わたかわ 鉄道&旅行ブログ

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【激セマ】サンライズの最安値個室「ソロ」を利用。乗車中に初夢は見られるか!?

 

2023年1月2日(月)

日付がちょうど変わり、時刻は午前0時過ぎ。今回は大阪駅へとやってきました。

うめきた地下ホームの開業が間近に迫り、今年も目が離せない大阪駅。2023年最初の夜は、ここからサンライズに乗車して東京へ移動していきます。

1年のはじめには「初」のつくものがたくさんあります。初日の出、初詣、出初式…など挙げればキリがありませんが、「初夢」もその一つでしょう。初夢を見るタイミングは「大みそか~元日」「元日~2日」「2日~3日」など様々な説がありますが、個人的には2つ目の「元日~2日」というのが特に広く知られているように思います。

そこで今回は1年間の運試しとして「サンライズで初夢は見られるのか!?」を検証していきたいと思います。

遅い時間のため、大阪駅から各方面へと向かう最終電車はほぼ終了しており、お正月ということもあってか駅構内は閑散としています。

しかしそんな中でただ一つ発車標に表示されている列車こそ、今回私が乗車する大阪0時33分発の寝台特急サンライズ瀬戸・出雲〕東京行です。四国の高松駅と山陰の出雲市駅をそれぞれ21時26分・18時53分に出発し、岡山駅で連結されてここ大阪駅へと入線してきます。

サンライズが使用する大阪駅11番ホームは、日中主に北陸方面へ向かう特急〔サンダーバード〕等が使用しています。そのためホーム上には「福井・金沢・富山方面」という案内になっており、北陸3県をかすめもしないサンライズがこれと同じホームから発車していくのは少し不思議な感じです。

ホームで待っていると、いよいよ列車が入線。合計14両編成で、前から順に14~8号車が高松始発の「サンライズ瀬戸」、7~1号車が出雲市始発の「サンライズ出雲」となっています。使用されている285系寝台電車は1998年7月にデビューし、今年で運行開始25周年を迎えます。

サンライズ瀬戸・出雲は毎晩1往復ずつ運行されていますが、大阪駅に停車するのは上り(東京行)のみ。下り(高松・出雲市行)は静岡県の浜松駅を出ると次は兵庫県にある姫路駅まで停車しません。

大阪駅での停車時間は2分ほどありますが、写真撮影に夢中で乗り遅れてしまうととんでもないことになりますので、くれぐれも注意しましょう。瀬戸号と出雲号は車内での通り抜けが可能なため、万が一全く異なる号車から乗り込んだとしても車内を歩いていけば自分の号車へたどり着くことができるようになっています。

無事に乗り込み、列車は定刻通りに大阪駅を発車。深夜帯につき、列車が動き出しても車内アナウンス等は一切ありません。

サンライズの車内にはシャワー室があり、利用の際にはシャワーカードが必要です。A寝台ではシャワーカードが寝台料金に含まれていますが、B寝台・ノビノビ座席(普通車指定席)の乗客でシャワーを浴びたい場合は330円でシャワーカードを購入する必要があります。シャワー室およびシャワーカード販売機は3号車と10号車にありますが、発売枚数が限られているため、今回のように年末年始やお盆等に途中駅から乗車する場合はまず売り切れていると考えておいた方がよいでしょう。今回も例にもれず「SALE END」の文字が点灯していましたが、私はこれを見越して予めスーパー銭湯に立ち寄ってきているので特に問題はありません。

さて、今回利用する設備はB寝台「ソロ」。サンライズの数ある個室の中でも最も狭い個室です。

ソロがあるのはシャワー室と同じく3・10号車で、各部屋の入口部分に暗証番号式のカギがあるのは他の個室と変わりません。しかしドアを開けてみると目の前に階段が迫ってきており、なかなか圧迫感があります。

客室の配置イメージを図で表すと、「シングル」と「ソロ」の違いがよく分かります。一般的な「シングル」の号車はダブルデッカーになっており、上下それぞれのフロアに個室が配置されているため、各個室内に階段はありません。一方で一部車両には床下機器が集まっており、ダブルデッカー構造にすることができません。そこで号車内は平屋構造のまま、個室を上下で互い違いに配置して各個室内に階段を設置することでシングルと同じようにダブルデッカー構造に見せかけているのが、3・10号車の「ソロ」なのです。

