わたかわ 鉄道&旅行ブログ

乗り鉄&旅好きの20代男子が全国を巡る!

2022年の鉄道ニュース総まとめ! しっかり振り返って1年を締めくくろう

 

こんにちは。わたかわです。

師走の年の瀬、皆様いかがお過ごしでしょうか。

今年1年間、全国各地で様々な「鉄道ニュース」が世間を賑わせました。

そこで今回は、そんな2022年の鉄道ニュースの数々を一挙に振り返ってみようと思います!

 

3月5日 JR東海315系デビュー

JR東海管内で運用されている211系等の国鉄車両を置き換える目的で、通勤形車両315系がデビューしました。8両固定編成となっており、まずは中央本線の名古屋口での運用となっています。

愛知環状鉄道への直通運転も開始されているほか、今後は東海道本線関西本線等での運用開始も予定されており、東海管内で国鉄車両に乗っておくのであれば今のうちと言えそうです。

 

3月12日 JR各社ほか 春のダイヤ改正

毎年恒例、春のダイヤ改正。今年も様々な話題がありました。

その中でも注目度の高かったものをいくつか取り上げたいと思います。

JR北海道 ロイズタウン駅開業(札沼線)・名寄高校駅移転開業(宗谷本線)

JR北海道では、新たに「ロイズタウン」と「名寄高校」の2つの駅が開業しました。

中でもとりわけ注目を集めたのが、東風連駅を1.5キロ移設し「名寄高校駅」として開業させた今回のケース。移転開業に合わせ停車本数は大きく増え、今後のローカル線における駅存続のあり方の新しいモデルを生み出すこととなりました。

山形新幹線・特急くろしおなど 自由席廃止

首都圏や関西圏を中心に、近年新幹線・特急の全車指定席化が進んでいます。今改正では以下の列車の自由席が廃止されました。

自由席を廃止することの何よりのメリットは「車内検札・車内精算作業の手間を大きく減らせる」ことによる乗務員の負担の軽減です。一方でこれまで自由席を利用してきた乗客にとっては実質的な値上げとなるケースも多く、賛否両論が分かれています。

全国各地で快速廃止

全国各地にそれまで走っていた「愛称付の快速列車」が続々廃止されたのも今回の改正におけるポイントでした。今回廃止された快速列車は以下の通りです。

廃止理由として考えられるのが「コロナ禍による旅客需要の低下」および「沿線の過疎化」です。また同区間で在来線特急の運行があったり、並行して新幹線が整備されているような場合は短区間でもそちらに促したいというJR各社の意図があることでしょう。

小田急ロマンスカー50000形(VSE)定期運用終了

CMでもおなじみの白いロマンスカーVSE」が、2005年のデビューからわずか17年で定期運用終了となりました。これにより、現在展望席のある車両は2018年デビューの「GSE」1種類のみとなっています。

 

3月16日 福島県地震による東北新幹線脱線事故

23時36分頃、福島県沖を震源とするM7.4の地震が発生しました。震度6強宮城県福島県で記録し、また石巻港では30cmの津波も観測されています。

この地震が発生した時、不運にも福島~白石蔵王駅間を走行していたのが東北新幹線〔やまびこ223号〕仙台行最終列車。H5系+E6系の17両編成で、営業中の新幹線の脱線事故としては2004年の新潟県中越地震以来国内2例目となりました。

高架橋や各種設備をはじめとする構造物の損傷が激しく、東北新幹線は翌日より那須塩原盛岡駅間で運転を見合わせることに。その後少しずつ臨時ダイヤにて列車の運行は再開されていきましたが、特に被害の大きかった福島~仙台駅間は約1ヵ月間に渡り不通の状態が続きました。

事故発生から約1ヵ月が経過した4月14日、東北新幹線はようやく全線で運転再開。そして通常ダイヤでの運行が再開されたのはさらに約1ヵ月後の5月13日のことでした。

 

3月21日 特急〔はやとの風〕引退

JR肥薩線で2004年の九州新幹線部分開業時より運行されてきた観光列車、特急〔はやとの風〕が18年間の歴史に幕を下ろしました。

かつては〔SL人吉〕〔かわせみ やませみ〕〔九州横断特急〕〔いさぶろう・しんぺい〕といった個性豊かな観光列車とともに肥薩線を縦断するゴールデンルートの一角をなしていました。しかし令和2年7月豪雨により肥薩線は被災し、ゴールデンルートも寸断。かねてよりの感染症も災いし、2020年9月より当面の間運休となりました。

その後正式な廃止が発表され、2021年12月からの最後の3ヵ月間は何とか運行。現在は西九州を走る観光列車「ふたつ星4047」に改造されています。

 

3月26日 京都市営地下鉄烏丸線20系デビュー

京都市内を南北に貫く緑色の地下鉄「烏丸線」で新型車両20系がデビューしました。1981年の開業以来長らく10系が使用されてきた烏丸線において、新型車両の導入は約40年ぶりとなります。

