わたかわ 鉄道&旅行ブログ

乗り鉄&旅好きの20代男子が全国を巡る!

【検証】新宿で見送った「スーパーはこね」を新幹線で追走。小田原へ先回りすることはできるのか!?

 

2023年1月22日(日)

今回は小田急新宿駅から、ロマンスカーに乗車して箱根方面へおでかけしたいと思います。

ホームへ向かうと、そこには新宿10時00分発の特急〔スーパーはこね3号〕箱根湯本行が停車しています。発車まではわずかな時間しかありませんが、何とかギリギリ間に合いました。日曜日ということでお客さんも多く、既に多くの方が乗車して発車の時を待っています。

一般的な「はこね号」が途中新百合ヶ丘、町田、相模大野、海老名、本厚木、伊勢原、秦野などから数駅を選んで停車するのに対し、この「スーパーはこね号」は新宿~小田原駅間をノンストップで駆け抜けます。かつては平日にも運行されていましたが、今では土休日に下り2本設定されているのみとなっています。

発車時刻間際というのに、やけに悠長に先頭車両付近で写真を撮っているわたかわさん。そんなことしていたら乗り遅れちゃいますよ…?

あれ、あれ、あれれれれ…?? もしかして…?

あぁ…やってしまいました。

思わず写真撮影に夢中になるあまり、あろうことかスーパーはこね3号に乗り遅れてしまったのです。

気づいた時にはもう遅く、列車はあっという間に私の目の前から消え去ってしまいました。

膝から崩れ落ちる私の目に映るのは、赤く灯ったテールライト。

はぁぁぁぁぁ…せっかくのロマンスカー、楽しみにしていたのに…。

乗り遅れたのがもし各駅停車なら、後続の急行や特急で追いかけることも可能です。しかし乗り遅れたのが特急、しかもその中でも「スーパー」と名の付くほど速い特急ならば、もう小田急では他のどの列車を使っても追いつくことはできません。何よりもこの列車は小田原まで一切とまらないわけですから、その途中で追いつこうにも追いつけるはずがないのです。

しかしその時、ふと私の頭にある考えが浮かびました。

「そういえば小田原って、新幹線でも行けるような…?」

そうです。小田原には小田急のみならず、東海道新幹線が乗り入れているのです。

これをもってすれば、めちゃくちゃ速い「スーパーはこね」にも追いつけるのでは…?

しかし不安があります。というのも、新幹線は直接新宿駅へは乗り入れていないのです。

東海道新幹線に乗るとするならば東京、品川、新横浜のいずれか。新宿から新横浜へは直接行くことができないので除外するとしても、まずは東京か品川まで在来線で移動しなければなりません。当然、在来線から新幹線への乗り換えにも時間を要します。

こんなハンデを負った状態で、果たしてスーパーはこねよりも早く小田原へたどり着くことなどできるのでしょうか…?

何はともあれ、そうと決まればうかうかしていられません。小田急の改札口を出て、JRのホームへと向かいます。

日曜日の新宿駅はどこもかしこも人だらけで、周りに注意しつつも早歩きで急ぎます。

中央線で東京へ向かうか、山手線で品川へ向かうか迷いましたが、今回は後者を選択。

ホームについた時には「約1分後」に山手線内回りがあるようなので、これに乗ることにします。

やってきたのは新宿10時05分発の山手線 渋谷・品川方面行(内回り)。都心の駅にしては珍しくホームドアのついていないホームから、いざ乗り込みます。

列車は定刻通りに新宿駅を発車。品川までの所要時間目安を確認してみると…おぉ19分もかかるのか…。

「山手線に快速があればなぁ」とこれほど願った日はありません。

新宿~代々木駅間の距離は短いですが、だいたい何かしらの列車とすれ違ったり並走したりします。ちょうど向こうの方には東京行の中央線快速列車が走っていました。おそらくこの山手線とほぼ同時刻での発車でしょう。

渋谷駅では、先日の工事で山手線の内回り・外回りホームが1つにまとめられたことでも大きな話題になりました。せっかくならばついでに途中下車して見てみようか…と思うところですが、そんなことをしていてはスーパーはこね号に追いつきません。

品川駅のきっぷうりばできっぷを買っている時間があるかどうかは分からないので、今のうちにスマートEXで購入しておきます。臨機応変に動けるよう、自由席で購入しました。

今山手線に乗っているのと同じ手持ちの交通系ICカードで、新幹線の改札にも入場できてしまうのでとっても便利です。

品川の一つ手前、大崎は山手線の運行上の拠点となる駅です。ぐるぐると永遠に回り続ける山手線において、言うなればここがその”継ぎ目”。ここで列車番号が変わったり、乗務員さんの交代が行われるため、他の駅よりも少しだけ長めに停車します。品川を目前にしてこのタイムロスは痛い…何せ1分1秒を争う事態ですから。

