わたかわ 鉄道&旅行ブログ

乗り鉄&旅好きの20代男子が全国を巡る!

【リムジンバスより安い】北九州空港と小倉駅を「知られざる裏ルート」で移動!

 

2022年8月10日(水)

本日やってきたのは、福岡県にある北九州空港小倉駅から直線距離で15kmほどのところにある、北九州市の空の玄関口です。

この北九州空港海上に浮かぶ人工島で、関西空港長崎空港等と似たような造りをしています。

私は今朝、ちょうど羽田からの便でここ北九州へと降り立ちました。これから、小倉駅へと移動していきたいと思います。

羽田・成田、中部、関西といった大都市圏の空港ならばアクセス鉄道が整備されていることもありますが、地方の空港の多くは市街地までバス移動が基本。北九州空港小倉駅間はリムジンバスで結ばれています。途中ノンストップで直行する便も多数設定されており、現在における最もメジャーな北九州空港アクセスルートであると考えます。

一方で、この北九州空港には路線バスも乗り入れています。日豊本線の「朽網(くさみ)」という駅から路線バスが比較的高頻度で運行されており、これと日豊本線を乗り継いで北九州空港から小倉駅へと移動することもできます。今回は迷った挙句、後者のルートを試してみることにしました。

ということで、北九州空港9:41発の西鉄バス51系統 朽網駅行へと乗り込みます。ターミナルビルを出て右に進むと小倉駅へ直行するリムジンバスの乗り場があり、そのすぐ隣にこの朽網駅行の路線バスがあります。

車体のカラーは福岡県内でおなじみのごく一般的な西鉄バスですが、側面を見ると「北九州空港エアポートバス」と書かれたステッカーが貼られており、空港アクセスの一翼を担うバスであることがアピールされています。

本数は毎時1~2本程度で、少なくとも地方空港のアクセスとしてはそれほど困らないレベルといえそうです。いくら飛行機が遅れようとも、この乗り場で数時間待ちぼうけとなることはまずありません。

車内を見てみると、激しく混雑しているわけではありませんが、空港を出る時点で既にそれなりの利用者がいる模様。

しかしリムジンバスと比べて乗客に大きな違いがあります。それは、路線バスの利用者は大荷物を抱えた人が少ないという点です。スーツケース等の大きな荷物を抱えたビジネス客や旅行客であれば、荷物スペースがあるリムジンバスの方を選ぶ傾向が強い気がします。また大きな荷物を抱えて朽網駅の乗り換えをする煩わしさもあるでしょうから、路線バスの乗客は総じて身軽な方が多いように見えます。

連絡橋を渡り、空港のある人工島を脱出して九州本土へと上陸します。前方に見えているのは私の乗る朽網駅行の路線バスの1分前に発車した小倉駅直行リムジンバスです。

北九州空港へと渡る橋はこれ1本のみですので、もしこれが通行止めにでもなってしまうと空港は文字通り「孤島」になります。

橋を渡り切り、九州本土に上陸するとしばらくは有名企業の工場が立ち並びます。誰もが一度は聞いたことのあるような自動車メーカー、衛生用品メーカー、さらには発電所等々まで…。おそらくこの工場地帯一帯も埋立地なのだろうと思います。

工場地帯を抜け、このまままっすぐ進むと東九州自動車道の「苅田北九州空港IC」があります。しかしそちらへは進まず、手前の「空港・IC入口」交差点で右折し朽網駅方面へと向かいます。

国道10号に出るまでは、比較的のどかな景色が続きます。路線バスなので途中には多数のバス停がありますが、いっさい途中乗降がなくスムーズに駅へと向かっていきます。

そしていよいよ、次が終点の朽網駅。バス車内のモニターには、朽網駅からの列車の時刻表まで表示されており、やはりこの朽網駅で乗り継ぎをして空港と市街地を行き来する需要は決して小さくないことが窺えます。

空港を出てから18分、9:59にバスは定刻通り終点の朽網駅へと到着。ここまで運賃は420円でした。

みな足早に駅構内へと向かい、列車へ乗り継ぎます。

朽網駅には東口と西口がありますが、東口の方は「空港口」という呼称が一般的に用いられています。徒歩圏内に空港があるわけではないものの、京急蒲田駅成田駅のような「空港の玄関口としての駅」の雰囲気を感じることができます。

駅舎は橋上となっており、西口寄りにあります。自動改札機も設置されており、各種交通系ICカードが利用できます。

乗車するのは、朽網10:09発の日豊本線 門司港。列車の発車時刻は改札口頭上のモニターで確認できますが、小倉駅等の大きなターミナル駅で見る仕様のものと比べると文字はかなり小さめです。

ホームに降りるやいなや、列車が入線してきました。今回は9:59にバスが到着してからちょうど10分での接続ということで長すぎず短すぎずのちょうどよい乗り換え時間でしたが、9月23日のダイヤ改正により普通列車の時刻に変更が生じているようですので、ご利用の際はご注意ください

813系の車内は、座席少なめ。乗降口付近にかなり広いスペースが出来ており、他では見ないかなり違和感のある座席配置です。

しばらくは北九州市の郊外を走り、車窓は緑が多めでしたが、城野駅あたりはもうかなり北九州市の中心部へ近づいてきている様子。ここは日田彦山線が合流する駅となっています。

関門海峡へと注ぐ紫川を渡り、列車は大きく右にカーブを描きます。写真には映っていませんが、このあたりからはTOTOの本社・工場も見えます。

西小倉で鹿児島本線と合流し、列車は再び紫川を渡ります。見えているビル群の景色がちょうど北九州市の市街地にあたります。

朽網駅から20分、10:29に小倉駅へと到着。北九州空港を出てから、乗り換え待ち時間を含め48分で移動してくることができました。朽網~小倉駅間の運賃は280円ですので、合計700円となります。

ちなみに、リムジンバスで移動すると所要時間は35~40分程度、運賃710円となっています。運賃はほぼ互角で所要時間はリムジンバスの方がやや短め…のようですが、市街地中心部までバスが乗り入れると渋滞等で遅延が発生することもあると思いますので、その際は「朽網乗り換え」のルートの方が時間と運賃の両面で優位なのではないかとも思います。

もっとも、今回ご紹介したルートは必ず乗り換えを伴いますので「何が何でも乗り換えなしで移動したい!」という場合にはリムジンバスの方がオススメです。みなさんも状況に応じて使い分けてみてください!

 

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。