 

3月27日 山形新幹線E3系とれいゆ つばさ〕引退

2014年にデビューし、「足湯新幹線」として当時大きな話題を呼んだE3系とれいゆ つばさ〕が8年の歴史に幕を下ろしました。



主要因は「車両の老朽化」と発表されていますが、それだけではなくこのタイミングでの廃止となった背景には、先に述べた「山形新幹線の全車指定席化」に伴う系統整理の意味もあるものと思われます。

 

4月3日 特急〔伊予灘ものがたり〕キハ185系で運行開始

2014年よりJR予讃線で運行されている観光列車〔伊予灘ものがたり〕。2021年末をもっていったん初代車両(キハ47形)での運行は終了となり、翌2022年からキハ185系での運行が始まりました。車内には新たに個室も設けられ、快適なひとときを過ごせる観光列車としての人気の高さが窺えます。

 

4月29日 近鉄19200系〔あをによし〕デビュー

長らく「スナックカー」の愛称で親しまれてきた近鉄12200系特急車両を改造し、2022年のGWに合わせ19200系観光列車〔あをによし〕としてデビューしました。

従来の車内からは想像もつかないような大胆な改造に加え、鉄道ファンから注目されたのはその運行区間。多くは京都~近鉄奈良駅間での運行ですが、1日1往復のみ京都~近鉄奈良大阪難波駅間を直通運転しています。乗車時間はそれほど長くありませんが、都市圏のみの運行のため乗車機会を確保しやすいというメリットもありそうです。

 

5月2日 横浜市営地下鉄ブルーライン4000形デビュー

2017年の3000V形以来5年ぶりの新型車両として、横浜市営地下鉄ブルーラインでは4000形がデビュー。3000V形と同様に車内のドア上部には液晶表示器も設置され、車両前面にある縦長のライトが特徴的です。

 

5月14日 都営三田線6500形デビュー

京都・横浜に続き、都営三田線では22年ぶりの新型車両として6500形の運行が始まりました。2023年に控える相鉄・東急直通線を見据えた8両編成の車両は近年の車両の中では比較的シンプルなデザインで、相鉄線への直通運転がより一層楽しみになってきます。

 

5月14日 JR陸羽西線 2024年度まで全線運休へ

余目~新庄駅間を結ぶJR東日本陸羽西線では、地域高規格道路である「新庄酒田道路」の高屋トンネル(仮称)建設工事に伴い、2024年度まで全線を運休としバスによる代行輸送を行っています。

災害等で地方の鉄道路線が長期不通となることはあっても、今回のように道路工事の影響を受けての鉄道路線不通は異例の事態。もとより地方では自動車が地域の足として深く根付いており、今回の工事はそれに拍車をかける存在であると言わざるを得ません。現状では約2年後に鉄道の運行が再開される運びであると発表されていますが、今後の動向をしっかり注視する必要がありそうです。

 

7月1日 JR東海 特急〔ひだ〕HC85系デビュー

JR東海では、老朽化の進むキハ85系を置き換える目的で、ハイブリッド車両「HC85系」がデビューしました。まずは先陣を切って高山本線の特急〔ひだ〕としての運行が始まり、今後は関西・紀勢本線の特急〔南紀〕へも投入される予定となっています。

 

9月23日 西九州新幹線(武雄温泉~長崎)開業

今年一番のホットな鉄道ニュースと言っても過言ではないのが、西九州新幹線の開業です。武雄温泉~長崎駅間約70キロを結ぶ「日本一営業距離の短い新幹線」で、武雄温泉駅では佐賀・博多方面の特急〔リレーかもめ〕と接続しています。

N700S〔かもめ〕デビュー

2020年より東海道・山陽新幹線で活躍するN700S。その最新鋭の形式が西九州にも導入されました。ただし東京~博多駅間で走る16両編成ではなく、西九州向けに開発された6両編成です。

車内は全車普通車のみで、グリーン車はありません。指定席は2+2列でJR九州らしくゆとりがありますが、残念ながら背面テーブルの設置がありません。一方で自由席は2+3列ですが、背面テーブルが設置されています。

指定席・自由席いずれもヘッドカバーが掛けられていないことがSNS上を中心に話題となりましたが、こうした反応を受けてか12月に入り「ヘッドカバーが掛けられている」という目撃証言が多発しています。

特急〔ふたつ星4047〕デビュー

西九州新幹線開業に合わせ、武雄温泉~長崎駅間では観光列車〔ふたつ星4047〕の運行がスタート。先述の通り肥薩線の特急〔はやとの風〕で使用されていた車両を改造したもので、午前(武雄温泉→江北→肥前浜→長崎)と午後(長崎→大村→早岐→武雄温泉)で経由路線が異なります。

JR長崎本線 肥前浜~諫早駅間非電化へ

新幹線開業とひきかえに、それまで特急街道であった長崎本線肥前鹿島~諫早駅間からは定期運行の特急列車が全廃。肥前浜~諫早駅間は電化設備が撤去され、電車の運行が不可能となりました。