ソロでは部屋番号の偶数が上段、奇数が下段となります。今回私は偶数番、すなわち上段を取ることができ、シングル上段と同じように天井に向かってカーブを描く窓が設置されているのが分かります。

床下機器がある分、各個室内の天井はシングルよりも低めです。また階段が互い違いに配置されているため、圧迫感があります。

寝具一式、寝間着、コンセント、コントロールパネルといった各設備はシングルと同様に備わっています。ただしシングルと異なりテーブルを設置するスペースがなく、コンセントが宙に浮いたような位置にあります。

足元の方にはハンガーがあり、その上には荷物スペースがあります。ただしそれほど広くはなく、小さなスーツケースであってもここへ入れるのは厳しそうです。また、この荷物スペースに物を出し入れする際にカーブしている天井へ頭をぶつけそうになります。

ソロの寝台料金は6,600円で、シングル(7,700円)よりも1,100円安くなっています。他にもB寝台「シングルツイン」「サンライズツイン」がありますが、それらと比較して最も安い寝台料金です。「少しでも安く個室を抑えたい!」という場合などはソロでも良いかもしれませんが、そうでもなければ1,100円多く払ってでもシングルの方を選びたいという人が多そうな気がします。

何よりも個室内に階段がある分、ベッドの幅がシングルと比べて圧倒的に狭いのです。掛け布団を縦に2つ折りにしてようやくちょうどおさまるくらいの幅で、体の大きな方にはオススメできません。

あれこれしているうちに午前1時頃となり、列車は京都駅を通過。既に駅の営業は終わっているかと思いますが、ホームには明かりが灯っています。

みそかの夜は「外房初日の出号」でほとんど寝ていない状態ということもあり、疲労と眠気はピークに。朝も早いので、すぐに眠ることにしましょう。おやすみなさい。

 

 

おはようございます。時刻は午前6時20分頃、茅ヶ崎駅付近を走行中に目が覚めました。

窓の外を見てみると朝焼けが美しく、新しい1日の始まりを感じます。

さて「サンライズで初夢は見ることができたのか?」という問いですが、残念ながら夢の記憶が全くありません…! これは「初夢を見ることはできていない」と言わざるを得ないでしょう。

睡眠不足が続いていたこともあり、揺れる列車の車内でありながら完全に熟睡することはできていました。床下機器があるため他の号車と比べて走行音が気になる人も多いということですが、床下機器に近い下段ではなく上段だったこともあってか特に音や振動の面に関してはシングルと変わらないという印象です。

「熟睡できたのなら初夢を見ることができたのでは…?」と思いたいところですが、いくら記憶をたどっても出てこないのでおそらく本当に見ていないのでしょう。我ながら比較的起床直後は夢の内容をよく覚えている方の人間ですので、起床直後で何も記憶がないというのはつまりそういうことです。

6時44分、列車は横浜駅へと到着。平日であれば通勤通学客でホームが混雑している時間帯ですが、三が日のためそういうわけでもなく閑散としています。

洗顔や歯磨きを済ませて部屋に戻ってくると列車は品川駅を通過し田町・浜松町付近のオフィス街を走行中。降り遅れないよう急いで身支度をしていきますが、いかんせん天井が低いため着替えに時間がかかります。ベッドの上だと正座をしても頭をぶつけてしまうくらい低いですが、階段部分に立つと直立できることが分かりました。ズボンを履く時はここをうまく使えばよさそうです。

7時08分、列車は定刻通り終点の東京駅へと到着。新年一発目の運行は遅延することなく無事に走り切ることができました。

せっかく2023年の初夢をサンライズで見ることができなかったのは残念ではありますが、初めて利用した「ソロ」の個室もそれはそれで秘密基地感があり良いものです。また一昔前のような少し不便な個室の感覚を味わうことができたので、荷物が少ない時であれば今後も利用してみたいと思いました。

 

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。