▼前回の記事
2024年8月14日(水)
牟岐線の普通列車にて、16時12分に徳島駅へと到着。3泊4日の四国周遊は以上となり、最後は横浜へ帰ります。
徳島から四国脱出を図るのであれば、鉄道ファンとしてまず思いつくのは「特急うずしお+快速マリンライナー」で高松経由にて岡山へ出るルート。しかし大阪・東京方面へ帰る場合、これはあまり効率的とは言えません。
本州と四国を結ぶ鉄道は瀬戸大橋のみのため、徳島~大阪の移動を鉄道のみに拘ってしまうとかなりの遠回りになります。一方で高速バスであれば淡路島を縦断することができるため、関西まで乗り換えも発生せず最短ルートとなります。
徳島駅前には高速バスターミナルがあり、ディスプレイを見てみると西日本各都市へ次々に高速バスが発車していく様子が分かります。特に「大阪」「神戸」の文字は大変多く、この区間の需要の大きさを物語っています。
今回私が乗車するのは、徳島駅前16時30分発の徳島バス〔エディ号〕新神戸駅行です。事前にインターネット上で予約・クレジットカード決済を行い、乗車時に予約詳細画面を提示して乗車します。
お盆のUターンラッシュにはまだ少し早いタイミングですが、バスの車内は徳島駅前を発車する時点でほぼ満席。この先徳島県内数ヵ所の停留所からの乗客を拾い、神戸方面を目指します。
16時30分、バスは時刻通り徳島駅前を出発。国道11号線に入り、市街地を北上します。
吉野川や旧吉野川など、ここでは連続していくつかの川を渡ります。吉野川を渡った先には徳島自動車道の徳島ICがありますが、ここではまだ高速へは入りません。
徳島大学前、松茂などいくつかの停留所から乗車があり、いよいよバスの車内が満員になったところで鳴門ICより高速へ入ります。この鳴門ICは「高松自動車道」と「神戸鳴門淡路自動車道」の結節点となっており、左へ進めば高松方面、右へ進めば神戸方面となっています。今回はもちろん右へ進みます。
四国と本州の間には淡路島以外にもたくさんの島があり、そのいくつかを結んで神戸鳴門淡路自動車道のルートが形成されています。四国本土を抜けてまずは大毛島(おおげじま)へ渡るこの橋は「撫養橋(むやばし)」と呼ばれ、すぐ隣には一般道の橋も架けられています。
続いて大毛島と淡路島を結ぶこの橋が「大鳴門橋」。鳴門の渦潮が見られることでも有名なエリアです。
大鳴門橋を渡り切ると、既にそこは兵庫県。淡路島は南から順に南あわじ市・洲本市・淡路市の3市で構成されており、神戸鳴門淡路自動車道はその3市全てを通るように走ります。
淡路市内では島の西側を走る区間もあり、ちょうどこれから西の空に沈む太陽を眺めることもできました。
淡路島へ入って約20分、室津PA付近で次第に渋滞。淡路島の区間の6~7割ほどは進んできたところで、海の向こうには早くも本州の海岸線が見えてきています。
淡路島(特に北部?)はリゾートホテルや高級旅館も多いようで、関西に住む人にとっては比較的近場のリゾート地としても親しまれているようです。関西なら誰もが口ずさめる、淡路島の有名ホテルのテレビCMもあるとか…?
バスはいよいよ、かの有名な明石海峡大橋へと差し掛かりました。この橋こそが淡路島と本州を結んでおり、2022年までは「世界最長の吊り橋」(全長3,911m)としてギネスブックにも登録されていたそうです。
鉄道の通っていない明石海峡大橋は、鉄道ファンの私としては渡る機会があまりなく、実はこれが人生初となりました。進行方向左側には明石市・姫路市の市街地が見えています。
徳島駅前を出てから約1時間30分、定刻よりも約5分遅れで18時04分頃に高速舞子へ到着。バスはこの先三宮駅・新神戸駅へと向かいますが、私はここでバスを降りることにします。徳島駅前からの運賃は3,300円でした(事前決済)。
この「高速舞子」バス停、実はJR神戸線の「舞子駅」と直結しています。
バスの遅延も見込んで乗り換えにはある程度時間に余裕を持った方がよいでしょうが、それでも実際の乗り換え自体は5分程度で完了します。
それにしてもなぜ、高速バスに乗っていれば新幹線と接続する新神戸駅まで行けるにもかかわらず途中で下車したのか。それは高速バスが、この先市街地の渋滞に巻き込まれ遅延が増大する可能性があるからです。
本州に入ってすぐのところで高速バスを降りることができれば、遅延の傷が浅いうちに定時性の高い鉄道へ乗り換えることができ、目的地までスムーズに移動することができます。
舞子18時18分発のJR神戸線 快速 野洲行に乗車。あいにく舞子駅には新快速が停車しませんので、注意が必要です。
この先の快速停車駅は垂水、須磨、兵庫、神戸、元町、三ノ宮、六甲道、住吉、芦屋、西宮、尼崎、大阪…の順となります(ピンク色の文字は新快速停車駅)。もちろん新快速に比べると停車駅も多く時間がかかりますが、それでも夕方の時間帯とあって利用者は多く、三ノ宮あたりから車内はかなり混雑してきました。
19時12分、新大阪駅に到着。
最後は安定と信頼の東海道新幹線で新横浜へ帰りたいと思います。
最繁忙期のため、のぞみ号は全車指定席。加えて小倉~博多駅間での飛来物の影響で各列車とも少しずつ遅れているようで、私の乗る新大阪19時39分発の〔のぞみ188号〕東京行は「遅れ約15分」の文字が見えています。
新大阪駅構内は人でごった返していますので、名物のミックスジュースを新幹線改札内で購入しホームの広いスペースでのんびりと待つことにします。この時間帯でも外は蒸し暑く、ひんやりと冷たいジュースがぐんぐん体に吸い込まれていきます。
そしてようやく私の乗る新幹線が入線。博多始発の臨時列車です。
のぞみ188号は新大阪駅を約17分遅れで発車。車内は通路側やB席も含め、ほぼ満席です。
16両編成の高速列車が数分間隔で発車していながらこれほどの混雑とは、本当に底知れぬ需要を抱えた路線であると実感します。
近頃はもっぱら、東海道新幹線をスマートEXにて乗ることが多いのですが、この最繁忙期となるとアプリへログインするにも混み合うようで、この日の夕方頃にはログインするために20分ほど待ち時間が必要でした。新幹線駅の改札前にいて、これからすぐに乗車しようというときに20分待ちでは使い物にならず、かといって券売機やみどりの窓口はいずれも長蛇の列…となるとせっかくのチケットレスのメリットが活かせなくなってしまいますから、今後の改善に期待したいところです。
新大阪駅にて購入した「JR西日本限定ヒレカツ&ふわとろたまごサンド」「シズヤのメロンパン」「和歌山県産温州みかん&はっさくサワー」の西日本よくばりセットで優勝! ヒレカツの分厚さとたまごのボリュームには圧倒されましたが、しかし3切れで税込み939円とはなかなか強気のお値段です。でも美味しかったのでヨシ!
お酒が入り終盤はぐっすり寝ておりましたが、何とか新横浜駅に到着。
所定21時48分着予定のところ、結局約19分遅れで22時過ぎの到着となりました。
3泊4日の四国周遊旅、これにて完結!
2021年夏の最長片道切符の旅以来、久しぶりにじっくりと四国各地を観光しつつ鉄道で巡ることができた4日間でした。
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。