新幹線開業に伴い、主に博多~長崎駅間を結んでいた特急〔かもめ〕は全列車が廃止となりました。リレー特急の通らない肥前鹿島駅を救済する目的で、博多~肥前鹿島駅間を中心に特急〔かささぎ〕が新設され、こちらは引き続き電車特急での運行が続けられています。また、かつて毎週月曜日に博多~長崎駅間を往復していた観光列車〔36ぷらす3〕は長崎方面から佐世保方面への運行へと切り替えられています。

 

9月30日 JR北海道キハ281系定期運用終了

JR北海道では、1994年より特急〔スーパー北斗〕としてデビューしたキハ281系特急気動車が28年間の歴史に幕を下ろしました。

かつては函館~札幌駅間を最速2時間59分で結び、北海道の輝かしい鉄道史の1ページに名を刻んだ名特急車両。晩年は事故やトラブルの続出により90年代のような栄光の姿を見ることはなかなか叶いませんでしたが、定期運用終了後の10月に臨時列車として函館~札幌駅間を走行した際は途中停車駅を東室蘭駅のみとし、往年の「スーパー北斗」に限りなく近い状態での復活運行もなされました。

 

10月1日 JR只見線11年ぶり全線運転再開

2011年7月に発生した「新潟・福島豪雨」の影響で一部区間が不通となっていた只見線が、11年の時を経てようやく全線で運転再開を果たしました。

会津若松小出駅間約135キロを結ぶ只見線は、山間部を縫うように走るローカル線。復旧には膨大な費用がかかることから、鉄道のあり方の見直し等様々な意見がありましたが、最終的には上下分離方式で復旧することとなりました。

迎えた10月1日。沿線の各自治体はお祭り騒ぎで一番列車を迎える…予定でしたが、何と早朝から車両故障が発生し一時全線で運転見合わせに。その後まもなくして運行は再開されたものの、わずか半日足らずで代行バスが復活するというエピソードもありました。

 

10月14日 鉄道開業150周年

1872年、新橋~横浜駅間にわが国初の鉄道が開業してから今年で150年。1年間を通じ全国各地で様々なイベントやキャンペーンが展開されました。

「鉄道大国」と呼ばれる日本。北海道から沖縄まで無数の線路が敷かれ、人々の生活になくてはならない存在となりました。この150年間は決して順風満帆なものではなく、様々な困難に直面しながらも知恵を絞り、努力を積み重ね、それらが実を結んできたことの表れでもあります。

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中でも話題を呼んだのは、JR東日本の公式YouTubeチャンネルで公開された「記念映像」。鉄道黎明期の貴重な資料も織り交ぜながら、全国の鉄道事業者が力を合わせて制作された動画は大きな感動を呼びました。

いつの時代も、鉄道は人と人を繋ぎ、毎日の生活に新たな価値を与えてくれる存在であり続けることでしょう。

 

12月11日 JR東日本485系「リゾートやまどり」引退

JR東日本高崎支社を中心にジョイフルトレインとして活躍した485系「リゾートやまどり」が、11年の歴史に幕を下ろしました。これにより、1964年から半世紀以上続いてきた485系の歴史に終止符が打たれたことになります。

かつて、北海道から九州まで全国各地を縦横無尽に駆け抜けた国鉄特急485系。赤い帯を纏ったクリーム色の車体は、国鉄戦後史を語る上では絶対に欠かせない存在です。JR化後は旅客鉄道会社ごとに様々な塗装も活躍し、JR東日本ではジョイフルトレインへの改造も進められました。

近年まで同社で活躍していたものとしては、リゾートやまどり以外にも「華」「宴」「ジパング」「きらきらうえつ」「NO.DO.KA.」等があります。いずれも臨時列車・団体列車・イベント列車等で様々な運用をこなしてきましたが、今となってはどれ一つとして乗ることはできません。

 

12月11日 阪急6300形「京とれいん」引退

阪急電鉄で1975年にデビューした6300形が、その47年の歴史に幕を下ろすこととなりました。

クロスシートを主体とする車両で、特急・通勤特急といった優等種別で多く活躍しました。2011年からは追加料金不要の観光列車「京とれいん」に改装され和風の車内が話題を呼んだ一方で、2000年代には少しずつ廃車も始まっており、時代の波には逆らえず遂にラストランを迎えることとなりました。

 

最後に

いかがだったでしょうか。

もちろんこの他にも、全国各地で様々な鉄道ニュースがありました。

その全てが必ずしも喜ばしいものばかりではなく、中には心が痛むような事故や一部の沿線民にとって歓迎し難いダイヤ改正等もあったことでしょう。

しかしいち鉄道ファンとして、嬉しい瞬間も悲しい瞬間も真摯に受け止め、移りゆく時代を見つめていきたいものです。

 

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。