩った名列車のヘッドマークの数々、そして中でも特に九州を代表する名門列車〔つばめ〕は大きな展示スペースが展開されています。今ではヘッドマークをつけた車両すら見ることはほとんどなくなってしまいましたが、ここで実際に見てみると本当に大きく、また当時のヘッドマークは中央部が盛り上がっている計上のため臨場感があります。かつては東京・関西~九州を結ぶ長距離列車が毎晩数多く運行されていたわけですが、そんな時代も今は昔。1975年には東京~博多駅間で新幹線が全通し、その後高速バスや航空機の発達により旅客はどんどん鉄道から離れていきました。2009年には東京~大分・熊本駅間を結んでいた寝台特急富士・はやぶさ〕が廃止されたことで本州~九州を結ぶ夜行列車は廃止され、今に至ります。

「つばめ」という列車名はとても歴史が古く、戦前から漢字表記の「燕」として運行されてきましたが、その運行区間や形態は時代を追うごとに変化していきました。現在は皆さんもご存じの通り、九州新幹線として今でも博多~鹿児島中央駅間で運行されています。

このほか、数々の硬券・記念乗車券類や駅弁の掛け紙等、展示品の数々はどれをとっても貴重なものばかり。すべてを細かく紹介するとネタバレになってしまいますから、是非みなさんも一度訪れてみてください!

今回は平日ということで、施設全体を通じてお客さんはほとんどおらず、三密状態になることもなく、コロナ感染リスクは限りなく低かったですが、しかしマスク着用や検温・アルコール消毒といったルールは守って、たっぷり楽しませていただきました。

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子ども向けスペースも

その他、屋外には子ども向けのミニ鉄道のスペースもありますが、こちらはスルーし、九州鉄道記念館を後にします。2度目の訪問でしたが全く飽きることなく楽しめました!

続いては、門司港駅周辺に広がる「門司港レトロ」を見て回ります。

その名の通り、門司港駅周辺には、タイムスリップしたかのようなレトロな建物が他の建物に混じって街中に残されており、それらを散策しながら見て回るのが門司港観光の楽しみ方となっています。

1年半前に門司港観光へ来た時は、鹿児島本線のダイヤ乱れの影響で門司港到着が予定よりも大幅に遅れ、門司港レトロを見て回る時間がほとんど取れなかったので、こちらは今回が初めてとなります。

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門司郵船ビル

まずは、駅前一等地にどかんと構えるこちらの真っ白なビル。こちらは「門司郵船ビル」と呼ばれ、今から100年ほど前に日本郵船門司支店のビルとして建設されました。何と驚くべきは、このビルが今でも現役のオフィスビルとして使われている点にあります。

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今も現役

エントランス部分から少し中へ入ってみると、壁には各フロアに入居する事業者名が何とも味のある書体で掲示されています。また、西洋風、というか、明治風、というか、何ともレトロで今とは時代離れした感のある内装がとても印象的です。

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旧門司三井倶楽部

続いてはこちら、「旧門司三井倶楽部」です。先ほどの門司郵船ビルとはうって変わってヨーロッパの田舎の大きな一軒家のような出で立ちですが、こちらはかつて社交場として使われた洋館のようです。なかなか安易には近寄りがたい雰囲気がありますが、現在館内には「アインシュタイン・メモリアルルーム」やレストラン「三井倶楽部」などがあるようで、館内を見て回ったり優雅なひと時を過ごすのもよさそうです。

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旧大阪商船

東京駅のようにも見えなくもない赤茶色のレンガが特徴的なこちらの建物は「旧大阪商船」。かつてここ門司港からアジア・ヨーロッパ各地へ多数の客船が運航されておりましたが、この建物はそれらの拠点として、中には待合室等があったそうです。こちらは今ではギャラリー・貸ホールとして使われているようで、館内に入ると当時の賑わいを感じられそうです。

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他にもいろいろ

その他にも、門司港周辺には実にいろいろな建築物が集結しているのですが、今回は割愛させていただきます! 私が見つけられなかったレトロな建物もまだまだあると思うので、みなさんも門司港に行かれた際は是非街をじっくり観察しながら歩いてみてください!

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海峡プラザ

門司港では複雑に埋め立てられた独特の海岸線も特徴的ですが、その入り江部分にある観光客向けのショッピングプラザ「海峡プラザ」には飲食店やお土産物屋さんが多数出店しています。門司港名物の焼きカレーを提供する店も多く、ここに来れば門司港観光は間違いない! といったところでしょうか。街歩きに疲れたらここでゆっくり休憩してみてください。カレーが大好きな私は、1年半前の来訪の際に門司港焼きカレーを食べ(海峡プラザではないですが)、それがとっても美味しかったので、今回も是非食べたかったのですが、今回は泣く泣く我慢。また門司港に来る機会はあるでしょうから、その時の楽しみにとっておきます。