10時24分、列車は定刻通り品川駅に到着。表示されていた目安の通り、ちょうど19分で到着しました。

階段を上がり、急いで新幹線ホームへと向かいます。羽田空港やら成田空港やらあちこちへ向かう文字があり脳が混乱しそうになりますが、周りに気を付けつつここでも早歩きです。

ちなみに「東海道線(在来線)」でも追いつけるかも…? と思った方がいらっしゃるかもしれませんが、さすがに東海道線普通列車ではロマンスカーの最優等種別に追いつけるはずがありません。またその後ろには踊り子号が運行されているようですが、さすがに品川でのタイムロスが大きすぎてこちらもやはり追いつくことは厳しそうです。

そしてようやく新幹線乗り換え改札へと到着。

スマートEXなので、特急券やら乗車券やらを財布から確認して取り出す必要もなく、いつも在来線に乗るのと何ら変わらない手順でICカードをかざし、改札口をくぐることができます。改札口から「乗車票」が発行されるので、忘れずに受け取りましょう。

ホームに降りて、列車の時刻を確認。ちょうどすぐに「こだま」が来るそうで、タイミングはバッチリです!!

小田原駅には〔こだま〕および一部の〔ひかり〕のみが停車します。品川や新横浜は全列車停車駅につき列車の待避を行うことはないため、小田原に停車する列車に関しては基本的にこの品川を発車した順番が小田原への到着順となります。〔ひかり639号〕というのも表示されていますが、停車駅を確認するとこちらはどうも小田原へは停車しないようなので注意が必要です。

そしていよいよ、24番線に品川10時34分発の〔こだま717号〕名古屋行がゆっくりと入線。こだま号は約30分間隔での運行ということもあってか、ホーム上ではかなり多くの人が待機しています。もっとも「ロマンスカーに追いつこう」とこの列車に乗る人は私だけだと思いますが…。

スーパーはこね3号の新宿駅発車から遅れること34分、陸の覇者・新幹線にていよいよ本格的な追い上げを見せていきましょう!

10時34分、列車は定刻通りに品川駅を発車。

こだま号は自由席が多いことも大きな特徴の一つ。本日乗車したこの列車においては、16両編成のうち実に半分にあたる8両が自由席でした。残りは3両がグリーン車、5両が普通車指定席ということになります。

品川を出てしばらくはゆっくりとした運転が続きます。「ゆっくり」と言っても200km/h前後ですので在来線よりは速いですが…。

多摩川を越えて神奈川県に入り、10時44分に列車は新横浜駅へと到着。ここを出ると早くも次の停車駅は小田原です。

ここでスーパーはこね3号が今どの辺りを走っているのか、小田急のアプリで確認してみることにします。

開いてみると、何ともうスーパーはこねは既に秦野駅を出たところではありませんか!

地図上で見てみると、位置関係はご覧の通り。普通に考えれば、これほど大きな差をつけてリードされていようものなら追走を諦めるものです。

しかしそこは陸の覇者・新幹線。我が国の最先端技術をもってすれば、きっと爆速ロマンスカーにも追いつけると信じて小田原へ向かいます。

新横浜を出るといよいよ新幹線が本領発揮。270km/h以上のスピードでかっ飛ばします。おそらくロマンスカーの2倍以上の速さでしょう。

あっという間に相模川を越え、平塚市内の名物車窓「カラフルな住宅地」を横目にトンネルを出たり入ったりします。

そしていよいよ見えた「小田原」の文字。

新横浜~小田原駅間は東海道新幹線で2番目に駅間距離の長い区間ですが、それも新幹線ならあっという間です。

11時00分、定刻通りに小田原駅へと到着。

新宿駅スーパーはこね3号に乗り遅れてからちょうど1時間後ですが、果たして先回りはできているのか…?

新幹線の改札を出て小田急のホームへと向かいます。階段が長く、地味にタイムロスが…。

ありました!!!

そこには確かに「スーパーはこね3号」の文字が表示されています。

本当に、本当にギリギリですが何とか間に合いそうです!

ホームへ降りてまもなく、7番ホームにゆっくりとロマンスカーが入線。それは紛れもなく、私が約1時間前に新宿駅で見たあの「スーパーはこね3号」の先頭の展望車両です。

乗っている人から見ると「何だ、あいつ新宿にもいたような…?」と不審がられているかもしれませんが、それも先回り成功の証(?)です。

新宿から1時間以上ノンストップで走ってきた「スーパーはこね3号」は11時05分に小田原駅へと到着。ここからは箱根登山鉄道へと直通し、終点の箱根湯本へと向かいます。

途中までは劣勢の状態が続いていましたが、新幹線へのちょうど良い乗り継ぎとその後のトップスピードに近い高速走行のおかげでギリギリ先回りすることができました。

みなさんもロマンスカーに乗り遅れてしまった際は、是非参考にしてみてください!

 

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。

※本記事で描かれている物語はフィクション(茶番)です。