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門司港レトロ展望室

また、門司港のほとりに立つ高層タワマンの31階には「門司港レトロ展望室」があり、門司港周辺の景色を一望できる展望台として一般人にも開放されています。観光先で展望台があったらまず間違いない! ということで行こうと思ったのですが、何故か休館日とのこと。HPを見てもそのような情報はなく、入口にも詳しい説明はありませんでしたので理由は不明ですが、営業していないものは仕方ないので諦めます。これは焼きカレーと併せて、是非とも次の機会の楽しみにとっておきたいと思います。

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関門海峡ミュージアム

幸か不幸か、展望台に行けなくなったため滞在時間が少し余りまして、急遽「関門海峡ミュージアム」を訪れることに。駅から若干離れているのですが、頑張って歩いて向かいます。

こちらは関門海峡における歴史や文化を紹介する博物館で、何といってもウリは大画面に映し出される魚の群れの迫力映像です。

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大迫力の映像

これは言葉で説明するのは何とも難しいので、是非一度足を運んでみていただきたいのですが、建物数階分もの高さがある大きなスクリーンに臨場感のある海のCG映像が映し出され、関門海峡の生態系を学ぶことができます。

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館内いろいろ

館内は無料ゾーンと有料ゾーンがありますが、有料でも500円なのでおねだん以上の満足感があります。各フロアにコンセプトがあり、一つひとつをじっくり見て回るとかなり長い時間過ごせそうです。今回は時間がかなり限られていたのであまりしっかりとは見れませんでしたが、お好きな方は半日ここにいても飽きないと思いますから是非門司港へ行った際は足を運んでみてください!

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門司港駅へ戻ってきました

そういうわけで、かなりいろいろバタバタとしながらではありましたが、門司港の観光を一通り楽しめたかなと思います。前回の記事でご紹介した「門司港駅舎探訪」と、今回の九州鉄道記念館門司港レトロ関門海峡ミュージアムをすべて含めて3時間滞在の間にこなすことができたので、なかなか効率が良かったかなと自負しております(笑)。関門海峡ミュージアムは駅から少し離れていると言いましたが、それでも十分徒歩圏内で、大概の観光地が門司港駅周辺に密集しているので、バスやレンタカー等も不要で気軽に見て回ることができる観光地です。

このほかにも、週末限定で運行される「門司港レトロ観光線」というトロッコ列車もあるようですから、またその辺りも次の機会に楽しみたいと思います!

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帰りは近代的な車両で

それでは、12:08発の区間快速 二日市行に乗車し、門司港を後にして小倉へと戻ります。小倉から門司港に来るときは国鉄415系でかなり古い車両でしたが、こちらは811系と呼ぶようで、かなり新しいスタイリッシュな車両です。車内はロングシートということで、旅情とかは感じませんが近代的な都会の通勤車両といった様子。10分ちょっと乗車し、小倉駅には12:21の到着です。

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かしわうどん(390円)

小倉駅では、新幹線が来るまでの時間でさっとお昼ご飯を食べちゃいます。今回、大好物の門司港焼きカレーを我慢してでも食べたかったのがこちらのかしわうどん」(390円)。在来線ホームに立ち食いうどんがあり、お昼時ということで多くの人で賑わっていました。鶏肉、かまぼこ、ネギだけというシンプルなトッピングですがこれが本当に美味しい! 立ち食いうどんというのもなかなか新鮮で、外は暑いですが温かいうどんでもするすると箸が進みます。だしの味がどうとか麺がどうというのはまだちょっと勉強不足なので、今後はより詳しく食レポできるように頑張ります(笑)。

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いよいよ九州を脱出!

それではいよいよ、4日間滞在した九州を出ることになります。何だかんだいろいろなトラブルもありましたが(笑)、今まで訪れたことのない場所ばかりで自分にとってとても新鮮で楽しい旅になりました。小倉12:55発の〔のぞみ30号〕東京行に乗車し、いざ九州を脱出します!

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16両の長大編成

博多方面からゆっくりと入線してくるN700系。これが本州へとつながっていると思うと、やっぱり新幹線の凄さを感じずにはいられません。

お金がないので今回は小倉から自由席を利用。のぞみなので後寄り3~1号車が自由席となります。

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見慣れた青いモケット

無事に乗り込み、列車は定刻通り小倉を発車。平日の日中ということで自由席はかなり余裕があり、どこでも好きな席に着席可能といった状態でした。

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向こうに見える山は本州かな

列車はあっという間にハイスピードで高架線を走り抜け、関門トンネルへと入っていきます。トンネルに入る直前、車窓左手にしっかりと本州が見えました! さらば九州!

あっという間に本州へ入り、山陽地方を駆け抜けていきます。

この列車でまっすぐ新横浜へ帰ることももちろんできるのですが、兵庫に住む高校時代の友人と会う約束をしていた(というか前日に急遽予定を取り付けた)ため、いったん新神戸駅で降りることにしました。

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新神戸駅は初めて下車

小倉からわずか2時間、本当にあっという間の到着です。続きは次回ご紹介していきます。

今回も最後までお読みいただきありがとうございました!

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